赤紫色の魅力的な葉を持つドラセナ・パープルコンパクタ|特徴や育て方

観葉植物の中でも人気のあるドラセナ。そのドラセナの中でも、ひときわ美しい葉を持っているのが、ドラセナ・パープルコンパクタです。

その美しい葉は、ブーケなどのアレンジメントにも使われており、インテリアグリーンとしても人気が高く、グリーンギフトとしても選ばれる観葉植物です。

今回は、ドラセナ・パープルコンパクタの特徴や基本的な育て方などをご紹介していきたいと思います。

お部屋でドラセナ・パープルコンパクタを育てようと考えている方は、ぜひ参考になさってみてくださいね。

 

ドラセナ・パープルコンパクタの基本情報

科・属 リュウケツジュ科・ドラセナ属
流通名 パープルコンパクタ
学名 Cordyline terminalis 'Purple Compacta'
原産地 熱帯アフリカ

ドラセナ・パープルコンパクタの特徴

ドラセナ・パープルコンパクタは、ドラセナ属に分類される植物の中でも、取り分け葉の形や色などが美しい品種で、「ドラセナ・アオワーネッキー」の矮性種になります。

同じドラセナ属には、「幸福の木」の別名で知られる「ドラセナ・マッサンゲアナ」や「ミリオンバンブー」などがあり、いずれも観葉植物として高い人気を誇ります。

通常のドラセナ・コンパクタの葉色は濃い緑色ですが、ドラセナ・パープルコンパクタの葉色は、やや赤みが差した紫色をしています。

名前に「コンパクト」と入るように、生長速度がゆったりとしているので室内管理向きの観葉植物です。耐陰性もあるため、半日陰の場所でも育ってくれます。

熱帯地域が原産なので、日本の冬の寒さは苦手です。

観賞用としては、30〜170センチと幅広いサイズ展開がありますので、飾りたい場所やお家の大きさにあわせたものを選ぶことができますよ。

赤紫色の葉を密集させて茂る様子は、コンパクトながらも存在感があり、、部屋のインテリアグリーンとして取り入れると、明るい雰囲気、大人っぽい印象、スタイリッシュな雰囲気があるのでとても人気です。

観葉植物らしい緑色の色味より、シックな色合いの植物をお求めの方は、きっと気に入ると思います。

ドラセナ・パープルコンパクタの特徴的な葉色は、株によって色合いが多少変わってくるので、株による個性を楽しめるのもポイントのひとつです。

 

ドラセナ・パープルコンパクタの花言葉

ドラセナに属する観葉植物は、幸せのシンボルだとされており、ドラセナ全般に「幸福」の花言葉があります。幸福の木として知られているドラセナ・マッサンゲアナが、ハワイでは古くから幸運のシンボルとして愛されてきたことが由来です。

 縁起の良い花言葉とインテリア向きのおしゃれな姿から、グリーンギフトとしても高い人気があります。

 

ドラセナ・パープルコンパクタの風水効果

観葉植物をお部屋に飾ることで、風水効果を得られますが、ドラセナ・パープルコンパクタには厄除け効果があるとされています。

ドラセナ・パープルコンパクタのように、葉を上に向けてどんどん伸ばしていくスタイルの観葉植物には、悪い気を払って家を守る風水効果があるのです。

そのことから、気の出入りがある玄関に飾ることで良い効果を発揮すると考えられています。家を邪気から守ってくれるでしょう。

また、風水的な観点から見ると、柱の角など鋭利な場所には鋭い気が流れると考えられているので、尖った角にドラセナ・パープルコンパクタの鉢を配置することで、鋭い気を和らげてくれる効果もあります。

寝室などの柱の角にドラセナ・パープルコンパクタを飾れば、リラックス空間作りにも役立ってくれそうですね。

書斎や仕事部屋などに飾るのもおすすめです。集中力を上げて、仕事運を上昇させる効果を期待できます。

ドラセナ・パープルコンパクタを飾る場所に迷ったときは、風水効果を意識して決めてみるのも良いのではないでしょうか。

 

ドラセナ・パープルコンパクタのおすすめポイント

赤紫色の葉が美しいドラセナ・パープルコンパクタは、その美しい見た目以外にもおすすめしたいポイントがいくつかあります。

まだ購入に迷われている方へ、ドラセナ・パープルコンパクタを育てるメリットやおすすめポイントについてご紹介していきたいと思います。

 

生長スピードがゆっくり

ドラセナ・パープルコンパクタは、ゆるやかに生長していく観葉植物なので、室内で育てていくうえではとても相性の良い植物です。

また、上に向けて葉を伸ばしていく性質上、樹形が広がり過ぎることもありません。

コンパクトなスペースでもきちんと収まってくれます。

生長速度がゆっくりな観葉植物は、剪定の手間もあまり掛かりませんので、初心者の方には特におすすめしたい品種です。

 

耐陰性があり室内向き

ドラセナ・パープルコンパクタには、やや明るめの日陰であれば、室内の蛍光灯でも育ってくれるほどの優れた耐陰性があります。

窓の少ない間取りのお部屋や、置き場所がどうしても窓から遠い場合などでも、ドラセナ・パープルコンパクタは育ってくれるので置き場所の選択肢も広がります。まさにインドアグリーン向きの観葉植物ですね。

 

デザイン性が高い

最後に、何といってもデザイン性の高さが挙げられます。ドラセナ・パープルコンパクタの最大の魅力でもある、絶妙なニュアンスの赤紫色の葉は、他の観葉植物と比べても個性的ですし、やはり美しいです。

すっきりしたシンプルなスタイリッシュの樹形も、ナチュラルテイストからクールテイストまでどんなお部屋にも馴染みやすいので、インテリアとして飾っても優秀ですね。

 

ドラセナ・パープルコンパクタの育て方

室内向きの性質を兼ね備えたドラセナ・パープルコンパクタは、デザイン性の高さからインドアグリーン向きでもあります。

そんなドラセナ・パープルコンパクタの購入を決めたら、次に覚えていきたいのは基本的な育て方ですね。

もともと丈夫なドラセナ・パープルコンパクタは観葉植物初心者の方でも育てやすいので、安心して育成にチャレンジしてみましょう。

それではさっそく、ドラセナ・パープルコンパクタの基本的な育て方について、項目ごとに解説していきます。

 

置き場所

まずは鉢植えを置く場所を決めましょう。先述したように、耐陰性に優れているため、半日陰の場所でも丈夫に育ってくれます。冷暖房などの風が直接当たる場所を避けて管理しましょう。

あまり頻繁に置き場所を変えるとドラセナ・パープルコンパクタにとって負荷が掛かってしまいますから、なるべく定位置で管理するよう心がけてくださいね。

日光が好きとは言えど、直射日光や強すぎる日光に長時間さらされていると、葉が「葉焼け」を起こして変色してしまいます。変色した部分の葉色は再生しないばかりか、光合成を行なう組織も破壊されてしまいます。

せっかくの美しい葉色が台無しになってしまうので、日光が強すぎる場合には、レースカーテン越しやブラインド越しになるよう当たり具合を調節しましょう。

ただし、日光が不足しすぎると株が弱ってしまったり、幹がひょろひょろと伸びてしまったりするので、1日のうち4〜5時間ほどは適度に日光浴をさせることが大切です。

定期的に日光浴させていると、葉がつややかになり、鮮やかな色合いを楽しめます。

 

水やり

大半の観葉植物の水やりは、「土が乾いてからたっぷりと水やりをする」というのが基本です。生育期である春から秋の間には、必ず土が乾いていることを確認してから水やりをします。鉢底から水が流れ出るほど、たっぷりと与えてくださいね。

冬季は休眠期を迎え、生長がほとんど止まってしまうので、10月以降ぐらいからはやや乾燥気味になるよう意識して育てていきましょう。土が乾いたのを確認してから、2〜3日後に水をあたえるくらいでちょうど良いです。

 土が湿っているのに水やりをすると、根が腐ってしまい株が枯れる恐れがあります。

また、流れ出た水を受け皿に溜めたままにしていると、鉢内が蒸れてしまうので、水やりをしたら受け皿の水の処理まで必ず行ってくださいね。

 

葉水

「葉水」とは、霧吹きなどで葉に水を吹きかけることです。

乾燥した環境下では、「ハダニ」などの害虫が発生しやすいので、葉水をして害虫予防をしましょう。葉水を行なうことにより、ドラセナ・パープルコンパクタの特徴でもある美しい葉色に磨きをかける効果もあります。

特に、冷暖房を使用する時期には室内が乾燥しますので、葉水をこまめに行ってください。

また、観葉植物を室内で育てていると、どうしても葉の表面に埃が溜まってしまうので、濡らした柔らかい布やティッシュなどで定期的に葉の表裏を拭き取ってあげると、清潔に保つことができますよ。

 

冬越し

ドラセナ・パープルコンパクタは、日本の冬の寒さには弱い観葉植物です。

普段屋外に鉢植えを置いている方も、気温が15度を下回ったら必ず室内で管理するようにして、なるべく暖かい場所に置きましょう。

生育環境としては15〜25度が適しているので、管理温度としては最低でも5〜10度以上は確保しておきたいところです。

日中は窓際に置いてなるべく日光浴をさせるのが良いですが、夜間になっても窓辺に置いたままだと、夜の冷え込みによって株が凍結したり枯れたりする恐れがあります。

温かい時間帯には窓際で、冷え込む夜間には部屋の奥へ移動させて、防寒対策をしましょう。

 

肥料

ドラセナ・パープルコンパクタは、特に肥料を与えなくても育つ強さを持ちますが、生育を助けたい場合や大きく育てていきたい場合には、肥料で後押ししましょう。

肥料を与える時期は、春から夏の生育期が適しています。

置き型の緩効性肥料は2ヶ月に1回ほどのペースで、即効性の液体肥料は2週間に1回ほどのペースで与え、休眠期を迎える冬季には肥料は控えます。

肥料を与えすぎることによって、かえって株が弱る場合もありますので、必ず株の大きさなどに適した用法用量で与えてくださいね。

 

剪定

ドラセナ・パープルコンパクタは剪定の手間はさほど掛かりませんが、適宜剪定作業を行ないましょう。

枝や葉が伸びすぎた時以外にも、葉が変色していたり株の弱りを感じたりしたら、剪定することで回復するかもしれません。

剪定や植え替え作業などは、観葉植物にとって大きな負担が掛かりますから、回復力を充分に得られる生長期の5〜9月頃に剪定を行なってください。真夏日や炎天下での作業は避けましょう。

葉が伸びすぎていて調節したい場合には、お好みの高さになるよう剪定します。

しばらくすれば伸びてきますから、気持ち短めに剪定しておくとちょうど良いでしょう。

葉が混み合っているなと感じるときには、間引くようにして全体のバランスを見ながら、間引きたい茎を根元でカットしていきます。

 変色している葉は摘み取るように剪定して、葉先だけ変色しているときは、変色した部分だけ切り落とします。

株が弱った状態の場合には、すでに新芽が出ている部分を避けて、葉が出ているところを思いきって切り取りましょう。切り口から新芽が出てくるので、株に元気が残っていれば回復してくれます。

 

植え替え

ドラセナ・パープルコンパクタはゆったりと生長してくれるのが特徴ではありますが、ずっと同じ鉢や土で育てていると栄養分も不足してしまうため、定期的な植え替えは必要になってきます。

2〜3年ごとを目安にして、一回り大きな鉢と新しい土に植え替えましょう。

目安の時期になっていなくても、鉢底から根が見えていたり、水やりのときに鉢底からなかなか水が流れ出てこなくなったりしたら、早いうちの植え替えをおすすめします。

また、葉が枯れてしまっていたり、土から異臭がしてきたりするときも、早く植え替えをしたほうが良いでしょう。こういった症状の場合には、根腐れを起こしている可能性がかなり高いです。

早めに植え替えることで、株ごと枯れるリスクを減らせます。

根腐れをしている場合には、植え替え時に腐敗している箇所を切れ味の良い清潔な刃物などで取り除いてください。

剪定時と同様に、生育期である5〜9月頃が植え替えにベストな時期です。秋の終わり頃から気温が下がるにつれて、株が休眠期へと移行していくので、なるべく早いうちに植え替えを済ませると、元気な状態で冬越しに臨むことができます。

 

ドラセナ・パープルコンパクタの増やし方

育て方に慣れてきたら、今度は株を増やしていくことに挑戦してみましょう。

ドラセナ・パープルコンパクタは、「挿し木」と「茎伏せ」の方法で株を増やしていくことができます。

「挿し木」と「茎伏せ」は、どちらも手軽にできる増やし方なので、まだ植物の株を増やしたことがない人でもチャレンジしやすい方法です。

 

挿し木

「挿し木」は、枝などから発根させて増やしていく方法です。

このときに使う枝の挿し穂は、剪定時に切り落とした枝などを活用すると良いでしょう。

 

【挿し木の手順】

(1)10〜15センチほどの新芽がついた健康な枝を用意して、切り口を斜めに切ります。

(2)葉を先のほうに数枚だけ残して、残りは取り除きます。

(3)葉から水分が蒸発するのを防ぐために、残った葉は半分にカットしておきましょう。

(4)挿し木用の鉢に土を入れて、枝の3分の1〜半分ほどを埋めて挿し込みます。

※枝の向きを間違えて挿すと発根しないので、挿し穂の上下には注意してください。

(5)たっぷりと水を与えたら、風通しの良い日陰でしばらく管理して発根を待ちます。

(6)発根を確認したら、大きな鉢に植え替えて、いつもどおりのお世話をしましょう。

 

茎伏せ

もうひとつの増やし方である「茎伏せ」は、枝を土に挿さず、土に寝かせるように並べて発根させる方法になります。

ドラセナ・パープルコンパクタのような耐陰性に優れている観葉植物は、この茎伏せの方法も適していますので、あわせてチャレンジしてみてくださいね。

 

【茎伏せの手順】

(1)鉢の大きさに合わせて、茎伏せに使う枝を切り取りましょう。

(2)枝の切り口は、挿し木と違って斜めではなく真っすぐにカットしておきます。

(3)用意した土に、枝が半分埋まるくらいにして横向きに並べていきましょう。

(4)たっぷりと水を与えて、風通しの良い日陰でしばらく管理して発根を待ちます。

(5)発根を確認したら、大きな鉢に植え付け、いつもどおりのお世話をしましょう。

まとめ

今回は、おしゃれな赤紫色の葉を持つ、ドラセナ・パープルコンパクタの特徴や、基本的な育て方などを詳しくご紹介してきました。 

丈夫な性質と耐陰性を持つドラセナ・パープルコンパクタは室内で育てる観葉植物として適しています。

デザイン性の高い見た目から、インテリアグリーンとしても大変優秀です。

育て方も簡単なので、初心者の方でも挑戦しやすい観葉植物ですよ。

インテリアのアクセントとして、個性的なスタイリッシュさを持つドラセナ・パープルコンパクタをお部屋に迎えてみてはいかがでしょうか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?