お花を宅配で送りたい!自作ブーケやアレンジメントを送る方法
実店舗やネットショップで販売されている花束やアレンジメントは、送料を支払えば希望の届け先へとお花を届けてくれますよね。
でも、自作のブーケやアレンジメント、ハンドメイドのお花の作品などを自分で送りたい場合には、どのような梱包をすれば良いのでしょうか?
今回は、自宅などからお花を送りたい場合に必要な資材や、梱包の方法、おすすめの業者などをご紹介していきたいと思います。
自作アレンジメントを宅配で送ろう
普段からお花に触れて親しまれている人は、アレンジメントなどを趣味にしている方もいらっしゃるかもしれません。中には教室に通って本格的に学んでいる方もいらっしゃるでしょう。
仲の良い友人やご親戚などのお祝い事がある際には、自作したフラワーアレンジメントでお祝いするのも素敵ですよね。
お花屋さんで購入すれば、もちろん配送のサービスがありますので全国に届けることができます。お花は生ものでとても繊細な品ですから、丁寧に梱包しなければ配送中に痛んでしまう恐れがあります。もちろん、店舗でプロに梱包してもらうのがベストではありますが、自分で作ったお花を配送してもらう場合には、どう送れば良いのでしょうか。
まずは生花店から配送する場合、続いて自分で送りたい場合の2つの方法を、それぞれ分けてご説明していきます。
生花店からの配送は内容を確認しよう
ほとんどの生花店では、商品の配送サービスが取り扱われています。デリケートな物なので自社配送を行っている花屋もたくさんあり、安心して注文、配送まで依頼できるでしょう。
お店によって配達を引き受けている地域やサービス料金が異なるので、きちんと確認してからサービスを依頼しましょう。
商品価格によっては無料配送を引き受けていたり、お急ぎの際は即日配送に対応している店舗もありますよ。
配達先のご都合や、配達までの日数に応じてサービスを選びましょう。
自分でお花を送りたいときの配送準備
自作のアレンジメントフラワーを送りたい場合や、会場などに届いたたくさんのお花を移動させたい場合などには、自分で配送手配をすることになります。
日常生活でお花を自分で送る経験をされた方はあまりいらっしゃらないでしょうから、そもそも花を素人が送って良いものなのかも疑問に思ってしまいますよね。
しかも、ただ届けばいいというものではなく、繊細なお花を破損させずになるべく美しい形を保ちつつ、枯らすことなく届けなければなりません。
そのためにはまず、お花に適した梱包資材を用意するところから始める必要があります。
梱包資材を準備する
まず大切なのが、お花の梱包に必要な資材を十分に用意しておくことです。最低限で必要なものは、段ボールと緩衝材になります。
段ボール資材は、花束や鉢植えなどの梱包用に作られたお花専用のものが市販されています。鉢を固定できるように底部分が加工されているものや、受け取った側が開封しやすいよう工夫されているものもありますので、専用段ボールの購入がおすすめですよ。
それぞれ詳しく見てみましょう。
段ボール
茶色い段ボール素材だけではなく、ギフト向けのおしゃれなデザインが施されたものや、白い段ボールなどもありますので、用途に応じてチョイスしてみてください。
引越し作業などで使用するような通常の段ボールよりも高価にはなりますが、花を守って安全に配送できることを考えれば安いものです。
この先もお花を自分で送る予定があるのなら、梱包資材はネットショップなどでまとめ買いをすると、安く購入できます。
段ボール資材を専門に扱っているネットショップなどではサイズ展開も豊富に販売されていますので、送りたい大きさに最適なサイズの段ボールを選ぶことができます。「花 専用 段ボール」などの検索ワードで調べてみると、いくつか専門ショップが出てきますよ。
緩衝材
緩衝材は、配送中のぐらつきを抑えるために必要です。箱の中で花が転がって崩れてしまわないよう、箱や品物に応じて適量を用意しましょう。
自宅に保管してあるものや余っているものを使っても良いですし、足りない場合には100円ショップ、ホームセンター、手芸店などでも入手できます。お花の形状によっては、丸めた新聞紙などで対応しても良いでしょう。
もし普通の段ボール資材を使って配送するときは、鉢やアレンジメントの周りを緩衝材できちんと固定して、配送中に箱の中で転がってしまわないように注意してください。
念のために「天地無用」シールを貼ってもらえば、配送中に上下が逆にならないよう業者の方に気を付けてもらえます。
花のカバー
お花を配送中に傷つけないように、花用のカバーで保護をして配送するとベストです。
お花のカバーには、柔らかい和紙や不織布などが適しています。生花店でも同じ素材で作られている専用のカバーが使われていますよ。
こちらも、100円ショップやホームセンターなどで手軽に入手できます。
梱包のシミュレーションをしてみる
梱包資材の準備が整ったら、続いてはいよいよ梱包作業に取り掛かりますが、初挑戦だといろいろと勝手が分からずに手間取ってしまうものです。
いきなり挑戦する前に、動画サイトやブログなどで実際の梱包の様子を紹介しているものを見て、梱包の段取りや手順を確認しておきましょう。
茎の扱い方や、カバーの掛け方、支柱の使い方などまで細かく確認できることで、より安全に配送できる梱包に近づけます。動画や写真などで見ることによって、具体的なイメージが湧き、シミュレーションしやすくなります。
専門家が梱包している様子を動画サイトに上げているケースもありますので、ぜひ参考にしてイメージを膨らませてみてください。
段ボール箱にお花を入れる
それではいよいよ、お花を段ボール箱に入れてみましょう。
専用の段ボールを組み立てたら、花束やアレンジメント、鉢植えなどのお花を中に入れます。鉢植え用の段ボールの場合には、鉢が固定されるように段ボールを組んでください。
お花を傷めないよう、周りを緩衝材で埋めていき、配送中に崩れないよう安定させます。
お花に保護カバーをかける
全体的に安定したら、続いてはお花に保護のためのカバーを掛けましょう。
資材の準備で用意しておいた、和紙や不織布などの柔らかい紙や布で、花を丁寧に包んでカバーしていきます。
花にカバーを掛けたら、最後にしっかりと品物が固定されているかを確認し、段ボールをガムテープなどで蓋をすれば、梱包作業は完了になります。
配送業者に集荷を依頼しよう
お花の梱包が完成したら、続いては配送業者への集荷依頼をしましょう。
業者の中には、素人梱包によるお花の配送を断っている業者もありますし、花の集荷を受け付けていても、花用の専用段ボールでなければ受け付けないというケースもあります。
会社によって集荷依頼を受ける条件がさまざまですので、事前に確認してから前もって決めておけると良いですね。
業者別のお花の配送料金比較
宅配業者の配送料金は、配送距離と箱の大きさ、重さなどによって決まります。
箱の大きさに関しては、幅・奥行・高さの合計で料金が決まります。小さな箱であればあるほど配送料は安くなりますが、料金を抑えようとしてお花がぎゅうぎゅうに詰められて配送されては、せっかくのきれいなお花が台無しです。ある程度、お花の大きさに対してゆとりを持った箱選びをしましょう。
おすすめの配送業者
宅配業者は、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便がおすすめです。
どの業者も配送業者として長い実績を誇っており、お花の配達にも慣れています。
特にヤマト運輸は提携している生花店がとても多いので、花の扱いに慣れているドライバーさんも多いでしょう。
ヤマト運輸の営業所以外にも、コンビニ(セブンイレブン・ファミリーマート・デイリーヤマザキ)からも発送が可能です。
配送料は、荷物の合計サイズ、配送先までの距離や配送地域によって異なります。
送り状の準備には、
- 複写式の送り状に記載する
- 営業所の設置機器「ネコピット」から発行する
- 自宅のパソコンなどからプリンターで発行する
上記3つの方法があるので、最適なものを選べます。
複写式の送り状は、営業所以外にもコンビニなどで店員さんに声を掛けると出してくれますよ。ネコピットやパソコンで送り状を発行する方法は、クロネコメンバーズの会員登録が必要になります。会員登録をしていれば、宅配ロッカーを利用して発送することもできます。
日本郵便を利用した「ゆうパック」で発送する場合には、お近くの郵便局などで発送手配が可能です。近くにヤマト運輸や佐川急便の営業所がなくても、郵便局なら近くにあるという場合には、ゆうパックでの配送がおすすめです。
夏の配送は「クール便」で
暑い夏は、生花がとても弱りやすい季節です。春・秋・冬の間は通常の配送で問題なく送れても、夏にお花を贈ると傷みが早く、相手先に届く頃にはしおれてしまうこともあります。
夏に生花を宅配便で送りたい場合には、「クール便」サービスを利用しましょう。
例えばヤマト運輸だと、冷蔵タイプ・冷凍タイプのそれぞれの温度で荷物を配送してくれるので、冷蔵タイプを選択して生花を発送すると、お花の鮮度を保ったまま配送できますよ。
クール便の送料は、通常の配送料金に保冷料金がプラスされる料金体系になります。クール便用の送り状もありますが、通常の送り状でも「冷蔵」のチェック項目をチェックすることで対応してもらえますよ。
ヤマト運輸でクール便を利用する際の注意点として、配送の日時指定が数日しか指定できないので、相手先の受け取り可能な日を必ず確認してから手配しましょう。また、コンビニなどでは持ち込みを受け付けておらず、保冷設備の整っているヤマト運輸の直営店のみ持ち込みが可能です。
配送料をできるだけ抑えたい!
梱包資材の準備にはコストが掛かりますから、なるべくなら配送料を抑えて送りたいですよね。
配送料を抑えるコツとしては、荷物を複数で集荷してもらうことや、営業所などに自分で持ち込むことで、配送料が割引かれる場合が多いので、配送条件に応じてお得になる業者を選んでみましょう。
ヤマト運輸では、持ち込みによる集荷では送料から100円割引きされます。さらに、クロネコメンバーズ会員であれば、直営店へ持ち込めば150円割引きになります。
ネコピットやパソコンなどで送り状を作成すると60円のデジタル割もありますので、ヤマト運輸をよく利用する場合には、メンバーズ会員になるとお得ですね。
同じく佐川急便でも、取次店などに荷物を持ち込むことで、送料が100円割引きをしてくれます。
日本郵便のゆうパックを利用する場合も、郵便局や取扱店に持ち込むことで、送料から120円割引きをしてもらえます。他にも日本郵便では、同一あて先割引や複数口割引などの割引サービスもありますので、送料を抑えることができそうです。
お花の配送で注意したいポイント
お花の配送は、雑貨や服などを送るときとは違い、生きているお花ならではの注意点がいくつかあります。
美しいお花を相手の方に楽しんでもらうために、配送前にこれらのポイントを必ず確認してから配送手配を行いましょう。
受け取り可能な日を確認する
お花は生ものですから、なるべく最短日程で相手先に届けて、早く水やりなどの管理ができるのがベストです。配送中は風通しも悪く水も与えられませんし、トラックの荷台の中は高温になることもあり生花には良くない環境です。
配達日に相手先が受け取れなければ、持ち戻って再配達をしなければなりませんから、その分お花が元気をなくしてしまいます。
お花の配送の前には、相手の方が確実に受け取れる日時を確認しておき、お花への負担を少なく最短で届けられるよう手配しましょう。
余裕があれば、大きめの鉢植えやアレンジメントを送る場合には、飾れるスペースがあるかどうかも確認しておけると親切ですね。
送る季節を考慮する
お花の配送に適している時期は、4月から10月頃までだとされています。
特に寒さを苦手とする耐寒性の低いお花や観葉植物などの鉢植えは、冬に配送すると株が凍結してしまう恐れもあります。
相手先に届く頃には、お花がすっかり元気をなくしているという可能性も十分にありますので、やむを得ず冬季に生花を配送する必要があるのでしたら、防寒対策はしっかりと行ってください。
また、暑い夏の時期にもお花は弱りやすく、萎れたり枯れたりしてしまいますので、夏場に生花を送る場合は、先述のようにクール便などの冷蔵サービスを利用するようにしましょう。
発送地域によっては送れない種類もある
一部の植物は、沖縄県から県外には配送できないという決まりがあります。
これは、病気や害虫が付着している恐れがあるため、配送による移動で害虫などのまん延を防止するためです。配送できない植物として、アサガオ、オオバハマアサガオ、グンバイヒルガオ、シークワーサーの苗木、カンキツ類などが挙げられています。
沖縄県にお住まいの方が、県外に植物を発送する場合には、品種などをよく確認してから送るよう注意が必要です。
配送で届いたお花のお手入れ方法
配送で届いたお花は、最短日程で届いたとしても負荷が掛かって弱っていることが多いです。届き次第、なるべく急いでお手入れをして回復させましょう。
ラッピングを外す
輸送中のトラック内などは、お花にとって好ましくない環境であり、かなりの負担が生じています。配達されて届いたお花は、早く開封して風通しを良くしてあげましょう。
まずは箱から取り出して、お花の保護カバーやラッピングなどを外していきます。茎が紐などで固定されている場合には、茎を傷つけないように注意しながら外しましょう。
鉢植えなどの贈り物の場合、鉢にラッピングされているものが大半ですが、ラッピング材が巻かれたままだと鉢内が蒸れてしまいます。
きれいな包みを剥がしてしまうのはもったいない気もしますが、鉢のお手入れをしやすくするために必ず外しておきましょう。
置き場所
切り花のアレンジメントなどは、風通しが良く直射日光の当たらない明るい場所で管理しましょう。
観葉植物などの鉢植えは、植物の種類によって好みの日当たりが異なりますので、植物に適した場所で管理してください。
冷暖房器具の近くや、エアコンの風が直接当たる場所などに置くと、乾燥によってお花や葉から水分が蒸発してしまうので、必ず避けて置いてくださいね。
水やり・水換え
花束を花瓶に生ける場合には、延命剤などを使うと花持ちが良くなります。花瓶の水を清潔に保ってくれる効果もあるので、あれば積極的に使いましょう。延命剤を持っていない場合でも、100円ショップなどで手軽に入手できますよ。
吸水スポンジなどに生けられているフラワーアレンジメントの場合には、スポンジに水を吸わせて水やりをします。枯れてきたお花などは取り除いて、全体のバランスを整えていってくださいね。
鉢植えの観葉植物などは、土が乾いてから水やりをするのが適している種類が多いですが、基本的には植物ごとに適した水やりをしていきましょう。
まとめ
今回は、自分でお花を配送する場合の梱包方法やおすすめの配送業者、お花を送る際の注意点などをご紹介してきました。
注文時に生花店で配送サービスを頼むのが一般的ではありますが、自作の花束やアレンジメントを届けたい場合には、自分で配送することになります。
資材のコストや発送時の手間などは掛かりますが、きちんと準備をすればプロでなくてもお花を送ることができますよ。
配送時には、必ず受け取り可能な日時を確認して、最短でお花を届けて美しい状態を少しでも長く楽しんでもらえるようにしましょう。