エバーフレッシュの枯れない育て方|植え替え方法や花の咲かせ方も解説

エバーフレッシュは、優しいシルエットや華奢で繊細な見た目の幹などが人気の観葉植物です。

花火のような、丸くて華やかな花も人気の理由の一つです。

人気の観葉植物であるエバーフレッシュですが、実は温度管理や水やりの頻度など、ある程度管理が必要な植物でもあります。

水をやりすぎたり、合わない環境に置かれたりすると、元気をなくしてしまうこともあります。

今回はエバーフレッシュの特徴や育て方のコツを紹介します。

エバーフレッシュとは

淡く明るい緑と華奢で繊細な形が人気の観葉植物エバーフレッシュは、ネムノキの一種であり、縁起の良い花言葉や柔らかな見た目から、贈り物やインテリアにとして人気の植物です。

エバーフレッシュの基本情報

マメ科
コヨバ属
和名 アカサヤネムノキ
英名 Pithecellobium congertum ever fresh
学名 Cojoba arborea var. angustifolia
原産地 ボリビア、ブラジル
開花時期 春から夏

エバーフレッシュの特徴

エバーフレッシュは、日本ではリビングなどに置かれ、インテリアとして購入されることも多い観葉植物です。

実は現地では、30mを超す高さになる高木なのです。

涼しげな葉のつき方や柔らかそうで明るい葉、細く華奢な幹など、繊細な見た目をしています。

また、夜になると葉を閉じて眠る、就眠運動を行うという特徴を持っています。

直径2~3cmの花を咲かせたあとは、赤いサヤの中に黒い種子が入った実をつけます。

この赤いサヤは、日本名である「アカサヤネムノキ」という名前の由来にもなっています。

エバーフレッシュの花言葉

エバーフレッシュの花言葉は、「歓喜」「胸のときめき」です。

花言葉の由来は、中国の逸話で「いつも不機嫌だった父親が、エバーフレッシュの花を入れた酒を飲んだら、機嫌が良くなり家族が歓喜に湧いた」という逸話が発端といわれています。

こうした背景から、中国ではネムノキ全般が「夫婦円満の象徴」とされています。

縁起の良い花言葉であることから、エバーフレッシュは贈り物にされることもあります。

風水での効果。どこに置くべき?

風水におけるエバーフレッシュの効果は、落ち着きや和み、癒しの効果があります。

葉先が柔らかなこと、下向きに葉がついていることから、精神の安定を促すといわれています。

また、運気の上昇やパワーの上昇を象徴している側面も持っています。

置き場所は、東側がおすすめです。

ただし、花言葉に由来する「夫婦円満」の効果を期待するならば、寝室に置くのも良いでしょう。

エバーフレッシュの寿命

観葉植物は総じて樹齢が長く、中には人間の寿命をはるかに超える、何百年という時間を生きる種類も存在します。

肥料や水やりなど、日々の手入れを丁寧に行うことで、植物の寿命を伸ばすことができます。

エバーフレッシュも例外ではなく、環境を整えて、植え替えや剪定などの手入れをしながら、大事に育てていきましょう。

エバーフレッシュの値段・相場

エバーフレッシュは、花言葉などからギフトに贈られることも多い植物です。

値段は、大きいものほど高くなっていく傾向があります。

たとえば、30cm程度のギフト用のエバーフレッシュは6,000円ほどが相場であり、さらに大きい130cmほどの高さのものだと1万円以上します。

10号以上だと開店祝いなどで贈られることが多く、2~3万円ほどします。

エバーフレッシュの選び方

同じエバーフレッシュでも、選ぶときにはより元気なものを選んだ方が育てやすいです。

また、置く場所によっては、大きさも考える必要があります。

ここでは、エバーフレッシュを選ぶポイントについて紹介します。

選び方のポイント

個体を選ぶときは、葉に注目してより生き生きとした鮮やかなグリーンのものを選びましょう。

色が変色しているものや元気がないものはできるだけ避けてください。

葉の数はより密度が濃い、葉がたくさん生えているものを選びます。

中には日光が足りず、無駄に伸びてしまい徒長した状態の葉がついていることもありますが、このような状態になっている葉のものも避けたほうがいいでしょう。

大きさ・サイズで選ぶ

多くの観葉植物は、号数によって大きさが決められています。

1号大きくなるごとに、鉢が3cm大きくなります。

エバーフレッシュの場合、高木なので号数に応じて身長も高くなり、4号のものは30cm程度で、机の上など部屋の片隅に置くのにほどよい大きさです。

8号のものであれば130cmと高くなってくるので、一般家庭のリビングなどに置くのにちょうど良いでしょう。

10号以上だと高さ150cmとかなりの存在感を出すサイズなので、オフィスなどの広い空間に置くことでバランスが取れることでしょう。

1本ものor編み込みで選ぶ

エバーフレッシュは、1本ものや編み込みといった技法は一般的に使われていません。

編み込みができるパキラのような観葉植物と比べると、エバーフレッシュは華奢に見えるでしょう。

しかし、この繊細な姿が優しい印象を与え、多くの人に愛されています。

ただし、エバーフレッシュにも個体差はあり、姿形が若干異なります。

自分にとって素敵だと思える枝の生え方や、幹の形をしたものを選びましょう。

100均のエバーフレッシュはあり?

最近では、100円ショップでも手軽に観葉植物が買えるようになりました。

ところがエバーフレッシュは、一般的に100円ショップでは売られていない観葉植物です。

100円ショップで売られている観葉植物の多くは、水やりが簡単で丈夫なものが選ばれています。

しかし、エバーフレッシュは水切れに弱く、育てるのにある程度注意が必要な植物です。

このため、エバーフレッシュは100円ショップで管理するのは難しいのです。

実生のものを選ぶべき?

実生(みしょう)とは、種から発芽して成長している植物のことをいいます。

エバーフレッシュは花が咲いて実がなる植物なので、種を取れば実生のエバーフレッシュを育てることができます。

しかし、実生とそうでないエバーフレッシュにこれといった違いはありません。

実生か挿し木かにかかわらず、同じように世話をして育ててあげましょう。

エバーフレッシュの育て方・手入れ

日光が強すぎや弱すぎ、温度が高すぎたや低すぎなど、適した環境でなければ、エバーフレッシュは元気がなくなってしまいます。

エバーフレッシュは温度や湿度など環境に左右されやすい植物なので、細心の注意が必要です。

そこでエバーフレッシュを育てるときには、どんなポイントに注意すべきかなどを紹介します。

日当たり・置き場所

エバーフレッシュは日当たりを好む植物で、耐陰性は多少はありますが、日照不足で枯れることもある種類です。

屋内の場合は、できるだけ日当たりの良い窓辺に置きましょう。

ただし、真夏の直射日光、長時間の直射日光には注意です。

日光が強すぎると、葉焼けを起こすことがあります。

もし、日光が強すぎる場合は、レースのカーテンなどで光量を調節しましょう。

また、西日が当たる窓辺では気温の急上昇が起こるので、エバーフレッシュを育てる環境には適していません。

温度

エバーフレッシュは、夏の気温が高い間はバルコニーでも管理することができます。

もし室内から外に出すときは、少しずつ外に出す時間を増やすようにして、急な直射日光による葉焼けを防ぎましょう。

一方で、エバーフレッシュは寒さにはあまり強くありません。

もし屋外で育てている場合は、肌寒いと感じる気温になったら、室内に移動しましょう。

気温が低くなると成長が緩慢になってしまいます。

どうしても外に置いたままになってしまう場合は、霜に当たらないよう注意しましょう。

腐植質で、水はけが良い土が良いとされているため、保水性も高いものが好ましいです。

市販の観葉植物用の培養土でも育てることができます。

もし、土に白いカビが生えてしまった場合は、水のやりすぎが主な原因と考えられます。

日照が不足していて水がなかなか蒸発しない、植物に吸われないという場合も、湿気によってカビが生える場合があります。

カビが生えてしまったときは、土の表面を取り除くか、土全体をアルコールで消毒するなどの対策を行いましょう。

ハイドロカルチャーの場合の育て方

部屋に土を持ち込みたくない場合は、ハイドロカルチャーで育てる方法があります。

透明の器に入れることで、水がどの程度入っているかを確認しながら管理することができます。

水が完全になくなってから、新しい水を容器の1/4~1/5ほどまで入れます。

苔が生えたらハイドロボールを洗い、水を溜まった状態にしないことなどに注意して管理していきます。

ハイドロカルチャーは、清潔で匂いがないため人気の栽培方法です。

種から入手した場合の育て方

エバーフレッシュは、花を咲かせ、結実する植物です。

実った実からは種を取ることができ、この種からもエバーフレッシュを育てることができます。

まず、赤い実の中にある黒い種を取り出しましょう。

種の周囲についたぬるぬるした部分は洗い落とし、種蒔きの時期まで保管します。

春から初夏の暖かい時期になったら、種蒔き用の土か、ピートモスなどにまきます。

乾燥しないように、半日陰になる場所で管理しましょう。

発芽して葉をつけはじめたら、鉢に植え替えます。

育て方のポイント

観葉植物の中には、季節ごとに水やりの方法を変えなくてはならない種類があり、エバーフレッシュもその一つです。

また、成長が早い植物でもあるので、植え替えは必要です。

育てるときのポイントを以下にまとめました。

エバーフレッシュの水やり

エバーフレッシュは、気温が低くなると休眠し、水や肥料をあまり吸収できなくなります。

季節や気温によって、水やりのタイミングを変える必要があるのです。

気温が高い春から秋にかけての成長期は、土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えましょう。

逆に気温が低いときは、成長が緩慢になってきているので水やりの回数を減らします。

土の表面が完全に乾燥してから水やりをしても、2~3日後の水やりでも問題ありません。

そのほかに、葉に水を吹きかける、葉水なども行いましょう。

エバーフレッシュの葉は湿度を求めているので、毎日一回は霧吹きしてください。

肥料は必要?時期や量

肥料を与える場合は、春から秋にかけての生育期に与えましょう。

緩急性の置き肥は手軽でおすすめです。

液体肥料を使用する際は、表記通りの適度な濃度に希釈して利用します。

濃度が高すぎると肥料焼けを起こして、エバーフレッシュが弱まる可能性があります。

また、休眠期にあたる冬季は肥料を与えないように気をつけましょう。

肥料を吸収する力が弱いため、肥料焼けを起こしてしまいます。

エバーフレッシュ植え替え

エバーフレッシュは、成長に合わない鉢に入れておくと、根詰まりを起こして不調の原因となります。

植え替えは必ず行うようにしてください。

2~3年に一度、4~7月に行います。

鉢は一回り大きな鉢に植え替えましょう。

植え替えが終わったあとは、鉢の下から水が流れ出てくるくらいにたっぷり水を与えます。

ハイドロカルチャーで育てている場合も植え替えは必要で、基本的なやり方は土での植え替えと同じです。

ただし、ハイドロカルチャーの場合は活力剤などを入れるとより生育がよ良いようです。

エバーフレッシュの編み込み・巻き方

エバーフレッシュは、編み込みはできませんが曲げ木を行うことはできます。

エバーフレッシュが元気な生育期に行うようにしましょう。

支柱を挿し、ビニールタイで固定しながら曲げていきます。

柔らかく、曲げやすそうなところを曲げていき、折れてしまいそうな部分は、無理に曲げないように注意してください。

バランスを見て、下のほうの枝を落とすことで見栄えをよくすることもできます。

また、曲木は高くなりすぎたエバーフレッシュをコンパクトにまとめることもできます。

太くするにはどうすれば良い?

もしエバーフレッシュの幹が細すぎて「幹を太くしたい」と考えることもあると思います。

一般的に観葉植物の幹が細い理由は、日照不足や肥料不足、鉢が小さすぎることなどが挙げられます。

室内で育てていて、幹の細さが気になる場合は外で育ててみることで、幹が太くなることもあります。

室内では育てられないときは、最低限必要な栄養を与えて気長に育ててみましょう。

樹液が垂れてきたらどうする?

エバーフレッシュは、大きなものになると樹液が垂れることがあります。

病気にかかっていたり、具合が悪いから出ていたりするものではなく、当たり前の現象なので心配はいりません。

ただし、樹液によって床が汚れたり、葉が汚れて光合成ができなくなったりするのは問題です。

もし樹液が垂れているのを見つけたときは、すぐにきれいに拭き取ってあげましょう。

昼間も葉っぱが閉じていたらどうする?

エバーフレッシュの葉が閉じるのは夜のみです。

もし、夜でもないのに葉が閉じているときは、水が足りていないサインなので、土が乾いていないかを確認して、すぐに水やりを行いましょう。

それ以外にも、部屋の乾燥や葉水が足りない場合も、葉を閉じてしまうことがあります。

乾燥してしまう部屋の場合は、エバーフレッシュを違う部屋へ移動させましょう。

エバーフレッシュの増やし方

エバーフレッシュは主に挿し木で増やすことができます。

形を整えたり、風通しを良くしたりするのに行う剪定で、出た枝葉、挿し木に利用することができます。

詳しい増やし方について紹介していきます。

水耕栽培の場合

水耕栽培の場合は、エバーフレッシュの枝を水差ししておきましょう。

エバーフレッシュは水差ししておくと、3~4週間で発根するといわれています。

場合によっては、数か月かかることもあるので気長に見守ってください。

その間、水を入れ替えることも忘れずに行います。

放置しておくと、水が腐ってしまうので注意が必要です。

発根したらハイドロカルチャー と同じように透明の器に移し、ハイドロボールで体を支え育てます。

挿し木の場合

まず、挿し木にする枝は余分な場所に栄養が行きすぎないように葉を一部取ります。

葉は上のほうに残すようにして下葉を取り、10~15cmほどになるように切り、20分程度水に挿しておきます。

植える先の赤玉土、もしくは育苗ポットの用意も忘れずに行います。

あとは土に枝を挿して、たっぷり水を与えます。

管理するときは、日陰か半日陰に置きましょう。

エバーフレッシュが枯れた・病気になった!トラブルまとめ

水や日光の過不足、虫などによって、エバーフレッシュは枯れてしまったり、病気になったりしてしまうことがあります。

エバーフレッシュが出す不調のサインを見逃さなければ、きちんと対処できるはずです。

枯れる原因と対処法

エバーフレッシュが枯れる原因として代表的なのは、水の過不足と日光の過不足です。

水が多すぎる場合、エバーフレッシュは根腐りを起こして枯れてしまいます。

逆に水が足りなくなったり湿度が低すぎたりしても、葉が変色して枯れてしまうことがあります。

耐陰性があるからと日陰に置くと、日光不足で枯れることがあります。

日当たりを好むからと直射日光に当て続ければ、葉焼けの原因となりますので注意してください。

根腐れする原因と対処法

水が多すぎて根が呼吸できないと根腐れを起こします。

常に土が湿っている状態にあると根が酸素不足を起こし、枯れてしまうこともあるのです。苗を取り出し根が黒ずんでいれば、根腐れの証拠です。

もし腐ってしまった場合は、清潔なハサミで取り除きましょう。

枝・葉を切り揃え、清潔な土に植え直します。

このとき、肥料は与えてしまうと、返って弱らせる結果になってしまいます。

エバーフレッシュが葉焼け・変色する原因と対処法

葉が黄色く変色したり、パリパリと乾いた状態になっていたりするときは、水不足が原因です。

葉水も行い、湿度をほどよく保つことが大切です。

また、クーラーの風が直撃し、乾燥で葉先が枯れることもあります。

クーラーの風が当たらない場所への移動を行いましょう。

暑い場所に置かれているときや水が不足しているときも葉が茶色くなる原因になります。

この場合はより涼しい場所に移動させ、水やりの頻度を見直しましょう。

ただし、下葉が変色しているときは、根詰まりが原因だと考えられるので、一回り大きな鉢に植え替える必要があります。

虫がつく原因と駆除方法

エバーフレッシュには、カイガラムシやハダニなどの害虫がつくことがあります。

特に春から秋にかけては要注意です。

風通しが悪いとカイガラムシが発生し、もし幹などにくっついているのを見つけたら、ブラシで擦って取り除きましょう。

ハダニは水分を嫌う虫なので、葉水で予防できます。

ただし、害虫が大量発生した場合は薬剤を使って対策を行いましょう。

そのほかにも、春から秋の生育期には炭そ病というカビ由来の病気にかかることがあります。

葉や茎についていたカビが繁殖、葉や茎に黒い斑点を作ってしまうのです。

風通しや湿度、土の水はけなどを確認し、湿気が多すぎるようなら対策が必要です。

葉っぱが落ちてしまったらどうする?

エバーフレッシュの置き場所を見直しましょう。

葉が落ちるのは、水や日照の過不足が原因として考えられます。

気温が高すぎても低すぎたりしても、葉が落ちてしまうことがあります。

風通しが悪い場所に置かれているエバーフレッシュも、葉が落ちることがあり、いずれの場合も現在の環境がエバーフレッシュに合っていないことを示しています。

ぐったりしていたらどうする?

エバーフレッシュ全体がぐったりしているときは、水の与えすぎが原因として挙げられます。

冬なのに夏と同じ頻度で水やりを行ってしまうと、水や肥料を吸収できません。

冬は水やりは控えめに、肥料も与えないようにするのが大切です。

水やりの頻度を落としているのにぐったりとしている場合は、根のトラブルを疑いましょう。

根腐れ、根詰まりが原因で、元気がなくなることがあります。

また、受け皿部分に水が溜まっていると根腐れの原因になるので、水が溜まらないように定期的に捨てるようにします。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?