押さえておきたいお見舞いで贈る花のマナー

身内や親しい友人、ビジネス上でつきあいのある人、会社の同僚など、誰かが入院したときにお見舞いの品として何が良いか迷ったとき、元気になってほしいという気持ちを込めて贈れる贈り物、贈って喜ばれる、お見舞いの贈り物として花は定番ともいえるでしょう。

ですが、花の種類や贈り方によっては、マナー違反だったり、相手に迷惑がかかったりすることもあるのです。

お見舞いという場面で求められるマナーを知らなければ、せっかくの贈り物も、相手を不快にしてしまうこともあります。

そこで今回は、花を贈る際に気をつけたい点とは何か、贈るのは控えたほうが無難な花の種類や花の色や香り、大きさなど、注意すべきポイントは何かについてもこの記事ではお伝えしていきます。病気や災害等、いつ何時、お見舞いしなければならない事態がきても慌てないですむよう、ぜひ、この記事を参考にしてくださいね。

贈るのは避けたほうが無難なものについて

まずは、お見舞いで花を贈る際に、贈るとNGになるもの、避けたほうが無難なものについてみてみましょう。

鉢植え

お見舞いで贈らないほうが無難なお花として「鉢植え」が挙げられます。鉢植えの場合、植物が根を張り、根を下ろして植わっている状態ですが、この「根を下ろす」が「根付く(ねづく)」=「寝付く(眠りにつくという意味だけでなく、病気になって床に就くの意もある)」を思い起こさせ縁起が悪いといわれています。

気にするかしないかの問題のように思われるかもしれませんが、贈り物は相手を想って贈るものですから、贈り主が気にならなくても、相手が縁起をかつぐ人かもしれません。贈るのは控えたほうが無難でしょう。

 

また、鉢植えがすすめられない理由として、他にも衛生上の理由が挙げられます。

鉢植えの土や後述する花瓶の水が緑膿菌などの感染原因を運んでくる可能性もあるからです。

健康な人ならまず感染して発病することのない細菌ですが、抵抗力の弱った人の場合、肺炎や菌血症、敗血症等の深刻な症状を引き起こすことがあります。

緑膿菌には抗生物質などの薬剤に対する抵抗力の高いものもあり、一たび感染発症すると治療が困難になるケースもあって油断できません。

特に、病院には抵抗力の落ちている人も少なからずいますから、贈る相手だけでなく、周囲へ配慮して鉢植えは避けたほうが良いでしょう。

花束もNG

華やかで見栄えがよくとも、鉢植えと同じく衛生上の理由から、お見舞いの花として避けたいものに花束があります。花束は、飾るために花瓶を用意したり、中の水を定期的に交換する必要もあります。入院している場合は手間になるということで避けた方が無難でしょう。

 

花の種類にも注意が必要

お見舞いの花としては避けた方が無難なものに、シクラメン、菊、椿、紫陽花、チューリップがあります。

シクラメンは、「シク」が「死」や「苦」を連想させ、菊は仏花として、葬式や仏壇、お墓に供える花として用いられるからです。

また、紫陽花は色褪せて枯れていく様子が、椿やチューリップは花首から花ごと落ちる様が、人によっては不安を誘うことがあり、縁起が悪いとされています。入院している人からすれば不快な気持ちになりますので避けた方が無難です。

お見舞い用として花を贈る際に気をつけたいその他の注意点について

お見舞い用として花を贈るときに気をつけたいことの中には、「入院先への確認」、「色」、「香り」、「サイズ」といったこともあります。ここではお見舞い用としてお花を贈る際の注意点を紹介していきます。

入院先への確認

少し前まではお見舞いで贈るものといえば「花」は定番でした。

ところが、近年、衛生上の立場から、切り花や生花の持ち込みがNGとなっている病院が増えています。

そのため、お見舞いで花を贈ることを考えている場合、(配達も含めて)事前に病院に可能かどうかの確認をすることが望まれます。

また、配達で送る際は、大きな病院では、病院名はもちろんのこと、病棟や病室も書くのを忘れないようにしましょう。

花をお見舞い用として選ぶときには、黄色や橙、ピンクといった明るく暖かみのある暖色系の花がおすすめです。青や紫、白といった寒色系の色は仏花で使われることも多く、避けた方が良いでしょう。ただし、相手の好みの色が寒色系であった場合は、一言添えて渡すことも可能です。また、暖色系のものでも、赤い花は血を連想させるため避けたほうが無難でしょう。

香り

贈った花の香りによっては、同室の他の患者の方に迷惑をかける場合もあります。普段なら気にならない香りでも、体力が落ちて心身ともにデリケートな状態のときには具合の悪くなることもあり、ユリや水仙、フリージアといった香りの強い花は控えたほうが良いでしょう。花粉の多い花も、落ちた花粉を掃除したり、アレルギー反応を引き起こす可能性があるのでお見舞い用には向いていません。

お店で購入する際に、求める花がお見舞い用であることを告げて、香りや花粉について確認することをおすすめします。

サイズ(大きさ)にも注意する

贈る花があまり大きいと邪魔になるため、コンパクトにまとまったものがおすすめです。

 

お見舞いの相手が相部屋なのか個室なのか、花を置くスペースはあるのか、お見舞いに行った人がいて聞くことができるのなら事前に確かめておけば安心です。

お見舞いでおすすめの花とは?

お見舞いで花を贈る際のタブーについていろいろ述べてきましたが、「どんな花だったら良いのか?」と思われた人もいるのではないでしょうか。

 

ここでは、お見舞いに持って行くのに適した花には、どんなものがあるのか紹介していきます。

カーネーション、トルコキキョウが挙げられます。

ガーベラ

お見舞いにおすすめな花としてもっともポピュラーなものにガーベラが挙げられます。

花粉や香りも少なく、明るくやわらかな暖色系の色調のものが多く、季節を問わず、どの時期でもお花屋さんで買い求めることができます。

花びらを散らさず、しぼむように枯れるため、縁起も悪くありません。

また、ガーベラには(色別ではなくガーベラ全体としての)は「希望」や「前進」という花言葉をもっているので、お見舞いにピッタリなお花です。

ただ、ガーベラには白や青(自然界にはないけれども人工的につくられたものとして存在する)もあります。

すでに「色」のNGのところで述べていますが、寒色系の色は避けたほうが良いため、白や青がメイン(基調)とならないよう注意しましょう。

赤のガーベラについても同じことがいえ、黄色やオレンジ色など、いわゆるビタミンカラー(柑橘系に見られる色合い)がおすすめです。

トルコキキョウ

花束や結婚式のブーケによく用いられるトルコキキョウもお見舞いの花として向いています。

トルコキキョウの花言葉(色別ではなくトルコキキョウ全体としての)には、「希望」や「すがすがしい美しさ」があります。暖色系の色も揃っていますし、一重咲きの小ぶりなものから、八重咲の豪華な大輪のものまであります。

カーネーション

母の日にプレゼントされる花としておなじみのカーネーションですが、お見舞いで贈る花としてもおすすめです。ガーベラ同様、年間を通して求めることができる上に、香りも強くなく、花びらも散らないからです。

色も、赤がもっとも知られた色ですが、黄色やオレンジ、ピンクといった暖色系のものも揃っているので色で選ぶのに困りません。

今挙げた花以外にも、デイジー、マリーゴールド、スイートピー、ダイヤモンドリリーといった花もお見舞い用としてよく贈られています。

お見舞いでおすすめの贈り方とは?

 

お見舞いで贈る花を決めた後に考えるのが、どのようなスタイルで贈れば良いのでしょうか?ということです。花束や鉢植え、生け花は、お見舞い用としては向いていないことを先にも述べていますが、もらったらそのまますぐに飾れるフラワーアレンジメントやハーバリウム、プリザーブドフラワーがおすすめです。

ここでは、プリザーブドフラワーについてお話していきます。

フラワーアレンジメントとは

フラワーアレンジメントは、水を吸わせたスポンジの入った花器と呼ばれる器に花をディスプレイしたものです。

水を吸ったスポンジを利用しているため、花の状態を保ちやすく、水換えの必要はなく、スポンジが乾き切る前に水を足すだけで手間はかかりません。

花と花器が一緒になっているため、花束のように花瓶に移す必要もなく、そのまま飾ることができます。

また、初めから、花は花器に入った状態でデコレーションされているため、飾り付けを考える必要のないことも魅力です。

 

フラワーアレンジメントは、外国で生まれた生け花だと考えている人もいるかもしれません。ですが、日本の生け花とフラワーアレンジメントには違いがあります。

ここからは、フラワーアレンジメントと生け花には、どのような違いがあるのか、説明していきます。

フラワーアレンジメントと生け花の違い

フラワーアレンジメントと生け花の違いは、使われる道具や材料の違いを挙げることができますが、もっとも大きな違いは「花を飾る」ことへの向き合い方にあります。

フラワーアレンジメントは器(バスケット)のデザインや、ラッピングに使われる紙やリボンにも趣向を凝らしたさまざまなものが用意されていて、花瓶がなくてもそのまま飾れるためため、開店祝いやお見舞い、記念日のプレゼントとして贈るのに向いています。

一方、生け花は、いかに花の命や儚さを表現するかに重きを置いています。

隙間なく花で埋めて華やかに盛り上げようとするフラワーアレンジメントに対して、生け花は、花のない空間そのものも生かそうとします。

空間も生かそうとする生け花は、花や枝、葉のポジショニングを空間との調和を計算して決めるため、別の場所に持ち運んでまた置くということを想定していません。

どちらも花を飾るという点では共通していますが、フラワーアレンジメントが空間を花で埋めて、いかに華やかに飾るかに重きを置いています。どこに重きを置いてるかの違いに差があります。

 プリザーブドフラワーとは

フラワーアレンジメントと並んで、お見舞いで贈る花としてプリザーブドフラワーも人気です。水をあげなくても枯れず、生花のような瑞々しい質感と佇まいを一年から数年近く保つことができるのが特徴です。

花の色が色褪せて、乾いてカサカサした硬い感じのするドライフラワーとは異なります。また、長持ちするものの、生花を用いている点で造花とも違います。

 

水やりを必要としないことに加えて、強い香りや花粉もないため、お見舞い用としても重宝です。毎年新しい色が発表されるほどカラーバリエーションが豊富なので、色を選ぶ楽しみもあります。

ハーバリウムとは

ハーバリウムは、本来、植物標本のことを指していますが、インテリアアイテムや観賞用として、花をガラスの瓶などに透明な専用のオイルで閉じ込めたものもハーバリウムと呼んでいます。光の当たり具合によって、透明な瓶とオイルの中でお花が、幻想的な美しさを演出します。

サイズもいろいろあって選べ、水やりの必要もなく、匂いや花粉も出ないため、お見舞いの贈り物としてもおすすめです。

まとめ

お見舞いで花を贈る際は、いくつかの守るべきマナーのあることを述べてきました。お見舞いする相手は心身ともに弱っていることが多いですから、贈り物にも十分配慮したいものです。花には人の心をなぐさめたり癒す力があるといいます。

マナーを押さえた上で、一日も早く元気になってほしいという願いを込めて贈られた花は、きっと受け取った人の心も明るくしてくれるでしょう。

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