百合の花は縁起が悪い? 贈ると失礼になることも? 贈る際の注意点を紹介
百合の花は洋の東西を問わず、昔も今も、その美しさや品のある佇まいから人々に愛されている花です。
贈り物としてもよく選ばれる花ですが、色によっては、あるいはその本数によっては、贈ることが失礼になってしまうこともあり注意が必要です。
この記事では、これから百合を贈りたいと考えている方に、タブーとなっている理由や、百合の花を贈る際に気をつけたいいくつかの注意点についてお伝えします。
百合の花を贈るのにおすすめのシーン、いただいた百合や購入した百合の花を長持ちさせるコツについても併せて見ていきましょう。
百合の花のプレゼントはタブー?失礼といわれる理由とは
美しさ、優雅さ、上品さ、エレガントな感じ等、いくつもの美点を兼ね備えた百合は贈り物としても人気の高い花です。
しかし、実は百合を贈ることが失礼となるケースがあります。それはどんなときで、またその理由は何でしょうか?
- お供えやお悔やみの際に贈る花だから
- 下向きに咲く花だから
- 色によって怖い花言葉がついているから
詳しく見ていきましょう。
お供えやお悔やみの際に贈る花だから
白い百合はお墓や仏壇に供える仏花として用いられ、西洋においても葬儀で使われる、宗教的な印象の強い花です。
このため、白い百合だけの花束は、お祝い事や、お見舞い、ご挨拶で贈るのは避けた方が良いでしょう。
特に、白い百合が一輪だけだと「亡くなった人に捧げる」の意味を持つため気をつけてください。
また、ご高齢の方のなかには、白い百合に対して仏花のイメージを持っている人もいるので、失礼にならないよう配慮が必要です。
下向きに咲く花だから
百合が贈り物として時として失礼になる理由として、花が下向きに咲く様子(うつむいていること)や、咲いたあとに花がそのままポトリと落ちる様子が、不吉で縁起が悪いと思われていることが挙げられます。
色によって怖い花言葉がついているから
百合は色によって怖い花言葉がついているものがあり、それも贈り物として敬遠される理由となっています。
たとえば、黒い百合には「恋」という花言葉がある一方で、「復讐」や「呪い」という言葉もついていて贈り物としては不向きです。
赤やピンク色の百合には「虚栄心」というネガティブな花言葉がついています。
ただ、ピンク色のユリに関しては、その淡い色合いがかわいらしく、好ましいと思う人もいます。
先に挙げた仏花として用いられる白い百合もそうですが、他の色とまぜる(あるいは百合以外の他の花とまぜる)ことでプレゼントすることも可能です。
その場合、一言書いたメッセージカードなどを添えて気遣いを示すことで誤解を避けるようにすると良いでしょう。
百合の花を贈る際に気を付けること
百合は人気があり、贈られることの多い花です。
しかし、プレゼントの際には気をつけなければならないいくつかの注意点があります。
せっかく贈るのですから、失礼な結果になったりしないよう、百合の花を贈る際に気を付けることをご紹介します。
- 本数に注意
- 白以外の花も混ぜた花束にする
- お見舞いには贈らない
- 飲食店への贈りものにも注意
- 毒性があるためペットがいる家庭には注意
- 百合の花を贈る際は花粉を取り除く
それぞれの点を詳しく見ていきましょう。
本数に注意
白い百合が一輪だけだと「亡くなった人に捧げる」の意味を持つということは前述しましたが、本数に関係なく、白い百合だけで花束をつくるのも「死」や「弔い」など不幸を連想させるため避けた方が良いでしょう。
白以外の花も混ぜた花束にする
白い百合の清潔感や品のある佇まいが好きで、どうしても白い百合を贈りたいと思う人も多いはずです。
白い百合の花言葉には、「純潔」や「威厳」、「無垢」といった言葉が与えられていますし、西洋では聖母マリアを象徴する花になっていますから、白い百合それ自体にネガティブなものはありません。
そこで、もしもプレゼントとして贈りたい場合には、ピンクや黄色など明るい他の色とまぜて贈ることをおすすめします。
組み合わせに悩んだら、花屋さんに贈る用途を話して相談してみるのも良いでしょう。
お見舞いには贈らない
百合の花が下向きに咲いている様子は頭をたれてうなだれている姿を連想させますし、咲いた花がそのまま落ちるのは死を連想させ、縁起が悪いと思われているため、病気で体調の思わしくない方へのお見舞いとしてはふさわしくないと考えられます。
また、百合は香りの強い花です。香りの強い百合を病室に飾った場合、百合を置いていた周囲にはいつまでも香りが残ったりすることもあります。不特定多数の人が出入りする病院には不向きだといえるでしょう。
また、百合の花粉は粘着性が高く、こぼれて衣服などにつくと落ちにくいことから、贈りものとしては控えるほうが無難です。
飲食店への贈りものにも注意
お見舞いに不向きなのと同じ理由で、ユリは開店祝いなどで飲食店に贈るのもNGとなっています。
百合の強い香りが調理する素材のニオイと混じったり、食事の邪魔をする可能性があり好まれません。
また、粘着性のある百合の花粉は大きく目立つので、飛散して、おしゃれをしてきた衣服についたり、食べ物や飲み物に入る可能性もあるため、避けた方が良いでしょう。
毒性があるためペットがいる家庭には注意
百合を贈ろうと思っている家庭に犬や猫といったペットがいるのであれば、贈るのは控えたほうが良いかもしれません。
百合には毒性があるため、ただ葉っぱや花びらを齧ったり舐めたりした場合でも、嘔吐や食欲不振、活動低下を招くことがあります。動物の種類や個体にもよりますが、腎臓に障害が出ることもあるので油断できません。
百合の香りは強いので、香りにつられてペットが興味を抱き、舐めたり齧ったりする危険性があります。
同じユリ科であるチューリップなども同様の症状を引き起こすので注意が必要です。
百合の花を贈る際は花粉を取り除く
これまでも言及しましたが、百合の花粉は大きくて目立ち、粘着性があり、飛散して洋服に付いたりするとやっかいです。
贈る際は、事前に花粉を取り除くことをおすすめします。
というのも、花粉を取り除くことで花粉が付くのを防ぐ以外のメリットもあるからです。
百合は切り花になっても受粉し、受粉すると花の枯れるのも早くなるので、花粉を取り除いて受粉させないようにすることで、百合の花を長持ちさせることができます。
取り除く時期は、完全に花が開花する前の、少し開きかかっているときにしてください。ピンセットを使って、メシベの周りに並んでいるオシベの先端にある葯(ヤク)を、花びらを傷つけないよう注意しながらつまんで取りのけていきます。
ブライダルで使われるユリの多くは花粉の取り除かれた状態です。
百合の花を贈るのにおすすめのシーンとは
葬儀に使われたり、縁起の悪い意味合いがあったり、香りや花粉の不都合があったりと、百合は贈り物には向いていない花という印象を持たれた方もいるかもしれません。
しかし、百合は贈ってはいけない花ではなくて、マナーに則って贈れば問題はなく、むしろ美しさと品を備えた花なので、ぜひプレゼントとして活用してほしい花です。
そこで、百合の花を贈るシーンには具体的にどんなものがあるか、おすすめのシーンを取り上げたいと思います。
- 結婚式
- 母の日
- 誕生日
結婚式
「純潔」「無垢」「威厳」の花言葉を持つ白い百合は、純白のウェディングドレスとマッチし、ウェディングブーケとして人気を誇ります。
とは言うものの、白い百合はお悔みで用いられることもあるため避けたほうが良い花とも前述しました。
たしかに仏花として使われることもある白い百合は気にする人もいるため、贈り物とするには注意が必要な花であることは確かです。
気になる方のケースでは、白い百合を使うにしても、白以外の色をまぜたり、他の花も加えたりすることで差し支えありません。
そもそも白い百合が仏花として使われる理由の一つに、白い百合に「清浄」の意味があります。つまり、魂の浄化のために供えるわけで、白い百合そのものにネガティブな意味があるわけではないのです。
むしろ百合は冠婚葬祭のシーンでも使えるオールマイティな花とみなすことができます。
仏花として使われる一方で、花嫁の手にするブーケを、純白の白百合だけで統一するのも習慣として行われていることなので気にする必要はないでしょう。
百合の開花時期は5月〜8月なので、春から夏にかけての結婚式(特にジューンブライド)にはまさにぴったりの花です。
母の日
聖母マリアを象徴する花でもある百合は、「母の日」に感謝を伝えるプレゼントとしても最適です。
母の日に贈る花と言えば「カーネーション」が一般的ですが、ちょっと趣向を変えて、今年は違う花を、という時にいかがでしょうか。
百合の開花時期が5月〜8月なので、5月の第二日曜日の母の日は贈る時期としてもぴったりですね。
花束にしても、アレンジメントにしても喜ばれるでしょう。
誕生日
百合の開花時期は5月〜8月なので、この間に誕生日のある友達や付き合いのある方へプレゼントするのもおすすめです。
ヤマユリ、テッポウユリ、ササユリ、クロユリ、スカシユリ、オトメユリ等、上記の開花時期に誕生花となっている百合がたくさんあります。
百合にはたくさんの原種、品種があり、その数は100を超えます。このため、同じ百合でも色の組み合わせをいろいろ楽しむこともできますよ。
下向きに咲くことを気にされる方もいるかもしれませんが、花束なら、工夫次第で下向きにならないようにもできます。
美しさとかわいさが同居し、気品も兼ね備えた百合は、恋人や友人、家族等、大切な人、特別な人の誕生日に贈るのにふさわしい花と言えるでしょう。
百合の切り花を長持ちさせるには?
飾るために購入した百合の花、あるいは誰かに頂いた百合の花は、なるべく長持ちさせたいと思いますよね。
買った時期(季節)や販売されていたときの状態、どこに飾るかで日持ちも変わり、一概には言えませんが、まだ開花していないつぼみの状態であれば、夏だと10日前後、冬は2週間前後は楽しむことが可能です。
百合はどちらかというと日持ちする花ですが、更に長持ちさせるには以下の点に気をつけましょう。
- 水揚げする
- 下葉を取り除く
- 花瓶の水はこまめに変える
- 定期的に切り戻しをする
- 直射日光に注意
それぞれの点について詳しくご紹介します。
水揚げする
花束をもらったり購入したとき、そのまま水の入った容器の中に入れるだけでは植物には水が行き渡りません。
そこで「水揚げ」の作業が必要になります。
「水揚げ」とは植物が水を取り込むことができるよう助けることで、水に浸した茎の下端を、清潔なハサミで斜めに切る「水切り」は水揚げのための作業の一つです。
水切りをしたあと、切り口を下にして15cm〜20cmくらいの深さの水に約1時間浸す「深水」を行うことで、水揚げ(植物が水を取り込むこと)はほぼ完成します。
百合が長持ちするかどうかは、水揚げ(水切り+深水)するかしないかにかかっていると言っても過言ではありません。
下葉を取り除く
百合は茎につく葉が多いので、水に浸かる下葉はあらかじめ取り除いておきましょう。
葉をつけたまま水につけておくと、葉が傷み、水の中で雑菌が増え、水も傷み、花の劣化を早めることになります。
百合の花を長持ちさせるコツの一つに「水の質を清潔に保つ」ことがあげられますが、これはそのための大切な作業の一つです。
花瓶の水はこまめに変える
百合を入れている水の水質を落とさないための作業として、「花瓶(を含む花器)の中の水をこまめに変える」というのがあります。
花瓶の中の水は百合の吸水によって、そして水そのものの蒸発によって減っていきます。
このため、水面が下がった分、水を足せばいいのだと思われがちですが、時間とともに水が劣化することを念頭に置き、入っている水は捨て、新しい水と交換することが大切です。
水換えは、基本的には2、3日に一度くらいの頻度で良いと思いますが、水の傷みやすい夏場は、花瓶の中の水の状態はできれば毎日確認するようにし、濁り等の変化があれば交換するようにして下さい。
水を交換するときには、ついでに花瓶も洗うようにすれば上々です(水が傷んでいれば花瓶にも雑菌がついている可能性があるからです)。
花瓶に入れる水の量ですが、百合全体の高さに対して1/4くらいの深さを目安とします。
百合の花はけっこうずっしりしているので、水が少なすぎると倒れてしまうので注意が必要です。
いつも新鮮な水に浸されていることで、百合の花も長持ちします。
定期的に切り戻しをする
定期的に、あるいは水換えの際にしてほしいことの中に、浸かっていた茎の先端を切る「切り戻し」という作業があります。
茎は長く水に浸かっていると雑菌等で傷み、傷んだ茎は水を吸い上げる力を失います。切り戻しを行うことで茎の先端は水を吸い上げやすくなり、花も長持ちするのです。
使うハサミの刃は切れ味の良い、清潔なものを使用し、茎の先から2、3cmくらいのところを斜めに切るようにしましょう。
直射日光に注意
直射日光の当たる日当たりの良すぎる場所に置いた場合、水も傷みやすくなるため、百合に限らず、一般的に切り花は風通しの良い、涼しいところに置くと花が長持ちします。
直射日光が当たると百合の花びらは日焼けし傷む原因にもなりますし、日の良く当たる暖かい場所では百合の成長速度もあがり、その分、早く枯れることになってしまうのです。
百合の花を贈るならプレミアガーデン
プレミアガーデンはこちら
結婚式や母の日、誕生日等、誰かに百合を贈りたいと思ったときに便利なのが、全国どこにいても花を注文できるネットショップです。
お花のネットショップは数多くありますが、最後に「プレミアガーデン」について紹介したいと思います。
プレミアガーデンでは花束からブーケ、スタンド花まで、観葉植物、ドライフラワー、フラワーアレンジメントなどあらゆるスタイルでのご注文が可能で、都心部であれば当日配送も可能です。
ネットでの注文が基本ですが、電話やFAXによる注文も取り扱っています。
購入した代金の3%分のポイントが付与され、ラッピングやメッセージカード、立て札は無料です。イメージしやすいように写真とサイズも載っているので安心ですよ。
今回ご紹介したように、百合の贈り方にはいくつかの注意点があり、贈るのが難しい花のように感じられた方もいるかもしれません。
そこで最後に、プレミアガーデンで購入できる百合をつかったフラワーギフトをいくつかご紹介したいと思います。
ピンク系の明るく華やかなフラワーアレンジメント
ピンクの百合を中心に、ピンク系の明るい色合いをもつ百合以外の花々を豪華にそろえたフラワーアレンジメントです。
春に咲く花がたくさんつまっていて、卒業式や入学式、入社祝いなどに贈るにはぴったりでしょう、
また、開店祝い、開院祝い、開業祝い等、新しく何か始める方へのプレゼントにも向いています。
ピンクの百合には「虚栄心」という花言葉があるものの、その淡い色合いや佇まいがかわいらしいと思う人も少なくありません。ピンクの百合をプレゼントしたいと思ったときは、このように百合以外の他の花とまぜることでプレゼントすることができます。
プレミアガーデンなら、無料でメッセージカードをお付けすることもできますよ。
赤と紫をベースに豪華で上品な高級スタンドフラワー [1段]
赤を中心に紫の混じった色合いの花々で構成されたフラワースタンドです。
赤いユリを中心に、カーネーションやバラなど豪華メンバーの組み合わせになっているためとてもインパクトがあります。
個人であれば老若男女問わず、法人用としても、さまざまなシーンに贈ることのできるスタンドフラワーです。
スタンドフラワーはスタンド花ともいい、専用の台に花器をセットしたものに花をアレンジメントした大型のフラワーアレンジメントのことを言います。
お店の開店祝いや「〇〇周年祝い」、「〇〇記念」「移転祝い」、公演やライブ、個展等、さまざまなシーンで活用されています。
お祝い事だけでなく、告別式や通夜といった行事のお供えものとしてもよく利用されています。
赤・白・青で豪華な印象を与えるスタンドフラワー [1段]
赤、白、青の三色のグラデーションからなる、ラグジュアリーな雰囲気のあるスタンドフラワーです。
真っ白なオリエンタルリリーを中心に据え、ランや枝ものといった形状に個性のあるものの組み合わせによって味わい深い仕上がりになっています。
三色旗のフランスやオランダにちなんだイベントや舞台、コンサート、レストランや雑貨店の開店祝いなどにはぜひおすすめです。
スタンドフラワーを贈る際の注意点として、スタンドは場所をとるために、飾るためのスペースがあるかどうかのチェックがあります。
今回ご紹介したスタンドは1段(高さ200cm、幅100cm)なので、あまり場所をとらず飾ることができますよ。
まとめ
日本には百合を評して、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉があります。
西洋では、「英華を極めたソロモン王でさえ、野のユリには及ばなかった」という話があります。
洋の東西を問わず、百合は「美」を表す代表的な花だったことがわかりますね。
多くの人から愛されている花なので、贈り物としてもぜひ加えていただきたい花ですが、美しく目立つ花がゆえに、百合には色や本数によってはジンクスがあったりします。
また、百合の香りや花粉といった百合自体の特徴によっても注意が必要になることもあるでしょう。
しかし、ある種の制約はあるものの、百合はマナーを守って贈れば問題はありません。
美しく品のある百合の花は、贈り物にもぴったりです。心配な方は、この記事を参考に素敵な百合のフラワーギフトを贈ってくださいね。