サンスベリアが根腐れする原因は?復活させる方法をご紹介

観葉植物に起こりやすいトラブルの一つである「根腐れ」。

サンスベリアは育てやすい観葉植物ですが、根腐れしやすくもあります。サンスベリアが根腐れしてしまったら、もう捨てるしかないのでしょうか。

この記事ではサンスベリアの根腐れについて詳しく解説し、復活させる方法をご紹介します。

サンスベリアが根腐れした時に起こる症状

サンスベリアが根腐れすると、葉や土、根にさまざまな症状が表れます。

多くの場合は目視、または触ることで根腐れの症状を確認できるので、なんだか最近元気がないな……と感じたら、よく観察してみましょう。

まずは、それぞれの部位ごとに引き起こされる症状を、根腐れの進行度合いに応じて解説します。

葉の症状

サンスベリアが根腐れすると、葉が変色したり、ふにゃふにゃになったりと変化が起こります。

植物にとって、根は水分や土の栄養を吸収するための器官なので、その部位が腐ってしまうと全体に影響が出ます。中でも葉の部分は症状がわかりやすいので、普段からよくチェックしましょう。

根腐れの進行度合いが初期の場合は色が黄色に変色し、元気な時と比べて感触が柔らかくなります。

さらに、より根腐れが進行すると葉元の色は白く、葉自体の色は茶色になります。

土の症状

根腐れが起こると、土にも普段とは異なる症状が出てきます。

まず、根腐れがある程度進行すると土が乾燥せずにいつまでも湿ったままになります。

サンスベリアは活性の高い春から冬の時期であれば通常は2〜3日で土はカラカラになりますが、根腐れすると土の中が乾きづらくなってしまうのです。

この状態のまま放置すると根腐れはより進行し、土の表面にカビが生えたり、土自体が悪臭を放ったりします。このような場合は、早急に植え替えを行う必要があります。

根の症状

葉と土の症状から根腐れを疑った場合には、一度鉢からサンスベリアを取り出して根の状態を確認してみましょう。

根が黒く変色している、触るとヌルヌルしている、などの症状がある場合、そのサンスベリアは根腐れしています。このような症状がある場合は、かなり根腐れが進行しています。

サンスベリアが根腐れする原因TOP4

サンスベリアが根腐れを起こすのはどういった原因からなのでしょうか。

ここからは、サンスベリアが根腐れする原因を4つご紹介します。

  1. 水やりのしすぎ
  2. 肥料の与えすぎ
  3. 植え替えをせずに根詰まりしている
  4. 冬の管理方法

それぞれの原因を正しく理解して、自身のケースにどれがあてはまるのか確認してみましょう。

1.水やりのしすぎ

サンスベリアに限らず全ての観葉植物に言えることですが、まず1番の原因は「水やりのしすぎ」です。

サンスベリアはアフリカなどの乾燥地帯が原産国であり、少ない水分でも生きていけるように進化した植物です。そのため、水をやりすぎると根腐れを引き起こしやすくなります。

下記で詳しくご紹介しますが、サンスベリアは季節によって水やり頻度を変える必要があります。夏場は土が乾いてからたっぷりと水を与える必要がありますが、冬の寒い時期は生長が止まるので、水やりは一切行わなくても大丈夫です。

冬でも他の季節と同じように水やりをしてしまうと、根腐れしてしまう可能性があるため注意してください。

また、鉢皿の水はすぐ捨てるように普段から気を付けておきましょう。

2.肥料の与えすぎ

サンスベリアは、肥料を与えすぎると肥料やけが原因で根腐れを起こします。

サンスベリアは他の観葉植物に比べて肥料を必要としません。年に1度程度与えるだけで十分です。

一方で、肥料を定期的に与えた場合にどうなるのかというと、浸透圧の作用によって根から水分が出てしまい、栄養や水が摂取できなくなります。これが「肥料やけ」と呼ばれる現象です。肥料やけは、サンスベリアの根にダメージを与えるだけでなく細菌を発生させて、根腐れを引き起こしてしまいます。

サンスベリアを育てる際は、肥料は極力与えないようにしましょう。

3.植え替えをせずに根詰まりしている

サンスベリアは、植え替えをしないと根詰まりを起こして根腐れする場合があります。

サンスベリアは成長するほど根が伸びていくので、定期的に植え替えを行って鉢の大きさと土を変える必要があります。具体的には、2年に1度の頻度で植え替えするのが望ましいでしょう。

植え替えをしないと水はけが悪くなって地中の湿度が高くなり、効率的に水分や栄養を取り入れることができなくなります。これがいわゆる根詰まりという状態であり、水やりのしすぎや肥料を与えすぎと同様に、根腐れが起きやすくなってしまいます。

4.冬の管理方法

冬は、室温に応じて適切な管理をしていかないと根腐れしやすいです。日本の冬はサンスベリアにとっては厳しいものになるため、気温が10℃未満になると休眠状態になり、必要な水分量が大きく減って肥料がいらなくなります。

このとき、サンスベリアに誤ってたっぷりの水や肥料を与えてしまうと、水分や栄養を吸収できず、上記で解説したような根腐れが起こってしまいます。

したがって、冬は原則水を与えないか、室温が10℃以上のときのみ、数週間〜1ヵ月に一度の頻度で水やりしましょう。

根腐れしたサンスベリアを復活させるには?

根腐れしないように普段からのお世話に気をつけることが1番ですが、もしサンスベリアが根腐れしてしまった場合には、どうすれば復活させられるのでしょうか。

ここでは、根腐れしたサンスベリアを復活させる具体的な方法について見ていきましょう。

  • 何日か水やりをせず乾燥気味に育てる
  • 植え替えする
  • 葉挿しや株分けで新たに育てる

それぞれの方法を詳しく解説します。

何日か水やりをせず乾燥気味に育てる

根腐れがそれほど進んでおらず、原因が水のやりすぎにあると判断できたならば、しばらく乾燥気味に育てましょう。

症状として葉が多少変色する程度であれば、初期の根腐れだと判断がつきます。この場合は水のやりすぎが主な原因なので、鉢の中が乾くように水やりの間隔を少し伸ばしましょう。

しばらく乾燥気味に育てることで、根腐れが改善することがあります。

植え替えする

根腐れがある程度進んでおり、土などにカビが生えている場合は植え替えをしましょう。植え替えはサンスベリアの成長期である春から夏の間に行うのがおすすめですが、根腐れしている場合は早急に植え替えする必要があります。

鉢からサンスベリアを取り出して、根腐れしている個所はハサミで切除し、きれいな土で植え替えてください。

植え替えてすぐは、サンスベリアが大きなダメージを負った状態です。水はやらずに、一度乾かしましょう。 根っこが湿った状態になると根腐れが進行する可能性があるため、植え替え後は水を与えず、直射日光を避けた風通しの良い場所におきましょう。

葉挿しや株分けで新たに育てる

根腐れが取り返しのつかないところまで進行してしまうと、植え替えしても効果がなくそのままでは枯れてしまうこともあるでしょう。

根のほとんどが黒く変色していて、触ってヌルヌルする状態の場合、ほとんどの部分が腐りきっています。このような場合は株を復活させるのは難しいので、別の方法で対処しましょう。

具体的には葉挿しで新しく育て直したり、根に元気な箇所が多少残っていれば株分けしたりするのが良いでしょう。なお、これらについては以下で詳しく解説します。

サンスベリアの葉挿しのやり方

サンスベリアの葉挿しは、観葉植物を育てた経験がない人でも簡単にできます。

なお、葉挿しは春から秋までの活性の高い時期に行うのがおすすめです。万が一冬の時期に根腐れして葉挿しするという場合は、途中の手順まで止めておくのが良いでしょう。

これを踏まえた上で、ここではサンスベリアの葉挿しをやるためにどういったものを準備し、どのような手順で進めていけば良いのか具体的に解説していきます。

準備するもの

サンスベリアの葉挿しをする際には次の道具を用意しておきましょう。

 

  • 葉を切れる剪定ばさみ(あらかじめ消毒しておく)
  • 苗を広げられる新聞紙など
  • 新しい鉢(鉢底石と鉢底ネットをセットしておく)
  • マーキングのための水性マジック
  • 水はけの良い土
  • 作業の際に身に着ける軍手

 

水性マジックは、葉の上下をわかりやすくするために必要です。また、水はけの良い土は赤玉土など、これまでサンスベリアを育てる際に使っているもので問題ありません。

手順

サンスベリアの葉挿しは次の手順で進めてください。

 

  1. 健康な葉を付け根から切る(10cm程度の長さで)
  2. 水性マジックで切った葉の上下がわかるようにマーキングする
  3. 日のあたらない場所で数日乾燥させる
  4. 新しい鉢植えに土を入れて切った葉を挿し込む(切り口を下にする)
  5. 明るい日陰に鉢を移動させる
  6. 根が出るまでは水やりは行わない
  7. 新しい根が確認出来たら霧吹きなどで葉水する

 

根が出るまでは、水やりは行わないようにしてください。土に挿した葉から根が出る前に水をあげても吸収できず、ただ鉢の湿度を高めるだけになってしまいます。

根が出た後も極力水やりは最小限にして、できるだけ乾燥した環境を維持するのがポイントです。なお、冬場の時期に葉挿しするのはあまりおすすめできないので、3までの手順が完了したら新聞紙で包み、暖かくなる時期まで保存してください。

その後、暖かくなってきたら、4以降の手順で葉挿ししましょう。

サンスベリアの株分けのやり方

サンスベリアの株分けは、準備するものも葉挿しの場合とほぼ同じですが、作業が完了したら、水やりの量と頻度は通常通りに行うという違いがあります。

ここからは、株分けに必要な道具と手順について詳しく見ていきましょう。

完全にサンスベリアの根が腐っていないならば、ぜひ株分けを試してみてください。

準備するもの

サンスベリアの株分けでは以下の道具が必要です。

 

  • 剪定ばさみ(あらかじめ消毒しておく)
  • 苗を広げられる新聞紙など
  • 新しい鉢(鉢底石と鉢底ネットをセットしておく)
  • 水はけの良い土
  • 作業の際に身に着ける軍手
  • 支柱(4本)、紐

 

上記のように、準備するものは葉挿しの場合とおおよそ一緒です。

ただし、育てていたサンスベリアの葉が長い場合には、株分けによって根がぐらついて安定しないことがあるので、支柱や紐が必要になる場合もあるでしょう。

手順

サンスベリアの株分けの手順は次の通りです。

 

  1. あらかじめ土を乾燥させる(1週間程度水やりをしない)
  2. サンスベリアを取り出し、付着している土を洗い流す
  3. 根の黒い部分など根腐れしている場所は全て切除する
  4. 根が乾くまで日陰に1日置いておく
  5. 乾燥した根を再度確認して、枯れてしまっている部分があれば切除する
  6. 準備した鉢に土を入れてサンスベリアを植える
  7. 日陰のある設置して、数日たったら水やりする
  8. 根がしっかりと馴染んだら通常の管理に切り替える

 

なお、6の手順で葉が長い場合には、用意した支柱をサンスベリアの周りに立てて紐で固定しましょう。そして、8の手順で根が馴染んだことが確認できたら、支柱と紐は外してください。

サンスベリアを健康に育てよう!育て方の基本

 

サンスベリアを根腐れさせずに健康に育てるには、育て方をしっかり理解しておくことが大切です。ここでは、サンスベリアの育て方の基本を用土・肥料、置き場所、水やり、剪定、夏の管理方法まで詳しく解説します。

用土・肥料

用土は水はけの良い土を選び、肥料は生育期に適量を与えましょう。

サンスベリアは湿度に弱い植物なので、できるだけ水はけの良い用土を選択します。用土は赤玉土や腐葉土をブレンドして用土を作るという方法もありますが、観葉植物専用土やサンスベリア専用土など、市販されているものでも構いません。

肥料は、サンスベリアの成長が著しい春から秋までの間に適量を1度程度与えれば十分です。また、肥料の種類としては緩効性化成肥料、または液肥を使ってください。

肥料を与えすぎた場合には、水やりの量を増やして流してしまえば肥料やけを防げます。

置き場所

サンスベリアは10℃以上の明るい日陰に置くのが適切です。

アフリカなどの乾燥地帯が原産国であるサンスベリアは寒さに弱いので、外で育てている場合も秋ごろには室内に移動させましょう。室内で育てる場合は風通しがよく、クーラーなどの風があたらない場所に置いてください。

直射日光を浴びてしまうとサンスベリアは葉焼けするので、ある程度の明るさのある日陰や、カーテンで遮光した窓際などに置きましょう。

水やり

サンスベリアは水をあまり必要としない観葉植物なので、基本的には土が乾いてから数日後に1回水やりすれば大丈夫です。

水やりを行う際は湿度を高めないように、鉢皿の水は忘れずに捨てるようにしましょう。

なお、サンスベリアが休眠状態になる寒い冬は、室温が10℃未満であれば水は必要ありません。ただし、暖房で暖かい部屋にサンスベリアを置いている場合は、月1度程度の水やりをするか、霧吹きで葉水をして適度に水分を与えましょう。

剪定

サンスベリアには剪定は基本的に必要ありません。ただし、直射日光を浴びたことで葉焼けしているなど、葉に何らかの問題が起こっている場合はその部分を剪定してください。

なお、葉が倒れてしまった場合には、思い切って根元から剪定し、状態の良い部分を葉挿しするのもおすすめです。

問題のある葉は剪定して取り除き、有効活用できる部分はしっかり使いましょう。

夏の管理方法

夏場は、気温や時期に応じて水やりの頻度を変え、日差しを考慮して置き場所を変えましょう。

まず、夏場は気温が大きく上昇するため、外気に近い状態で育てていると鉢が蒸れる可能性があります。

加えて梅雨の時期は基本的に湿度が高くなるので、この場合も鉢は高い湿度にさらされます。

そのため、夏場に通常の間隔で水やりしていると根腐れを起こす可能性があります。サンスベリアは元々乾燥に強いので、梅雨の時期などは水やり間隔を伸ばして管理していきましょう。

また、夏場は日差しが強くなるため、直射日光が当たるような場所に置いておくと葉焼けすることがあります。置き場所を変えるか、遮光のためにカーテンなどを付けて一定量の日光を浴びられるように調節しましょう。

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引用:プレミアガーデン

 

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まとめ

根腐れは、水のやりすぎや肥料の与えすぎなどが原因となって起こります。

サンスベリアが根腐れすると、葉や土、根に異常が表れるので、症状をよく確認して進行度合いを確認しましょう。

根腐れしたサンスベリアは、軽度であれば水やりを控えたり植え替えしたりすることで復活させることができます。

根腐れが進行しすぎている場合は復活が難しいこともありますが、葉挿しや植え替えをすることで新しく育て直すことができますよ。

もしもサンスベリアが根腐れしてしまったら、この記事を参考に対処してみてくださいね。

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