チューベローズの花言葉は怖い？香りの特徴やおすすめのギフトシーン
優雅で官能的な香りを放つチューベローズは、古くから人々を魅了してきました。白くて可憐な花を咲かせるのが特徴です。しかし、チューベローズの花言葉には怖い意味があるのでしょうか。今回はチューベローズの花言葉の意味や香りの特徴、おすすめのギフトシーンなどを解説します。また、ガーデニングで楽しみたい方に向けた種類や育て方などもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
チューベローズの花言葉に怖い意味はある？
結論から言うと、チューベローズには死や苦痛、恐怖などの怖いイメージを連想させる花言葉はありません。チューベローズの花言葉は、「危険な快楽」「危険な楽しみ」「危険な戯れ」「危険な関係」「冒険」「官能的」などです。
「危険な快楽」「危険な関係」という花言葉は、人によっては少し心配になるかもしれません。「危険な快楽」という花言葉は、チューベローズの芳醇な香りが由来になっているようです。そのため、プレゼントする際に誤解を招かないようにするためには、メッセージカードなどで伝えたい想いを記しておくと良いでしょう。また、恋人や夫婦関係でない異性に贈ると、相手の方を戸惑わせてしまうこともあるので、プレゼントする相手によっては避けた方が良いかもしれません。
花言葉の由来
チューベローズの甘く上品な香りは夜になるとさらに強まります。そのため、「危険な快楽」「官能的」「危険な関係」という花言葉が付けられました。また、チューベローズの花は2輪ずつ咲くことから、燃え上がるカップルのように見えるため、このような花言葉につながったとも言われています。
古くからチューベローズの香りは香水として親しまれてきましたが、20世紀はじめのヨーロッパでは、夜の仕事をする女性にチューベローズの香水が好まれていたようです。そのような背景もあって、大人っぽくセクシーな花言葉が定着していきました。
花言葉といえば一般的には、愛を伝えるものやポジティブなイメージが強いですが、チューベローズの花言葉は可愛らしい花の姿を持ちながら大人っぽい花言葉が多いのが特徴です。
英語版の花言葉
チューベローズの英語での花言葉は、危険な快楽という意味の「dangerous pleasure（デンジャラス プレジャー）」と、官能的を意味する「voluptuousness（ボラプチュアスネス）」です。いずれも、日本語の花言葉と同様、チューベローズの花の咲き方や特徴的な香りが由来になったとされています。
チューベローズの基本情報
チューベローズの香水は人気ですが、花そのものについてはあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。ここからは、チューベローズの特徴や名前の由来について解説していきます。
- 学名 Polianthes tuberosa
- 英名 tuberose
- 和名 月下香
- 科・属 キジカクシ科チューベローズ属
- 原産地 メキシコ
- 開花期 7～9月
チューベローズの特徴
チューベローズは春植えの球根植物で、原産地はメキシコです。すらりと長く伸びた茎の先に白い花を連なるように咲かせ、フローラル系の上品な香りが特徴的です。この香りは、昼と夜では成分が異なり、夜になるとさらに濃厚で芳醇な香りへと変化します。
花の咲き方は大きく2種類に分けられ、一重咲きは香りが強いため、香料として用いられることが多く、八重咲きは見た目の華やかさと上品さで切り花としても人気です。
チューベローズの花は1輪ずつ簡単に取ることができるので、ハワイでは紐でつないでレイを作り、首飾りとしても親しまれています。
チューベローズの名前の由来
チューベローズにはローズ（バラ）が入っているので、バラの一種かと勘違いされやすいのですが、キジカクシ科に属する植物であり、バラの仲間ではありません。チューベローズは球根植物で、バラのようにトゲがあるわけでもないのに、なぜ「ローズ」という名前が入っているのでしょうか。以下で、チューベローズの名前の由来を詳しく解説します。
学名・英名の由来
チューベローズの正式な学名は「Polianthes tuberosa（ポリアンサス チューベローズ）」です。Polianthesはギリシャ語で「白い花」という意味を持ち、チューベローズの花の姿を表しています。tuberosaは「ふくらんだ」という意味のラテン語ですが、これはチューベローズが球根植物であることから付けられました。
つまり、チューベローズはバラから由来しているわけではなく、「白い花を咲かせる球根植物」という意味になります。
和名の由来
チューベローズには、月下香（ゲッカコウ）または和蘭水仙（オランダスイセン）という和名があります。月下香は、チューベローズの花の香りが夜になると強まることに由来しているようです。和蘭水仙は、放射線に広がる花や葉の形がスイセンに似ており、日本に自生していない海外の花という意味から名づけられました。
チューべローズの誕生花
チューベローズを誕生日として贈るなら、誕生花を意識してみましょう。誕生花は、365日全ての生年月日に、それぞれの花が当てられています。そのため、誕生日にちなんだ花を贈ると特別感のある素敵なバースデープレゼントになるでしょう。
チューベローズが誕生花となるのは「6月16日・9月2日」です。当日や近辺に誕生日を迎える人が身近にいるなら、ぜひチューベローズを贈ってみましょう。
チューベローズの香りは香水でも人気がある
チューベローズの最大の特徴は、甘く上品な香りです。その香りは、昔から香水の香料としても親しまれてきました。また、チューベローズの香りは、私たちの心身に良い影響を与えてくれるともされています。チューべローズの香りの特徴や期待できる効果を詳しく解説します。
チューベローズの香りの特徴
チューベローズの香りは、濃厚な甘さとフローラル系の爽やかさが合わさったような香りで、艶やかな大人っぽさがあります。香りには好みがあるので、甘い香りが苦手という方には合わないかもしれませんが、上品さがあるので香水としても人気です。
かつてのイギリスでは、香水から始まる男女の関係が横行し1770年に「香水を使用して男性を結婚の罠に落とすことは無効なり」という法案が可決されました。当時の香水の代表とされていたのがチューベローズだったのです。また、夜に恋人同士がチューベローズの畑の近くに行くと、我を忘れて愛し合ってしまうことから、恋人同士での通行が禁止されていた、という逸話もあります。
チューベローズの香りの効果
チューベローズは人々を魅惑するようなセクシーな香りを放ちますが、心身のリラックス効果も期待できます。チューべローズの香りはストレスを緩和し、心を落ち着かせてくれるので、気持ちが沈んでいる人はチューベローズを飾ったり、香水を試したりしてみましょう。
良い香りを楽しめるだけでなく、期待できる効果があるのは嬉しいですね。
チューベローズには毒性がある？
リラックス効果も期待できるチューベローズの香りですが、この強い香りを吸い込みすぎると副鼻腔や肺に悪影響を与えることもあります。具体的には、胸のつかえやめまい、呼吸困難などが挙げられますが、香りの成分を大量に摂取しない限り、それほど心配はありません。一般的に切り花として部屋に飾る分には問題ないでしょう。
チューベローズの風水効果
花風水（はなふうすい）において、チューベローズは「水」の属性をもつとされています。花風水とは、家の中に花や観葉植物を飾ることで、運気アップを目指す考え方です。水属性は人生のバランスを司るとされており、人間関係の円滑化やエネルギーの調和などの効果が期待できます。水属性と相性の良い方角は北のため、家の中の北方向にチューベローズを飾ることで、心の落ち着きやストレス改善などが期待できるでしょう。
また、香りの強い花は恋愛運をアップさせるとも言われているため、恋愛運を司る東、東南、南、西のいずれかに飾ってみましょう。
チューベローズの種類
チューベローズの花は白が一般的ですが、品種によっては他の花色も楽しむことができます。また、咲き方も一重咲きや八重咲きなどがあるので、好みに合う品種を選びましょう。園芸用やフラワーギフトには、華やかで見ごたえのある八重咲きの品種が人気です。以下でチューベローズの主な種類をご紹介します。
パール
パールは八重咲きの白い花を咲かせるチューベローズの品種です。一般的なチューベローズとして扱われることが多く、7～10月にかけて甘い香りを楽しめます。茎の先にたくさんの花を密集させて咲かせるので、ボリュームがあり存在感抜群です。ガーデニングはもちろん、フラワーギフトとしてもおすすめです。
ピンクサファイア
ピンクサファイアは美しいピンク色の花を咲かせるチューベローズの品種です。まるで宝石のような美しさを楽しめることからこの名が付けられました。八重咲きで花が連なるようにたくさん咲くので、開花期には見事な姿を見せてくれます。
スーパーゴールド
スーパーゴールドは太陽に輝くような黄色い花を咲かせるチューベローズの品種です。細長いラッパのような筒状の花をやや上向きにたくさん咲かせます。一重咲きで、甘い香りが特徴的なので、香りも楽しみたい方におすすめです。
チューベローズの育て方
チューベローズは可愛らしい見た目と、芳醇な香りが楽しめる花なので、園芸種としても人気です。気温や水はけなどいくつかのポイントはありますが、初心者でも気軽に育てられる花なので、ぜひチャレンジしてみてください。
用土・植え付け
チューベローズは水もちの良い土壌を好みます。また、開花期には養分を必要とするので、肥えた用土を用意しましょう。鉢植えで育てる場合は、赤玉土と腐葉土を7：3の割合で混ぜたものがおすすめです。市販されている草花用の培養土でも構いません。
チューベローズを地植えする場合は、植え付ける場所に腐葉土や堆肥を混ぜ込んでよく耕しておきましょう。
植え付けは4～5月ですが、5月頃の気温が十分に上がったタイミングがベストです。気温が低いと発芽しにくく生長も良くないので、暖かくなってきてから植え付けてください。
球根が小さすぎると花が咲かないので、球径4cm高さ6cm程度の大きくて重たい球根を選びましょう。
置き場所
チューベローズは日光を好む植物なので、1年を通して日当たりが良くなる場所に植えましょう。15度以上の気温が適しており、よく育つようになります。元々、熱帯が原産の花なので、夏の日差しに当たっても葉焼けの心配はありません。
しかし、15度を下回ると生育が悪くなってしまうため、気温が下がってきたら温かい場所に移してください。温暖な地域でなら地植えすることも可能ですが、基本的に寒さに弱く、凍ったり霜が降りたりすると枯れる可能性もあるので注意しましょう。
水やり
チューベローズは乾燥よりもやや湿気がある環境を好みます。鉢植えはもちろん、地植えの場合でも土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。特に、夏場は乾燥しやすいので、土や葉の様子をこまめにチェックすると安心です。
肥料
チューベローズは開花に多くの養分を必要とするので、肥料が大切です。養分が足りないと、十分に育たず花を咲かせにくくなるので、適度に肥料を与えましょう。以下のような手順で肥料を与えてください。
- 植え付け時に元肥としてゆっくりと効いていく緩効性化成肥料を土に混ぜ込んでおきます。
- 6～9月の生育期に同様の緩効性化成肥料を1～2ヶ月に1回与えるか、半月～1ヶ月に1回、液体肥料を与えましょう。
球根の掘り上げ
チューベローズは冬の寒さに弱いため、花が咲き終わったら10～11月頃に球根を掘り上げます。地上部の葉や茎が枯れたらスコップで丁寧に掘り起こして、株元から茎を刈り取り、風通しの良い日陰で乾燥させましょう。
十分に乾いたらバーミキュライトと共に箱や袋に入れ、10度を下回らないように室内で保管します。翌年の春に暖かくなってきたら植え付けてください。
増やし方
チューベローズは分球で簡単に増やすことができるため、お世話に慣れてきたらさらに株を増やして美しい花と上品な香りを楽しんでみましょう。分球とは、球根植物を掘り上げ、自然に分かれている子球や切り分けた球片を独立させて増やす方法です。
開花後に球根を掘り上げた際に、小さな球根がくっついている様子が確認できることがあります。子球を親球から引きはがし、上記で解説したように保存しておき、春に植え付けましょう。子球は1年目には開花せず、まずは球根を太らせる時期として管理します。十分に球根が育ったら、2年目からは花を咲かせてくれることでしょう。
病害虫
チューベローズは病気になりにくく、害虫もほとんど付きにくいですが、春になるとアブラムシが付くことがあります。そのままにしていると養分を吸い取って株を弱らせてしまうため、発見次第速やかに駆除しましょう。
ガムテープなどでくっつけて取るか、専用の薬剤を噴霧してまとめて駆除、予防することもできます。
チューベローズを贈るときのおすすめシーン
チューベローズは切り花としても流通しているので、フラワーギフトにもおすすめです。
最後に、チューベローズを贈るときのおすすめシーンをご紹介します。
新しいことにチャレンジしようとしている人に贈る
チューベローズの「冒険」という花言葉は、なにか新しいことにチャレンジしようとしている人を勇気付けるためにぴったりです。転職を考えている人や資格取得のための勉強をしている人、スポーツを始めた人など、新たな挑戦を応援する気持ちで贈ってみましょう。
結婚記念日に贈る
チューベローズの花言葉は、恋人たちの燃え上がるような気持ちを象徴するものばかりです。恋人関係でない異性には贈りにくいかもしれませんが、結婚しているパートナーに、「あの頃の気持ちをいつまでも忘れないようにしよう」という気持ちを込めて、結婚記念日に贈ってみませんか。きっと、ロマンチックなプレゼントになるはずです。
チューベローズの花言葉をガーデニングやギフトに生かそう！
今回はチューベローズの花言葉や香りの特徴、おすすめのギフトシーンなどを解説しました。チューベローズの花言葉は、魅力的な香りが由来になっています。一見すると、怪しい花言葉ばかりですが、怖い意味はないので、贈り物にもおすすめです。
贈り先に誤解を与えないか心配であれば、メッセージカードを添えると良いでしょう。チューベローズの花と香りを自由なスタイルで楽しんでみてください。
