かわいい見た目が話題!苔玉の作り方と管理のコツをご紹介

 

苔玉は侘び寂びとかわいらしさを同時に感じさせる絶妙なルックスで、最近ではSNSでも話題に上がることが多くなりました。

そこで今回は、そんな苔玉について初めての方でも安心して始められるよう大切なポイントをまとめてご紹介します。

苔玉を買うときに注意すべき点にはじまり、自分で苔玉を作る方法、苔玉のお世話の仕方、よくあるトラブルとその対処法、そして植え替え・仕立直しの方法までをお伝えしていきます。それでは見ていきましょう。

 

苔玉とは

苔玉とは、もともと盆栽の世界で使われていた〈根洗い〉というテクニックを応用して生まれたものとされています。

根洗いとは、何年も育てた盆栽を鉢から引き抜き、根が張った土を露出させた状態で管理するという方法。

この根洗いにおける、本来鉢の中にあって見えない部分を露出させて育てるという発想が、苔玉にも受け継がれているのです。

苔玉は植物の根を粘度の高い土で包み、その上から苔を巻いて固定します。

こうすることで、根洗いでは十分に根が張るまで数年かかっていた製作期間をほんの数分に短縮して、とても手軽に楽しめるようになるのです。

 

苔玉はこんな人におすすめ

苔玉の魅力はなんといっても、鉢植えの植物には出せない、侘び寂びを感じさせる風情とかわいらしさの両立にあるでしょう。

苔むした土から植物が伸びる様子からは、まるで日本庭園のような落ち着いた魅力が醸し出されます。

また、それがやわらかい曲線の玉でできていることが、絶妙な愛らしさにもなっていますね。そんな苔玉は、鉢植えの植物に物足りなさを感じる人や、お部屋を和風な雰囲気にしたい人などには特におすすめです。

 

苔玉を買うときのポイント

最近では密かな苔ブームの影響もあり、苔玉を扱っている店舗が増えているようです。

生花店や園芸店のみでなく、雑貨店などでもインテリアグリーンとしての苔玉をよく見かけるようになってきました。

こうして入手が容易になっている苔玉ですが、よいものを見分けて買うためにはちょっとしたポイントをおさえておく必要があります。

ここでは、よい苔玉を見分けるためのポイントとして、植物と苔それぞれの状態をチェックするコツを見ていきましょう。

 

植物の状態

苔玉の主役である植物の状態がよいかどうかは、まず第一に確認にしておきたい点です。

販売店での管理が行きどといていないと、苔玉が乾燥しすぎていて、葉に枯れが出ている場合があります。

植物の葉の色が正常で元気よく新芽を伸ばしているかどうかを見て、状態がよいかどうかを確かめておくとよいでしょう。

また、植物の根が苔玉からはみ出してしまっているような場合は、苔玉の作り方がよくなかったり、すでにその苔玉では根が狭すぎる状態になってしまっているケースがありますので、注意してください。

 

苔の状態

植物の状態を確認するのと同時に、苔の状態も見ておきましょう。

美しい苔玉を維持するためには、購入時に調子の良い苔を選んでおくことが大切です。

苔が緑色で、茶色や黒に変色していないものを選んでください。

また、苔の部分が水に浸かった状態で管理されているものは、水分が多すぎて苔の調子が悪かったり、カビが発生していたりする場合がありますので、十分注意しましょう。

なお、苔を人工的に緑色に着色している商品もあるため、自然な苔を楽しみたい人は選ぶ際によく確認してください。

 

苔玉を作る

ここからは苔玉の作り方をご紹介します。お店で好みの苔玉を探すのも楽しいですが、自分でいちから作った苔玉はより一層愛着が湧きますよ。

好みの植物や苔を使って、思い通りの大きさで作ることも可能です。

自分だけの特別な苔玉を作ってみたい人や、この観葉植物を苔玉にしたい!と思っている人は、ぜひ自分で苔玉を作ってみませんか?

 

用意するもの

苔玉を作るには、以下のものを用意します。

・植物

・苔

・糸

・用土

糸は、苔玉専用のものが市販されていますが、それが手に入らない場合、裁縫用の木綿糸や釣り用のテグス等でも構いません。

用土は苔玉用の市販の土を用いるのが手軽でよいですが、水もちのよい土を作りたいときに活躍してくれる「ケト土」を中心に、赤玉土、くん炭、遅効性の肥料などをよく混ぜたものを自前で用意する方法もあります。

 

おすすめの植物

苔玉を作る際におすすめな植物は、手軽に手に入る小さな観葉植物の苗や、盆栽用の苗などです。また、置き場所や飾り方によって適した植物を選ぶのもよいでしょう。

屋内に飾る苔玉ならば、日陰に強い観葉植物、たとえばパキラやガジュマル、シダ植物などが適しています。

野外で育てる苔玉には、もみじなどの盆栽用の苗が最適ですが、種類によっては山野草も苔玉にすることが可能です。

また、苔玉をどのように飾るかによって、適したものを選ぶ方法もあります。

高い場所から植物が垂れ下がるように飾ったり、吊るして飾る場合は、蔓の伸びるポトスやアイビー、ハツユキカズラなどを選ぶと趣深いでしょう。

飾る場所が広いならば、シノブなど葉が横に広がりやすい植物を選ぶと見栄えがします。

反対に飾るスペースが限られているならば、直線的に葉を伸ばすトクサやサンスベリアなどにすると、すらりとまとまった苔玉になりますよ。

 

おすすめの苔

苔と一口に言ってもさまざまな種類があり、苔玉に適するものとそうでないものがあります。苔玉作りに最もおすすめなのは、ハイゴケという地を這うようにして旺盛に成長する苔。この特徴から、苔玉の表面によく根付き、苔玉を鮮やかな緑で彩ってくれますよ。

また、シノブゴケも苔玉に人気の苔のひとつです。

ハイゴケよりも繊細で爽やかな印象の見た目が魅力で、より見た目にこだわった苔玉を作りたい人にはおすすめです。

ただし、ハイゴケに比べると成長の速度は緩やかですので、その点には注意が必要です。

 

作り方

準備ができたら、いよいよ苔玉を作ってみましょう。

まず、用意した植物を鉢から引き抜き、根回りに付いた土を取り除きます。

その後、用意した用土を根回りに付け、丸い形に整えていきます。このとき、苔玉を置く器に合わせた大きさに調整しましょう。

土を丸め終わったら、その上から苔を乗せます。

土が崩れないよう、土の玉の全体に均等に苔を巻きつけ、糸で巻いて固定します。

そして、苔玉をそっと水に浸け、器に置いたら完成です。

 

その後の管理

植物や苔が根付くまでは、土が乾燥しすぎないよう、こまめに水やりをするようにします。

同時に、空気中の湿度を高めておくことも有効です。湿度の高い場所に置いておくか、霧吹きなどで葉水をするとよいでしょう。

 

苔玉を育てる

購入するか自作するかで苔玉が手に入ったら、苔玉との生活の始まりです。

ここでは、苔玉を長い間きれいに保つためのコツをお伝えしていきます。ポイントは置き場所、水やり、肥料の与え方にあるので、以下でそれぞれを詳しく見ていきましょう。

 

置き場所

苔玉は鉢植えよりも手軽に置き場所を選べることから、好きな場所に飾れるインテリアグリーンとして人気です。

しかし、苔玉を調子よく維持するためには、苔玉にとってよい環境になる置き場所を選んであげましょう。

苔玉は明るい日陰を好みますので、屋内では直射日光の当たらない明るい場所を選ぶのがおすすめ。また、ある程度の空気湿度が確保できることと、風通しがよいことも、苔玉の管理において重要です。

すべて満たした場所を屋内で見つけるのは少々難しいですから、空気湿度は霧吹きでは水をするなどして確保し、風通しは定期的に窓を開けて換気をするなどの工夫をするとよいでしょう。

こうした苔玉の特徴を踏まえて適した置き場所を選ぶと、失敗が少ないですよ。

自分が置きたいと思う場所に置きたくなりますが、そこが苔玉にとってよい環境であるか、忘れずに確認するようにします。

 

水やり

苔玉の水やりは、鉢植えなどとは少々異なる方法で行います。

正しい水やりの方法を知らないために苔玉を枯らしてしまうというケースも多いですので、しっかり覚えておきましょう。

苔玉は上から水を掛けるだけでは、植物が根を張っている内部まで水が行き渡りません。

そのため、深めの容器に水を溜め、そこに苔玉を数分から10分程度沈めるという方法で水を与えます。

なお、普段苔玉を置いている容器に水を溜めておくのは、苔が枯れたりカビが発生したりする原因になりますので控えましょう。

水やりの頻度は、暖かい時期は3日に1回程度を目安とし、成長が緩やかになる冬場は様子を見ながら頻度を少なめにしていきます。

また、この水やりとは別に適度に苔に霧吹きをしてあげると、より調子よく管理することができますよ。

 

肥料

苔玉は通常の鉢植えと異なり、固形肥料を後から追加することは少々難しいです。そのため、追肥は液体肥料を用いて行うのが一般的。

普段の水やりの際、液体肥料を規定量よりもやや薄めに溶かした水を用いて、肥料を吸収させましょう。

暖かい時期には2週間に1回程度の頻度で行うことで、植物や苔の成長をより旺盛にすることができます。

 

苔玉によくあるトラブル

苔玉は手軽に入手して始められるため敷居が低いイメージがありますが、上手に管理するにはコツが必要で、長い間きれいに維持することは少々難しいという奥深さを備えています。

ここでは、苔玉によくあるトラブルをいくつか挙げてそれらへの対処法をご紹介していきます。

 

苔が茶色くなる

苔玉の苔が茶色く枯れたようになってしまうトラブルは、苔玉の栽培において最もよく直面するトラブルです。

苔は、光が強すぎる場合、空気が乾燥しすぎている場合、水に浸けすぎている場合などに枯れてしまう場合が多くなっています。

そのため、遮光をしたりより暗めの場所に移動させる、こまめに苔に霧吹きをする、容器に水が溜まったままにしないようにするなどの対処を行いましょう。

苔は基本的に、光量が少なめで根回りよりも空気中の湿度が高い環境を好みますので、こうした環境を整えてあげるよう工夫してみてください。

お庭をお持ちの人は、庭先の木陰などに苔玉を置いてしばらく管理してみるのも有効です。

なお、苔は非常に生命力が強い植物ですので茶色く枯れたようになってしまったとしても、適切な対処をしていればまた再生してれることが多いですよ。

枯れてしまったとすぐに諦めず、まずは苔にとってよい環境を整えて様子を見てあげましょう。

 

植物が枯れてしまう

苔玉に植えた植物が枯れてしまうケースもよく耳にするトラブルのひとつです。

苔玉では、苔は元気なのに植物の調子が悪いという不思議な状態も散見されます。

苔玉の植物が調子を崩してしまう主な原因は水やりの方法の誤りにあり、苔が元気なのに植物が不調なのは、苔の生えている表面には水が行き渡っているものの植物の根がある内部に十分に水が吸収されていないということが原因です。

植物が枯れてしまった場合は、水やりの方法が適切かどうかを見直しましょう。

なお、苔玉が乾燥している状態と十分に水を含んでいる状態では、持ち上げた時の重さがかなり異なります。

苔玉が乾燥しているときと水をたっぷり吸収したときの重さをそれぞれ手に持って覚えておくことで、苔玉の内部の水分をある程度推測できるようになるとよいでしょう。

 

苔玉の植え替え・仕立て直し

苔玉も鉢植え同様に、いつまでもそのまま育て続けられるというものではなく、いずれは植え替えや仕立直しが必要になってきます。

苔玉を育てる上では、植え替えや仕立直しが必要になる時期を適切に判断することが、きれいに維持し続けるコツのひとつになるでしょう。

植え替え・仕立直しの適期を過ぎてそのまま維持し続けると、次第に調子を崩してしまい、見栄えが悪くなったり枯れてしまったりする場合があります。

植え替え・仕立直しの時期のサインを見逃さず、美しい苔玉をいつまでも楽しめるようにしましょう。

 

頻度

苔玉がどれくらいの期間そのまま維持できるかは、植えている植物や苔玉の大きさによっても変化します。

目安としては、2〜3年に一度、苔玉を解体して作り直すのがおすすめです。

他にも、根がたくさん飛び出してしてきてしまう、植物の下葉が落ちて葉が付いているのが頂点だけになってしまうなどの兆候が確認されたら、それも植え替えの適期であるサイン。

また、苔が一部枯れてしまった、苔が成長しすぎて形が崩れてしまったなどの問題があるならば、苔を巻き直して仕立て直すのも有効ですよ。

 

時期

苔玉の植え替え・仕立直しは、その後に成長期が訪れる春に行うのがおすすめです。

寒い時期に行うと、植物も苔も新しい環境に根を張って適応することが難しく、調子を崩して枯れてしまう場合がありますので注意してください。

 

方法

苔玉をまるごと植え替える場合は、苔とそれを巻いていた糸を取り外し、植物の根回りの土を、根を傷つけないよう慎重に崩していきます。

そして、苔玉を作るのと同じ要領で、新しい苔玉として仕立ててあげましょう。もちろん、このタイミングで鉢植えなど別の植え方に変更しても構いません。

苔を更新する仕立直しは、苔と糸のみを取り除き、苔玉を作るときと同じ要領で新しい苔を適量巻き直して行きましょう。

 

まとめ

引用:プレミアガーデン

 

今回は、苔玉を買う際のポイントにはじまり、苔玉の作り方、苔玉によくあるトラブルと対処法、そして植え替え・仕立直しについてご紹介しました。

この記事を通して、苔玉に興味を持っていただけていたら嬉しく思います。

 

ここまで読んでくださった方へ、最後に苔玉作りにも重宝する観葉植物のおすすめの購入先をご紹介しようと思います。

観葉植物を上手に育てる第一のコツは、よい購入先を見つけて、健康な株を買うこと。

そんな条件を満たした購入先として皆様にご紹介したいのが、プレミアガーデンです。プレミアガーデンでは、厳選した生産者から高品質な観葉植物を直接仕入れてお届けしており、こだわりの1鉢を非常にお求めやすい価格でお買い上げいただくことが可能ですよ。

また、株分けや挿し木で手軽に増やすことのできる大きさと健康さですので、飾るだけではなく、あなたの発想次第で多様な楽しみ方が可能です。もちろん、こうして増やした株は苔玉にもぴったり。

優良な観葉植物を安価にお求めいただけるのは、プレミアガーデンならではです。

この記事で観葉植物に興味を持っていただけたならば、ぜひ一度プレミアガーデンの販売ページを覗きに来てみてくださいね。

 

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