観葉植物サクララン(ホヤ)の人気種類18選|育て方も詳しくご紹介

サクララン(ホヤ)はボリュームのある葉っぱと陶花のような美しい花が特徴です。育てやすく何年も繰り返し花をつけるので、観葉植物として人気を誇っています。

実はサクラランには「ホヤカルノーサバリエガータ」「ホヤカーリー」など200種類もの品種があることをご存じですか?葉っぱの形が可愛いものや花が特徴的なもの、ハートの形でプレゼントに最適なものなどさまざまです。

この記事ではサクラランの基本情報から種類、育て方まで詳しく解説していきます。

サクララン(ホヤ)の基本情報

まずはサクラランの基本情報についてお伝えします。

サクラランはつるから陶磁器のような美しい見た目の花がたくさん咲く植物です。

学名が「Hoya carnosa」であることから、フラワーショップなどでは「ホヤ」と呼ばれることもあります。

花と葉っぱがランに似ていることから、「サクララン」と名付けられらたと言われています。

科属 和名 英名 学名 原産地
ガガイモ科

サクララン属

サクララン Wax vine Hoya carnosa 日本南部、熱帯アジア、オーストラリア、太平洋諸島

サクララン(ホヤ)の特徴 

サクラランの花は一つのつるから球状に小さな花弁をたくさん咲かせます。色は白や薄いピンク色で陶花のような華やかな見た目です。開花時期は6月〜10月頃で、長期間花の香りを楽しむことが可能です。

サクラランの葉は長い楕円形でかたく光沢があり肉厚なので、花の咲かない時期でも葉やつるがインテリアデザインとして映えるので観葉植物やプレゼントとしても人気の花です。

種類によって花の色やつるの形が違うため、フラワーショップでもさまざまな種類のサクラランが販売されています。 

サクララン(ホヤ)の花言葉 

サクラランの花言葉は「人生の出発」「人生の門出」です。新しいスタートをお祝いするという意味合いから、開店祝いや引っ越し祝い、入学卒業祝いなど人生の節目をお祝いするためのプレゼントとしてぴったりの花です。

また、ハート型の花を持つサクラランの種類「ホヤカーリー」の花言葉は「恋が成就する」「幸福の訪れ」です。大切な人へのプレゼントにぴったりの花言葉ですね。 

サクララン(ホヤ)の人気種類18選

サクラランには200種類以上の品種があり、姿形のバリエーションも豊かです。それぞれ花の形やつるの形が少しずつ違うので、お好みのサクラランをぜひ探してみてください。

今回は選りすぐりの18種類をご紹介したいと思います。

フラワーショップなどでは「サクララン」という名前より「ホヤ◯◯」という名前で売られていることが多いです。

ホヤカルノーサバリエガータ 

緑色と白色のまだら模様で光沢のある大きな葉っぱが特徴の「ホヤカルノーサバリエガータ」です。観葉植物として広く流通している品種であり、葉にボリュームがあるので吊り下げ式のガーデンポットなどに入れて葉っぱが垂れ下がるのを楽しむのがおすすめです。つるからピンク色の小さな花を咲かせるので、もちろん花も鑑賞可能です。

ホヤセルペンス 

先程の「ホヤカルノーサバリエガータ」と見た目が大きく変わりますが、これもホヤの仲間です。葉っぱは小さくコイン上で可愛らしい見た目の「ホヤセルペンス」です。この小さな葉っぱも大きな特徴ですが、ホヤセルペンスは花の色がグリーンホワイトなのも見どころです。愛らしい姿で、主張しすぎないインテリアとして最適です。

ホヤハイブリッド 

「ホヤハイブリット」はホヤセルペンスと、ホヤカルノーサを掛け合わせて生まれた品種です。ホヤセルペンスよりも大ぶりでまんまるの葉にホヤカルノーサのような肉厚で光沢の葉が特徴で、まさに両者のいいとこ取りをしたような品種です。

葉が重ためなので観葉植物としての存在感もバッチリでしょう。

ホヤカーリー(ハートホヤ) 

大きなハート型の葉が特徴の「ホヤカーリー」です。

その見た目から「ハートホヤ」「ラブラブハート」「バレンタインホヤ」など面白い別名がたくさんあります。フラワーショップで一つの鉢に一つの葉を植えて売られていることが多いです。

こちらはこのハート型の葉を楽しむもので、葉からつるが伸びることはないため、花やつるを楽しみたい方は茎から購入する必要があります。

ホヤデビッドクミンギー 

「ホヤデビッドクミンギー」は長い楕円形の葉と長いつるが特徴です。今までご紹介してきたホヤに比べて葉が薄めですが、力強く伸びるつるが迫力があります。

吊るすタイプのガーデンポットに入れて飾ればスタイリッシュなインテリアとして大活躍するでしょう。

また、他の種類に比べて花が咲きやすいので他のホヤを育てるのに失敗してしまったという方にもおすすめです。

ホヤコンパクタ 

肉厚の葉がうねるように生えた形が特徴の「ホヤコンパクタ」。

その名の通り小ぶりなデザインなので場所を取らないインテリアとして人気です。美しい球場のピンク色の花がまた彩りを添えてくれます。花が咲くまで時間がかかりますが、実際に咲いた感動はひとしおです。

ホヤロンギフォリア 

「ホヤロンギフォリア」は細長い葉と長いつるが美しい種類です。葉が枝豆のさやのように見えることから別名で「チャイナビーンズ」と呼ばれています。

その可愛らしい見た目から観葉植物として人気ですが、流通量が少なく手に入りにくいと言われています。赤色の小さな花も咲かせるので、長く楽しむことができます。

ホヤベラ

長いつるが特徴的だった他のホヤとは異なり、しなだれるような見た目の「ホヤベラ」です。細長い葉がスタイリッシュでインテリアとしても人気の種類ですよ。

ホヤベラの人気の理由は葉だけでなく、実は花にもあります。白い小さな星型の花に美しい紅色の副花冠が好評で「セブンスター」という別名があるほどです。

ホヤマルチフローラ

他のホヤは球状に花が咲くのに対し、波打つような葉っぱに散形花序に白い矢印形の花をたくさん咲かせる「ホヤマルチフローラ」。

特徴はなんといっても花の形です。下向きに花が咲くことから星が流れているように見え、「シューティングスター」や「天の川彦星」などロマンチックな別名があります。ちょっと変わった花を楽しみたい人におすすめです。

ホヤプビカリクス 

葉の先が長く尖っていてスタイリッシュな見た目です。葉の色は濃いグリーンで健康的なイメージですが、成長すると紫色に変わっていきます。この変わっていく過程を楽しめるのも「ホヤブビカリクス」の特徴です。

「シルバーピンク」「レッド」など花の色にも種類があり、葉も花も楽しむことができます。

ホヤカリン  

「ホヤカリン」は実は別名で、正しくは「ホヤヌンムラリオイデス」と言います。

小さく丸みのある葉が特徴の品種です。ホヤコンパクタよりは葉が大きく厚みがあるので、存在感を保ちつつ可愛らしさも兼ね備えており人気があります。花はピンクや黄色などバリエーションが豊富で少し香ばしい匂いもあります。

ホヤビラバータ 

「ホヤビラバータ」は楕円形で肉厚のやや小ぶりな葉が特徴のホヤです。長く美しいつるにぷっくりとした葉がいくつもついている姿は愛らしくインテリアに人気ですよ。

花は他のホヤと同様に小ぶりのものが球状につきます。花はなかなか咲きにくいですが、葉姿だけでも十分美しいのでとりあえず置いておくだけでも存在感があります。

ホヤタサンギー 

美しいグリーンのグラデーションを持つ葉が特徴の「ホヤタサンギー」。

「ホヤヌンラリオイオデス」と見た目は良く似ています。希少な品種であまりフラワーショップでは見かけません。

ホヤリネアリス 

他のホヤとは見た目がかなり異なり、棒状の長い葉をまっすぐに垂らしている姿が特徴の「ホヤリネアリス」です。

遠くから見るとつるが垂れ下がっているように見えますが、葉が多肉なので近くで見ると可愛らしいです。ホヤの中でも抜きん出て個性的なので釣り鉢でのインテリアが人気です。非常に丈夫でどんどん葉が増えるのでその過程を楽しむこともできます。

ホヤカーティーシー 

「ホヤカーティーシー」は丸みを帯びたスペード形の葉とシルバーグレーのまだら模様が特徴の品種です。

丸く肉厚の葉は可愛らしいですが、模様のカスレ具合も相まってどこか渋い雰囲気を持っています。つるが伸びるとよりワイルド感が増してくるので、ぜひ釣り鉢で成長を楽しみたい品種です。 

ホヤレツーサ 

「ホヤレツーサ」もまた個性的な見た目が人気です。細い線のような葉が茂っており、見た目だけではホヤとは気付かない人もいるかも知れません。同じ線状の葉を持つホヤリネアリスよりも葉が細くシャープな見た目をしているので、釣り鉢で垂れ下げるとスタイリッシュなインテリアになります。花はホヤ特有の小さい花が球状に集まる形なので、葉の格好良さと花の可愛さでギャップが楽しめます。

しかし、希少な品種なのでフラワーショップではなかなか見かけません。

ホヤラクノーサ 

アーモンド型の小振りな葉が茂る姿が特徴の「ホヤラクノーサ」です。

花は他のホヤと同様に小さく球状に咲きます。ホヤは花が咲きづらいと言われていますが、ホヤラクノーサは比較的花が咲きやすいので花を楽しみたい方にはおすすめです。花柄を摘まなければ何度でも花が咲いてくれるので、長期間に渡ってお部屋を彩ってくれるでしょう。

ホヤクミンギアナ 

ホヤは肉厚で大きめの葉が多いですが、「ホヤクミンギアナ」は小振りで可愛らしい見た目が特徴です。

葉の色は若々しいライトグリーンで茎が伸びにくく小さめの鉢でも育てることができます。花はバニラのような甘い香りなので、香りを楽しみたい方にも人気です。良い意味でホヤっぽくないので可愛らしい葉っぱが好きな人にはおすすめです。

サクララン(ホヤ)の育て方

ここからはサクラランの育て方を解説していきます。

サクラランは枯れにくく、観葉植物初心者でも気軽に楽しむことができますよ。ただ花については咲きづらい品種もあり、花が咲くのに何年もかかる人もいます。基本的には葉姿を楽しんで花が咲くのを気長に待つのがいいでしょう。

それでも花が見たいという方は、花が咲きやすい品種を選んでみてください。基本的には何年もかけてゆっくりと成長を楽しむことができる植物なので、適切なお世話を心がければ長い間一緒に過ごすことができます。

用土・肥料

サクラランを育てる際の土は排水性の高い土が好ましいです。サボテンの専用土や多肉植物用の土を使うと効果的です。一般的な用土を使う場合は水やりの量に気をつける必要があります。

肥料は春から夏にかけての成長している時期に緩効性肥料を2ヶ月に一度少量与えます。夏の気温の高い時期にはどんどん成長していくので、液体肥料を2週間に一度程度あげてもいいです。葉の量やつるの成長を楽しむことができるので、肥料はあげすぎずゆっくり成長を楽しむのがおすすめです。

置き場所 

サクラランの置き場所ですが、基本的には日光を好むので日光の当たる場所に置くのが望ましいです。

しかし直射日光を当てすぎると葉が焼けてしまうため、半日陰などをキープできる場所が最善です。特に夏は葉が日光で葉が焼けやすくなるので注意が必要です。葉が焼けてしまうと元には戻らないため、葉の色を美しく保つために置き場所には気を配りましょう。レースカーテン越しの窓辺など、日光が当たりすぎない工夫をすれば室内でも十分育てることが可能です。

水やり 

サクラランは葉に水分を溜め込むことができるため過湿を嫌います。水のやり過ぎは厳禁です。基本的には土の表面が乾いたら水をあげるということを意識してください。

水はたっぷりとあげますが、鉢の下に水が溜まっている水は捨てます。日が当たらない場所に置いている場合は過湿になりがちなので、水をあげる量を調節しましょう。特に冬は乾き気味にしてください。また、葉水(葉の表裏に霧吹きなどで水を吹きかける作業)も葉焼けを防ぐのに効果的です。

植え付け・植え替え

植え付けは鉢底の穴をネットで塞ぎ、その上に水はけを良くする軽石を入れます。その上に用土を入れ、株を入れやさしく空いたスペースに用土を入れましょう。根腐りや根詰まりを防ぐため、株は鉢底より3cmほど上に入れるようにします。

サクラランは成長すると根がどんどん伸びてきて鉢の中で根詰まりしてしまいます。適切にお世話をすれば何年も楽しむことができる花なので、2〜3年に一度は植え替えをして根詰まりを防ぎましょう。時期は春から夏の間がおすすめです。

剪定

サクラランはつるがどんどん伸びていく花なので、伸びすぎたつるなどは剪定してお手入れする必要があります。花が咲き終わった9月頃に、不要なつるを切り落としましょう。

しかし、サクラランは一度開花した場所から毎年何度でも開花する特徴を持っています。せっかく開花したのにそのつるを切り落としてしまうと開花しなくなってしまうので、開花した時にどのつるかをしっかり把握しておいて、開花していないつるを選んで剪定することが重要です。

夏の管理方法

夏は日光が強く水が枯れやすいので注意しましょう。サクラランの葉は直射日光に弱く、葉焼けしやすいです。一度葉焼けしてしまうともう元の色には戻らないため、夏は特に日光に当たりすぎないようにします。

また、水が枯れてしまうと葉焼けしやすくなってしまうため、鉢の表面の土が乾いていたら忘れず水をあげるようにしましょう。葉に霧吹きなどで水を吹きかける葉水もおすすめです。

鉢の底に水が溜まった状態が続くと根腐りしてしまうので、過湿にならないように水の管理を意識しましょう。

冬の管理方法

サクラランは元々暖かい地方の原産の植物なので、寒い場所にはあまり強くなく耐寒性は5℃ぐらいと言われています。冬場は室内に入れるなど対策してください。昼間の暖かい時間には窓辺に置いて日光浴をさせ、夜になり気温が落ちたら暖かい場所に移動させましょう。

また、エアコンの風に直接当たらないようにします。水やりについては、冬は水はけが悪くなる時期になるので、土が乾いていない時は無理にあげる必要はありません。

病害虫

サクラランにつきやすい害虫や病気は特にありません。しかし風通しが悪いと葉裏にカイガラムシという害虫がつくことがあります。カイガラムシはサクラランの栄養を吸い取ってしまうので、見つけたら早急に対処しましょう。排泄物が白いので、茎やつるに白いベタベタがついていたらカイガラムシがいる可能性があります。カイガラムシは幼虫と成虫で対処が異なるので、それぞれに合った方法で駆除しましょう。幼虫の場合は牛乳か薬剤をかけて駆除、成虫の場合は歯ブラシなどでこすり落とすか剪定をしてください。

まとめ

今回はサクラランの種類と育て方をご紹介しました。サクラランは葉っぱも花も特徴的で可愛らしいので、インテリアとしても人気の高い花です。

サクラランにはさまざまな種類があり、それぞれ葉や花に違った良さがあるので、お気に入りの一つを探してみてくださいね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?