ゴムの木の基本的な育て方|管理や植え替えの方法

 

 

観葉植物の中でもポピュラーなゴムの木は、見栄えが良くインテリアにも優秀です。

おしゃれなカフェやサロンなどでも好まれ、見たことがある人も多いでしょう。

1メートルを越す大きなものから、机上で小さく育てられるものまで、豊富なサイズがあるのも魅力のひとつです。

そしてゴムの木は、とても簡単に育てられるため、初めて観葉植物に挑戦する人にも向いています。

今回は、そんなゴムの木の育て方やおすすめの種類について、詳しくご紹介します。

ゴムの木の特徴・基本データ

科名:クワ科

属名:イチジク属

学名:Ficus elastica

英名:ficus elastica

和名:インドゴムノキ

原産地:北西インド、スマトラ、ジャワ

 

そもそもゴムの木とは、樹木からゴムの原料を採取できる木の総称になります。

熱帯・亜熱帯地域に自生しており、その種類や大きさはさまざまです。

ゴムの木の魅力として、大きくて丸い、光沢があるつやつやとした葉があります。

大型の植物なので、インテリア用として見栄えが良い点も魅力です。

さらに、環境の変化や乾燥に強く、肥料なしでも充分に育ってくれるほど丈夫です。

剪定もしやすいため、室内に適した高さやボリュームに調整できます。

ゴムの木の種類と品種

ゴムの木は品種改良などが進み、なんと品種が800種類以上にも及んでいます。

観葉植物として一般的な品種は「インドゴムノキ」です。

ここでは、中でもおすすめしたい人気の種類をご紹介していきます。

あなたのお気に入りのゴムの木が見つかるかもしれませんよ。

フィカス・ウンベラータ

フィカス・ウンベラータは、細めの幹と大きなハート形の葉が愛らしく、かなり人気がある品種です。

ちなみに、ウンベラータは「日傘」という意味です。

大きな葉が日差しに照らされると、葉脈が透けていて、傘の骨組みのようにも見えます。

ガジュマル

「多幸の木」とも呼ばれるガジュマルは、沖縄では精霊・キジムナーが宿る木して親しまれています。

幹から伸びた太い気根が最大の特徴です。

股仕立てのガジュマルは足が生えているようで、今にも歩き出しそうなユニークさです。

気根によってガジュマルの表情が異なるため、じっくり吟味してお気に入りの苗を探してみるのも良いですね。

自生するガジュマルは数メートルにもなり大きいですが、コンパクトサイズもあるので、オフィスのデスクなどでも手軽に置けます。

成長はゆるやかで、室内で育てるのに適した観葉植物です。

日光が大好きなので、よく日光浴をさせると元気な株に育ってくれます。

ベンジャミン

ベンジャミンは木の上部に、小さめのつやつやした葉を密集させて生い茂らせます。

シャープなシルエットが美しく、スタイリッシュなお部屋やモダンなお部屋にも馴染むフォルムです。

幹は加工されてねじれたものや、編み込まれた種類があり、幹の表情の違いも楽しめます。

ただし、環境の変化には弱い木ですので、頻繁に置く場所を変えると、葉がどんどん落ちていってしまいます。

変化に慣れれば落葉は止まりますが、置き場所の温度などには気を付けましょう。

「永遠の愛」「家族の絆」「夫婦愛」などの花言葉があるため、家庭のシンボルツリーや、贈り物としてもおすすめです。

原産地であるインドでは、聖木として愛される、神聖な木です。

ゴムの木を育てるまでの準備

ゴムの木を鉢や庭で育てるために、必要な準備や手順をご紹介します。

鉢で育てるための準備

①苗より一回り大きい鉢を用意する

②鉢底ネット、鉢底石を敷き、土を3分の1入れる

③株を取り出し支えつつ隙間を土で埋める

④土を押し固め、苗を安定させる

⑤水やりをして風通しの良い半日陰に置く

庭などに直接育てるための準備

①苗よりも一回り大きな穴を掘る

②土に腐葉土を3割混ぜる

③株を穴に入れて支えつつ土で埋めていく

④土を固め、苗を固定する

⑤水を与えて明るい日陰で育てる

 

*庭植えでは、高さや幅などにゆとりを持って植えましょう。

ゴムの木の育て方の基本情報

ここからは、ゴムの木の育て方に関する基本的な情報をご紹介していきます。

育て方が簡単なビギナー向けのゴムの木ですが、正しい基本知識を身につけておかなければ、元気に育ってくれません。

育て方の基本を学び、ゴムの木を健やかに育てましょう。

植え付けの仕方

ゴムの木の植え付けは、生育期である3〜9月の間に行なうのがベターです。

夏季に行なう場合は、炎天下や猛暑日を避けて植え付けをします。

地植えのときは、植え付けの2週間前頃から、土に堆肥などを混ぜて寝かせておき、馴染ませておいてから植え付けます。

水やりの仕方

ゴムの木は、過剰に水やりをすると根が傷んでしまいます。

水やりは、「土が乾いているかどうか」を目安に行ないます。

必ず鉢土の表面が乾いたタイミングで水やりをして、あげ過ぎには注意しましょう。

水やりの際は、鉢底から水が溢れ出るまで、鉢土全体に水が染み渡るように、たっぷりとお水をあげます。

乾燥を好むゴムの木ですが、霧吹きなどで葉に水をかけてあげると、葉の埃や害虫を防げます。

特に乾燥する冬場は、こまめに葉水してあげることをおすすめします。

肥料のあげかた

ゴムの木には、緩効性の置き肥か液体肥料を、生育期である春~秋に与えましょう。

真夏の高温時と冬季、植え替え後は、肥料を与えないようにします。

ゴムの木は、肥料を与えるとぐんぐん育ちますが、過剰に与えると幹が弱く伸びてしまいます。

また、日光不足も幹が弱々しく育ってしまう原因です。

ひょろひょろとした幹だと支柱が必要になり、伸び過ぎて置き場所に困ることもありますので、与える量には注意しましょう。

剪定の仕方

剪定することで、養分が植物全体に行き渡り、風通しを良くすることで病気や害虫を予防します。

内向きに生えた枝や、重なっている枝、枯れた葉や密集しすぎている部分の葉は、剪定して取り除けば、まんべんなく日光が当たるようになります。

新芽のすぐ上で枝を切ると新枝が伸びやすくなりますよ。

また、ゴムの木は切り口から白い樹液が出てきます。

皮膚がかぶれる恐れもあるので、ゴム手袋や軍手を着用して作業しましょう。

剪定時は、剪定バサミなど、切れ味のいい清潔なハサミで行ないましょう。

湿度が高い日に行うと、切り口が乾燥せず細菌などの発生原因になるので、晴れた日に作業するのがおすすめです。

冬越しさせる方法

ゴムの木は、気温が10℃以下になると生長が止まります。

そのため冬季は、土が乾いてから2~3日後まで待ってからの水やりがベストです。

5℃以下になると葉が枯れてしまうので、室内に置くか、暖房器具などで温度を調整してあげましょう。

挿し木での増やし方

幹や枝部分を切って挿し穂を作り、それを新しい鉢土に挿して増やす方法を「挿し木」と呼びます。

挿し穂は、枝の1~2節を残して、枝を7〜10センチほど、切り口を斜めにして切ります。

先端の葉は2~3枚ほどを残し、残った葉は半分だけ切り残します。

これは、水分の蒸散を防いで、根付く際の負担を減らすためです。

切り口を水で綺麗に洗ったら、土に枝を挿しましょう。

水やりを欠かさずに行えば、土に挿した枝から新しい根が生え、根付いてくれます。

ゴムの木の育て方のポイント

丈夫で育てやすいゴムの木は、観葉植物初心者の人にもおすすめできる植物です。

さらに、正しい育て方やお手入れ方法を覚えれば、もっと楽しんでゴムの木を育てることができますよ。

毎日お手入れしていれば、自然に愛着が湧いてきて、愛情をたっぷり注いで育てられます。

ここでは、ゴムの木の育て方のポイント、置き場所や苗の選び方、植え替え方法などを詳しくご紹介します。

置き場所

ゴムの木は日光が大好きですが、強い直射日光は苦手です。

レースカーテンやブラインド越しに置き、遮光した状態で育てましょう。

これは、過度の直射日光を浴び続けると、葉の組織が破壊されて起こる「葉焼け」を防ぐためです。

葉焼けを起こして壊れた組織は戻らず、光合成ができなくなってしまい、植物の健康状態が損なわれます。

耐陰性があるので日陰でも育ちますが、週2回程度は日光浴させると、葉や幹が若々しく元気になりますよ。

苗の選び方

苗を購入する際は、大きく厚みのある葉で、幹が丈夫な元気のある苗を選びましょう。

害虫の発生や、病気がないかどうかもきちんと見ておくとベストです。

植え替え時期の方法

・鉢に対して木が大きすぎる

・下葉が枯れている

・土に水が染み込みづらい

・鉢底から根がはみ出ている

・購入後2年経過している

このような状態であれば、植え替えるタイミングでしょう。

ゴムの木は生長が早く、2年に1度は植え替えが必要です。

生長に対して鉢が小さすぎると、鉢の中で根が詰まり、水分が行き渡らず栄養不足になり、不健康な状態になります。

植え替えは、5~8月の間に行うのがベストな時期です。

株を出して古い土を落とし、一回り大きい鉢へ移したら、新しい土で隙間を埋めていきます。

植え替え後は、肥料を与えず、直射日光や風を避けた場所に置いて水やりしましょう。

ゴムの木につく害虫・病気とその対処法

植物には、病気や害虫の発生が付き物です。

ここでは、ゴムの木の健康を守るために注意したい、かかりやすい病気や、寄生する害虫への対処法、予防策などを詳しくご紹介していきます。

大切なゴムの木を、正しい対処法や対策、お手入れで守りましょう。

カイガラムシ

カイガラムシは植物の葉や茎に寄生し、樹液を食事にするので、放置しておくと植物はだんだんと弱っていきます。

貝殻のような固い体を持つカイガラムシの排泄物は、「すす病」の原因にもなり、二次被害にも及びます。

風通しが悪くジメジメとした環境を好むため、風通しの良い場所で管理し、葉が密集した部分はこまめに間引いておきましょう。

乾燥も好むので、霧吹きなどで葉水をして湿らせてあげると、葉の乾燥を防げます。

風通しが良くない場所では、送風機などで風の流れを作るのも効果的です。

アブラムシ

アブラムシも、若い芽や茎に好んで群生し、葉や蕾を吸汁する厄介な害虫です。

発見したら、勢いよく水で洗い流すか、やわらかめの歯ブラシなどを使って取り除きましょう。

お庭など外で管理しているのであれば、殺虫剤で早めに駆除するのも効果的です。

また、反射光を嫌うため、根元などにアルミ箔を敷いて反射光を作るのも有効な対策です。

アブラムシの排泄物はべたべたとしており、放置するとすす病の媒体やアリの発生にも繋がります。

葉裏などにもよく生息しているので、見つけ次第すみやかに駆除しておきましょう。

うどんこ病

うどんこ病とは、葉に白カビが発生する病気です。

カビの生えた部分がうどん粉をまぶしたように白いので、うどんこ病と呼ばれています。

カビが繁殖した部分の葉は光合成を行なえず、植物の健康が脅かされるうえ、菌が増殖すると近くにある別の植物などにも胞子が飛んでしまい。

初期段階のうちは、重曹や酢を水に薄め、1週間おき程度に霧吹きなどで散布して対処しましょう。

すでにカビの発生が重度であるときは、病気の葉を摘み取って、強い薬剤で対応します。

炭疽病

炭疽病は、葉に黒い斑点状のカビが発生し、穴が空く病気です。

カビは高温多湿を好んで発生するため、梅雨の時期には特に注意が必要になります。

風通しの良い場所で管理して、葉が密集する部分は間引いておきましょう。

また、水やりの際に植物の上から水をかけるのも良くないので、植物の株元に水やりすることも予防策のひとつです。

原因のひとつとして、窒素成分の多い肥料の過剰投与も考えられますので、あげすぎないよう注意しましょう。

カビの部分は回復しないので、病気の葉は早くに摘み取り、胞子が飛ぶ二次被害を防ぎます。

まとめ

今回は、ゴムの木の基本的な育て方やお手入れ方法、おすすめの種類などについてご紹介しました。

基本的には丈夫で育てやすいゴムの木ですが、ベンジャミンは環境変化に弱いので、温度管理などに注意が必要です。

慣れてきたら、挿し木などで木を増やしていき、育成を楽しみましょう。

ゴムの木をお求めの際は、通販サイトでの購入がおすすめです。

観葉植物を買うと持ち帰りが大変ですが、通販であれば自宅に届けてもらえるので助かりますね。

さらに、さまざまな種類や値段を比較しながら、納得のいく買い物ができるのも魅力です。

プレミアガーデンでは、ゴムの木をはじめとする観葉植物を多様に取り揃えています。

ぜひ、あなたのお気に入りを見つけて、インテリアに迎えてみてくださいね。

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