初心者でも育てやすいお花を一年草・多年草別に一挙に紹介

お家で花を育ててみたいと思っていても、一度枯らしてしまった経験がある方やガーデニングが初めての方は、荷が重いと感じてしまうのではないでしょうか。

お花には育てやすい種類と、手を掛けないと育ちにくい種類があります。初めてチャレンジするなら、まずは育てやすい花を選んでみましょう。

この記事では、育てやすい花を一年草・多年草に分けて紹介していきます。

あなたにピッタリのお花が見つけられるはずなので、最後までチェックしてみてくださいね。

 

育てやすい花の特徴 

育てやすい花とは、基本的に手を掛けなくてもたくましく育ってくれて、夏の暑さや冬の寒さにも耐えてくれるような花をさします。

実際はお住まいの地域によっても気温が違うので、寒さや暑さの基準はそれぞれ変わるでしょう。したがって、住んでいる地域に合わせてチョイスすることが大切です。

育てやすい花の特徴について、詳しく見ていきましょう。

 

たくましい

育てやすい花の条件の一つ目は、丈夫で枯れにくいということ。

植物は大きく分けて一年草・二年草・多年草に分かれていますが、ビギナーにおすすめなのは生長のスピードが早い一年草の植物です。

一年草の花は、比較的たくましいタイプが多く管理もシンプルな特徴があるので、その違いを説明していきます。

 

一年草

一年草は発芽から花が咲き枯れるまでの周期が、一年以内の植物のことを言います。

一年で種が出来るので生長のスピードが早く、初心者の方にも育てやすい植物と言えるでしょう。

たとえば他の国では多年草として扱われている植物でも、日本の気候と適合しないため一年草と呼ばれることもあります。

 

 二年草

二年草は、一年草や多年草と比較すると種類が少なく馴染みのない方も多いでしょう。

種をまいてから一年以上経過してから開花して、二年以内に枯れてしまう植物のことを言いますが、厳密に分類するのは難しいとされています。 

 

多年草

多年草とは、発芽から枯れるまでのサイクルを数年に渡って繰り返す植物のことです。

冬の寒さや夏の暑さなどによって、いったん枯れてしまうことがあったとしても根は生きていて翌年また発芽します。これは「宿根草」と言う名前で呼ばれていることもありますね。

ただし、何年も栽培していると株が弱ってくることがあるのでお手入れは必要です。

 

管理がシンプルである

植物は、種類によっては特別な肥料を与えないと育てにくいものや、支柱などが必要な種類もあります。複雑なお手入れをしなくてはいけないと思うと、つい億劫になってしまいがちですよね。

もちろんお花は生きているので、水やりや植え替えなどは必須ですが、管理がシンプルな植物をチョイスすることが失敗しないコツです。

特にお花を育てるのが初めての方は、純粋にお花を楽しむためにも育てやすいお花を選びましょう。

 

 病気になりにくい

植物も病気にかかり、虫がつくことがあります。品種によって病気のなりやすさや虫の付きやすさは異なるので、そういった品種を選ぶようにしましょう。ただし、必ず病気にならないというわけではありません。

日ごろからよく観察して、病気になったら早めに対処することが大切です。

 

育てやすい一年草の花・春夏編

 一年草の花の魅力は、花期が長いこと。

たくさんの種類があるので、毎年気分に合わせてお花を植え替えられるメリットもあります。

さらに慣れてきたら、多年草の花といっしょに寄せ植えを楽しむことも可能です。

ここでは、育てやすい春夏まきの一年草の花を紹介していきます。

 ①ポーチュラカ 

ポーチュラカはスベリヒユ科の植物です。

夏の暑さの中でも色とりどりに花を咲かせる姿は、可憐で可愛らしい印象が特徴的で、水やりを少し忘れたくらいでは枯れない丈夫なお花になります。草丈は10cm〜20cmほどで、地面を這うように広がっていく特性があり、その特性から、グランドカバーとして利用されることも多いです。

日差しがある時間に開き夕方には萎んでしまう一日花ですが、次々と新しい蕾をつけます。

肉厚の葉は食用にできることでも広く知られていますね。

花言葉は「いつも元気」「無邪気」と明るいものが多いので、フラワーギフトとしてもよく好まれます。

 

②インパチェンス

和名を「アフリカホウセンカ」と言うインパチェンスは、ツリフネソウ科の植物です。

半日陰の場所に植えてもよく育つので、初心者でも育てやすいとされています。

自生地の熱帯アフリカでは多年草ですが、日本の寒さには耐えられないので一年草として流通をしており、カラーも赤・白・ピンクや紫があり、その種類も豊富です。

インパチェンスは品種改良が進み現在は500種類以上あると言われており、中でも幾重にも花びらが折り重なって咲くバラ咲きの品種が人気です。

花言葉は「強い個性」「わたしに触れないで」と少し強めの印象がありますが、「わたしに触れないで」は、種に触れられるとすぐにはじけてしまう特性からつけられました。

 

③ガザニア

 ガザニアは南アフリカ原産のキク科の植物で、現在日本で流通しているガザニアの多くは、ヨーロッパで品種改良されたものだと言われています。

非常にカラフルな花を咲かせるので、お庭を明るい雰囲気にしたい方にピッタリの花です。

ガザニアは地植えにしてもベランダでも、日当たりの良い場所なら育てやすい花ですが、湿気には弱い性質があるため、通気性にも気を付けるのが上手に育てるポイントになるでしょう。

また、直接雨が当たると元気がなくなってしまうことがあるので注意してください。

花言葉は「あなたを誇りに思う」です。

 

育てやすい一年草の花・秋冬編

 一年草は暖かい季節に種をまく「春まき」と、涼しくなってから種をまく「秋まき」に区別されます。

一般的に比較的寒さに強いため、一年草の中で耐寒性がある種類です。

ここでは、育てやすく秋に植えつけるのにピッタリの植物を紹介していきます。

 

①スイートアリッサム

 地中海沿岸が原産地のスイートアリッサムは、カスミソウに似た花の姿が可憐なアブラナ科の植物です。原産地では常緑多年草ですが、日本の暑さには耐えられないので一年草として認識されています。

カラーも色々あり、草丈が短いので花壇を彩るグランドカバーとしても人気です。また、寄せ植えやハンギングのお花としてもおすすめですよ。

本来は多年草なので、切り戻して夏越しに成功すれば翌年以降も花を咲かせる可能性もあります。

 植える時期は9月〜10月ですが、寒冷地では春植えがおすすめです。

花言葉は「優美」「素直」という素敵な意味が込められています。 

 

②ネモフィラ

和名では「瑠璃唐草(るりからくさ)」と言う名前がつけられているネモフィラ。

この植物の原産地は北アメリカで、草丈も低くこぼれ種からもよく育つため、地植えにすれば翌年も芽を出す可能性があります。

茨城県にあるひたち海浜公園では、毎年500万本以上のネモフィラがブルーの絨毯のように咲き誇り有名ですね。

ネモフィラは鮮やかなブルーが有名ですが、白色・黒色・紫の花を咲かせる種類もあります。

地植えの他、プランター栽培でも問題ありません。

この植物は根を傷つけると弱ってしまうので、植え替えをするときには注意しましょう。初心者の方には、苗から育てるのがおすすめです。

「あなたを許す」という優しい花言葉がつけられています。 

 

③パンジー

 花壇を彩るお花として有名なパンジーは、きっと誰でも一度は見かけたことがあるでしょう。ヨーロッパに点在する数種類のスミレを合わせた品種として、日本でも広く親しまれています。またパンジーよりやや小ぶりな花を咲かせる品種に「ビオレ」があり、こちらも育てやすくおすすめです。

パンジーは日当たりの良い場所を好みます。日陰で育つと、花がきれいに咲かない可能性があるので注意してください。

パンジーの魅力は大きなフリルのような花びらなので、枯れたお花を茎から切り取る「花がら摘み」を丁寧に行うことで、次々と新しい蕾が咲いて素敵なお花を楽しむことができるでしょう。 

花言葉は「わたしを思って」です。

育てやすい多年草の花

一度植えたら毎年咲いてくれる多年草のお花は、ガーデニングを愛する方には必須です。

数年に渡って開花するので、長く花を愛でることができるのが魅力的。

また、チューリップやダリヤなどの球根植物も多年植物と呼ぶことがあります。

多年植物の中には「球根」や「宿根草」というタイプがあることを覚えておきましょう。

ここでは、育てやすい多年草の植物を紹介していきます。

 

①アガパンサス

 南アフリカが原産地のアガパンサスは、ユリ科で多年草の植物です。

園芸用として流通している種類だけで300種類以上もあり、開花時期や草丈には違いがあります。大型では1m以上の草丈になる種類もあり、球根のような根が特徴です。

夏の暑さにも負けずに涼しげなお花を咲かせるアガパンサスは、どんな環境にも馴染みやすい植物なので、初心者でも簡単に育てることができるでしょう。

花の形は百合に似ているものから、深い切れ込みが入ったベル状のものまで多種多様です。

育てやすく植えっぱなしでも丈夫に育ちます。ただし冬の寒さが厳しい地域では、室内で越冬させる方が良いでしょう。

花言葉は「恋の訪れ」で、少しロマンティックですよね。

 

②クレマチス

次にご紹介するのは、フラワーショップでも常に人気があるツル性の植物のクレマチスです。名前のクレマチス(Clematis)のクレマは、ツルと言う意味があります。

キンポウゲ科のクレマチスは、個性豊かな大輪の花を咲かせます。

花の形はベル状に咲くタイプ(一重咲き)や、華やかな八重咲きなどさまざまです。

比較的育てやすい花ですが、乾燥には弱いので土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。

お庭のフェンスなどを彩ってくれる美しい花ですが、プランター栽培などにも向いています。

花言葉は「精神の美」です。 

 

③クリスマスローズ

 クリスマスローズは、ヨーロッパが原産のキンポウゲ科の植物です。

名前に「ローズ」とついているのは、この花がアメリカで「レンテンローズ」と呼ばれていることに由来しているという説と野ばらに似ていることが原点になっているという説があります。花のない寒い季節に、凛と咲く姿はとても美しく、見た人の心を潤してくれるでしょう。

クリスマスローズは耐寒性に優れていて、寒い時季に開花するエレガントなお花で、一重咲きの花は清楚なイメージがあります。八重咲きの花はゴージャスな印象を与えてくれるでしょう。うつむきがちに咲く花姿は、楚々として控えめながらも可愛らしくて心惹かれますね。

花言葉は「わたしを忘れないで」という、少し切ない言葉が込められています。

 

ベランダで育てやすい花

ベランダで花を育てる場合は、置けるスペースや環境の問題(日が当たる時間や通気性など)を視野に入れて選ぶようにしましょう。

花の中には半日陰でも育つものや、とにかく日差しが好きなものなど性質が異なります。

特に初心者の方は、栽培する環境に適した花をチョイスすれば失敗が少なくなるはずです。

 

①ペチュニア(一年草)

最初に紹介するのは、ペチュニアです。この花は、北アメリカ原産のナス科ペチュニア属の植物で、夏の暑さの中でもかわいらしい花を次々と開花させます。育てやすさでは抜群の植物なので、ベランダ栽培にもおすすめです。

花が咲く期間が長いのが特徴のペチュニアは、品種もカラーバリエーションも豊富で、見ているだけでも楽しくなります。日本では一年草の扱いですが、原産国では多年草の植物です。冬を乗り越えられれば、翌年も可愛い花を咲かせてくれる可能性がありますよ。

日に当たる時間が少ないと花の数が少なくなってしまうため、なるべく日差しがあるエリアに置くようにしてください。

花言葉は「あなたと一緒なら心がやわらぐ」です。 

 

②アジュガ(多年草)

 アジュガはヨーロッパ・アジアが原産のシソ科の植物です。

日陰を好む植物なので、ベランダの日当たりが良くない場所でも丈夫に育ってくれます。

花だけではなく、葉の美しさもアジュガの魅力で、冬でも葉っぱが枯れずに残る常緑多年草です。葉にクリーム色やピンク色の模様が入る種類や、ブロンズ色で葉の表面にツヤがある種類などたくさんの種類がありますよ。

肥料も生育期に緩効性肥料を与えれば、特に追肥しなくてもスクスクと育ちます。

花言葉は「強い友情」です。 

 

③宿根イベリス(多年草)

南ヨーロッパが原産の宿根イベリスは、アブラナ科の植物で、耐寒性があるのでベランダ栽培としても人気があります。

一つ一つの花は小さいですが、まとまって咲くためにボリュームがあり可愛い印象です。

地中海沿岸の気候の中で育った宿根イベリスは寒さには強いのですが、夏の暑さに弱い傾向があります。したがって夏は西日が当たる場所を避け、風通しが良いエリアに置くようにしてください。また、湿気にも弱いので、梅雨時は水の与え過ぎに注意しましょう。

カラーは、白以外にピンク色・紫色などがあります。

 花言葉は「初恋の思い出」です。

室内で育てやすい花

お花には水と日光が不可欠です。

室内で育てる場合は、湿度や室温、また置き場所にも注意しましょう。朝日が入る場所に植物を置き、時々換気しながら良い環境で育ててあげてくださいね。

ここでは、室内でも育てやすい花を紹介していきます。

 

①サイネリア(一年草)

最初に紹介するのは、カナリア諸島が原産地のキク科のサイネリアです。

日本では寒い時期に咲く花として流通しています。カラフルな花の色や模様がたくさんあるのも魅力ですね。

そんなサイネリアは、室内で育てられる特徴があり、和名を「蕗桜(フキザクラ)」と言います。これは葉っぱの形が蕗に似ていることが由来です。

冬に咲く花ですが、霜に当たると弱ってしまうので寒い地域にお住まいの方は注意してください。

 花言葉は「喜び」です。

 

②ムスカリ(球根/多年草)

 まるで葡萄の実のような花をつけるムスカリは、タフで育てやすい球根植物です。目が覚めるような青紫色の小さな花は、花壇でもおなじみの花ですね。

土に植える方法以外に、水耕栽培にも向いているので室内で育てるのにも最適です。

また、ムスカリは草丈が低いので、花壇の縁を彩る花としてよく利用されています。

単品でも可愛いですが、フリージアなどの球根植物といっしょに寄せ植えにしても素敵ですよ。室内で育てるときは、窓際などに置いて日差しを浴びさせてください。

花言葉・「夢にかける思い」です。

 

あなたの好みに合った花を育ててみよう

 今回はガーデニングが初めての方にも育てやすい花を中心に紹介しました。

多年草は植えっぱなしにしておいても、毎年花が咲くメリットがあります。お手入れ次第では、5年〜10年くらい美しい花を楽しめる可能性があるので、定期的に手入れをし続けたいものです。

また、一年草の花は生長が早く、たくましいところが魅力で、花をつけてしまえばお手入れも簡単なので初心者の方には扱いやすいのではないでしょうか。

花のある暮らしは生活に潤いを与えてくれます。あなたも是非、自分の好みに合った花を育ててみませんか。

 

 

 

大切なあの人にお花を送ってみませんか?