アンスリウムを育てよう!詳しい育て方と基本データをご紹介

 

年齢を問わず人気のある植物ですが、どうやって管理したら良いの?と不安に思っている人多いはず。今回はそんなアンスリウムの基本情報から育て方について、詳しくご紹介していきます。

また、既にアンスリウムを育てている人向けに、剪定の仕方や株の増やし方、害虫や病気の対策についても詳しくお伝えしますので、最後まで読んでみてくださいね。

 

アンスリウムの特徴・基本データ

 

植物名 アンスリウム
英名 Tail Flower, Flamingo Flower
和名 大紅団扇(オオベニウチワ)
学名 Anthurium
科名・属名 サトイモ科・アンスリウム属
園芸分類 熱帯植物・観葉植物
原産地 熱帯アメリカ〜西インド諸島(エクアドルなど)
形態 多年草
草丈・樹高い 30㎝〜80㎝程度
耐寒性 弱い
耐熱性 やや強い
花色 赤・白・ピンク・緑・紫・復色
開花期 5月〜10月頃

 

原産地の熱帯アメリカや西インド諸島などの気温が20℃以上の地域に生息しています。ハート型の部分は仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれ、美しい色味を楽しむことができます。また、花びらに条班(じょうはん)という、すじ状の模様が入るのが特徴のひとつです。豊富な色味を持つ葉に魅了され、インテリアに花を添えてくれます。また、半日陰でも育ち、丈夫な植物なので初心者の方でも育てやすくおすすめな観葉植物です。

 

アンスリウムの種類と品種

原産地の熱帯アメリカや西インド諸島では、約600種類のアンスリウムが分布しています。多くのアンスリウムは、葉の模様や仏炎苞(ぶつえんほう)の形や色などで区別されています。アンスリウムと良く似た構造の花を持つ植物には、ポトスやスパティフィラムなどの観葉植物があります。そんな種類の多いアンスリウムの中から、現在、日本で多く流通している品種や人気の品種をこれからご紹介していきます。

 

〜アンスリウム・アンドレアナム〜

一般的な品種で日本でも多く流通しており、お花屋さんやホームセンターなどで良く見かける品種です。コロンビア原産の品種で現地では“オオベニウチワ”と呼ばれています。仏炎苞(ぶつえんほう)の大きさは約10㎝程度で、光沢のある葉は約20㎝〜40㎝のサイズです。中型の鉢物として、流通しています。色は一般的な赤色の仏炎苞と黒色をした“ブラックラブ”という色味もあります。現在は交配によって白色やピンク色も出回っています。

 

〜アンスリウム ・バンビーノレッド〜

鮮やかな赤色の仏炎苞と光沢のある葉が特徴の品種です。育ちが良く、1枚の葉が出ると花芽も1つ増えていきます。葉は深い緑色で少しくすみがかったツヤがあり、全体的にメリハリのある印象があります。アンスリウム自体が自分で株立ちするので、自然とまとまってくれるため、観葉植物として人気が高いです。草丈は約30㎝〜50㎝とやや低めで、小鉢栽培にも向いている品種で、花持ちが良いのが特徴です。長くて花持ちは3ヶ月以上持つものもあります。

 

〜アンスリウム ・クリスラリナム〜

希少価値は高く、販売しているのを見かけたら、かなりラッキーな品種のアンスリウム です。よく見かける色鮮やかなアンスリウム の花とは違い、花よりも葉の模様と色味が人気の品種です。葉の脈が太く白い色味で現れ、複雑な葉模様を楽しめます。原産地はコロンビアで、現地では“シロシマウチワ”と呼ばれています。大きく光沢がある葉はキラキラしており、グリーンインテリアとして楽しめます。既にアンスリウムを育てている人や変わった品種が欲しい人にオススメです。

 

アンスリウムを育てるまでの準備

 

屋外か屋内など栽培する環境で準備する内容が異なるため、株を購入する前に育てる場所や環境が適しているかなど、よく確認をしましょう。基本的には、日に当たる時間や用土と水やりに気をつけていれば、初心者でも育てやすい観葉植物です。ここからは、屋内で育てる場合と屋外で育てる場合の準備についてご紹介していきます。

 

鉢で育てるための準備

鉢で育てるためには2つの準備が必要です。

  • 用土
  • 日当たり

それぞれを詳しく解説します。

用土

観葉植物用でも可能です。

風通しや日当たりが良くない場合は、水はけの良い土を使うようにしましょう。

粒状のパーライトやピートモスを混ぜ合わせた配合土を使っても良いです。

日当たり

半日陰がベストですが、難しい場合は午前中の日当たりが良い時間帯だけ数時間、日光浴をさせる方法でも大丈夫です。

夏場などの日差しが強い時期は葉焼けの心配があります。

その場合は屋内のカーテン越しに置くのがおすすめです。

暗すぎる場所にずっと置いておくと元気がなくなり、

花が咲かなくなる場合があるので注意しましょう。

 

庭などで直接育てるための準備

庭で育てるために必要なのは以下の通りです。

  • 用土
  • 日当たり

それぞれを詳しく見ていきましょう。

用土

庭の既にある用土では水はけなどの問題から、植え付けた後に根腐れを起こす可能性があります。

水はけの良い用土を混ぜた状態で、鉢ごと植える方法がおすすめです。

 

日当たり

庭での栽培は日に当たる時間を調整することが難しいです。

木の下などの直射日光が当たらない場所を事前に見つけておくのがベストです。難しい場合は、ホームセンターや100円ショップなどでも手に入る遮光ネットや寒冷紗などを使用しても大丈夫です。寒さに強くないため、冬越しでは秋に鉢ごと掘り上げて、室内で管理をしてあげましょう。

 

アンスリウムの育て方の基本情報

アンスリウムの管理は基本的にあまり難しくなく、初心者でも管理がしやすいです。育て方のポイントとしては、“直射日光と寒さに弱い”というところだけ、しっかり覚えておきましょう!

ここからは、基本的な水やりや肥料のあげ方など、管理方法と応用としてアンスリウムの増やし方などをご紹介していきます。

 

植え付けの仕方

苗を購入したら、優しくプラスチックカップから取り出してあげましょう。この時、根に付いている土を取り除く必要はありませんが、使用する用土が異なる場合は、根を傷つけないようにほぐすように、優しく土を取り除いてあげるのがポイントです。

植え付け後は、観葉植物用で水はけの良い用土を使用しましょう。

すぐに水やりをしたくなるかのしれませんが、すぐに水やりを行うと弱った根が「根腐れ」などを起こす可能性があるので、根が土に馴染む2〜3日間は水やりを控えます。

そのあとは、通常通り水やりを行いましょう。

 

水やりの仕方

夏季は土の表面が乾いたら、たっぷりと水をあげるようにしましょう。

アンスリウムは高温多湿を好みますが、水の与えすぎは根腐れを起こす原因に

なるため、土の乾燥状態に合わせて水やりを行ってあげましょう。

また、葉には毎日霧吹きなどで水をあげることで、アンスリウムの感想を防ぎます。

冬季は、気温が低い時期は成長がゆっくりになっているため、水やりの回数を減らします。

表面の土が乾燥してから2日〜3日経った後に水をあげましょう。

土があまり乾燥していない場合は、霧吹きで葉に水を与える程度でも問題ありません。霧吹きを持っていない場合は、濡らしたガーゼやタオルなどで葉を拭くのがおすすめです。

肥料のあげかた

春から秋の成長期にしっかりと肥料を与えましょう。この時期に肥料を与えることで、次の年に花付きが良くなります。成長がゆっくりになっている冬場に肥料をあげると、肥料焼けする場合があるので注意してください。肥料の種類は液肥を7日〜10日ぐらいを目安に1回行い、固形の置き肥をする場合は緩効性のものを選ぶようにしてください。速効性の肥料は根を痛める原因になる場合もあるので注意が必要です。化学肥料を使うことで、有機肥料を使用する時より、コバエの発生を抑えることができるのでおすすめです。

 

選定の仕方

成長期には、一気に葉が増えることもあるため、株のバランスを取るためにも定期的に剪定は行ってあげましょう。園芸用の切れ味の良いハサミや小型ナイフを使って、茎の付け根部分から剪定をしてあげます。剪定時の注意ですが、サトイモ科の植物の樹液には肌に触れてしまうとかぶれてしまうことがあるため、心配な方は園芸用のグローブやゴム手袋を使用するようにしましょう。剪定後の葉や花は花瓶に生けることで、インテリアとしても楽しむことができます。

 

冬越しさせる方

アンスリウムは寒さに弱い植物なので、冬の気温で10℃を下回る際は室内で管理することをおすすめします。屋外の庭に植えている場合は、冬の時期のみ鉢を掘り起こし室内へ移しましょう。また、水やりと肥料についても注意が必要です。冬はアンスリウムの成長がゆっくりしたペースになっているため、水の与えすぎにより根腐れを起こしてしまう可能性があります。水やりは2週間に1度のペースにして、回数を減らしましょう。肥料についても通常の量を与えると肥料焼けすることが多いため、冬に入る前に肥料を与えておくようにしましょう。

 

揷し木での増やし方

挿し木をして増やす時期は、暖かい時期の春から夏先の植物の生育期間で行うのがおすすめです。時期を冬などに行ってしまうと、逆に植物が弱ってしまうので注意しましょう。

挿し木のやり方は以下の通りです。

①茎を根元近くから斜めに切りましょう。この時の茎の長さは10㎝〜15㎝程度で大丈夫です。

②茎の下部に小さい葉などがついている場合は、切り落としましょう。葉は2〜3枚ほど残りましょう。

③水を含ませたバーミキュライトに挿し穂をさします。

④比較的明るい日陰に置き、バーミキュライトが乾いたら水を与えるようにしましょう。

⑤7日〜2週間ほどで根が出てくるので、新しい葉が出始めた頃に鉢へ移します。

 

アンスリウムの育て方のポイント

基本的な管理方法は、一般的な観葉植物の育て方と大きく違いはありませんが、アンスリウムの成育環境に適さない環境もあるため、ここで詳しくご紹介していきます。また、観葉植物を育てていて陥りやすい、害虫や病気の被害についての対処方法もご紹介していきます。アンスリウム以外の植物にも使用できる対処方法なので、ご参考にしてみてくださいね。

置き場所

アンスリウムは屋外でも屋内でも育てることができますが、日当たりや温度管理の面から屋内で育てる方が多いです。室内では半日陰ぐらいの日当たりが望ましいので、リビングの窓付近くや玄関などに窓があるお家では窓際に置くのが良いでしょう。日が強く差し込んでくる窓の場合は、カーテンのレース越しに日を当ててあげると良いです。屋外の場合は葉焼け防止のため、屋根や日陰になる場所に置くようにしましょう。アンスリウムは最低でも1日4時間ぐらいの日光浴で大丈夫なので、午前中に日光浴をさせて日が強くなる午後には日陰に置くなどでも対応でも問題ありません。

苗の選び方

購入する時は基本的に葉が多く、茎がしっかりしており、葉や花にツヤがあるものを選ぶようにしましょう。茎と土がグラついている株は根が弱く元気がないものの可能性があります。また、一番気をつけていただきたいポイントは病害虫です。アンスリウムの株を買う時点で病害虫がついているものを選んでしまった場合、既に持っているそのほかの植物へも病害虫が移ってしまうからです。病害虫が着いているか見分けが難しい場合は園芸店やお花屋さんのスタッフに確認を取ってみましょう。

 

植え替えの時期の方法

植え替えは約2年〜3年ぐらいを目安に、春から夏さきに行うのがおすすめです。

幹が弱ってきたりした場合は、根詰まりなどを起こしている可能性があるため、時期を問わず早めに植え替えをしましょう。

植え替えの方法は簡単です。まず、一回り大きい鉢を用意し、水はけの良い新しい用土を用意します。

鉢から株を取り出したら、ほぐすように根についている土を取り除きます。

新しい鉢に3分の1ほどの土を入れ、取り出した株を置きいたら上から優しく土を被せていきましょう。これだけで植え替えが終わります。水やりは土が根に馴染むまで少し時間がかかるため、植え替え完了から2〜3日後に行いましょう。

 

アンスリウムにつく害虫・病気とその対処法

アンスリウムは屋外や屋内で育てる場合にも、害虫や病気について注意が必要です。日頃から行う、ちょっとした方法で予防することができます。また、既に害虫の被害で困っている方、害虫や病気に気が付いた時にすぐに対処できる方法もご紹介しますので、ご参考にして見てください。

 

カイガラムシ

カイガラムシとは3㎜の小さい虫です。主に風通しの良くない場所に置いていると、カイガラムシが繁殖する場合があり、そのままにしておくと、数が増えアンスリウムの株にある栄養を取られてしまいます。また、蜜状のベタベタ成分を出すため、生育不良が起こる場合があるので注意が必要です。幼虫の時期であれば、市販の殺虫剤で駆除できますが、成虫になると殺虫剤が効かなくなるため、見つけた場合はすぐ退治しましょう。成虫になったカイガラムシはブラシなどを使い取り除く方法しかありません。剪定前の状態であれば、繁殖が多い箇所のみ剪定して切り落としてしまうのが良いです。

 

アブラムシ

アンスリウムを屋外で栽培している場合は特に注意しましょう。主にアンスリウムの新芽につきやすい害虫です。また、一度繁殖すると群生している場合が多いので、数か増える前に早めに駆除しましょう。アブラムシは葉や蕾から栄養を吸収します。稀に吸収時にウイルスをアンスリウムに感染させてしまう、病気を発症させてしまい最悪の場合には枯れてしまうので注意が必要です。基本的にはアブラムシ用の殺虫剤で駆除することができます。ブラシなどで一時的に取り除いても、また寄ってくる場合があるので注意しましょう。

うどんこ病

うどんこ病の主な症状としては、葉の表面に白い粉をふいたような状態になったり、葉全体が薄灰色や黄色くなったりなどがあります。見つけた場合は被害が大きくならないうちに、園芸店やホームセンターなど販売している、うどんこ病に効く殺菌剤スプレーを使用しましょう。あまり症状がひどくない初期の場合は、酢を水で溶かしたものでも効果があります。また、色が変わってしまった葉は元に戻ることが難しいため、取り除きましょう。土などについている場合はその部分のみ取り除き、新しい土をかぶせてあげると良いです。

炭疽病

炭措疽とは6月〜10月の時期によく見られる病気で、炭措疽病菌というカビが葉や枝に付着することで、発症します。主な症状としては、葉に褐色の斑点が現れ、斑点の内側が灰白色に変わっていき、症状が進んでいくと、葉の全体に斑点が広がっていき、放っておくと最終的には植物自体が枯れてしまいます。また、この病気は近くに置いている他の植物にも移ってしまうので、注意が必要です。もし、育てている植物にこの病気の症状が出た場合は、早いうちに症状が出ている葉を切り落としましょう。また、切り落とした後も他の葉に菌が残っている可能性があるので、“GFベンレート水和剤“などの殺菌剤を散布するのが望ましいです。

 

アンスリウムを買うならプレミアガーデンへ!

インテリア用として人気の観葉植物のアンスリウムの育て方について、ご紹介していきました。チャーミングな葉の形と色合いから、お部屋に置くとパッと明るくなる植物です。また、色味や品種も多くあることから、自分にあったアンスリウムを見つけるのも楽しめます。花持ちが良いので、剪定時に切り落とした葉と花を花瓶に生けて、切り花としても楽しめます。

プレミアガーデンではアンスリウムを販売しております。丈夫な観葉植物ばかりを取り揃えているので、アンスリウムを育てたことがない人でも安心して育てることができるでしょう。

ここでご紹介した、アンスリウムの育て方をご参考にして、グリーンインテリアとして楽しんでみてください。

 

大切なあの人にお花を送ってみませんか?