エビネの花言葉は怖い?色別花言葉や由来を紹介

エビネの花言葉は怖い?色別花言葉や由来を紹介

エビネは花の色別に異なる花言葉を持つ植物です。白色、緑色、ピンク色、黄色、茶色別の花言葉と、その由来を解説します。エビネの花言葉が怖いと言われる理由に触れつつ、エビネの特徴や人気品種、栽培方法、そしてエビネを贈るおすすめシーンも紹介します。

エビネは、花が下を向いて垂れるような姿で咲くことから「謙虚」という花言葉が付けられていますが、実は咲かせる花の色によって異なる花言葉を持っています。

今回はエビネの花言葉に焦点をあて、白色、緑色、ピンク色、黄色、茶色の花を咲かせるエビネの花言葉を紹介します。

さらに、エビネの人気品種8種類も紹介し、エビネを栽培する方法にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

 

エビネの色別花言葉

エビネの花言葉を、代表的な5つの花色を取り上げて紹介しましょう。

 

花言葉 意味
白色のエビネ 「澄んだ瞳」 誠実、清廉
緑色のエビネ 「あなたらしく」 忠実、忠義
ピンク色のエビネ 「謙虚な恋」 謙虚な恋、気品
黄色のエビネ 「華やかに美しい人」 賑やかな人柄、高貴
茶色のエビネ 「謙虚」 謙虚、慎ましさ

 

以下の項目では、エビネの色別に花言葉を詳しく解説していきます。

 

白色のエビネの花言葉

白色の花を咲かせるエビネの花言葉は、「澄んだ瞳」です。

白は汚れがなく、清らかな色であり、何にも染まっていない清純な様子をイメージさせます。

 

そんな白色の印象からか、白色のエビネは誠実や清廉という意味を持ち、にごりのない「澄んだ瞳」という花言葉が付けられているのではないでしょうか。

エビネの中でも白色の花を咲かせる代表的な品種には、ツルラン、ダルマエビネ、リュウキュウエビネがあります。

緑色のエビネの花言葉

緑色の花を咲かせるエビネの花言葉は「あなたらしく」です。

緑色はリラックス効果がある色として知られており、安らぎや落ち着き、平和という意味を持つとされています。

そんな緑色の印象からか、緑色のエビネは感情や物事に動じない忠実、忠義という意味を持ち、「あなたらしく」という花言葉が付けられたのかもしれません。

エビネの中でも緑色の花を咲かせる品種としては、黄緑色の側花弁を持つサルメンエビネが該当するでしょう。

 

ピンク色のエビネの花言葉

ピンク色の花を咲かせるエビネの花言葉は「謙虚な恋」です。

ピンクは女性らしさや恋をイメージさせる色であり、可愛さや恋愛、甘いという意味を持つとされています。

そんなピンク色の印象から、ピンク色のエビネは謙虚な恋、気品という意味を持ち、そのままに「謙虚な恋」という花言葉が付けられているようです。

 

エビネの中でもピンク色の花を咲かせる代表的な品種には、キリシマエビネ、オナガエビネ、リュウキュウエビネがあります。

 

黄色のエビネの花言葉

黄色の花を咲かせるエビネの花言葉は「華やかに美しい人」です。

黄色は明るくエネルギーのある色として知られており、元気や幸せ、華やかさ、輝きをイメージさせます。

そんな黄色の印象からか、黄色のエビネは華やかな人柄、高貴という意味を持ち、「華やかに美しい人」という花言葉が付けられたのかもしれません。

エビネの中でも黄色の花を咲かせる代表的な品種には、キエビネ、タカネエビネがあります。

茶色のエビネの花言葉

茶色の花を咲かせるエビネの花言葉は「謙虚」です。

茶色は土や木を連想させる色であり、自然や落ち着き、温もりといった意味を持ちます。

欠かせない存在、土台をイメージさせることから、茶色のエビネは謙虚や慎ましさという意味を持ち、そのままに「謙虚」という花言葉が付けられたのかもしれません。

 

そんな茶色の花を咲かせる代表的な品種には、ジエビネがあげられるでしょう。

エビネの花言葉は怖い?

エビネの代表的な花言葉は「謙虚」であり、色別に花言葉を見ても怖い言葉はありません。

怖いイメージがあるのは、エビネが海老のように見える根(地下茎)を持つことや、日があまり当たらない、ジメジメとした場所に自生することが影響しているのかもしれません。

しかし、実際には美しい花とすてきな花言葉を持つ植物です。

ご自宅での栽培にはもちろん、贈答にも選ばれています。

 

エビネの基本情報

エビネの基本情報

花名 エビネ
和名 海老根
学名 Calanthe discolor
英名 Calanthe discolor Lindl
ラン科
エビネ属
原産地 日本、中国、朝鮮半島

 

エビネの特徴

エビネは、日本各地に生息するラン科の植物で、同じ株から翌年以降も花を咲かせる多年草です。

ラン科の他の植物と同じように、40〜60cmほどの茎を伸ばしその先に美しい花を咲かせますが、花の大きさはそこまで大きくありません。

 

エビネは4〜5月に花を咲かせる春咲きと、7〜9月に花を咲かせる夏咲きに分けられますが、自然交配しやすいことから変種が生まれやすく、品種が豊富な植物としても知られています。

 

エビネはいつの誕生花?

エビネは、3月28日、4月8日、4月25日の誕生花です。

自分の誕生日に該当する方は、少し驚いたかもしれません。

なぜなら、4月8日や4月25日の誕生花を検索すると、他の花がピックアップされることがあるためです。

3月28日にしても、他の花が紹介されることがあります。

このように、さまざまな花が誕生花として紹介されるのは、さまざまな人がそれぞれの考えや根拠で誕生花を選んできたからです。

したがって、誕生花に正解や間違いはありません。

 

3月28日、4月8日、4月25日が誕生日の方は、ぜひエビネを誕生花として大切にしてみてください。

 

エビネの人気品種・「春咲き」

4〜5月に花を咲かせる「春咲き」のエビネでは、以下に取り上げる品種が人気です。

  • キリシマエビネ
  • キエビネ
  • サルメンエビネ
  • ニオイエビネ(オオキリシマエビネ)

それぞれの品種について、どのような花なのか、特徴を紹介していきます。

 

キリシマエビネ

キリシマエビネは、常緑樹林が広がる場所に生える品種です。

他のエビネと比較すると葉が特徴的で、狭長の楕円形で先が尖っており、裏面に短毛が生えています。

キリシマエビネの花は、白色に淡いピンク色をところどころに帯びており、茎先から垂れ下がってついているのが特徴です。

エビネの中では比較的大きな花を咲かせ、その存在感は抜群です。

 

キエビネ

キエビネは、山地や湿った林下に生える品種で、比較的強い性質を持つことから、園芸植物としてもよく栽培されています。

名前からイメージできるように花は黄色で、エビネの中でも特に大きい花をつけるのが特徴です。

高さは30〜55cmと大小ありますが、大きなものは存在感抜群で、その華やかで賑やかな雰囲気は、黄色のエビネの花言葉や意味にぴったりです。

しばしば柑橘系の芳香を楽しませてくれる点も、特徴の一つと言えるでしょう。

 

サルメンエビネ

サルメンエビネは、深山の落葉樹林下に生える品種で、その生育地からイメージできるように暑さに大変弱いとされています。

そのため、熱帯夜が続きやすい関東地方以西の低地では栽培が難しいようです。

サルメンエビネは、側花弁が黄緑色で、唇弁はわずかに紫色を帯びた褐色という特徴的な花を持ちます。

その色のコントラストはシックな印象があり、優雅な華やかさを演出してくれる魅力があります。

 

ニオイエビネ(オオキリシマエビネ)

ニオイエビネは、常緑樹林の湿った場所にごく稀に生える品種で、寒さにも暑さにも弱く、栽培が難しいことが特徴です。

繁殖も難しいとされていますが、この点にそそられて、栽培に挑戦する人は意外と多いです。

ニオイエビネは、側花弁が紫色で唇弁が白いという花の特徴を持ち、高さは30cmのものもあれば60cmと高く育つものもあり、個体によって印象はさまざまです。

名前からイメージできるように、ニオイエビネは開花期に強い匂いを漂わせるのも大きな特徴と言えるでしょう。

 

エビネの人気品種・「夏咲き」

7〜9月に花を咲かせる「夏咲き」のエビネでは、以下に取り上げる品種が人気です。

  • ツルラン
  • オナガエビネ
  • ダルマエビネ(ヒロハノカラン)
  • リュウキュウエビネ

それぞれの品種について、どのような花なのか、特徴を紹介していきましょう。

 

ツルラン

ツルランは、九州や沖縄に生息している品種で、中国や台湾、オーストラリア、マレーシアなど、海外にも広く分布しています。

エビネの中では比較的育てやすい品種として知られています。

ツルランはエビネの中では大きい品種とされ、高いもので茎の長さは80cmにも達し、その茎先では次々と30輪前後の花を咲かせます。

1〜2カ月間といった長期にわたって、華麗な姿を楽しませてくれる点も人気となっているポイントです。

オナガエビネ

オナガエビネは、奄美や沖縄など特に南にある諸島で、広常緑広葉樹林の下に生える品種です。

また、台湾や中国、タイ、インドなどの海外にも分布しています。

オナガエビネは、赤紫〜桃色の優しい色合いの優美な花を持つことが特徴です。

そんなきれいな花の後ろには、突き出しているような特徴的な角があります。

この角が長いことが名前の由来であり、オナガエビネの大きな特徴と言えるでしょう。

 

ダルマエビネ(ヒロハノカラン)

ダルマエビネも、日本の南部に位置する諸島に生息する品種で、海外ではヒマラヤ山脈地方周辺に見られます。

先に紹介したツルランやオナガエビネと比較すると、ダルマエビネは弱いとされ、栽培が少し難しい品種のようです。

また、他のエビネと異なり、花の形が特徴的で、地味な花としても知られています。

ただし、その独特な形状はダルマエビネの持つ特徴であり、その花姿に魅了される人も多く、夏先のエビネの中でも人気のある品種として取り上げられています。

 

リュウキュウエビネ

リュウキュウエビネは、名前からイメージできるように、沖縄本島や奄美大島の森林に生える希少種です。

また、海外の熱帯多雨林にも生息しています。

リュウキュウエビネも、オナガエビネのように花の後ろに長い角を持つ品種ですが、花の色に違いがみられます。

オナガエビネは赤紫〜桃色の花を持つのに対して、リュウキュウエビネは濃い紫色やピンク色、紅色、白色など、変化に富んだ花を持つことが特徴です。

株によってさまざまな色合いのリュウキュウエビネを楽しめる点が、人気のポイントとなっています。

 

エビネの育て方

エビネの育て方

自宅でエビネを栽培してみたい方のために、エビネの育て方について以下のポイントを取り上げて解説します。

  • 用土・肥料
  • 置き場所
  • 水やり
  • 植え付け・植え替え
  • 剪定
  • 夏の管理方法
  • 冬の管理方法
  • 増やし方
  • 注意すべき病害虫

以下に紹介する内容を参考にして、育てやすい品種から育て始め、ぜひさまざまな種類のエビネの栽培に挑戦してみてください。

 

用土・肥料

用土は、中粒と大粒のヤシ殻チップを同等の割合で混ぜたものを使用します。

あるいは、ヤシ殻チップ5割に、硬質鹿沼土の小粒を3割、軽い地小粒を2割混ぜ合わせたものでも構いません。

肥料は、成長期は窒素肥料を施し、親指ほどの油かすを毎月場所を変えて埋めるのがおすすめです。

さらに、液体肥料(ラン科用など)を週に1回与えると良いでしょう。

成長が終わったら、リン酸やカリウムの緩効性化成肥料に切り替えて置き肥し、同成分の液体肥料を4,000倍ほどに薄めて週に1回与えることをおすすめします。

置き場所

置き場所は、強風のあたらない日陰が適しています。

6月〜9月は60〜70%、その他の月は40〜50%遮光を心がけ、直射日光が当たらないように注意してください。

エビネは乾燥や寒さに弱いため、湿度や気温に合わせて置き場所を変えるか、湿度や温度を調整すると良いでしょう。

 

水やり

水やりは、表土が乾いた時点でたっぷりと与えます。

エビネは乾燥に弱いため、水分が足りなくなりやすい季節はもちろん、冬の間もよく観察して水やりを行ってください。

日陰に生息するため、水分や湿気を好むエビネですが、過剰な水やりは良くありません。

根腐れや芽に水がたまることによる軟腐病になる可能性があるため、慎重に行いましょう。

 

植え付け・植え替え

植え付けに適している時期は、新芽が出た直後、または開花直後です。

これ以外のタイミングは、エビネにダメージを与えたり、成長に問題が起きたりする可能性があるため、おすすめできません。

植え替えは、2〜3年に1度行います。

鉢は、用土が乾きにくい駄温鉢やプラスチック鉢を選ぶのがおすすめです。

エビネの偽鱗茎(栄養分の貯蔵タンクのようなもの)が成長しやすいよう、新芽がある方を広くするように植え替えましょう。

 

剪定

来年も立派な花を咲かせるためには、花が終わったあとの管理が重要です。

エビネの花がしぼみ始めたら、花茎をねじるように引き抜いてください。

さらに、6月〜7月頃には根元にある葉鞘(ようしょう)が白くなったり黄ばんだり、茶色くなってしまうため、これを切り取る作業が必要です。

この2つの作業が、エビネの剪定にあたります。

 

夏の管理方法

夏の管理は、日差しと乾燥に特に注意が必要です。

夏は日差しが強くなることから、60〜70%は遮光する必要があります。

専用の遮光ネットを活用するか、場合は移動させるのも効果的です。

水やりは乾燥を防ぐため、用土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。

乾燥を進みにくくするために、水やりを夕方の温度が下がる時間に行うという方法もおすすめです。

また、保湿性に優れた用土や鉢を使用する、用土の表面に水苔を置くという方法を検討してみるのも良いでしょう。

 

冬の管理方法

冬の管理は、寒さと風、乾燥に注意が必要です。

エビネの品種によって異なりますが、春咲きのエビネは5℃前後、夏咲きのエビネは10℃前後が耐えられる寒さの限界温度とされています。

したがって、置き場所をかえるか、ビニールなどで覆ってあげる、ヤシ殻チップを増やして3〜5cmほど厚く敷くなどの工夫が必要です。

風もエビネは苦手としているため、窓や玄関をあけたときに風が当たらない位置に置いてあげましょう。

冬は気温が下がることから空気中の水分が少なくなりやすく、暖房機器も使用することで、乾燥が進みやすいため、冬も10日に1回、あるいは2週間に1回程度は与えてください。

凍結を防ぐ観点から言えば、水やりは午前中に行うのがおすすめです。

 

増やし方

エビネの増やし方には、「株分け」「バックバルブ吹き」「タネまき」の3つがあります。

株分けは、偽鱗茎1〜2個分と新芽のセットを1株とし、用意した鉢に植え替える方法です。

バックバルブ吹きは、花茎をとった後の古い偽鱗茎を2〜3個ずつに分け、水苔を入れたミニポットなどに植え付けます。タネまきは、名前の通りタネから育てる方法です。

3つの方法の中では苦戦するケースもありますが、最も達成感のある増やし方といえるでしょう。

 

注意すべき病害虫

エビネで注意すべき害虫は以下の通りです。

  • アブラムシ
  • ハダニ
  • カイガラムシ
  • ナメクジ
  • 毛虫類

春はアブラムシ、夏はハダニやカイガラムシが発生しやすいので注意してください。

室内においていても、他の観葉植物から、または風にのってくる可能性も考えられるため、水やりの際などによく観察するのがおすすめです。

外で栽培している場合は、葉やつぼみ、花を食害するナメクジや毛虫類にも注意してください。

 

エビネを贈るおすすめのシーン

エビネは誕生花に選ばれている花なので、エビネが誕生花の方へのお祝いシーンでは、すてきな贈り物となるでしょう。

また、「謙虚な気持ちを伝えたいとき」や「真摯な恋愛の気持ちを伝えたいとき」にもエビネはぴったりです。

それぞれのシーンにおいてエビネがおすすめな理由を解説していきます。

 

謙虚な気持ちを伝えたいとき

エビネの花言葉の一つに「謙虚」があります。この花言葉から、謙虚な気持ちを伝えたいシーンでエビネが活躍してくれるでしょう。

例えば以下のようなシーンがあります。

  • プレゼントをもらったり助けてもらったりした方に感謝を伝えるシーン
  • 間違いや誤解が生じてしまったことに謝罪するシーン

この他にも、お祝いやお見舞いなど、お花を贈るシーンで謙虚な気持ちを表したい時はエビネがぴったりです。

 

真摯な恋愛の気持ちを伝えたいとき

エビネは「誠実」という意味を持つ花としても知られていることから、真摯な気持ちを伝えたいときに選ぶのもおすすめです。

 

感謝や謝罪シーンにもぴったりですが、恋愛の気持ちを伝えるシーンにエビネを選んでみてはいかがでしょうか。

とはいえ、エビネは花束での購入は難しく、鉢で販売されていることが多いです。

持ち歩く花には適していないため、誕生日や結婚記念日など、大切な日をお祝いするシーンに検討すると良いでしょう。

 

まとめ

エビネの花言葉では「謙虚」が広く知られていますが、咲かせる花の色によってさまざまな花言葉を持っています。

 

  • 白色のエビネ「澄んだ瞳」
  • 緑色のエビネ「あなたらしく」
  • ピンク色のエビネ「謙虚な恋」
  • 黄色のエビネ「華やかに美しい人」
  • 茶色のエビネ「謙虚」

 

さまざまな色のエビネを紹介したように、エビネは種類が豊富で、さまざまな花姿を楽しませてくれるすてきな花です。

花言葉から、謙虚な気持ちや真摯な恋愛の気持ちを伝えるシーンの贈り物にぴったりですが、エビネの花を育てて増やす、栽培を楽しんでみてはいかがでしょうか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?