サボテンを種類は?属性別にまとめて紹介
プレゼントにも人気のサボテンですが、種類がたくさんあるため「どれを選べば良いか迷ってしまう」という方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、サボテンの中でも特に人気のある品種を属性別にご紹介します。サボテンの購入を検討されている方は、ぜひご参考にしてくださいね。
サボテンとは
サボテンを種類ごとにご紹介する前に、サボテンとは何かを確認しておきましょう。
サボテンとは、多肉植物の一種です。
多肉植物の中で、「サボテン科」に属する植物のことを「サボテン」と呼びます。
原産地は、南米やメキシコ・アメリカなど。
サボテンは葉や茎・根に水分と栄養分を蓄えることができるため、砂漠や高地など過酷な環境下でも生きていけるのが特徴です。
種類が大変多いことでも知られていますが、ほぼすべてのサボテンに「刺座(しざ)」または「アレオーレ」と呼ばれる部分(主にトゲの付け根にある白い部分)が備わっているという共通点があります。
サボテンは何種類ある?
種類が豊富にあることでも有名なサボテンですが、そもそも、どのくらいの種類が存在しているのでしょうか。
諸説ありますが、サボテンは世界中に約700種類ほど存在すると考えられます。そのうちの500種類以上のサボテンがメキシコに自生しています。フォルムやサイズも多種多様なので、きっと自分好みのものを見つけることができますよ。
代表的なサボテンを属性別に紹介
ここでは、代表的なサボテンの種類をご紹介します。サボテンに限らず、植物には分類学上「属性」というものがあります。ここでは、属性別に特に人気のあるサボテンをまとめましたので、ぜひご覧ください。
アガベ属
はじめにご紹介するのは、アガベ属です。
アガベ属は、「リュウゼツラン属」とも呼ばれています。
アガベ属に分類されるサボテンは、世界に200以上あると考えられています。
葉は多肉質でフチの部分にトゲがあり、先端が尖っているものがほとんどです。
大半がゆるやかに成長し、花を咲かせるまでに数10年かかるのが一般的です。
スノー・グロウ
はじめにご紹介するのは、スノー・グロウという種類のサボテンです。
スノー・グロウは、アガベの園芸品種で、葉っぱのフチにクリーム色の斑(ふ)が入っているのが特徴です。形は典型的なアガベ属ですが、葉っぱは柔らかく、優美な雰囲気です。
ただし、その分やや、折れやすいので持ち運ぶ際には注意が必要です。
以前は入手困難な高額品種でしたが、現在では価格も落ち着いてきており、園芸店やサボテン専門店などで購入できます。
ユタエンシス エボリスピナ
次にご紹介するのは、ユタエンシス エボリスピナという種類のアガベです。
ユタエンシス エボリスピナは、アメリカのカリフォルニア州にあるノパ山脈で確認された地域変異種。
ワイルドなトゲが特徴で、かっこいいイメージのアガベです。
ちなみに「エボリスピナ」とは、「アイボリー色のトゲ」という意味。
実際にユタエンシス エボリスピナのトゲは、アイボリー色をしており、とても存在感があります。国内での流通量はあまり多くありませんが、サボテン専門店や通販サイトなどで入手可能です。
アロエ属
次にご紹介するのは、アロエ属です。アロエ属は、私たちにも馴染みある植物です。
アロエ属に分類される植物は、300種類以上存在します。
アロエ属の葉っぱには厚みがあり、先が尖っているものが大半です。
葉っぱのフチにはトゲ、またはのこぎり葉があります。
ちなみに「アロエ」という名前は、古代アラビア語の「alloeh(苦みのある)」に由来しており、これはアロエの葉っぱから出る汁に苦みがあることからつけられたものだと考えられています。
クリスマス・キャロル
はじめにご紹介するのは、クリスマス・キャロルという種類です。
クリスマス・キャロルの一番の特徴は、葉の表面とフチに見られる赤いトゲです。
深い色味の葉っぱと、赤いトゲのコントラストが目を引く植物です。
形は一般的なアロエ属の植物と同じですが、赤いトゲにインパクトがあるため、はじめて見た方はびっくりされるかもしれません。
フラワーショップや通販サイトなどでも販売されている、人気品種のひとつです。
エリナケア
次にご紹介するのは、エリナケアという種類です。
エリナケアは、南アフリカを原産とするメラナカンサというアロエの亜種で、短い葉と、葉のフチから長めに伸びたトゲが特徴です。
トゲは乳白色で、青磁色の葉っぱとのコントラストが美しく、芸術的な雰囲気をたたえています。
先ほどご紹介したクリスマス・キャロルと比べると流通量は少ないため、サボテンや多肉植物の専門店や通販サイトなどで購入するのがおすすめです。
ガステリア属
次は、ガステリア属についてご紹介します。
ガステリア属はアロエ属に近い多肉植物で、以前はアロエ属に分類されていました。
形や花が美しいものが多いことから、観賞用として人気です。
基本的にはサイズが小さく、茎がない品種が多いのが特徴です。
葉っぱは肉厚で、平たいものが大半です。
ちなみに、「ガステリア」という名前は英語の「gaster(膨腹部)」に由来しており、ガステリア属の花の基部が膨らみを帯びていることから名づけられました。
グロメラータ
はじめにご紹介するのは、グロメラータです。グロメラータは、ガステリア属の中でも特にサイズの小さな種類で、茎はなく、葉っぱは肉厚です。
葉っぱは、人間の舌のような形をしており、ユニークで可愛らしいイメージです。
上手に育てれば、オレンジ色の鐘型の花が咲きます。園芸店や通販サイトなどで入手可能です。
ピランシー錦
次にご紹介するのは、ピランシー錦という種類です。
ピランシー錦の特徴は、斑(ふ)の入ったなめらかで厚みのある葉っぱです。
斑の色は、黄色からクリーム色までさまざまで、葉っぱの深い緑色とアクセントに入った斑のコントラストが美しい植物です。
プランシー錦は根を深く張るため、深めの鉢で栽培しましょう。
多肉植物専門店や通販サイトなどで販売されています。
カランコエ属
次にご紹介するのは、カランコエ属です。カランコエ属は、世界に100種類以上存在します。もっとも有名なのは、ピンクやオレンジ・黄色の花を咲かせる「カランコエ」ではないでしょうか。日本でも多く育てられているカランコエは、南アフリカや東アフリカ・東南アジアなどが原産で、プレゼントにも人気があります。
月兎耳
はじめに、月兎耳(ツキトジ)をご紹介します。
月兎耳は、マダガスカル原産の多肉植物です。
柔らかな白い毛におおわれた葉っぱが、まるでウサギの耳のように見えることから月兎耳という名前がつけられました。
葉っぱのフチには茶色のラインがあるのが一般的ですが、種類によってはラインの色が異なる場合もあります。
形が可愛いので、贈り物にも向いています。
福兎耳
次にご紹介するのは、福兎耳(ふくとじ)です。
福兎耳も月兎耳と同様に、ウサギのような白いふわふわの毛が特徴です。
月兎耳は茎が伸びて背が高くなりますが、福兎耳は成長しても背が高くなりません。
上手に育てれば、初夏にかけて淡い黄色の花を咲かせますよ。
福兎耳も月兎耳も、多肉植物専門店や通販サイトなどで入手することができます。
オプンチア属
次にご紹介するのは、オプンチア属に分類されるサボテンたちです。
サボテンの中でも特に有名なウチワサボテンの多くは、このオプンチア属に属しています。オプンチア属は、世界に200種類ほど存在するといわれており、再生力が強いのが特徴です。比較的花を咲かせるのが簡単な種類も多いので、「サボテンの花を見てみたい」という方は、オプンチア属のサボテンの中から選んでみると良いかもしれません。
バニーカクタス
はじめにご紹介するのは、バニーカクタスです。
バニーカクタスは、「白桃扇」とも呼ばれているウチワサボテンの一種です。その名の通り、ウサギの顔のような形をしているのが特徴です。
トゲは白く、ふわふわしているので、本当にウサギの毛なみのようですよ。
トゲは柔らかいのですが、触ると抜けてしまうので触らないようにしましょう。
人気があり、流通量も多いので、一般的な園芸店で購入することができます。
金烏帽子
次は、金烏帽子(キンエボシ)のご紹介です。
金烏帽子も、先ほどご紹介したバニーカクタスと同じく、ウチワサボテンの一種です。
葉っぱがウチワ状に広がった金烏帽子は、黄金色のトゲを持っているのが特徴です。
バニーカクタスと同様に流通量が多いので、一般的な園芸店やインテリアショップなどで販売されています。
バニーカクタスと同じくトゲは柔らかめですが、一度手に刺さると取り除くのが難しいため触らないようにしてください。
エキノカクタス属
次は、エキノカクタス属をご紹介します。
エキノカクタス属は、メキシコや北米に分布する品種です。
大半は丸型で、サイズが大きいのが特徴です。
以前は、多くのサボテンがこのエキノカクタス属に分類されていましたが、現在は細かく分類されるようになり、エキノカクタス属に属すサボテンは約20種類程度にまで減っているといわれています。
キンシャチ
エキノカクタス属の代表種ともいえるのが、キンシャチ(金鯱)です。
キンシャチは、「サボテンの王様」とも呼ばれる種類で、大きな丸い形が特徴で、存在感が抜群で、植物園の温室などでもよく見かける品種です。
大きくなると高さ1m以上にも成長しますが、卓上サイズの小型のものも販売されています。園芸店やサボテン専門店、通販サイトなどで購入できます。
春雷
次にご紹介するのは、春雷(シュンライ)です。春雷も、キンシャチと同じく大きな丸型のサボテンです。大きくなると、高さ2mになるものも存在します。
トゲが鋭いので、触らないように注意してください。
主に、サボテンや多肉植物の専門店や通販サイトで販売されています。
コリファンタ属
次にご紹介するのは、コリファンタ属です。コリファンタ属は、サボテンの中ではややマイナーな種類です。
形は控えめであまり目立つタイプではありませんが、渋い佇まいの品種が多く、愛好家も増えてきています。サボテンの中では赤ダニがややつきやすい種類なので、丁寧に管理しましょう。
シャコバサボテン
シャコバサボテンは、コリファンタ属を代表する品種です。日本の庭先や玄関先などでも、たまに見かける種類ですよね。シャコバサボテンの特徴は、ギザギザした葉っぱと鮮やかな色の花です。花色は豊富にあり、ピンクやオレンジ・赤や白・黄色などいろいろなバリエーションがあります。初心者でも育てやすいので、プレゼントにもおすすめです。
象牙丸
次は、象牙丸(ゾウゲマル)をご紹介します。象牙丸は、丸い形が可愛いサボテンです。とても丈夫なので、初心者にもおすすめです。
渋い佇まいですが、花の形や色はとても華やかでその対比が魅力です。一般的な園芸店や通販サイトなどで入手できます。
ユーフォルビア属
次は、ユーフォルビア属のご紹介です。ユーフォルビア属は別名「トウダイグサ属」とも呼ばれています。
サボテンや多肉植物以外の植物も多数属しており、特に日本に自生している「トウダイグサ」が有名です。
ユーフォルビア属に分類される多肉植物の中には、ワシントン条約で国際取り引きが制限されているものもあります。
孔雀丸
孔雀丸(クジャクマル)は、ユーフォルビア属の中でもっともポピュラーな多肉植物のひとつです。
枝を、タコの足のように四方八方に伸ばすことでも知られています。耐寒性に優れており、非常に丈夫なので、初心者にもおすすめです。
ユニークでワイルドな形とは裏腹に、花が可愛らしいのも魅力です。上手に育てれば、香りの良い黄色い花が咲きます。
流通量は比較的多く、一般的な園芸店などで手に入れることができます。
ホリダ
ホリダは、「魁偉玉(カイイギョク)」とも呼ばれる多肉植物です。長く鋭いトゲが特徴のホリダは、ユーフォルビア属の中でも特に人気のある種類です。
ちなみに、ホリダ(horrida)とはラテン語で「剛毛の、トゲだらけの」という意味で、その名の通り、ワイルドで男前な見た目です。
流通量はそこまで多くありませんが、園芸店や多肉植物専門店、通販サイトなどで入手できます。
ノトカクタス属
次にご紹介するのは、ノトカクタス属(現・パロディア属)という種類です。ノトカクタス属にはさまざまな品種がありますが、比較的丸型のものが多いという特徴があります(中には柱型の品種も存在します)。
また、ノトカクタス属の大半がダークブラウンのツボミをつけ、そのツボミは細い毛でおおわれています。
花に光沢があるのも、ノトカクタス属の特徴のひとつです。
慶雲丸
慶雲丸(ケイウンマル)は、ノトカクタス属の中でも特に人気のあるサボテンです。
形は丸型で、細くて鋭いトゲが全体をおおっており、そのトゲの色は赤みがかっています(品種によって異なります)。
トゲは手にあたるとケガをするほど鋭いので、取り扱いには注意が必要です。
流通量はあまり多くなく、多肉植物専門店や通販サイトなどで買うのがおすすめです。
青王丸(セイオウマル)
青王丸も、慶雲丸と同様に人気があります。丸型のサボテンで、非常に丈夫です。
青王丸も慶雲丸と同じく全体が赤みがかったトゲでおおわれていますが、慶雲丸と比べてトゲの密度が低いのが特徴です。
色は緑色ですが、やや茶膜が入りやすいので注意が必要です。
クジャクサボテン属
クジャクサボテン属は、エピフィルム属とも呼ばれている種類です。クジャクサボテン属に分類されるサボテンはやや少なく、原種は10~15種類程度と考えられています。
日本国内では、改良された園芸品種が流通しています。
ゲッカビジン
ゲッカビジン(月下美人)は、クジャクサボテン属を代表する多肉植物です。
ゲッカビジンの花は、一晩限りしか咲かないことでも有名です。
花には、ジャスミンのような甘い香りがあり、古くから多くの人に愛されてきました。
そんなゲッカビジンは、一般的な園芸店や通販サイトなどで販売されています。
ベランダなどあまり広くないスペースでも育てることができます。
まとめ
サボテンの中でも特に人気のある品種を、属性別にご紹介しました。
気になるサボテンは見つかりましたでしょうか?
サボテンは、ほとんどの種類が丈夫で、園芸初心者でも育てやすいのが魅力です。
ご自宅用にはもちろん、引っ越し祝いや開業祝い・敬老の日などのプレゼントにもおすすめです。今回ご紹介したサボテン以外にも、さまざまな種類がありますので、ぜひお好みのサボテンを見つけてみてくださいね。