就任祝いの花の選び方|ポイントやおさえるべきマナーを解説

就任祝いは、大切な取引先の方や、仕事上お世話になっている方、選挙に当選した候補者などに贈るもので、花を贈ってお祝いするのが定番となっています。

就任祝いの花は、相手の地位や関係性などを考慮して選ぶのがポイントです。

この記事では、就任祝いにおすすめの花や贈るときのポイントをご紹介します。

しっかりとマナーをおさえて、失礼のないようなお祝いをしましょう。

 

就任祝いの花の選び方

就任祝いの花を選ぶときは、相手の方との関係性にふさわしい価格帯であることや、相手の負担になりにくいものがおすすめです。

そしてなにより、相手の方の就任を心からお祝いする気持ちがこもっていることが大前提となります。

まずは、就任祝いに贈る花の選び方をご紹介します。

 

関係性に適切な価格・相場

ビジネスにおいて大切な相手であることも多い就任祝いの花は、相手に失礼のないような適切な価格帯のものを贈る必要があります。

その相場は相手との関係性や地位によっても変わってきますが、

個人的に付き合いのある方には5,000~10,000円

個人から仕事上の関係にある方へは10,000 円〜30,000円

法人間の大切な取引先の社長の場合は30,000〜50,000円程度が目安です。

しかし、相手の方の企業規模や、お付き合いの長さ・深さによっても変動しますので、必ずしもこれに限りません。

 

縁起の良いもの

大切な人の社長や会長への就任はとてもおめでたいものなので、縁起の良い花で心からお祝いしましょう。

例えば、花言葉に縁起の良いものをもつ花や、まっすぐ上に伸びていく花、大きな花を咲かせるものなど、贈る相手のこれからのさらなる発展をイメージさせるものがおすすめです。

また、贈った花はそのままオフィスに飾られることも多いので、華やかに空間を彩ってくれるものだと喜ばれるでしょう。

 

花もちしやすく手入れしやすいもの

せっかく贈る就任祝いの花ですから、少しでも長く美しい姿を保っていてほしいですよね。

そのためには、花もちがよく、すぐに枯れたり萎れたりしない花を選ぶのがおすすめです。

また、香りの強い花は華やかな印象になりますが、ビジネスシーンではお仕事の邪魔にならないよう、ほのかに香る程度で良いかもしれません。

さらに、花粉が落ちやすい花の場合、飾るスペースが汚れやすくなり、相手の方に手間をとらせることになるので避けた方が無難です。

 

就任祝いに人気の花

就任祝いに贈る花には、特に決まりやルールがあるわけではありません。

ビジネスシーンの贈り物として最も定番なのは胡蝶蘭ですが、最近では華やかなアレンジメントやそのままインテリアとしても使える観葉植物も人気となっています。

相手の方の好みやお付き合いの深さから、適切なものを選びましょう。

 

胡蝶蘭

蝶が舞っているように咲くことから、「幸福が飛んでくる」という花言葉がある胡蝶蘭は、就任祝いだけでなく、ビジネスにおけるあらゆるお祝いのシーンで選ばれています。

胡蝶蘭は花持ちが良いことでも有名で、季節や温度にもよりますが約1〜3ヶ月ほど咲き続けてくれます。

さらに胡蝶蘭のような鉢植えの花は、「根付く」というイメージから、仕事が繁盛することを願う意味合いも込められるのです。

一般的には3本立てであれば、適度なボリュームと華やかさを演出できますが、よりゴージャスに贈りたい場合は、5本立ての胡蝶蘭も選ばれています。

 

花束・ブーケ

フラワーギフトの定番とも言えるのが花束やブーケです。

花束は手から手へ直接渡すことができるので温かみがあり、お祝いの気持ちを近い距離で伝えることができるギフトとなっています。

選ぶ花の種類や本数によって、ボリュームを自由に変えられるほか、胡蝶蘭やスタンド花などと比べると比較的低コストで準備できるのがメリットでしょう。

プライベートで親交のある方への就任祝いにいかがでしょうか。

ただし、相手が花器を持っていないことも考えられますので、花瓶と一緒に贈るのも良いかもしれません。

 

アレンジメント

フラワーアレンジメントは、吸水スポンジを敷いた容器にいろいろな切り花を美しくアレンジしたものです。

選べる花の種類や花器のデザイン、大きさなどさまざまなバリエーションがあるので、幅広いお祝いのシーンで活躍します。

もちろん就任祝いにもおすすめで、受け取ったらそのままオフィスなどに飾れるので、相手の方の負担になりにくいでしょう。

ただし、鉢植えに比べると花もちが良くはなく、約1〜2週間ほどが寿命になります。

 

スタンド花

花束やアレンジメントよりもインパクトを出したいのであれば、スタンド花もおすすめです。

開業・開店祝いとして、新しいお店やオフィスの玄関口やエントランスに並べられている場面を見たことのある方も多いのではないでしょうか。

スタンド花は企業から企業への法人間で贈られることが多く、特に大切な取引先の社長就任祝いなどにおすすめです。

スタンド花は、一定期間後に販売業者が回収してくれることもあるので、処分の手間もかからず便利です。

 

観葉植物

就任祝いには、相手の方のもとにたくさんの花が送られてくることが想定されます。

その中で、少し目をひくようなギフトを贈りたいのであれば、観葉植物はいかがでしょうか。

花ではありませんが、鉢植えの観葉植物はそのままオフィスに飾ることでおしゃれなインテリアになるので意外と喜ばれます。

水やりなどの手間は多少かかるかもしれませんが、育てていく楽しみもあるでしょう。

観葉植物にも縁起のよいとされているものや、素敵な花言葉をもつ種類もたくさんありますよ。

 

就任祝いの花の色

就任祝いに贈る花が決まらないときは、全体的なカラーからイメージしてみるのも良いかもしれません。

希望する色があるのなら、花屋さんに依頼することでイメージに近い花束やアレンジメントを見繕ってもらえます。

逆に避けたい色などがある場合でも、伝えておくと安心です。

 

定番の白

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清らかで誠実な印象である白い花は、どんなお祝いのシーンにもぴったりです。

白にはフレッシュなイメージもあるので、これから社長として新たな道を進んでいく就任祝いにもおすすめですよ。

白い花は、どんな場所に飾っても自然で、他のインテリアにもすっとなじみます。

就任祝いとして贈られることの多い胡蝶蘭の定番カラーも白なので、花選びに迷っている方は白い胡蝶蘭を贈るとまず失礼になることはないでしょう。

 

コーポレートカラー

コーポレートカラーとは、「企業のイメージを印象付けるために使われている色」のことです。つまり、その企業や会社のイメージカラーのようなものですね。

そんなコーポレートカラーを中心にまとめた花束やアレンジメントであれば、先方を尊重しながらお祝いすることができるので、就任祝いとしても大変喜ばれることでしょう。

就任祝いには白い胡蝶蘭が贈られることが多く、その中にあるコーポレートカラーのフラワーギフトは、ひときわ目立ってお祝いの気持ちが伝わるのではないでしょうか。

 

理知的で誠実さをあらわすブルー

青は平和を象徴し、慎ましさや誠実さをあらわす色だとされています。

また、理知的で落ち着いた印象でもあるので、起業のトップに立つことになる社長の就任祝いにもぴったりです。

青い花は白い花と組み合わせることで、適度な明るさと華やかさをプラスできます。

男性・女性問わず喜ばれやすい色なので、どんな花の色が良いか迷っている方にもおすすめです。

 

情熱的な赤

存在感とインパクトを重視した就任祝いの花を贈りたいのであれば、赤い花でまとめたアレンジメントがおすすめです。

情熱的な赤は、これから新しい企業を育てていく若い社長への就任祝いにぴったりですよ。

赤い花は女性に贈るイメージがありますが、アレンジメントの花器をシックでクールなものにすると男性へも贈りやすくなります。

ただし、赤い花は「赤字」を連想することもあるので、それほど近しい関係にない場合は避けた方がよいかもしれません。

 

華やかなピンク

女性の社長への就任祝いには、華やかなピンクの花を贈ってみてはいかがでしょうか。

淡いピンクであれば、優しく温かいイメージに、濃いピンクであれば落ち着きと華やかさを演出できます。

女性が多い職場やオフィスにも飾りやすくなるのでおすすめです。

社長や会長の就任時期は、年度始まりである春が一般的なので、その時期に旬を迎えるピンクの花はたくさんありますよ。

 

おめでたい紅白

赤と白をメインにした花束やアレンジメントは、とても縁起が良く大きな存在感を放ちます。

選ぶ花の種類によって、情熱的でありながら誠実さを演出することもできますよ。

相手の方に、思わずあっと声が出るような驚きを与えたい場合は、このようなユニークな就任祝いも良いかもしれませんね。

ただし、カジュアルすぎて失礼にならないよう、相手の方の地位や関係性を考えながら、予算や花の種類を選ぶことをおすすめします。

 

就任祝いに花を贈るときのポイント

就任祝いの花を贈るときには、相手の方をお祝いする気持ちと、失礼なことがないようにするのが大切です。

少しの気遣いで、相手の方からの印象も変わってきますので、大切な方へのお祝いには気配りを忘れないようにしましょう。

 

贈り先のスペース

就任祝いを会社やオフィスに贈るのか、ご自宅に届けるのかによっても変わりますが、飾っていただけると想定される場所に見合うサイズの花を選びましょう。

表立った贈答として、堂々と先方のオフィスやエントランスに飾られる場合は華やかで存在感のあるものが喜ばれます。

しかし、個人間のお付き合いの方など、ご自宅に届けたい場合は、飾るスペースを考慮して取り扱いしやすいサイズがおすすめです。

また、屋外に飾るのか、屋内のテーブルなどに飾るかによってもサイズや花の形態は異なってくるので注意しましょう。

 

立札をつける

特にビジネスシーンにおいては、お祝いの花に立札をつけるのが一般的です。

立札には、受け取った方が贈り主を素早く判断できるほか、オフィスへの来客の際にも、贈り先との交友関係の深さをアピールできるなどのメリットがあります。

就任祝いには、他にもたくさんの花が届けられるでしょう。せっかくのお祝いの花が、他の花に埋もれてしまって、誰から贈られたものか分からなくなってしまうのは悲しいですよね。

立札には、贈り主の名前のほかに、お祝いの用途に合わせた「頭書き」が必要になります。

例えば就任祝いの場合は、「祝御就任」や「御就任御祝」などが一般的です。

 

自筆の手紙やメッセージカードを添える

立札以外にも、自筆のお手紙やメッセージカードなどを添えると、より心のこもったお祝いになります。

特に、取引先の会社の社長就任など、役職が高く大切なビジネスパートナーのお祝いであればあるほど、一言ご挨拶をさせていただくというイメージでつけることをおすすめします。

プライベートでお付き合いのある方や、個人間の贈り物であれば、それほどかしこまる必要はないのですが、そうではない場合は、きちんとした形式の挨拶状をつけましょう。

 

ギフトラッピングにも気を配る

お祝いの花をより華やかに演出してくれるラッピングは重要な要素です。

就任祝いの花の美しさを際立たせてくれるカラーがおすすめですが、相手の方の好きな色や企業のイメージカラーが分かっているのであれば、その色を使っても喜ばれるでしょう。

質感も、紙製のものやナイロン製のものなど様々なので、花を注文する業者さんとも相談しながらこだわってみてください。

 

就任祝いの花を贈るタイミング

就任祝いの花を贈るタイミングは、いつがベストであるかをご存じでしょうか。

一般的には、正式な辞令が出た後に贈るのがマナーで、就任後、当日から1週間以内に贈るのが理想的です。

しかし、就任式があるかないかでも変わってきますし、株主総会で就任が決まることもあるので、タイミングが難しい場合は、贈り先の秘書の方や総務の方に直接聞くのがよいでしょう。

 

就任式がある場合

就任式が執り行われる場合は、その日の朝までに準備を完了させましょう。

社外で就任式がある際には、前日までにその会場に花が届くように手配する必要があります。

会場によって、花を受け取れるタイミングが異なるので、事前に問い合わせてスケジュールを共有しておくと安心です。

また、就任式がある場合には、他にも多くのお祝いの花が届けられることが想定されるので、その中でも埋もれないよう、華やかで存在感のある花がおすすめです。

 

就任式がない場合

就任式がない場合は、正式な辞令が出る当日から1週間を目安に贈るのが良いでしょう。

就任当日までは、相手の方も様々な業務で忙しくされているかもしれませんので、あまり早すぎるお祝いは迷惑になってしまうこともあります。

また、タイミングが早すぎると、前任の方がおられることもあるので、失礼にあたってしまうのです。

一般的に、就任当日もしくは翌日までにお祝いの花が届くことが多いので、このタイミングを目安にしてください。

 

就任祝いに花を贈るときのマナー

就任祝いの花には、お祝いする気持ちが大切ですが、相手の方にとって失礼にならない配慮も忘れてはなりません。

気付かずにタブーをおかしてしまうと、せっかくのお祝いがマイナスな印象になってしまい、その後の関係にも影響するかもしれません。

最後に、就任祝いに花を贈るときの最低限のマナーや注意点などをご紹介します。

 

下向きに咲く花は避ける

シクラメンは、上品で優雅なイメージがあることからお祝いのシーンでも贈られることが多いのですが、下向きに咲くことから「衰退」や「低迷」を連想させるので、就任祝いには適さないことがあります。

しかし、相手の方が好きな花であったり、こだわりを持って贈りたい場合は、手紙やメッセージカードなどにお祝いの気持ちを綴ることで相手の方にも喜ばれやすくなるでしょう。

 

相手の立場や地位を考える

就任祝いの花を贈る際には、相手の方の地位や立場だけでなく、置かれている状況も把握しておく必要があります。

役員などの就任の場合は、あまり派手すぎる贈り物は、他の同僚や上司の方からの印象が悪くなってしまうこともあるので気を付けましょう。

特に就任前など、前任の方がおられる場合は失礼にあたるので注意してください。

 

挨拶状の避けるべき表現に注意する

就任祝いに、手紙やメッセージカードを添えると気持ちが伝わりやすくなり、相手からの印象も良くなります。

しかし、就任祝いにおいて避けるべきと言われている忌み言葉を使ってしまわないように注意しましょう。

例えば、「四季の移ろいの早さ」や「環境の変化は早く」などの変化を想定させるものや、「枯れる」「失う」「去る」などの衰退をイメージさせる言葉です。

そのような意味をこめたつもりではなくても、相手の方には不快な思いをさせてしまうので避けましょう。

 

マナーをおさえて就任祝いに喜ばれる花を贈りましょう

就任祝いは、その方の新たな発展や成功を願う特別なお祝いです。

相手の方の喜ばれている顔を想像しながら、立場や関係性にふさわしい花を贈りましょう。

選ぶ花の種類や大きさ、贈るタイミングやマナーに注意して、相手の方に失礼のないような贈り物ができると良いですね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?