フラワーアレンジメントをもらったら?長持ちのためにできること

花瓶がなくても置くだけで飾ることができるフラワーアレンジメントは、ギフトでもらう機会も多い生花のアレンジメントです。

綺麗なラッピングに包まれていることがほとんどなので、そのまま飾っていいのかなと疑問に思ったことがある人もいるのではないでしょうか。

手軽さが魅力のアレンジメントは花を短くカットしているので、花束より日持ちが短いのがデメリット。そのまま飾っておくだけだと、あっという間に枯れてしまうこともあるでしょう。

置いておくだけで良いイメージがあるフラワーアレンジメントですが、適切なお手入れをすることで綺麗な状態を長く楽しむことができます。

この記事では、フラワーアレンジメントをもらったらどうすればいいの?という疑問にお答えします。

最後の1輪まで長く楽しむためのコツを見ていきましょう。

 

フラワーアレンジメントってなに?花束との違い

切花を美しく束ねたものが花束ですが、フラワーアレンジメントはオアシスと呼ばれるスポンジを使用します。花束に使うよりさらに短く切った花を、スポンジにさしてアレンジしたものがフラワーアレンジメントです。

花瓶がなくてもそのまま飾ることができるので、花を飾る習慣のない人でも手軽に生花を楽しむことができるのも魅力です。

 

花器は陶器やバスケットなど

フラワーアレンジメントに使う花器は、陶器の鉢や、バスケット、ファブリック素材のものなどさまざまです。

使う花器によってもアレンジメントの雰囲気がぐっと変化するので、花器を選ぶことができるのもフラワーアレンジメントならではの楽しみでしょう。

 

花持ちは花束より短め

手軽に飾ることができるアレンジメントですが、花の丈を花束よりも更に短く切ってスポンジの水分のみを給水させるので、日持ちは花束よりは短めです。

普段忙しかったり、お花の管理が苦手だったり、普段花を飾る習慣のない人には、アレンジメントを選ぶと相手の負担が少なく喜んでもらえるのではないでしょうか。

 

楽しめる期間はどのくらい?

使われている花や贈る時期にもよりますが、アレンジメントを美しい状態で楽しむことができるのは、1週間から長くて10日程度です。

ただ、飾っておくだけではもっと早い段階で枯れてしまうことも。

オアシスに水を足したり、枯れた花や葉を取り除いたりすることで、より長く花を楽しむことができますよ。

 

アレンジメントをもらったらまずすること

綺麗にラッピングされたフラワーアレンジメントは、そのまま飾っておきたいほど美しいですよね。

しかし、ラッピングをはずさないまま飾ると、中で花が蒸れてしまい、花痛みが進む原因になります。フラワーアレンジメントをもらったら、なるべく早くラッピングを外してあげましょう。

もったいないと躊躇してしまいますが、ラッピングした綺麗な状態はぜひ写真に残して、長持ちさせるためには外してから飾ることが大切です。

ただし、オアシスにかわいいピックやリボンなどがさしてある場合はそのままでも問題ありません。

 

防水のセロファンは外さない

ラッピングで花を覆っているセロファン以外に、下の花器の部分からセロファンが出ていることがあります。

底のセロファンは、オアシスからの水漏れを防止するために敷いているので、外してしまうと容器の外側に水漏れしてしまいます。耐水性のない容器を使っている場合は特に注意が必要です。

ラッピングを外す際は間違って防水のためのセロファンを外さないように気を付けましょう。

 

オアシスに水を足す

ギフトで渡すフラワーアレンジメントは、持ち運ぶ際に水漏れしてしまわないようにオアシスが給水させる水を最小限にしている場合もあります。

開封したら、最初は少し多めに給水させてあげましょう。

オアシスは乾くと白っぽく、しっかり給水できていると濃い緑色になるものが多いです。

オアシスの特性上、一度乾くと給水しなくなってしまうので、水が乾ききる前に給水して常に湿った状態を保つのがポイント。

底に水が溜まると、カビが生えやすくなるので給水できる程度の水分を与えることも大切です。

花や葉の間から、花びらにかからないように小さなジョーロやスポイト、先の細い容器を使ってお水を足してあげましょう。水は水道水で問題ありません。

 

毎日のお手入れはどうする?

夏場は1〜2日ごと、春・秋なら2〜3日ごと、冬場は3〜4日ごとを目安に、オアシスが乾いたら水を足して管理します。枯れた葉や、花があれば取り除きましょう。

給水以外に特別なお手入れはせずに、花が終わるまで飾ることができます。

 

水やりのポイント

ぎゅっと詰まった素敵なアレンジメントは、隙間がなくて水をどこからさしたよいか悩んでしまうなんてこともあります。

そんなときは、葉の間を少しかき分けて、葉の足元から水を足します。コップだとやりづらいので、調理用の計量カップなど、先が細くなっている容器が便利です。

また、オアシスに一気に水をそそぐと、すぐに底に漏れてしまって奥まで給水ができません。

水を足すときはオアシス部分に直接、少しずつ足すようにします。オアシスが水で満たされるとあふれ出た水が底にあふれ出てくるので、給水の目安にしてください。

 

枯れた花や葉は早めに取り除く

枯れた花や葉からは、エチレンガスと呼ばれるガスが発生します。このガスは老化ホルモンとも呼ばれ、元気な切り花の寿命も縮めてしまうのです。

アレンジメントの中に枯れた花や葉を見つけたら、早急に取り除いてあげましょう。

 

花が枯れてきたらしたいこと

日にちが経つと、枯れた花や葉が目立ち始めます。

その都度取り除きますが、だんだんとオアシス部分が見えて気になってきます。そんなときには、生け直してあげるのがおすすめです。

はじめての人でも簡単にできるので、ぜひアレンジする時間も楽しんでみてください。

 

自分で生けなおしてみよう

全体のバランスを見ながら、密になっている葉っぱや花を、枯れて穴が空いてしまった場所にさしなおしていきます。穴が空いた場所は、葉物で埋めてあげると目立ちません。

花と花の間に、葉物を挟むようにアレンジしていくと、花が引き立ち美しく見えますよ。正解はないので、思い思いに生けて、アレンジメントする時間も楽しんでみてください。

 

少なくなったらオアシスをカットして再アレンジを楽しむ

オアシスはナイフやカッターで簡単にカットすることができます。

大きなアレンジメントで花が少なくなってきたと感じた場合は、オアシス自体をカットしてしまうこともできますよ。

浅めの容器にオアシスをセットして、生け直すことも可能です。おしゃれな紅茶の空き缶や、ジャムの瓶などにコンパクトに生け直してもかわいいですよ。

 

花がだいぶ減ってきたら

生けなおしてから更に数日経つと、スポンジにささっている花や葉がかなり少なくなります。捨ててしまう前に小さな花瓶に集めて、ぜひ最後まで飾ってあげましょう。

 

小さな花瓶に飾り直す

スポンジから花や葉を抜き取り、細かいスポンジの破片などがついていれば洗い流します。茎の下を少し切って、給水しやすい状態に整えてあげましょう。集めたらバランスを見て、長いものは花や葉の長さを調整します。

小さい花瓶がなければ、花だけを小皿に浮かべるように生けることもできます。

特に葉物は、花瓶に生けてからも意外と長持ちしてくれるので、小さな花瓶に生け直してからも長く楽しむことができるはずです。

口が広いコップなどに数本飾りたいときには、防水に使っていたセロファンが役立ちます。くしゅくしゅとまるめて底に沈めるようにすると、細い茎も安定して生け花でつかう剣山のような役割を果たしてくれますよ。

 

オアシスは水分を切ってから破棄する

残ったオアシスは、ぎゅっと手でしぼると水分を切ることができます。

水分を切った後は、各自治体の分別に従って破棄してください。使い終わったオアシスは水を吸わなくなってしまうので、乾いても再利用はできません。

 

アレンジメントの花器はどうする?

アレンジメントはバスケットや、陶器の花器に入っているので、花が終わった後でも器を活用することができます。

ギフトでもらったアレンジメントは思い出も詰まっているので、自宅で活用してみてくださいね。

 

バスケットや陶器の花器は鉢カバーにも

アレンジメントの花器の中には、小さなミニ観葉植物の鉢カバーとしてもちょうどいいサイズのものも多いです。陶器のものは耐水性もあるので、観葉植物の鉢カバーとして活用すれば水やりの際にも安心でしょう。

 

バスケットは小物入れに

バスケットは小物入れとして活用したり、小さなお菓子をいれたりすると来客時にも活躍してくれます。大きめのバスケットは、キッチンで果物や野菜を入れておしゃれに保管するのに活躍。

アレンジメントの花が終わったあとは、造花やドライフラワーを生けてディスプレイとして楽しむこともできます。

 

飾る場所はこんなことに気を付けて

切花同様、アレンジメントを飾るのは風通しのよく、なるべく温度変化の少ない場所がおすすめです。長持ちさせるために、飾る際に気を付けたいポイントをまとめました。

 

直射日光の当たらない明るい場所

飾る場所は通気性の良い、明るいところがおすすめです。アレンジメントは観葉植物とは違うので、光合成させる必要はありません。

直射日光が当たる場所は、水があたたまりやすく、花が枯れる原因となるバクテリアも繁殖しやすいです。葉焼けを起こしたり、花や葉がすぐに乾燥してしまったりするので避けましょう。

 

エアコンの風が当たらない場所

エアコンの風が当たると、花びらや葉から水分が蒸発してしまいます。

夏の暑い時期は、エアコンの効いた室内に飾るのは花を長く楽しむためにおすすめですが、できるだけ直接風が当たらない場所を選びましょう。

逆に冬場は、エアコンの効いた室内よりは、玄関など涼しい場所の方が花を長く楽しむことができます。

 

キッチン周りではエチレンガスに注意

料理をするときに目に留まるキッチンに花があると気持ちが明るくなりますが、飾るときには果物の近くには飾らないように注意しましょう。

りんごやバナナなどの果物は、熟すときにエチレンガスを発生させます。

エチレンガスは植物の老化をはやめてしまうので、近くに飾るとあっという間に枯れてしまうなんて事態になりかねません。同様の理由で、生ごみの近くに置くのも避けましょう。

 

アレンジメントを飾るおすすめの場所と飾り方

花束より背の低いアレンジメントは、目線と同じ高さか少し低い位置に飾ると見栄えが良く、アレンジメントの美しさが際立ちます。

玄関のシューズクローゼットの上や、ダイニングテーブルの上など、部屋に入った瞬間にぱっと目に入る場所に飾るとお部屋を明るく彩ってくれます。

また、目につく場所に飾れば給水を忘れてしまう心配もありません。

 

小物やインテリアとのディスプレイも楽しめる

コンパクトにアレンジされているので、小物とからめてディスプレイするのも楽しいですよ。ダイニングテーブルであればクロスを敷いてみたり、玄関ならウェルカムプレートやフォトフレームなどと一緒に飾ったりすると、お店のディスプレイのようなおしゃれな雰囲気に。

 

色によって飾る部屋を選んでみても

フラワーセラピーという言葉があるように、花を飾ることには癒し効果があることがわかっています。花の色によっても、心に与える効果が変わるのでもらった色から飾る部屋を選んでみるのもよいでしょう。

例えば白グリーン系なら、心をリラックスさせる効果があるので寝室に。

イエローやオレンジ系は、やる気を引き出してくれるのでデスクまわりにおすすめです。

ピンク系の花は人の心を優しくなごませてくれるので、リビングに飾るなどそれぞれの効果に合わせて、置き場所を選んでみるのはいかがでしょうか。

 

すぐに枯れてしまう原因はなに?

毎日観察して給水させていたのに、時にはあっという間に枯れてしまうことも。

すぐに枯れてしまった原因は、いったいどんなところにあるのでしょうか。考えられる原因についてご紹介します。

 

花の種類によって持ちが違う

花は、種類によって日持ちに差があります。

例えば、茎の細い草花系の花は日持ちが短く、葉物やトルコキキョウ、ラン、菊などの花は日持ちが長いものが多いです。

茎にふわふわと毛が生えているガーベラなども、茎がやわらかく腐りやすい特徴があります。大きく咲いて美しいダリアも日持ちは短めです。

アレンジメントにさした花は水替えをすることができないので、花束よりは枯れやすくなっています。

 

真夏の暑い部屋では数日で枯れてしまうことも

切花の多くは、真夏の暑さには弱い傾向にあります。

特に日本の高温多湿な気候は、切花の大敵です。エアコンの効いていない30度を超えるような室内では、早ければその日のうちに元気がなくなってしまうことも。

夏場は、エアコンの効いた涼しい部屋で管理することをおすすめします。

また、夏場は水が腐りやすいのでバクテリアが増殖しやすく、水替えのできないアレンジメントはどうしても枯れるのが早くなります。

 

花の鮮度や品質の違い

生花は生き物なので、花にも鮮度があります。

市場から花屋さんに並ぶまでの期間が短いほど、鮮度がよいといえるでしょう。

また、品質も花によってランク付けがされているので、同じバラだとしても日持ちが違うということが起こりえます。

 

ギフトであげるなら花束?アレンジメント?

自分が花を贈るときに、花束をあげたらいいかアレンジメントをあげたらよいか悩むこともありますよね。

花束、アレンジメントにはそれぞれにメリットとデメリットがあるので、花を贈るときには相手のタイプに合わせて選ぶとよいでしょう。それぞれのメリットをご紹介します。

 

花束をおすすめしたいのはこんな人

花が好きで、普段花を購入したり飾ったりする習慣のある人には花束がおすすめです。

アレンジメントよりも丈を長く残しているので、お気に入りの花瓶に分けて生けるなど、アレンジの幅が広いです。

また、丈が長い分アレンジメントより長く花を楽しむことができますよ。

舞台上で渡すときや写真に残したい場面など、見栄えよく仕上げたいときにも花束が重宝されます。

 

アレンジメントをおすすめしたいのはこんな人

普段花を飾る習慣がない人や、忙しくて管理する時間が取れない人に贈るならアレンジメントが最適です。一人暮らしで花瓶を持っているか分からない人や、入院中で管理するのが難しい人でもアレンジメントなら相手の負担なく贈ることができます。

また、持ち運びサイズが花束よりコンパクトなので、出先で渡したいときにも渡しやすく、相手も持ち帰りやすいです。

デザイン性が高いので、オフィスやお店に飾るような場面ではアレンジメントが映えるでしょう。

花束に比べると花持ちは短くなりますが、贈る相手に合わせて最適なギフトを選んで見てください。

まとめ

今回は、フラワーアレンジメントの毎日のお手入れ方法や飾る場所など、長持ちさせるためのポイントをご紹介しました。

今回ご紹介した簡単なお手入れをしてあげることで、長く美しい状態をより長く楽しむことができますよ。ギフトで貰ったアレンジメントは、日々花が変化する姿も楽しんで、最後の1輪まで美しさを堪能できるとよいですね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?