12月が旬!おすすめの花や枝もの|花言葉も紹介

コートやマフラーが手放せなくなる12月は、クリスマスシーズンでもあり、年末の掃除や年越しの支度に追われる時期でもあります。師も走る月だからこそ、お花を飾って心に余裕を持たせたいですね。

今回は、そんな12月に旬を迎えるお花や枝ものから、おすすめの種類をご紹介していきます。どれも生花店で入手しやすいものなので、自宅に飾ったりプレゼント用に選んだりと、冬の時期ならではの花材を楽しんでくださいね。

 

クリスマスや年越し準備が始まる12月

師も走ると言われる慌ただしさを感じる12月。年の瀬に向けて、年末の大掃除やご挨拶、年越しの支度に追われるご家庭も多いことでしょう。

クリスマスシーズンでもある12月は、フラワーギフトが多く出回る季節でもあります。

街中では草花を見かける機会が少なくなり、落葉した木が多く寒さを一層感じてしまいますが、12月に出回っている花々はたくさんありますよ。お世話になった方への感謝を伝えるギフトや、大切な方へのクリスマスプレゼント、忙しい時期に一息つくための自宅用など、12月が旬のお花を取り入れてみてくださいね。

 

12月に購入したい!おすすめの切り花

まずは、12月に流通している切り花からご紹介していきます。

早々に出回りはじめる春の花や、冬が旬の花材などさまざまです。気温が低い冬は、夏と比べて切り花が長持ちしやすいので、お気に入りの花材をお手入れして、長く楽しんでみましょう。

 

アネモネ

科・属 キンポウゲ科・イチリンソウ属
和名 紅花翁草(べにばなおきなぐさ)、牡丹一華(ぼたんいちげ)、花一華(はないちげ)
英名 Anemone coronaria
学名 Anemone, Windflower
原産地 地中海沿岸
花言葉 「はかない恋」「恋の苦しみ」「見捨てられた」「見放された」

 

花の中心にある大きな楕円形の芯と、その周りに広がる丸みのある花びらが美しいアネモネは、ビビッドな花色が多く、群生していると幻想的な雰囲気を感じさせます。品種によって芯の色が異なるので、花びらと芯のコントラストを楽しめますよ。

くすみカラーやグラデーションカラーなど、花色のバリエーションも豊富なので、フラワーアレンジメントのイメージに合わせたぴったりな色を見つけやすいです。

 

アマリリス

科・属 ヒガンバナ科・ヒッペアストルム属
和名 咬吧水仙(じゃがたらすいせん/ずいせん)、金山慈姑(きんさんじこ)、紅筋山慈姑(べにすじさんじこ)
英名 Amaryllis
学名 Hippeastrum
原産地 南アメリカ
花言葉 「誇り」「内気」「素敵」「おしゃべり」

太い茎先にユリに似ている花を咲かせるアマリリスは、11月の後半頃から流通が始まります。ヨーロッパではクリスマスシーズンに欠かせない花材として人気です。

花色には赤、白、ピンクなどがあり、赤いアマリリスは目が覚めるような鮮やかさで、寒々しげな冬の差し色としておすすめです。

 

アリウム・コワニー

科・属 ユリ科・アリウム属
和名 花葱(はなねぎ)
英名 Allium Cowanii
学名 Allium neapolitanum Cyr.
原産地 地中海沿岸、西アジア
花言葉 「正しい主張」「不屈の心」「限りない哀愁」「無限の悲しみ」

アリウムには多様な種類がありますが、12月におすすめしたいのが、純白の花色が冬らしさを感じさせるアリウム・コワニーです。外側から中心に向けて徐々に開花していき、小さな花が丸く集まって咲きます。12月から春にかけてしか流通しない花材なので、出回っている間にぜひ一度手に取ってみてください。

アリウムとは、ラテン語で「ニンニク」を意味しており、鼻を近づけてみると葉茎からうっすらとネギの独特な匂いがします。

 

カトレア

科・属 ラン科・カトレア属
和名 日の出蘭(ひのでらん)
英名 Cattleya
学名 Cattleya
原産地 中南米
花言葉 「優美な貴婦人」「魔力」「優美な貴婦人」「魅惑的」「わがままな美人」「成熟した大人の魅力」

「洋ランの女王」として愛されるカトレアは、大輪の花と甘やかな香りで、抜群の存在感を誇ります。基本的にはビビッドな色合いが多く、赤やピンク、オレンジ、黄色、白色が主流です。

その豪華な見た目から、華やかな大人の女性を例える花言葉を多く持ち、女性に贈ると喜ばれやすいお花のひとつです。カトレアを花束やアレンジメントに取り入れると、香りがとても華やかに仕上がるので、見た目だけではなく香りを意識したフラワーギフトを贈りたい方は取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

クリスマスローズ

科・属 キンポウゲ科・ヘレボルス属
和名 寒芍薬(かんしゃくやく)、レンテンローズ
英名 Hellebore, Christmas rose
学名 Helleborus
原産地 ヨーロッパ、西アジア
花言葉 「いたわり」「慰め」「追憶」「私を忘れないで」

イングリッシュガーデンを飾る植物として欠かせないのが、12月から市場に出回りはじめるクリスマスローズです。俯きがちに咲く花姿がかわいらしく、花言葉にも控えめな様子が表れています。

本来クリスマスローズとは、クリスマスの時期に開花するヘレボルス・ニゲルを指すのですが、国内におけるクリスマスローズは、レンテンローズの名称でも知られる、ヘレボルス・オリエンタリスも流通しています。落ち着いたニュアンスカラーの色合いがアンティークな雰囲気を持ち、クリスマスシーズンをシックに演出してくれる花材です。

 

シンビジウム

科・属 ラン科・シンビジウム属
和名 シンビジウム
英名 Cymbidium
学名 Cymbidium
原産地 インド、タイ、中国、フィリピン
花言葉 「飾らない心」「素朴」「誠実な愛情」「深窓の麗人」

シンビジウムは、カトレアと並ぶ「四大洋ラン」のひとつですが、カトレアよりも落ち着いた花姿や色合いをした控えめな印象です。きらびやかすぎるお花が苦手な方などに贈りやすく、花言葉にも落ち着きのある花姿が反映されています。

中国では、旧正月にあたる春節に、縁起物として黄色のシンビジウムを飾る風習があるそうです。

 

スイートピー

科・属 マメ科・ハマエンドウ属
和名 麝香豌豆(じゃこうえんどう)、麝香連理草(じゃこうれんりそう)、香豌豆(かおりえんどう)
英名 Sweet pea
学名 Lathyrus odoratus
原産地 イタリア
花言葉 「別離」「門出」

春らしいパステル調の花色がかわいらしいスイートピーも、12月頃から出回りはじめる花材です。下から上へと順に咲き進んでいく特性を持つ、マメ科のお花です。

かわいらしいスイートピーを生花店で見かけると、まだ初冬ですが春の訪れを待ち遠しく感じてしまいますね。フリルのように波打つ花びらが愛らしく、レースや蝶々などのかわいらしい物を彷彿とさせます。

 

ハボタン

科・属 アブラナ科・アブラナ属
和名 葉牡丹(はぼたん)、牡丹菜(ぼたんな)、阿蘭陀菜(おらんだな)、花キャベツ
英名 Flowering kale、Ornamental kale
学名 Brassica oleracea var. acephala
原産地 ヨーロッパ
花言葉 「祝福」「慈愛」「愛を包む」

公園や街路の花壇で、色鮮やかなキャベツのような植物を見たことはないでしょうか。何枚も葉が重なっている見た目をボタンの花になぞらえ、ハボタンと名付けられています。少し不思議な形状ですが、中心にある花を守るために、葉が何重にもなっているのです。

葉色が赤と白の縁起が良い紅白カラーであることから、縁起物としても愛されています。どことなく和の雰囲気を持っていますが、実はヨーロッパを原産地とする植物です。昔は食用として使われていたので、「利益」の花言葉を持っています。

 

ヒヤシンス

科・属 ユリ科・ヒアシンス属
和名 風信子・飛信子(ひやしんす)
英名 Common hyacinth, garden hyacinth
学名 Hyacinthaceae
原産地 北アフリカ、地中海沿岸
花言葉 「悲しみを越えた愛」「スポーツ」「遊戯」

一輪あるだけで、爽やかな甘い香りが広がるヒヤシンスは、たわわに咲いた花穂も美しく、鑑賞価値が高い花です。球根植物の代表格でもあり、水栽培が可能です。子どもの頃に学校の授業で育てた経験がある人も多いのではないでしょうか。

育てて楽しんでも良いですし、切り花として花瓶に生けて、部屋中に広がる爽やかな甘さを楽しむのもおすすめです。

花は紫色が主流ですが、品種改良によって赤やピンク、青紫、オレンジ、黄色、白など、色によって表情の違いを楽しめます。

 

フリージア

科・属 アヤメ科・フリージア属
和名 香雪蘭(こうせつらん)
英名 Freesia
学名 Freesia refracta
原産地 南アフリカ
花言葉 「優雅」「天真爛漫」「感謝」「あどけなさ」「純潔」「親愛の情」

11月頃から流通しはじめるフリージアは、香りを楽しめる花材のひとつです。種類によって、フルーティーな香りと、スパイシーな香りがするものがあります。一般的には、黄色いフリージアが甘くフルーティーな香りで、白色がスパイシーなキンモクセイに似た香りがすると言われています。小ぶりな花が集まって咲くフリージアは、可憐な印象があり、フリージアだけを束ねたシンプルな花束でも十分な美しさです。

 

ポインセチア

科・属 トウダイグサ科・トウダイグサ属(ユーフォルビア属)
和名 猩々木(しょうじょうぼく)
英名 Poinsettia
学名 Euphorbia pulcherrima
原産地 メキシコ、中央アメリカ
花言葉 「祝福」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」「聖なる願い」「聖夜」「清純」「be of good cheer(元気を出して)」

クリスマスシーズンのシンボルとも言えるポインセチアは、クリスマスらしい「祝福する」「聖夜」「幸運を祈る」などの花言葉を持っています。

クリスマスカラーである赤と緑は、それぞれキリストの流した血や永遠を意味しており、イエス・キリストを讃えています。赤と緑のコントラストが美しいポインセチアは、まさしくクリスマスモチーフの植物としてぴったりだったのですね。ちなみに花に見える色づいた赤い部分は苞(ほう)で、苞の中心にひっそりと小さな花が咲いています。

 

ラナンキュラス

科・属 キンポウゲ科・キンポウゲ属
和名 花金鳳花(はなきんぽうげ)
英名 Ranunculus
学名 Ranunculus asiaticus
原産地 西アジア、ヨーロッパ
花言葉 「華やかな魅力」「あなたは魅力に満ちている」「純潔」

薄く繊細な花びらが何枚も重なってひとつの花を作るラナンキュラスは、ふんわりとしたやわらかい雰囲気から春らしさを感じます。12月から出回りはじめて、2月になると豊富な種類のラナンキュラスが見かけられるようになります。

品種によって咲き方や色もさまざまで、特に花色のバリエーションがとても豊富です。パステルカラーやビビッドカラー、アンティークな印象のくすみカラーなど、さまざまな色でアレンジメントを彩ってくれます。

 

長く楽しめる12月の枝もの

続いては、12月に旬を迎える枝もののおすすめをご紹介します。

切り花よりも長持ちして、存在感のある枝ものは、インテリアに取り入れることで手軽に季節感を演出できます。

冬らしさを感じられる見た目や、年の瀬にぴったりの縁起物などが登場しているので、生家店に立ち寄った際には、切り花だけではなく枝ものにも目を向けてみてくださいね。

 

コットンフラワー

科・属 アオイ科・ワタ属
和名 綿(めん)、綿花(めんか)
英名 cotton flower
学名 Gossypium
原産地 熱帯アフリカ
花言葉 「優秀」 「繊細」 「偉大」 「崇高」 「私を包んで」

コットンフラワーは、乾燥させたドライの状態で流通する枝ものです。実がはじけると中からふわふわの綿が出てきます。

購入時にはすでにドライフラワーの状態なので、水替えの必要がなく、花瓶に差すだけでナチュラルなインテリアアイテムとして使えますよ。コットン部分を切り取って、瓶やお皿に入れて楽しむのもおすすめです。

雪のようなホワイトのコットンフラワー以外にも、かわいらしいテディベアを思わせるブラウンカラーも流通しています。

 

コニファー

科・属 マツ科、ヒノキ科、スギ科など
和名 コニファー
英名 Conifer
学名 種類による
原産地 種類による
花言葉 「不変」「永遠」

コニファーとは、マツ科、ヒノキ科、スギ科などの針葉樹の総称であり、植物の品種を指す名称ではありません。クリスマスシーズンや年末年始の飾り物として人気があります。

クリスマスツリーとして用いられるモミの木や、北海道地方でツリーに使われるトドマツやエゾマツもコニファーの仲間です。これらは冬の間でも葉を落とさない常緑樹なので、生命力を感じさせることから「永遠」「不変」の花言葉が付いています。

 

サンキライ

科・属 サルトリイバラ科・シオデ属
和名 山帰来(さんきらい)、猿捕茨(さるとりいばら)
英名 China root
学名 Smilax china
原産地 日本、中国、朝鮮半島
花言葉 「不屈の精神」「屈強」「元気」

赤い実がたくさん実る鮮やかな枝もののサンキライは、冬には赤い実、夏には葉が付いた状態の爽やかなグリーンの実を見かけられます。カギ状の棘を持つことから、猿捕茨(さるとりいばら)の別名でも呼ばれます。

この実を食べて病気を治し、無事に下山できたという逸話が語源となっています。

実はサンキライには解毒効果や解熱作用があるため、山中で病気になった人が実を食べて無事に下山できたという言い伝えから、山帰来(さんきらい)の和名が付けられました。

 

センリョウ

科・属 センリョウ科・センリョウ属
和名 千両(せんりょう)、草珊瑚(くささんご)
英名 Senryo
学名 Sarcandra glabra
原産地 日本、台湾、中国、マレーシア
花言葉 「冨貴」「富」「恵まれた才能」

お正月の縁起物に用いられるセンリョウは、日本を原産地のひとつとする枝ものです。同じく正月飾りに用いられる「マンリョウ(万両)」とセットで重宝されています。どちらも赤い実を付ける植物ですが、センリョウは葉の上にまとまって実を作り、マンリョウは葉からぶら下がるようにして実がなっているのが見分け方のコツです。

 

まとめ

今回は、12月に旬を迎える切り花と枝ものから、季節にぴったりなおすすめの種類をご紹介しました。

定番のシーズンものから、春を先取りした花材までさまざまな種類が並ぶこの時期。外は花が少なくて寂しいものの、生花店では彩り豊かな花々に出会えますよ。

12月はクリスマスシーズンでもあります。旬の花材を取り入れた季節感たっぷりのフラワーギフトを、クリスマスプレゼントにするのも素敵です。

何かと忙しくなる時期だからこそ、自宅に花を飾って、ほっと一息つく気持ちも忘れないようにしたいですね。お気に入りの花材を見つけに、息抜きをかねて生花店へ出かけてみてはいかがでしょうか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?