スワッグとは?ドライフラワーとの違いや作成方法などを解説

スワッグは花束のように華やかでリースのように場所を選ばないため、近年注目を集めています。スワッグは、ドライフラワーやハーブなどを束ねて作られ、ナチュラルな雰囲気でインテリアに彩りを添えてくれます。枯れない花束として人気があり、インテリアとしておしゃれなだけでなく、手作りの楽しみもありプレゼントにも最適です。今回は、スワッグとドライフラワーの違いやスワッグの作り方・作成する際の注意点・スワッグにおすすめの花材やおすすめの飾る場所をご紹介します。

スワッグとドライフラワーの違い

スワッグは枯れない花束のため、水を必要としません。水を必要としない代表的なものとしてドライフラワーが良く知られますが、2つの違いはどこにあるのでしょうか。以下で詳しく解説します。

スワッグとは

スワッグとは、様々な種類の花や葉を束ねて飾りつけたもののことを指します。主に自然の素材を生かしたデザインで、リースと比べて伸びた形状が特徴的です。その名前は、壁飾りを意味するドイツの言葉から来ています。スワッグには、生花を使用したものとドライフラワーを使用したものがあります。生花のスワッグは、新鮮な花や葉を使用するため、その季節感や鮮やかな色彩を楽しむことができます。時間と共に色や形が変化していくのも魅力の1つとされています。一方、ドライフラワーのスワッグは、乾燥させた花や葉を使用するため、長期間その美しさを保つことが可能です。スワッグは一部または全体を下向きに垂らし、リボンやレース等で飾り付けを行うことで、自分だけのオリジナルスワッグを作ることができます。

ドライフラワーとは

ドライフラワーとは、生の花や葉を乾燥させて長期間保存できるようにしたものです。生のままでは数日で枯れてしまう花も、ドライフラワーにすることで色鮮やかさを保ったまま長期間楽しむことが可能です。スワッグに使用する場合は、乾燥させた花材を束ねて使います。スワッグとドライフラワーの主な違いは、生花をそのまま使用するか水分を取り除いて保存性を高めるかにあるでしょう。一般的には、新鮮な花を摘み取った後に特殊な加工を施し、色鮮やかさを保ったまま乾燥させます。その結果、生花の持つ美しさを失わず、長期間楽しむことができます。また、ドライフラワーはアロマテラピーなどにも使用されます。視覚だけでなく嗅覚を刺激し、リラクゼーション効果も期待できるのが特徴です。

おしゃれなスワッグの作り方

おしゃれなスワッグの作り方をご紹介します。手順は以下の通りです。

  1. 余分な葉っぱを取り除く
  2. 花材を束ねて縛る
  3. 形をきれいに整える

以下でそれぞれの項目を詳しく解説します。スワッグは、自分の好みやインテリアに合わせてアレンジできるのが魅力です。

余分な葉っぱを取り除く

スワッグ作りの初めのステップは、花材から余分な葉っぱを取り除くことです。特に茎の中や下部についている葉は取り除きましょう。葉があるとスワッグがバラバラになりやすく、乾燥が均一に進まないためです。花材を手に持ち、はさみを使って茎の中ほどや下部の葉をカットしてください。ただし、全ての葉を取り除く必要はありません。上部の葉は形を整えるために必要な場合もありますし、葉があることで全体のバランスが良くなることもあります。余分な葉っぱを取り除くとスワッグがきれいに仕上がるポイントになります。

花材を束ねて縛る

選んだ花材を束にします。このとき、全体のバランスを見ながら束ねていくことがポイントです。主役となる大きめの花や葉を中心に配置し、その周りを小さな花や葉、果実などで囲むようにするとバランスが取りやすくなります。束ねた花材をワイヤーやひもでしっかりと縛ってください。根元部分を中心に固く縛り、結束部分はリボンなどで飾ると見た目も美しく仕上がります。ポイントは、花材がずれないようにしっかりと縛ること・同時に花材を傷つけないように無理な力を加えないことです。丁寧に行えば、自分だけのオリジナルスワッグが作れますよ。

形をきれいに整える

花材を束ねて縛った後の重要なステップが形をきれいに整えることです。全体の形状を見て、バランスが崩れている部分や突出している部分がないか確認しましょう。束ねた花材の中から、1つ1つの花や葉の位置を微調整します。このときに大きな花は中心や下部に、小さな花や葉は上部や周辺に配置すると、視覚的なバランスが取りやすくなるでしょう。全体の形状が整ったら、再度ひもでしっかりと縛ります。最後に、紐で縛った部分をリボンやレースで飾りましょう。スワッグは自然な形が魅力なため、あまり細部にこだわりすぎず、全体のバランスを重視してください。また、花材は乾燥させると縮むことが多いので、作成時よりも少し大きめに作るのがおすすめです。

スワッグを作成する際の注意点

スワッグを作成する際には、生花とドライフラワーではそれぞれ注意点が異なります。それぞれの特性を理解し、適切な取り扱いを心掛けることで、長持ちする美しいスワッグを作成することができます。以下で詳しく見ていきましょう。

生花の場合

生花は枯れやすいため、新鮮な花を使うことが大切です。新鮮な花は色鮮やかで美しいだけでなく、扱いやすさも魅力的です。また、生花を束ねる際にはしっかりと縛ることが重要です。花材がずれて形が崩れ、花が落ちてしまわないように気をつけてください。生花を使ったスワッグはドライフラワーに比べて保存が難しいです。風通しの良い場所に吊るすなどして、湿度を適度に保つことが大切です。また、直射日光は色褪せの原因になるので、適度な日陰で保管しましょう。生花を用いたスワッグ作りは、ひと工夫が必要ですが、その分、生花ならではの鮮やかさと生命力を感じることができます。

ドライフラワーの場合

ドライフラワーは生花に比べて扱いやすく、色落ちや傷みの心配が少ない反面、乾燥しているため壊れやすくなっています。また、乾燥させることで変形する花もあるため、取り扱いには十分な注意が必要です。ドライフラワーは生花よりも弱く、無理な力が加わるとすぐに折れてしまうので、束ねて縛る際には優しくしっかりと縛りましょう。また、湿気に弱いため、湿度が高い場所は避け、風通しが良く直射日光の当たらない場所に飾ることをおすすめします。

スワッグにおすすめの花材

スワッグ作りにおすすめの花材は以下になります。

  • アジサイ
  • カスミソウ
  • スターチス
  • バラ
  • ミモザ
  • ユーカリ
  • ラベンダー

以上の花材はスワッグ作りにおいてそれぞれ違った役割を果たします。どの花材も個性豊かで、オリジナルスワッグ作りが楽しめるでしょう。

アジサイ

アジサイは豊かな色彩とボリューム感が特徴的で、スワッグ作りにおいては主役級です。アジサイは生花の状態からドライフラワーにする場合、直射日光を避けて風通しの良い場所で自然に乾燥させます。アジサイの大きな花びらは、スワッグ全体のボリューム感を出すのに一役買います。花びら1つ1つがしっかりしているため、ドライにすると形が崩れにくく、長期間飾って楽しむことができるでしょう。色合いはピンクやブルー、紫といった多彩な色があり、スワッグのデザインによって選ぶ色を変えることができます。季節感を表現することも可能です。

カスミソウ

カスミソウは繊細な見た目と乾燥させても色あせにくい特性があり、ドライフラワーとしても最適でスワッグ作りによく利用されます。カスミソウは密集した小花が特徴的で、ブーケやアレンジメントなどにも最適です。細かな花びらは他の大きな花と組み合わせることで、全体のバランスを整える役割を果たします。

スターチス

スターチスは、乾燥させても色あせにくいという特性からドライフラワーとしても人気を博しています。ボリューム感があり、色の種類が豊富なためスターチスだけで十分見ごたえが

あります。細かな花びらはスワッグ全体に奥行きやボリュームを与え、より豊かで立体的な印象をもたらすでしょう。がく片の色は赤・紫・黄や白など豊富にそろいます。このがく部分が色褪せにくいのでドライフラワーにもよく使われています。

バラ

バラは美しい花びらの形状と色鮮やかさから、スワッグ作りには特に最適です。生花としても、ドライフラワーとしても使用することが可能で、両方の使い方で異なる魅力を楽しむことができます。バラの生花を使用する場合、花びらが開いている状態で捻って束ねると、自然な曲線を描く美しいスワッグが作れます。また、香りも一緒に楽しむことができ、空間に華やかさをもたらすでしょう。一方、ドライフラワーとして用いる場合、色が落ち着いて長持ちし、アンティークな雰囲気を出すことができます。時間が経つにつれて味わいが増すのも魅力の1つです。空間の雰囲気に合わせて、生花とドライフラワーのどちらを使用するかを選べば、さらに楽しみながらスワッグ作りができるでしょう。

ミモザ

ミモザは小さな黄色い花びらが密集した姿が特徴で、明るい色彩がスワッグに華やかさを添えます。銀色がかったグリーンの葉と明るい黄色の花のコントラストが美しいのが特徴です。特に、淡い色調の花材やシンプルなグリーンと組み合わせると、ミモザの鮮やかな色が引き立つでしょう。また、ミモザには心を落ち着かせ、安心感を与えてくれるような優しい香りを持ちます。

ユーカリ

ユーカリは香りと長持ちする緑の葉っぱが魅力です。長持ちするだけでなく、乾燥しても色褪せにくいことから、スワッグに最適です。ユーカリの清々しい香りには不安定な気持ちを安定させ、集中力を高める効果もあります。また、ユーカリは殺菌、防虫、防カビ、防ダニ、消臭効果もあるため、部屋に飾っても虫を寄せ付けないのもポイントです。ユーカリ単体でも素敵ですが、花と一緒に束ねると華やかさが増します。

ラベンダー

ラベンダーの香りにはリラクゼーション効果があり、飾る場所によっては癒しの空間を作り出すことも可能です。例えば、リビングや寝室に飾れば、心地よい香りが広がるでしょう。ラベンダーの紫色は他の花材とも相性が良く、スワッグ全体の雰囲気を引き立てます。色彩美と香りの両方を楽しむことができる優れた花材です。ぜひ、スワッグ作りにぜひ取り入れてみてください。

スワッグを飾るときにおすすめの場所

スワッグはさまざまな場所で活用されますが、特におすすめなのが以下の場所です。

  • 玄関
  • キッチン
  • リビングなどの壁
  • 風通しの良い窓辺

スワッグを飾ることで、生活空間がより豊かになるでしょう。以下でそれぞれの場所を詳しく解説します。

玄関

玄関は、家への第一印象を決める大切な場所です。玄関にスワッグを飾ることで、訪問者に対しておしゃれで心地良い空間を演出することが可能です。スワッグの大きさは、玄関の広さやドアの大きさに合わせて選びましょう。大きな玄関には大きめのスワッグを小さい玄関には小さめのスワッグを選ぶとバランスが良いです。また、玄関の色やデザインに合わせた色彩のスワッグを選ぶと、全体のコーディネートが引き立ちます。例えば、白を基調とした玄関には、パステルカラーのスワッグがおすすめです。スワッグの飾り方は、ドアや壁に直接掛ける方法が一般的ですが、ドアリースとしてドアノブに吊るしたり、シェルフや棚に立てかけて飾るのも一般的です。さらに、季節の変わり目などに新しいものに入れ替えると、玄関が季節感あふれる空間に変わります。玄関にスワッグを飾ることで、訪問者だけでなく、出入りするご家族も毎日心地良い気持ちにさせてくれます。

キッチン

キッチンは料理の香りが漂う場所であり、家族が集まる空間でもあります。キッチンにスワッグを飾ることで、一層温かみのある空間に変わるでしょう。スワッグをキッチンに飾る場合、上部の棚や吊り戸棚の下など目線よりもやや高めの位置がおすすめです。ただし、調理中の熱や湿度に注意してください。常に高温や湿度が当たる場所には適していません。また、キッチンに飾るスワッグの花材は、食材として使えるハーブ類(ラベンダーやミントなど)もおすすめです。料理の香りと相まって、華やかさと彩りをプラスするため快適なキッチン空間を演出するでしょう。

リビングなどの壁

リビングやダイニングなど、家族が日常的に過ごす空間にスワッグを飾ると、その場所が一層華やかになります。壁に掛ける際は、フックや壁掛け用のハンガーを利用することが一般的です。また、スワッグのサイズやデザインによっては、アートのように飾りつけることで、部屋のアクセントにもなります。例えば、ダイニングテーブルに向かう壁に大きめのスワッグを掛けると、普段の食事が特別感のあるものに変わるかもしれません。また、リビングのソファやテレビ周りの壁に飾ることで、日々のリラックスタイムがより素敵なものになります。ただし、直射日光や湿気は避け、風通しの良い場所に飾ることがおすすめです。

風通しの良い窓辺

スワッグを飾る際は風通しの良い窓辺もおすすめです。窓辺にスワッグを飾ることで、自然光の下で美しい色合いを楽しむことができます。また、風通しが良い場所に設置することで、ドライフラワーやハーブの香りが部屋全体に広がり、リラクゼーション効果も期待できるでしょう。しかし、直射日光が当たる場所や湿度が高い場所は避けるようにしましょう。紫外線による色褪せや劣化が早まる可能性があります。スワッグは香りや癒しの効果も兼ね備えているため、風通しの良い窓辺に飾ることで、魅力を最大限に引き立てることができます。

スワッグに関するよくある質問

花束との違いは?

スワッグと花束は、見た目や用途でいくつかの違いがあります。スワッグは一般的に半円形あるいは細長い形をしており、壁掛けやドアリースとして飾られます。一方、花束は丸みを帯びた形状が特徴で手で持つことが可能です。また、スワッグはインテリアとしての役割が強く、長期間飾り続けることが一般的です。一方、花束は贈り物や祝い事、慶事など特定のイベントで使われることが多いでしょう。材料の選び方も異なります。スワッグはドライフラワーやプリザーブドフラワーを使用することが多く、長期間美しく保存することが可能です。花束は生花を使用することが一般的で、鮮やかな色合いを楽しむことができますが、保存期間は短いです。それぞれの特性を理解した上で、適切な場面で使用してみてください。

スワッグの起源は?

スワッグの起源は北欧で生まれ、イギリスにわたりました。16世紀頃、北欧では新年やクリスマスの際に、乾燥させた花や葉っぱを束ねてドアや壁に飾り付けていました。これが現代のスワッグの原型となっています。スワッグの名前自体は、ドイツ語のswagが由来です。swagは「壁飾り」の意味があり、束ねた植物が垂れ下がる形状を連想させます。スワッグは昔からさまざまな場面で活用されてきました。現在でも、素朴で自然な美しさが愛され、インテリアの一部として多くの家庭で利用されています。

日持ちはどれくらい?

スワッグの日持ちは、作成した花材や管理方法により大きく変わります。ドライフラワーを使用したスワッグであれば、色褪せや形状の変化がありますが、数年間は美しさを保つことができます。一方、生の花や葉を用いたフレッシュなスワッグは、通常1週間〜2週間ほどで徐々に色褪せてきます。スワッグの長持ちさせるポイントは、湿度と直射日光を避けることです。

まとめ

今回はスワッグとドライフラワーの違いや作成方法などを解説しました。スワッグは生花やドライフラワーを束ねて壁に掛けて飾るアイテムで、形状や飾り方からお部屋の雰囲気を変えることができます。一見難しそうに見えますが、必要な道具や花材がそろえば誰でも簡単にスワッグを作ることが可能です。自分だけのオリジナルスワッグを作って、インテリアの一部として楽しむのはいかがでしょうか。

 

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