クリスマスローズの花言葉とは?クリスマスにまつわる花言葉の由来

真っ白な花を咲かせるクリスマスローズ。冬の寒い季節に美しい花を咲かせる姿は、見た人を魅了してくれます。

そんなクリスマスローズは、さまざまな花言葉がつけられています。

この記事では、クリスマスローズの花言葉の由来や、人気の種類、育て方まで詳しくご紹介します。

クリスマスローズの花言葉

クリスマスローズの花言葉は、「私を忘れないで」「慰め」、「私の不安を和らげて」「中傷」「労り」「追憶」

また、日本では「合格」という験担ぎにもなる花言葉もつけられています。合格という花言葉の由来は諸説あり、クリスマスローズの花に見える部分は花びらではなく「萼片(がくへん)」と呼ばれるものなのですが、萼片が5つあることから「5カク」=「合格」という語呂合わせや、萼片が落ちないことから「学が落ちない」として親しまれています。

「私を忘れないで」や「慰め」は少し悲しいイメージのある花言葉ですが、合格の花として、試験を控えた方に贈るのもおすすめですよ。

クリスマスローズの花言葉に怖い意味はある?

クリスマスローズの「私を忘れないで」「慰め」「私の不安を和らげて」「中傷」「労り」「追憶」という花言葉は、少し悲しいイメージがありますよね。「中傷」という花言葉は、怖いと感じる方もいるでしょう。

「私を忘れないで」、「私の不安を和らげて」という花言葉の由来は、騎士が戦場に行くときに、自分のことを忘れないでほしいという思いや、願いを込めて恋人にクリスマスローズを贈っていたことからきています。

また、クリスマスローズには毒があることからも由来しているようです。その理由について、詳しく見てみましょう。

クリスマスローズには毒がある

クリスマスローズ(ヘレボルス属)には有毒成分が含まれており、大量に摂取すると中毒症状を引き起こすことがあります。有毒成分は特に根や種子に多く含まれており、このことから「中傷」というマイナスイメージのある花言葉がつけられたようです。

クリスマスローズの葉は口に入れるとすぐに違和感を感じる味なので、大量に摂取することはないかもしれません。神経質になりすぎる必要はありませんが、小さな子どもやペットがいる場合は、取り扱いに少々注意した方が良いでしょう。

クリスマスローズの基本情報

クリスマスローズは多年草の一種で、主に冬から春にかけて花を咲かせる植物です。

また、上記では毒があることをご紹介しましたが、 クリスマスローズの根には強心効果があるとされて、薬用としても古くから利用されています。

ここからは、クリスマスローズの基本情報を見ていきましょう。

クリスマスローズの特徴

クリスマスローズの特徴はその美しい花と花期の長さにあります。花は大きく、直径10cmほどのものがあり、優雅で立派な印象を与えます。また、色は白、ピンク、赤、黄色など、多彩であり、観賞価値が高い花の1つです。

また、クリスマスローズは、冬から春にかけて咲くため、花を楽しめる期間が長く、他の花が少なくなる時期に咲くことから、庭や公園などでよく栽培されています。ガーデニング用にも人気が高くとても丈夫なので、初心者でも育てやすいです。

クリスマスローズはいつの誕生花?

クリスマスローズは、名前の通り12月25日、クリスマスが誕生花となっています。これはクリスマスローズがイエス・キリストの誕生に深く関わる花であるためです。

クリスマスが誕生日の方に贈るのも素敵ですよ。

キリスト誕生にまつわるクリスマスローズの伝説は、下記でご紹介します。

キリスト誕生にまつわるクリスマスローズの伝説

クリスマスローズという名前の通り、この植物にはクリスマスにまつわる伝説があります。

キリストが生まれた時、羊飼いたちはみんな、キリストに会いに行きました。その時、羊飼いと一緒に訪れた田舎の少女が、贈り物を持っていなかったため、泣き出してしまいました。

すると、天使が現れて少女を励まし、少女の涙が美しいクリスマスローズに変わったことを知らせました。少女は喜び、その花を贈り物としてキリストに捧げました。

この伝説から、ヨーロッパではとても親しまれています。

クリスマスローズの種類

クリスマスローズには多数の種類や品種があります。

花の咲き方も、シンプルなものからゴージャスな八重咲き(ダブル咲き)まで、さまざまなものがあるんですよ。

クリスマスローズの代表的な種類を、いくつか見ていきましょう。

花の咲き方・色

クリスマスローズの咲き方には、一般的な「一重咲き(シングル咲き)」から、いくえにも重なった萼片がとても「半八重咲き(セミダブル咲き)」「八重咲き(ダブル咲き)」など、さまざまな咲き方があるのです。

また、萼片も先が丸いものや尖ったものなど形が多様で、品種によってその姿は大きく異なります。

 

花の色は白やピンク、紫、黒などさまざまで、花びらの色によって中心部分の色が異なることがあります。また、中心部分の色も白や黄色、赤などさまざまで、組み合わせによって独特な美しさを醸し出します。

ただし、クリスマスローズの花色は、品種によって異なります。同じ種類でも花の色や形、大きさが異なることがありますので、花屋で実際に見て選ぶのがおすすめです。

クリスマスローズ(ヘレボルス・ニゲル)

クリスマスローズの中でも代表的な品種のひとつが、原種である「ヘレボルス・ニゲル」です。冬から春にかけて白い花を咲かせることで知られています。

この品種の名前「ニゲル」は、ラテン語で「黒い」という意味がありますが、その名前に反して花の色は真っ白です。これはなぜかというと、クリスマスローズの植物の根が黒いということから由来しています。

ヘレボルス・ニゲルの花は、5枚の花弁が大きく開き、中心部には黄色い雄しべが並びます。花弁は厚みがあってしっかりとした質感があり、雪の上に咲いたかのように美しい光景を作り出します。

また、クリスマスローズ・ニゲルは耐寒性に優れているため、冬の庭やポット栽培で楽しむことができますよ。ただし、日当たりの良い場所を好むものの激しい暑さには弱いため、夏場は半日陰で管理する必要があります。

クリスマスローズ・ピンクフロスト

クリスマスローズの品種の中でも、ピンクフロストは人気が高く、その美しい花色で注目されています。ピンクフロストは、ピンク色の花弁に白い斑点模様が入った独特の色合いが特徴で、花弁の外側に淡いピンク色のエッジが入っているものもあります。

ピンクフロストは、花弁が重なり合っているように見え、大きな花をつけます。中心部には黄色い雄しべが並び、花期は冬から春にかけて長く続きますよ。

この品種は、他のクリスマスローズと同様に耐寒性が高く、寒さに強いため、冬の庭やポット栽培で楽しむことができます。また、日当たりが良すぎる場所では花色が薄くなることがあるため、半日陰で管理することがおすすめです。

クリスマスローズ・クレオパトラ

クリスマスローズ・クレオパトラは、深い赤色がとても美しいクリスマスローズです。

いくえにも重なった萼片がとても美しく、ゴージャスな姿がとても人気の種類。八重咲きで、萼片の先は尖っています。

クリスマスローズの育て方

クリスマスローズは、直射日光が当たらない場所で育てるのが適しています。また、風通しの良い場所で育てると、病気になりにくく健康的に成長しますよ。

ここからは、クリスマスローズの育て方について、種まきの方法から水やり方法、植え替え方法、増やし方まで詳しくご紹介します。

 

種まきの方法

クリスマスローズは種から育てることができます。ただし、種から育てる場合は花が咲くまでに数年かかるため、少し根気が必要です。

種まきは、クリスマスローズが花を咲かせた後の秋から冬にかけて行いましょう。まず、収穫した種を水で洗い、乾燥させます。その後、種を浸水させ、冷蔵庫で冷やすことで、発芽しやすくなりますよ。また、園芸店で種を購入することもできます。

種をまく際の深さは、種の大きさの3倍程度にしましょう。種をまいた後は、表面を軽く押さえて土を密着させ、水をたっぷりと与えます。その後、ポリ袋などで覆い、湿度を保った状態にしましょう。

種まき後は、温度が約15℃から20℃程度の場所に置き、日当たりのよい場所に置くと発芽が促進されます。発芽するまでには、2週間から1ヶ月ほどかかることがあります。発芽したらポリ袋を外し、水やりをして成長を促しましょう。

成長したら、一度鉢から外して根を整え、新しい鉢に植え替えてあげます。また、春先には肥料を与え、健康的に育ててあげることが大切です。

植え付け・植え替え

クリスマスローズは、10月から3月ごろの秋に植え替え・植え付けをするのが一般的。

植え付けや植え替えの際には、根を傷つけないように注意してください。

植え付けの手順について見ていきましょう。

 

【植え付けの手順】

まずは、植え付け場所を選びます。クリスマスローズは日陰でも育つため、半日陰から日陰を選びましょう。

地植えする場合は土を掘り起こし、堆肥や腐葉土を入れます。好適な土壌は、排水性が良く、やや酸性で、有機物が多いものです。園芸店ではクリスマスローズ用の用土も売られているので、それを利用するのも良いでしょう。

クリスマスローズの苗をやさしく植え付けたら、たっぷりと水やりをしてください。

置き場所

クリスマスローズは半日陰から日陰を好みます。直射日光が当たる場所では葉焼けしてしまいますので、遮光ネット等で日除けするか、日の当たらない場所に植え付けるようにしましょう。

また、風通しの良い場所を好みますが、強い風にさらされると葉が傷むことがあるので、風が強い場所には置かないように注意してください。土壌は水はけのよい、やや酸性の土壌を好みます。また、肥料は少なめに与えるのがおすすめです。

水やり

クリスマスローズは湿っている場所が苦手です。水を与えすぎると根腐れの原因にもなるので、水やりには注意してください。

水やりは週に2回程度、雨が降った場合は基本的に水やりは必要ありません。

用土・肥料

クリスマスローズは、肥沃で水はけがよく、pHがやや酸性から中性の土壌を好みます。

一般的に、用土には腐葉土やバークチップ、赤玉土、パーライトなどを混ぜた、中性からやや酸性のものが適しています。

また、肥料は春と秋の2回程度与えるとよいでしょう。有機肥料や緩効性の肥料がおすすめです。春には窒素が多めの肥料を、秋にはリン酸やカリウムを多めに含む肥料を与えると、花の質が向上し、株も強くなります。ただし、肥料の量を過剰にすると根や葉が枯れたり、花が咲かなくなることがあるので、適切な量を与えるようにしましょう。

植え替え

クリスマスローズは、長い間同じ場所に植え続けると株が大きくなり、花が咲かなくなることがあります。そのため、3年〜4年おきに植え替えをするのがおすすめです。植え替えの時期は、花が咲いた後の秋から冬にかけて、10月から3月ごろが適しています。

鉢から根がはみ出していたり、水が流れにくくなったり、クリスマスローズの状態が悪くなっている場合は、3年を待たずに植え替えしても大丈夫です。

植え替えの手順について見ていきましょう。

【植え替えの手順】

植え替えは、開花後の秋から冬にかけて行います。植え替える際は、鉢をひとまわり大きいものに変えましょう。

まずは元の鉢からクリスマスローズを取り出し、根を傷つけないように、根についた土をやさしく落としてください。傷んだ根を取り除きましょう。

そして、新しい鉢に用土を入れてください。用土は、腐葉土やバークチップ、赤玉土、パーライトなどを混ぜた、中性からやや酸性のものが適しています。

根が露出しないように、やさしく土をかけて植え替えてください。根が張りやすくするために、表土にマルチング材を敷くのもおすすめです。

植え替え後は、しばらくは植物の負担を減らすために日光を避け、風通しのよい場所で管理しましょう。また、植え替え後直後は水やりは避けてください。

数週間は水やりに注意し、土が乾燥しないように管理することも大切です。植え替え後の翌日に水を与えるのがおすすめです。クリスマスローズは湿っている場所が苦手なので、デリケートな植え替え後は乾燥気味に育てましょう。

増やし方

クリスマスローズは種からの増やし方以外にも、挿し木や株分けによって増やすことができます。

挿し木の場合、健康で育っている茎先を切り取り、15cm程度に切り揃え、葉を2〜3枚残して挿し木用の土に挿して水やりをします。暗い場所に置いて、根が出るまで1〜2か月ほど待ちましょう。

株分けの場合は、成長した株を掘り上げ、根を洗い、株分け用に刃物で切り分けます。切り口には消毒剤を塗り、切り口を上にして新しい場所に植え付けましょう。植え付け後は水やりをしっかり行い、強い日差しから守ります。

どちらの方法でも、成長するまで時間がかかりますが、手軽に増やすことができますよ。

注意すべき病害虫

クリスマスローズは比較的病害や虫にも強い植物ですが、ハダニやうどんこ病、ブラックデス(黒死病)が発生することもあります。

葉に穴を開けたり、葉を食い荒らしたりするハダニは乾燥した高温の環境を好むため、夏は特に気をつけましょう。定期的に葉水を与えることが効果的です。

また、葉の表面に白い粉状のものがつく「うどんこ病」や、黒く痛んだ葉を作り出すブラックデス(黒死病)にも注意が必要です。これらの病気は、感染した部分を取り除くことや、病気予防のための薬剤散布が有効です。

また、クリスマスローズは湿気が苦手なので、水をやりすぎると根腐れを引き起こす病気もあります。水はけの良い用土を使い、水やりの頻度には注意してください。

まとめ

今回は、クリスマスローズの花言葉とその由来から、育て方まで詳しくご紹介しました。クリスマスローズという名前の通り、キリストが誕生したクリスマスに深く関係しているお花であることがわかりましたね。

種類によって花の色や咲き方が異なり、さまざまな美しさがあるクリスマスローズ。

「合格の花」としても知られるクリスマスローズは、贈りものにもぴったりです。

冬に美しい花を咲かせる植物クリスマスローズは寒さに強く、冬の庭を彩る植物としてガーデニングにも人気があります。また、丈夫なので園芸初心者でも挑戦しやすいですよ。

あなたもぜひ、クリスマスローズを育ててみませんか?

大切なあの人にお花を送ってみませんか?