花束は予約が必要?当日にもオーダーできる?
お誕生日や送別会、お祝いや記念日など、花束を贈りたいと思うイベントはたくさんあります。そんな大切な日に贈る花束、花屋さんに売っていることは分かっているけれど、実際にどんな風にオーダーしたら良いのかは意外と知らない方も多いようです。
また、花屋さんには店頭に作り置きの花束が置いてあるので、そちらしか購入したことがないという方も多いでしょう。
今回の記事では、意外と知らない花束の予約方法や、当日購入する際に注意したいポイントを分かりやすくお伝えします。
そもそも花束に予約は必要?
突然ですが、お誕生日や記念日のケーキ、予約しておきますか?
ケーキ屋さんには事前に予約をしなくても、当日購入できるケーキが並んでいます。しかし、当日に希望する商品が用意されていなかったり、遅い時間に行けば売り切れてしまうかもしれません。
予約をしておけば、欲しい商品を欲しい日の希望する時間に、確実に受け取ることが可能です。
花屋の予約も同様で、店内に花が残っていれば当日に作る事も可能ですが、希望の色の花やいれたい種類の花がその日に入荷していて、なおかつ残っているかは行ってみるまでわからないですよね。
また、個人経営の花屋さんの中には、1人でお店を切り盛りしている店舗も多いです。飛び込みでオーダーした時に、他のお客様の注文が先に入っている場合もあるでしょう。出かける前で時間がない場合、もしかすると出発に間に合わないなんてことも起こりえます。
素敵な花束を贈りたいと思ったら、必ず予約しておくのがおすすめです。
花屋の仕入れ事情
実は、花屋さんは毎日新しい花の入荷があるわけではありません。
ほとんどの花屋さんでは生花の仕入れは、月水金の週3回。そして仕入れる花の種類も毎回変わる場合がほとんどです。
花には旬があるので、季節によっても入荷状況が変わります。バラなどは通年店頭に並びますが、品種によっては限られた時期にしか出回らない品種もありますし、仕入れの時期が短い花も珍しくはありません。
花屋さんの雰囲気によっても仕入れは大きく変わるので、他の花屋さんには入荷しているけれど、購入したい花屋さんには入荷がないなんていうこともよくあります。
市場の仕入れ状況や、仕入れの金額も毎日変化するため、同じ花屋さんで入荷があったからといって、次に行ったときまた同じ花に出会えるかというと意外と難しいこともあるのです。
予約はいつまでにする?
何日前までに、という決まりを設けている花屋さんは少ないですが、受け取る日の3日くらい前までに予約をしておくと、その花束に合わせた切り花を仕入れることが可能です。
特に土日は花市場が休みのことが多いので、金曜日に仕入れたお花を取り置いておくことになります。週末に必要な場合、お店が混雑する可能性も考慮して早めに予約しておくと安心です。
珍しい花や旬ではない時期の花を希望する場合は、1週間以上前に相談しておくと良いでしょう。季節はずれの花の場合、仕入れが通常より高くなり、そもそも仕入れ自体が難しい場合もあるので確実に希望に添えるわけではありません。しかし、時間があればそれだけ希望の花を見つけられる可能性が高くなります。
当日でも良いので予約しておこう
そうはいっても、当日急に花束を用意したいなんてこともあるかもしれません。
そんな時は当日に電話でもよいので予約をいれておきましょう。店頭に飛び込みでオーダーするよりもはるかに確実で、店頭で待つ必要がなく受け取りができるのでスムーズです。
時間に余裕があれば、一度お店に顔を出して受け取り時間を伝え、また戻ってくることももちろん可能です。
予約するメリット
ここまでのお話で、では色や花にこだわりがないなら当日でもいいのでは。と思う方も多いですよね。
しかし、特別にこだわりがない場合でも、事前に予約するにはメリットがたくさんあります。
これは花束をつくるのにかかる時間とも関係してくるので、花束をつくるまでの流れと合わせて、予約のメリットについてご紹介していきましょう。
花束をつくるには少し時間がかかる
花束を注文する場合、花屋さんはまず予算や用途を聞いてから、お客様の希望にあった花を選びます。花を選んだあとには、葉を処理しながら美しい花束に仕上げていき、花束が仕上がったらラッピングをしてお渡しします。
お店に入店されてからお会計が終わるまでに、実はこういう手順があるのです。
店内で待つ場合には、1つのブーケを仕上げるのに15分ほど時間がかかります。予算が増えればお花の量も増えるので、もう少し時間がかかる場合も多いです。
先ほど少し触れましたが、花屋さんの中には1人でお店を切り盛りしている方も多いので、他のお客様がいたり、配達の予約が入ったりしている場合は、すぐに持ち帰りたいお客様に対応できない可能性もあります。
作り置きといってすぐに持ち帰れる花束を用意しているお店もありますが、希望の色味があるとは限りませんし、予算によっては作り置きの用意がない事も。
花束を当日購入する場合、その後予定があって、買った花束をそのまま持っていきたい。という場合がほとんどかと思うので、お店の混雑状況によっては予定の時間に間に合わないなんてことも起こりえます。
予約をしておけば、花屋さんは約束の時間までに花束をつくっておいてくれるので、そんな心配も無用です。
希望の花束が用意できる
事前にいれて欲しい花や、希望の色味を伝えて予約をしておくと、花屋さんがその花束に合わせて仕入れを調整してくれることもあります。
いつもは仕入れていない花を仕入れてくれる場合もあるので、希望の花がある場合は予約のときに相談してみましょう。
店頭で待たずに受け取れる
予約の時間に来店すれば、花束ができているので、お会計するだけ。お会計が予約の段階で終わっている場合は受け取るだけとかなりスムーズです。
たとえお店が混んでいても、短時間で終わるので、次の予定に遅れてしまうことはまずありません。
特に、母の日や、お花の需要が高まる送別や歓迎のシーズンはお店が混雑することが多いので、事前予約をしておくのがおすすめです。
予約の方法
いつも行くお花屋さんや知っているお店であれば電話予約でも構いませんが、はじめていくお花屋さんで予約する場合は、できれば1度来店するのがおすすめです。
ひとくくりにお花屋さんといっても、さまざまな種類をまんべんなく取り揃えているお店や、お店の雰囲気に合わせたお花のみを扱うお店など、お店によって個性があります。
同じピンク系、とオーダーしてもお店によって仕上がりの雰囲気が大きくガラリと変わることが多いです。
仕上がった花束を受け取りにいったら、イメージとかなり違ってガッカリ……とならないためにも、お店の雰囲気や花束の雰囲気を1度確認しておくと安心です。
受け取り日時を伝える
何日の何時頃に受け取りにいくのか、に加えて、その花束をいつ渡すのかも伝えておくと安心です。
花は生き物なので、長い時間水から離れていると枯れてしまいます。花束には、根元に水や水を含んだゼリーをつけて保水をしていますが、持ち運び時間が長い場合は保水を多めにして、なるべく鮮度を保てるように工夫しています。
特に、どうしても当日の来店ができず前日に購入する場合などは、その旨を必ず伝えておきましょう。
百合を使用する場合などは、蕾で入荷した場合、渡すタイミングによって開花時期を調節することもあります。早すぎて予約できないことはないので、イベントが決まった段階で予約しておけば安心です。
用途・希望の雰囲気や色味を伝える
なんの為の花束なのかも伝えておきたいポイントです。
お祝いの花束とお供えの花束では、ラッピングの色味も変わってきますし、お供えの花束では使用しないほうが良い花もあるので、必ず伝えておきましょう。
希望の雰囲気は、店頭に好きな花があればその花に合わせて選んでもらうこともできます。色味や好きな花以外にも、渡す人の雰囲気やどんなシチュエーションで渡したいのかなど、伝えるのはどんなことでも構いません。
花屋さんはお客様から聞いた相手の情報をもとに、どんな人かを想像して花束をつくります。情報があればイメージをつくりやすいので、時間があればコミュニケーションをとってみると、より希望の花束に近い仕上がりになるかもしれません。
予算・ボリュームを相談する
金額に合わせて作ってもらったり、同じ花束でも長さを残してボリュームよく仕上げたり、短めにしてコンパクトにかわいらしく仕上げたりすることが可能です。
ボリュームはお店によっても差がありますが、作り手によっても違うので、店頭で確認しながらオーダーすれば「予想していたサイズ感と違う」という失敗を防ぐ事ができるでしょう。
予約の際、予算はいくらくらい必要?
花束をオーダーするときに悩むのが、花束の価格ではないでしょうか。
他のお店のようにバーコードや値札がついている訳ではないので、かなりわかりづらいと感じる方が多いようです。
また、1本1本に値段はついていても、いったいどのくらいのボリュームでいくらになるのかがわかりづらいという声もよく聞きます。
価格がわかりづらいけど、はっきり花屋さんに聞きづらい……という方もいるかもしれません。
お店によってかなり差が出る部分ですが、ここからは予約の時にいくらくらいの予算を伝えれば希望のブーケができるのかを見ていきましょう。
1本巻き
花束というとある程度大きなサイズを想像しますが、お花1、2輪と葉物だけ、もしくはお花1輪のみ、をリボンでラッピングしてもらうことも可能です。選ぶ花にもよりますが、500円~1000円あれば購入することができます。
ミニブーケ
子供がプレゼントする時や、他の贈り物と一緒に花束を渡すときにおすすめのサイズです。
マグカップに生けられるくらいのサイズ感なら、1000~1500円、もう少しボリュームを出すと2000円くらいが相場になります。
花自体は多くは入りませんが、ラッピングをすると華やかな印象になります。
発表会やお誕生日に渡す花束
少しボリュームが欲しい、渡すときに見栄えがする花束となると、3,000円~5,000円が目安になる価格です。
誕生日や記念日、送別会で渡す際にもちょうどいい花束で、持ち帰りもしやすいサイズです。
このくらいの金額になると、ラウンドブーケと呼ばれる短めに揃えた花を丸く束ねた花束か、ロングブーケと呼ばれる長さを残してボリュームよく束ねた花束を選ぶ事ができるお店も多くなります。
ラウンドブーケは丸いかわいらしい印象の花束で、持ち帰りがしやすいのも特徴です。同じ金額でもボリュームよく、大きく見せたい場合はロングブーケをオーダーしましょう。
大勢の人の前で渡す花束
舞台の上や、講演会など、たくさんの人の前で渡すような見栄えのする花束となると予算は5,000円~10,000円くらいになります。
抱えるくらいのサイズとなると10000円以上の金額になることが多いです。電車で持ち帰るにはちょっと大変なサイズなので、持ち帰りも車やタクシーの方がいいかもしれません。
予約必須の時期
花屋さんには、1年でも特に混雑するシーズンがあります。
まずは、母の日、そして敬老の日。先ほども触れましたが、卒業や送別が増える年度末も混雑する時期です。
それに加え、お盆の時期やお正月の時期にお誕生日などのお祝いのお花が必要、という場合にもぜひ予約をしておきましょう。この時期はいつもよりも、お正月用、お盆用のお花の入荷が多い分、ギフト用の花が店頭に少なくなる可能性があります。特にお正月は、葉ボタンやセンリョウ、松、といったお正月ならではの花材が増えるので、この時期に希望の雰囲気の花束をオーダーしたい場合は事前予約した方が良いでしょう。
当日に配送してもらうことは可能?
急に知人のお誕生日を思い出したり、明日が記念日だから明日配送して欲しいと思い立ったりすることも意外と多いものです。
そもそも、花束は当日や、翌日に届けてもらうことは可能なのでしょうか。
翌日なら地域によっては間に合う事も
午前中にお店に行けば、繁忙期ではない時期に限りますが、お届けする地域や、お店によってはまだ間に合う場合もあります。
自分のお店で配達している花屋さんの場合は、他の予約が入っておらず、尚且つ近場なら対応してくれる場合もあるので相談してみましょう。
宅急便で配送を委託している花屋さんの場合は、集荷のタイミングと、届け先の地域にもよりますが、こちらも午前中の来店であれば、まだ翌日に間に合う可能性もあるので、相談してみてください。
当日配送は可能?
全国に花屋さんのネットワークを持つ一部の店舗に限り、午前中の注文で当日に花束を届けてくれるサービスがあります。
当日配送の場合は、花束の内容は大まかな指定のみで細かい指定はできない事も多いですが、おまかせで相応しいフラワーギフトを配送してくれるので、とにかく急いでお届けしたい、いざというときには便利です。
予約した花束をキャンセルするにはどうしたらいい?
ここまで花束の事前予約をおすすめしてきましたが、予定していたイベントがキャンセルになってしまったり、体調不良で参加できなくなってしまったり……ということもあるでしょう。
予約をしていた花束をどうしてもキャンセルしなければいけなくなったときには、どうしたら良いのでしょうか。
キャンセルがわかったらすぐに連絡を
今までご紹介してきたとおり、花屋さんでは予約分の花を事前に取り置いている場合がほとんどです。特定の花を希望している場合は、市場から特別に仕入れている場合もあるでしょう。
その為、キャンセルしたい場合は、分かった段階でできるだけ早くキャンセルしたい旨をお店に伝えましょう。お店にもよりますが、3日前くらいまでならキャンセル料なしでキャンセル対応してくれるお店も多いです。しかし、特別な仕入れをオーダーしている場合はこの限りではありませんので、不安な方はオーダーの際に確認しておきましょう。
前日や当日のキャンセルはお店によってはキャンセルが難しい場合や、キャンセル料がかかるお店が多いです。お店によって対応が変わるので、この場合もできるだけ早くお店に相談してみてください。
まとめ
お花は生き物なので、そのときどきで仕入れに変化があります。
最近ではネット注文やSNSからの注文にも対応しているお店も増えて、より花束を手軽にオーダーする事が可能になりました。
せっかく花屋さんに行ったのに好みの花束が買えなかったり、混んでいて約束に間に合わなかったり、なんていう事態を防ぐためにも、早めに予約して素敵な花束を贈れると良いですね。