華やかなピンクの花|季節別に見られる花の種類をご紹介

ピンク色の花は、春らしさや夏の訪れを感じられる、気持ちが華やかになる色。

フラワーギフトに取り入れると、やわらかさやフェミニンな雰囲気、上品さが生まれます。

今回は、かわいいピンク色の花が咲く花の種類を、見頃となる季節ごとにまとめてみました。街中でも見られるものから生花店で売られているもの、ちょっと珍しいものまで、いろいろな品種をピックアップしています。

 

春らしさ満点!春が旬のピンクの花

まずは、厳しい寒さから暖かさとともにつぼみがほころんで、花が一斉に咲き始める春からです。

春らしいやわらかな桃色が魅力的な、春に旬を迎えるピンクの花たちからご紹介していきます。

 

カーネーション

科・属 ナデシコ科・ナデシコ属
和名 和蘭石竹(おらんだせきちく)、和蘭撫子(おらんだなでしこ)
英名 Carnation
学名 Dianthus caryophyllus
原産地  南ヨーロッパ、西アジア
花言葉 「感謝」「美しい仕草」「気品」「温かい心」

母の日でお馴染みのカーネーションは、寒さだけではなく夏の暑さにも強いので、切り花にしても花もちが良く、1〜2週間は楽しめる花です。

カーネーション全体の花言葉には「無垢で深い愛」があり、ピンク色のカーネーションには「美しい仕草」「気品」「温かい心」の花言葉があります。人柄を褒める贈り物として、さりげなく花言葉で相手の良さを伝えられますね。

 

サクラ

科・属 バラ科・サクラ属
和名 桜(さくら)
英名 Cherry blossom
学名 Prunu, Cerasus
原産地  北半球などの温暖地域
花言葉 「精神の美」「優美な女性」

春の代表花であるサクラは、ピンク色の花と聞いて真っ先にイメージされる花である方も多いのではないでしょうか。春の訪れを告げる桜前線は、日本の春の風物詩ですね。

桜前線の基準となるソメイヨシノ(染井吉野)以外にも、サクラには100種類以上もの品種が存在しています。品種によっては春に咲くとは限らず、秋から冬にかけて咲く桜や、ソメイヨシノより前に開花する早咲きのサクラもあります。

シバザクラ

科・属 ハナシノブ科・フロックス属
和名 芝桜(しばざくら)
英名 moss phlox
学名 Phlox subulata
原産地  北米
花言葉 「合意」「一致」「臆病な心」

春になると地面をピンク色の絨毯のように覆うシバザクラは、各地に観光名所もある春の風物詩のひとつです。

薄い桃色や紫色の淡いパステルカラーが魅力です。暑さにも寒さにも強いシバザクラは、根を伸ばしながら生長する匍匐(ほふく)性質を持っているため、グラウンドカバーとしてガーデニングで活躍しています。

 

チューリップ

科・属 ユリ科・チューリップ属
和名 鬱金香(うこんこう)
英名 Tulip
学名 Tulipa gesneriana
原産地 トルコ
花言葉 「思いやり」「博愛」

老若男女から人気がある春の花のひとつチューリップは、球根植物の代表花です。世界中で愛されるチューリップは、園芸品種が数えきれないほど存在しています。

品種によってはチューリップだと思えない咲き方があり、豊富なバリエーションで魅了してくれます。

 

ビオラ

科・属 スミレ科・スミレ属
和名 三色菫(さんしきすみれ・さんしょくすみれ)
英名 Viola
学名 Viola x wittrockiana
原産地  ヨーロッパ
花言葉 「思慮深い」「誠実」「少女の恋」

ビオラはカラーバリエーションがとにかく豊富で、ない花色はないのではないかと思うほどに、各色が揃っています。パンジーに似た小ぶりな花を、秋から春まで咲かせる花期の長い花で、花が少なくて寂しくなりがちな冬のガーデニングを彩ってくれます。

 

ヒヤシンス

科・属 ユリ科・ヒアシンス属
和名 風信子・飛信子(ひやしんす)
英名 Common hyacinth, garden hyacinth
学名 Hyacinthaceae
原産地  北アフリカ、地中海沿岸
花言葉 「悲しみを越えた愛」「スポーツ」「遊戯」

一輪だけでも甘い香りが辺りに漂うヒヤシンスは、チューリップと同じくらいにポピュラーな球根花ですね。小花が連なって咲くボリューミーな花姿は存在感があり、切り花を何本か部屋に飾るだけでも、部屋中が甘く爽やかな香りに満たされます。

球根に大きな損傷がなければ毎年開花するので、ガーデニングでも人気のお花です。花の名前は、ギリシャ神話に登場する美少年・ヒュアキントスに由来し、花言葉も神話のエピソードに基づいています。

 

ラナンキュラス

科・属 キンポウゲ科・キンポウゲ属
和名 花金鳳花(はなきんぽうげ)
英名 Ranunculus
学名 Ranunculus asiaticus
原産地  西アジア、ヨーロッパ
花言葉 「華やかな魅力」「あなたは魅力に満ちている」「純潔」

薄い花びらが何枚も重なってカップ状に咲くラナンキュラスは、一輪だけでも十分ボリュームがあるのでアレンジメントで活躍します。

ラナンキュラスの花言葉には、全体に「とても魅力的」「華やかな魅力」というポジティブな言葉が付けられていて、ピンク色は「飾らない美しさ」の花言葉を持っていますよ。 

 

ルピナス

科・属 マメ科・ハウチワマメ属
和名 登藤(のぼりふじ)、逆さ藤(さかさふじ)、立ち藤(たちふじ)、葉団扇豆(はうちわまめ)
英名 Lupine
学名 Lupinus
原産地 北アメリカ西部
花言葉  「想像力」「いつも幸せ」「あなたは私の安らぎ」「貪欲」

藤によく似た花を空へ向けて長く伸ばしていくルピナスは、「ノボリフジ(登り藤)」「サカサフジ(逆さ藤)」の別名でもおなじみです。

ヨーロッパでは古くから食用や薬草として使われ、服用すると気持ちが高揚したり想像力が膨らんだりすると信じられたことが花言葉の由来です。

 

トロピカルムード漂う夏に咲くピンクの花

続いては、燦々と降り注ぐ太陽の下で、茹だる暑さに負けずに元気に咲く、夏が旬のピンク色の花を紹介します。

夏のピンク色の花は、春のピンクの花と比べて色が濃く、トロピカルな雰囲気を感じさせるものが多いです。それではさっそく見ていきましょう。

 

アサガオ

科・属 ヒルガオ科・サツマイモ属
和名 朝顔(あさがお)、牽牛花(けんぎゅうか)
英名 Morning glory
学名 Ipomoea nil
原産地 中央アメリカ
花言葉  「固い絆」「結束」「明日も爽やかに」「愛情」「私はあなたに結びつく」

日本の夏の風物詩であるアサガオは、七夕のシンボルフラワーです。絞り染めたような花の模様の白い部分が星の形にも見えるので、七夕にはぴったりですね。

「七夕の当日にアサガオの花が咲いたら無事に織姫と彦星が会える」という言い伝えもあるそうで、なんだかロマンチックですよね。つる性植物の性質から「固い絆」「愛着」「結束」「私はあなたに結びつく」などの花言葉があります。

 

インパチェンス

科・属 ツリフネソウ・ツリフネソウ属
和名 アフリカ鳳仙花(ほうせんか)
英名 Impatiens
学名 Impatiens walleriana
原産地 熱帯アフリカ
花言葉  「鮮やかな人」「強い個性」

鮮やかな花色が美しいインパチェンスは「アフリカ鳳仙花(ほうせんか)」の和名でも知られ、ニチニチソウの別名でも知られるジニアと花姿がそっくりです。

花はとてもよく似ていますが、葉の見た目が大きく異なるので、インパチェンスとジニアは葉を見て見分けましょう。春から秋口まで長い花期で次々と花を咲かせますが、日本の寒さには弱いので日本では一年草として扱われています。

オシロイバナ

科・属 オシロイバナ科・オシロイバナ属
和名 白粉花(おしろいばな)、夕化粧(ゆうげしょう)
英名 four-o’clock, Marvel of Peru
学名 Mirabilis jalapa
原産地 熱帯アメリカ
花言葉  「内気」「恋を疑う」

開花後に黒い種を作るオシロイバナは、子どもの花遊びでもおなじみの花ですね。種の中からは白い粉が出てきて、おしろい粉のようであることから「白粉花(おしろいばな)」と名付けられました。

花は夕方から咲き出す性質なので、「夕化粧(ゆうげしょう)」とも呼ばれます。花が咲き始めるのが夕方4時頃なので、英名では「four-o’clock」とも呼ばれます。

 

ジギタリス

科・属 ゴマノハグサ科・ジギタリス属
和名 「狐の手袋」
英名 Foxglove
学名 Digitalis
原産地 ヨーロッパ、アフリカ、アジア
花言葉  「不誠実」「隠されぬ愛」

初夏になると鈴型の花を穂状に咲かせるジギタリスは、ラテン語で指を意味する「digitus(ディギトゥス)」が語源です。

妖精がジキタリスの花をキツネに手袋として贈ったというエピソードから、「Foxglove」の英名が付き、和名は英名を直訳した「狐の手袋(きつねのてぶくろ)」となりました。こぼれ種でどんどん増えるイングリッシュガーデンの定番花です。

 

ジニア

科・属 キク科・ヒャクニチソウ属
和名 百日草(ひゃくにちそう)
英名 Zinnia, Youth-and-old-age
学名 Zinnia
原産地 メキシコ
花言葉  「楽しい思い出」「生涯の友情」「優しい追憶」 「不在の友を思う」「注意を怠るな」

ジニアは、湿度が高い日本の夏にも強く、次々に新しい花を咲かせていくエネルギッシュな花です。近年では切り花としても人気があります。

百日間も咲き続けることから「百日草(ひゃくにちそう)」と名付けられましたが、ジニアは5月から秋の終わりを迎える11月まで咲き続けるので、実際は100日以上ですね。

にぎやかに咲く姿から、「楽しい思い出」「生涯の友情」「優しい追憶」といった明るい花言葉を持っています。

 

クレマチス

科・属 キンポウゲ科・クレマチス属(センニンソウ属)
和名 鉄線(てっせん)
英名 Clematis
学名 Clematis
原産地 世界各国の湿地帯に分布
花言葉  「旅人の喜び」「精神の美」「策略」

つる性植物の女王・クレマチスは、花の色や咲き方のバリエーションがとても豊富で、ガーデニングでは人気がとても高い植物です。つる性の特徴を活かして仕立てる、グリーンカーテンとしても育てられています。開花期は品種で異なり、早春咲き、春咲き、四季咲き、夏咲き、冬咲きタイプや、木立性タイプのクレマチスもあります。

 

デルフィニウム

科・属 キンポウゲ科・デルフィニウム属
和名 大飛燕草(おおひえんそう)
英名 Larkspur, Delphinium
学名 Delphinium
原産地 ヨーロッパ、アジア、北アメリカ
花言葉  「清明」「あなたは幸福をふりまく」「高貴」「誰もがあなたを慰める」

涼しげなブルーが美しいデルフィニウムは、青色や紫色の寒色系の花を房状に咲かせていきます。つぼみの形がイルカに見えることが名前の由来です。

本来は多年草のデルフィニウムですが、日本の環境下では夏を越せないので一年草として扱われます。清涼感のある涼しげな色合いが魅力のデルフィニウムですが、ピンク色もあります。

 

ハイビスカス

科・属 アオイ科・フヨウ属
和名 仏桑花・仏桑華(ぶっそうげ)
英名 Hibiscus, Chinese hibiscus、China rose
学名 Hibiscus
原産地 熱帯・亜熱帯地域
花言葉  「新しい恋」「常に新しい美」「繊細な美」「華やか」

ハイビスカスはハワイのシンボルフラワーです。日本では沖縄地方に多く自生しています。

英名で「チャイナローズ」とも呼ばれ、バラのような艶やかな花姿が魅力的です。

一日花のハイビスカスの花は、夜になるとせっかくの大きな花が萎みますが、どんどん新しい花を咲かせるので鑑賞期間が長いのが特徴です。

 

ブーゲンビリア

科・属 オシロイバナ科・ブーゲンビリア属
和名 筏葛(いかだかずら)
英名 Bougainvillea
学名 Bougainvilleae
原産地 中南米
花言葉  「あなたしか見えない」「あなたは魅力に満ちている」「秘められた思い」

鮮やかな色で情熱的な見た目のブーゲンビリアは、花びらに見えている部分は、葉が変化してできた苞(ほう)なので、美しい色合いを長く観賞できます。この苞を筏(いかだ)に、中心の雌しべのような花を筏に立つ人に見立て、和名では「筏葛(いかだかずら)」と名付けられました。

半つる性のブーゲンビリアは、壁などにも這って育ちます。トロピカルな雰囲気で甘い香りがしそうですが、香りはほとんどありません。

 

フヨウ

科・属 アオイ科・フヨウ属
和名 芙蓉(ふよう)
英名 Cotton rosemallow
学名 Hibiscus mutabilis
原産地 中国
花言葉  「繊細な美」「しとやかな恋人」

フヨウも夏の代表花のひとつです。ふんわりとした薄い花びらが、儚げでやわらかい雰囲気を持っており、美しい女性を例える花としても用いられてきました。

一日花のフヨウは朝に開花して夕方に萎みますが、新しい花を次々に咲かせるので観賞期間は長いです。

フヨウと似ている花に、同じアオイ科のムクゲがあり、混同されがちですが、葉の形や色に注目すると簡単に見分けられます。また、開花時期も異なり、ムクゲのほうが梅雨頃に咲き出し、フヨウは7月下旬から咲き出します。

 

プルメリア

科・属 キョウチクトウ科・インドソケイ属
和名 インド素馨
英名 Plumeria
学名 Plumeria
原産地 熱帯アメリカ
花言葉  「気品」「恵まれた人」「日だまり」「情熱」「内気な乙女」

濃いピンク色のプルメリアの花は、常夏の南国ムードが漂いますね。ハイビスカスと並ぶハワイのシンボルフラワーです。シンガポールという品種は、ハワイの首飾りのレイに使われます。香料としても人気で、リラックス効果のある甘い香りが特徴です。香水やアロマにも多く使われています。

 

秋・冬に咲くピンクの花

最後に、秋と冬に見頃を迎えるピンク色の花をまとめて紹介します。

花が減って景色の彩りが少なくなってくる秋冬は、ピンク色の花を見かけると明るく元気な気持ちになれるようですね。

 

カトレア

科・属 ラン科・カトレア属
和名 日の出蘭(ひのでらん)
英名 Cattleya
学名 Cattleya
原産地 中南米
花言葉  「魔力」「魅惑的」「わがままな美人」「優美な貴婦人」「成熟した大人の魅力」

洋ランの女王・カトレアは、ラン科らしいエレガントかつ妖艶な美しさが魅力です。その艶やかさから、「魔力」「魅惑的」「わがままな美人」「優美な貴婦人」「成熟した大人の魅力」など、女性の気質や見た目を表した花言葉が多く並びます。

カトレアは本来、胡蝶蘭のように木や岩肌に根を張る着生植物です。うっそうと木が茂った中で育つため、木漏れ日のような日当たりと湿度を好みます。

 

ケイトウ

科・属 ヒユ科・ケイトウ属
和名 鶏頭(けいとう)
英名 Cockscomb
学名 Celosia cristata
原産地 アジア、アフリカ、アメリカ
花言葉  「おしゃれ」「個性」「色褪せぬ恋」

名前のとおりに鶏のトサカのような姿が特徴的ですが、キャンドルのような見た目や、フリルのようなひらひらした見た目などもあり、品種によって印象がまったく違う植物です。

ふわふわとした質感は指先で撫でると気持ちよく、アレンジメントのアクセントとしても人気があります。

 

コスモス

科・属 キク科・コスモス属
和名 秋桜(あきざくら)
英名 Cosmos
学名 Cosmos bipinnatus
原産地 メキシコ
花言葉  「調和」「乙女の純真」

秋の代名詞であるコスモスは、観光スポットも多い馴染み深い花です。秋の気配の中で咲くコスモスは、夏の終わりを告げる涼しげな雰囲気を持っています。

花の形が桜に似ていることから、和名では「秋桜(あきざくら)」と呼ばれます。ギリシャ語で「美しい」の意味を持つ「kosmos」が名前の語源です。

 

シクラメン

科・属 サクラソウ科・シクラメン属
和名 篝火花(かがりびばな)、豚の饅頭(ぶたのまんじゅう)
英名 Cyclamen
学名 Cyclamen persicum
原産地 地中海沿岸
花言葉  「内気」「はにかみ」「清純」「絆」「愛情」「思いやり」

冬の鉢植えで人気のシクラメンは、最近ではクリスマスプレゼントやお歳暮のグリーンギフトとしても人気があります。花は香らないものがほとんどですが、花の香りを楽しめる品種も登場しています。

寒さに強そうなシクラメンですが、実はそんなに強い耐寒性を持っていないので、冬の間は必ず室内で管理しましょう。

 

まとめ

今回は、ピンクの花がかわいらしい花たちを、それぞれの開花期に分けて紹介してきました。あなたが知っている花はいくつあったでしょうか。

ピンク色は優しい印象や、華やかな雰囲気、女性らしさや幸せをイメージさせる色です。フラワーギフトでも人気の色で、女性への贈り物だけではなく、華やかなお祝いのシーンやお見舞い、特別な日のギフトにもおすすめです。

散歩やウォーキングを楽しみながら、優しい気持ちになれるピンク色の花を探してみてはいかがでしょうか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?