カラーの色別の花言葉の魅力/プレゼントにおすすめのシーン

シンプルながらもエレガントなカラーは、色彩豊かな花です。しかしカラーの魅力は、外見の美しさだけではありません。色によって異なるカラーの花言葉は、晴れやかなシーンで大活躍するお花です。本記事ではカラーの色別の花言葉の他に、上手な育成の秘訣や新鮮なカラーの選び方などを解説します。

カラーってどんな花?

個性的な魅力を持つカラーは、1990年以降に急速に人気が高まったお花です。シンプルで清々しい花の姿がとても可愛らしいと有名になりました。

切り花としても大変長持ちするので、アレンジメントやブライダルシーンでも人気があります。ではカラーはどんな特徴を持った花なのでしょうか。ここでは基本情報や特性などを紹介します。

カラーの基本データ

学名 Zantedeschia(ザンテデスキア)
科/属 サトイモ科/オランダカイウ属
英名 Calla lily(カラー リリー)
和名 阿蘭陀海芋(オランダカイウ)
開花期 5~7月
原産地 南アフリカ
出回り時期(花屋) 周年
花色 オレンジ/黄/赤/ピンク/複色/白/紫/緑/茶/黒
草丈 30~100cmくらい
花言葉(全般) 乙女のしとやかさ/華麗なる美/清浄

 

カラーが花屋さんで出回る時期は5〜7月で、切り花だけではなく鉢花としても注目されています。大きな花びらを一枚まとったような形状のカラーですが、円錐状をした部分は、仏炎苞(ブツエンホウ)といい、苞(ホウ)が変形したものです。苞とは、葉が変形したもので、形もさまざまです。本当の花びらは中央にある黄色い棒状の部分で、肉穂花序(ニクスイカジョ)といいます。

肉穂花序(ニクスイカジョ)とは

小花が穂状に密集して多肉質になっている部分です。他にも水芭蕉(ミズバショウ)やアンスリウムなど、サトイモ科の植物がこの特徴を持っています。

カラーの名前の由来

カラーの名前は「Kalos(カロス)」というギリシア語からついた説が有力です。

また、カトリックの尼がつける襟の形と似ているという説もあります。襟は英語で「color」と呼ばれるため、「カラー」とつけられました。

また、和名である「オランダカイウ」は、江戸時代にオランダから渡来したことがルーツとなっているようです。「カイウ」とは、水芭蕉の古名であるという説もあります。

カラーは湿地性・畑地性に分類される

原産地では約7種類ほどの原種が存在しており、湿地性・畑地性に分類されるカラー。

湿地性のカラーは、湿った土壌を好む種類です。したがって池や沢などの水辺に自生することが多い特徴があります。花色は白が多く、ピンクや黄色なども存在するようです。

一方、畑地性のカラーは、水はけが良い場所を好みます。水はけが良いとは、雨の後などに水分が土に染みこみやすく、乾燥しやすい性質を持っていることです。

耐寒性があり乾燥にも強いため、現在出回っている園芸品種の多くは、畑地性カラーだといわれています。花びらそのものは小ぶりですが、花色が豊富なため華やかな印象を受けるでしょう。

カラーの誕生花

一人一人の誕生日に関連づけられて決められている誕生花。

これは古くギリシア・ローマ時代に遡り、花や植物には神秘的なパワーやメッセージがあることから発展しつけられたといわれています。

カラー全般が誕生花になっているのは、6月27日・10月31日です。

また黄色のカラーは7月28日生まれの誕生花になっています。この日が誕生日の方にぜひ贈ってみてくださいね。

カラーの色別の花言葉

 

ひかえめでエレガントな佇まいのカラーは、特徴のあるフォルムから、花束やアレンジメントのアクセントとしても活用されています。地植えにしたり、鉢植えにしたりしても楽しめるところが魅力です。カラーにはどんな花言葉が秘められているのでしょうか。詳しく解説しますので、プレゼントにする際の参考にしてください。

カラー全般

カラー全般に込められている花言葉は以下の通りです。

 

  • 華麗なる美
  • 乙女のしとやかさ

 

「華麗」とは人目を引くような美しさや華やかさを表しています。華麗は単純に美しいだけではなく、目もくらむほどに輝いているという意味です。

したがってピアノやバレエの発表会またはコンテストやイベントなど、美しさを讃える相手に贈るのに向いています。乙女とは一般的に若い女性を示し、しとやかさは、外見だけではなく内側の美しさを物語っていることもあるでしょう。憧れている女性への贈り物にふさわしいですね。

白のカラー

白のカラーに込められている花言葉は以下の通りです。

 

  • 清純
  • 清浄

 

まっ白なシルクの布を一枚まとったような姿のカラーは、ブライダルブーケにも人気の花です。ピュアでひたむきである花言葉を見ると、花嫁のイメージにピッタリですね。

清浄とは清らかで汚れたところがないという意味です。清純とほぼ同じ意味ですが、清潔さを表すこともあります。

オレンジのカラー

オレンジのカラーに込められている花言葉は以下の通りです。

 

  • 熱血
  • 歓喜

 

ビタミンカラーともいわれるオレンジ色は明るさを象徴する色です。また、炎のように燃え上がるような感情を表すこともあります。歓喜は、心からの喜びを表しています。そのため、友人の誕生日やお世話になった方の昇進祝いなどにもピッタリです。

ピンクのカラー

ピンクのカラーには「情熱」という花言葉が込められています。赤やピンクは多くの場面で愛を伝えるときに用いられる色です。また、目標に向かって一途に突き進む気持ちを示すこともあります。

紫のカラー

紫のカラーには「夢見る美しさ」という花言葉が込められています。夢見るとは、自分の理想や夢を心に描くことを象徴しています。一方で現実離れしているときにも使われることがある表現です。艶やかで見る人を魅了するような紫色のカラーが、この世のものとは思えないほど美しかったのかもしれません。

黄色のカラー

黄色のカラーには壮大な美という花言葉が込められています。存在感抜群の色から名付けられたのではないでしょうか。また、壮大とは目には見えないものを表現するときにも使う言葉になります。そのため、度量が広いことや発想のスケールが大きいことを示すこともあるのです。明るく華やかな印象の花なので、父の日のプレゼントにもピッタリですよ。

黒のカラー

黒にはネガティブな印象を持つ方が多いですが、カラーには「贅沢な美」という素敵な花言葉が込められています。黒色はマイナスのイメージばかりではなく「高級」「威厳」を表す色でもあるのです。チョコレートブラウンのような深みのある黒は、シックでとても美しいですよ。

カラーの人気の品種

カラーにはさまざまな花色があり、種類も豊富です。たくさんの品種があるので、あなたの好きなカラーを見つけてみてください。ここでは特に人気が高い品種を3種類紹介します。

ピカソ(畑地性カラー)

ピカソは、クリーム色と紫色の2色の花びら(仏炎苞)のコントラストが美しい品種です。

花びらを包んでいる苞は、陶器のようなつるんとした質感を持っています。上品でありながらも華やかなイメージのこの花は、幅広い年齢の方に好まれそうです。

ウエディングマーチ(湿地性カラー)

純粋な白というよりも少しクリーム色に近いウエディングマーチは、花が大きく華やかな印象です。清楚でエレガントな見た目なので、ブライダルブーケとしても人気があります。また爽やかな香りも魅力的です。茎の長さを活用したアームブーケも素敵ですが、コンパクトでキュートなクラッチブーケもおすすめです。

フローレックスゴールド(畑地性カラー)

フローレックスゴールドは、鮮やかな黄色が美しい畑地性のカラーです。草丈が高く数ある黄色のカラーのなかでも、抜群の存在感があります。開花時期は7〜8月です。地植えにする場合は、直射日光の当たらない日当たりの良い土壌に植えてください。

カラーの上手な育て方のポイント

カラーには2種類あり、鉢花として出回っているのは「畑地性」タイプがほとんどです。

しかし、中には湿地性カラーも販売されているので、購入するときにチェックしてみてください。ここでは畑地性カラーの育成のポイントを紹介します。

適した土

カラーを植えるのに適しているのは、水はけの良い土です。

水はけの良い土のメリットは、栄養素や水分をキープするための排水性、保水性に優れている点でしょう。そのため、植物が根から栄養を補給しやすく、生長しやすいです。

地植え

庭の土に約3割ほどの腐葉土と緩効性肥料を混ぜ込んで使ってください。さらに、川砂を1〜2割くらい混ぜると元気に育ちます。植え付ける2週間ほど前に準備しておくと良いでしょう。

鉢植え

鉢植えの場合は、市販の草花用の培養土を活用しましょう。草花に特化した土には、花数や花のつきを良好にするリン酸や光合成に役立つマグネシウムがバランス良く配合されています。また、元肥が入っているタイプの培養土をチョイスすれば、そのまま使うことが可能です。

植え付け

カラーの球根を植えるのに適している時期は3〜5月です。基本的には日当たりがいい場所を好みます。そのため、午前中に日が当たり、午後は日陰になる場所に植えると良いです。

鉢植えにする場合には深めの鉢を用意して、鉢底石を敷き表面から2〜3cmほどの深さに球根を植えてください。鉢植えのカラーの場合、2〜3年に1度植え替えをするのがおすすめです。そのタイミングで分球して増やすこともできるので、挑戦してみてください。

置き場所について

暑さにはやや弱く、高温多湿が続くと病気にかかりやすくなります。鉢植えの場合、夏は半日陰になるエリアに移動させると安心です。地植えの場合は、夏は遮光ネットなどを活用しても良いでしょう。

水やり

畑地性カラーは湿気を好まないので、乾燥気味に育てるのがおすすめです。しっかりと土が乾いてから、たっぷりと水をあげてください。球根が冬眠をしている間は、乾かない程度に水やりが必要です。土が常に湿らないように観察をしながら水やりを行いましょう。

球根の冬越し

カラーの球根は低温にとても弱いため、寒さ対策をしないと腐敗する可能性があります。

完全に葉っぱが枯れたら、球根を掘り起こして5℃以下にならない場所で管理をしましょう。球根は「湿潤貯蔵」がおすすめです。バーミキュライトや乾いたオガクズを活用して、凍結しない場所に保管します。

肥料

基本的に肥料はそれほど与えません。植え付けの際に緩やかに効くタイプの肥料を混ぜ込みますが、それだけでも充分です。追肥をする場合は10日に1度くらいの割合で、液体肥料を与えるようにしてください。ただし、真夏に肥料を与えると球根が腐ることがあるので注意しましょう。

剪定の仕方

風通しを良くするためにも、枯れた葉っぱや花びらを丁寧に摘み取るようにしましょう。

特に根元が茂ると株が弱るので、早めに取り除くようにしてください。

また、中心の黄色の部分が黒くなってきたら花が枯れるサインなので、茎の根元からカットします。摘んでしまうのが惜しいときには、部屋に飾って楽しんでも良いですね。

病害虫

軟腐(ナンプ)病は球根植物がかかりやすいといわれている病気です。傷口などから細菌が入り込むことで発症します。最初は水がしみたようになり、段々と茶色っぽく変色し、やがて腐ってしまう恐い病気です。

そのため、害虫などが葉を食べた部分から発生することが多く、特に6〜9月までの蒸し暑い時期に起こりやすいので注意してください。放置すると球根が傷む原因になるので、見つけたらすぐに変色した部位をカットしましょう。

また、アブラムシはどんな植物にもつきやすい害虫です。体長は2〜4mmで、日本だけでも非常にたくさんの種類がいることがわかっています。多くは集団で移動し葉裏や新芽に寄生し害を及ぼすとても厄介な虫です。また、間接被害でモザイク病を媒介することもわかっています。見つけたら早めに綿棒や歯ブラシなどを活用して、こすり落とすなどの処置をしましょう。

フレッシュなカラーを選ぶコツ

カラーを購入する際には、ツヤと張りを重視して選ぶと良いです。ここでは新鮮なカラーを見分けるコツを紹介しますので、参考にしてください。

株がしっかりしていること

鉢花でカラーを購入するときは、株元に注目してください。グラグラせず安定感がある株は新鮮です。また、葉っぱや茎にツヤとプルンとした張りがあるかどうかもチェックしましょう。

切り花は花粉をチェック

切り花を購入する際には、中心の棒状の肉穂花序に花粉がついていないか確認してみましょう。つるんとしていればフレッシュな証拠です。

切り花を長持ちさせるためには

水の吸収力が良いカラーは、花持ちも良くお手入れしやすいのが魅力です。しかし、鮮度を保つためには、ちょっとしたコツが必要になります。購入したら茎の断面を水平にカットし、浅水で花器に活けましょう。

スラリと伸びた茎がエレガントなカラーは、大きめのガラスのコップなどに無造作に飾ってもオシャレです。

カラーを贈るのにピッタリのシーン

カラーには素敵な花言葉が多く、色鮮やかで見た目もきれいなので、色々なシーンの贈り物に最適です。ではどんなシチュエーションで贈れば喜ばれるのでしょうか。以下で詳しくご紹介します。

結婚祝い

スッキリとしたフォルムのカラーは、結婚祝いのギフトにおすすめです。中でも白のカラーには「清純」ピンクには「情熱」の花言葉が秘められているので、混ぜて贈ると素敵ではないでしょうか。カラーだけではなく、シンビジウムやアンスリウムを入れると大人っぽい雰囲気の花束を贈ることができるでしょう。

発表会・授賞式など

「壮大な美」という素晴らしい花言葉がある黄色のカラーを使ったアレンジメントなら、晴れの日のプレゼントにピッタリです。淡い色のハイドランジアや白のカトレアなどと組み合わせると、より華やかな印象になるでしょう。またホワイトスターやカスミソウを加えると、繊細な美しさを演出できます。

誕生日・記念日など

シックな紫色のカラーには「夢見る美しさ」という花言葉が込められています。そのため、特別な日を彩るギフトとしておすすめです。落ち着いたイメージの花束にしたい場合は、薄紫色のクレマチスやアンティークカラーのバラなどをプラスしても良いでしょう。またシルバーグリーンがきれいなユーカリを入れて、広がるようなラインを作っても素敵です。

カラーの花言葉を知ってプレゼントに活用しよう

スッキリとした長い茎が美しいカラーは、不思議と和にも洋にも調和する花です。

例えば茎を曲げてガラスの器に飾るだけでも素敵ですし、一輪挿しでもスタイリッシュに決まります。また、ポジティブな花言葉が多いので、プレゼントにもピッタリです。ぜひ、大切な人に素敵な花言葉を持つカラーをプレゼントしてみませんか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?