胡蝶蘭のお手入れ方法|花が枯れた後のお手入れも詳しく紹介

お祝い事など、ギフトとしていただく機会が多い胡蝶蘭。

日本ではお祝いのシーンの豪華なギフトとしてなじみがありますが、手入れが難しそうで「花が落わったらもう終わり?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、胡蝶蘭はとても生命力の強い頼もしいお花なので、正しい方法で管理すれば、もう一度お花を楽しむことができますよ。

今回は、胡蝶蘭の花が終わった後にどんな管理をすればいいのか、もう一度お花を楽しむ方法についてご紹介します。

胡蝶蘭のお手入れ方法

胡蝶蘭をお手入れする際は、主に以下の4つを意識しましょう。

  • 置き場所
  • 温度
  • 水やり
  • 肥料

 

下記では、それぞれ詳しく解説します。

 

置き場所

胡蝶蘭は開店祝いなどのフラワーギフトとしてもらうことが多いので、しばらくは店内などの目につく場所に飾っておき、その後、自宅の過ごしやすい場所へと移してあげるのがいいでしょう。

胡蝶蘭は気温の高いジャングルなどを原産とした植物なので、寒さと直射日光が苦手です。15〜25℃の風通しのいい空間を選び、日が当たりすぎないように気をつけて管理してください。

ベランダなどに出す時は、コンクリートの床から熱が伝わりすぎないよう台などを活用し、株に熱のダメージが伝わらないようにします。胡蝶蘭の置き場所は季節によって変えるといいでしょう。

夏の置き場所

胡蝶蘭は気温が15〜25℃、高くても30℃程度の環境を好みます。そのため、夏場は室内でも屋外でも育てることができます。

夏場に一番気をつけたいのは直射日光です。胡蝶蘭には50〜70%の遮光が必要なので、室内ならばレースのカーテン越しに、屋外ならば遮光ネットなどを使って日照管理をしましょう。室内ならば冷房を入れて30℃以下に保ち、乾燥を避けるために時々葉水をしてあげます。屋外で育てている場合は、30℃をこえる暑い日は室内に移動させてあげましょう。

冬の置き場所

胡蝶蘭は寒さに弱く5℃を下回ると枯れてしまうので、冬場は温度管理に注意しましょう。夜間でも常に20℃を保てる室内などが向いています。

レースのカーテンのある窓際に置き太陽を当て、夜間は窓辺の冷気が当たらないように部屋の真ん中へ移動させましょう。段ボールケースやビニールをかぶせると保温になりますよ。ただし胡蝶蘭は乾燥が苦手なので、暖房のきいた室内でも加湿器を置くなどして、湿度を50%程度に保てるように配慮しましょう。

温度

胡蝶蘭は南国原産の植物であるため、暖かい環境を好み、気温が10℃を下回ると生長が止まります。

冬場はなるべく室内に入れて、暖かい場所で管理しましょう。

冬は日中と夜間の寒暖差が激しいので、室内管理であれば、窓際や廊下を避けた部屋の奥側に置いてあげてください。室内で管理する場合は、必ず日当たりがいい場所を選ぶか、定期的に日光浴をさせるようにしましょう。

上記でもご紹介しましたが、どうしても冷え込む場所でしか管理ができないのであれば、防寒対策として段ボールなどを被せるのもおすすめです。

水やり

季節や気温によって乾燥状態が異なるので、株の渇き具合をよく見て水やりしましょう。

大切なのは「根が乾いたら水をあげる」のを守ることです。胡蝶蘭を植えている水苔やバークチップを触って確認してから水をあげましょう。

胡蝶蘭は乾燥には強いタイプなので、こまめに水やりを行う必要はありません。水やりの頻度としては、1週間から2週間に一度程度で大丈夫です。

逆に水をあげすぎてしまうと根元の湿気が強くなり、根腐れを起こして枯れてしまいます。

肥料

胡蝶蘭は生命力が強いお花なので、基本的には肥料を与えなくても育ってくれます。

ただし、生長を助けたい場合には、液体肥料をやや薄めに与えるといいでしょう。

固形肥料を与えると栄養過多の状態になり、肥料焼けを起こして枯れる恐れが考えられます。

花芽を付けるのに成功したら、胡蝶蘭が栄養を沢山必要とする時期になるので、洋ラン用の液体肥料を薄めて与えてください。

 

胡蝶蘭の花が終わったあとのお手入れ方法

胡蝶蘭は花が終わったあと、早ければ数ヵ月でもう一度花を咲かせてくれますので、ていねいにお手入れをしてあげましょう。

胡蝶蘭をいただいた際にはきれいにラッピングされていることが多いと思いますが、まずはギフトラッピングを取ってください。そのままにしておくと素敵ですが、鉢内の湿度が高くなり、根腐れやカビ発生の原因となってしまいます。また、ギフトとして使われる胡蝶蘭は、華やかさを演出するためにいくつかの株をまとめて寄せ植えにしています。このままでは長持ちしないので、早めに株を分けて植え替えをして生育環境を整えてあげましょう。

 

まずは葉をよく観察してみる

胡蝶蘭の花が終わってしまったら、葉をよく観察してみましょう。

葉につやつやと光沢があり、鮮やかな緑色であれば、胡蝶蘭の株はしっかりと生きている証拠です。

胡蝶蘭は、花が終わると次の花を咲かせるために、葉に栄養分を蓄えてエネルギーの温存モードに入ります。

株が生きており、完全に枯れていないなら、まだまだ次の開花を楽しむチャンスがありますよ。

花茎を切って株を休ませる

お花にとって長期間花を咲かせるのは、大きなエネルギーを使います。鑑賞している私たち人間はとても癒されますが植物にとっては大仕事なので、開花後はやや体力不足になってしまうのです。

植物の要である株にも大きな負担が掛かっているので、もう一度開花させるためには株を休ませる必要があるでしょう。

方法としては、花が落ちた胡蝶蘭の茎を切り、栄養を株へと優先的に回してあげれば、株はエネルギーを蓄えて回復していきます。

カットの目安としては、通常は下から3〜4節目で切ります。より株にエネルギーを与えたければ、葉を3〜5枚ほどを残して、根元の近くで茎をカットしていきましょう。茎を切った後は、通常通りの育て方で問題ありません。

花が終わったら胡蝶蘭を二度咲きさせよう

花が終わったあとの胡蝶蘭は、二度咲きをさせて楽しみましょう。「二度咲き」とは、もう一度お花を楽しむこと。開花の終った胡蝶蘭の葉や茎をチェックしてまだ元気であれば、二度咲きに挑戦してみましょう。

二度咲きは咲かせるタイミングによって管理方法が違います。

ここからは、来年お花を楽しむ場合とすぐにお花を楽しむ場合に分けて、管理方法ご紹介します。難しくありませんので、ぜひチャレンジしてみてください。

二度咲きまでにかかる時間とは

胡蝶蘭は健康な株で20℃程度の気温が保たれていれば、1〜2ヶ月で新芽を出して、その後数ヶ月で花を咲かせます。

ただし、いくら強い胡蝶蘭とは言え、二度咲きにはかなりのパワーを消耗しますので、適切な管理や水やりが不可欠です。

特に贈答品の胡蝶蘭は、観賞用にたくさんの花を豪華に咲かせているので、株は疲れ切っています。

二度咲きまでには充分に株を休ませ、栄養分を蓄えるのを気長に待ちましょう。

花茎の切り方で花が咲く時期が異なるので、いつ咲かせたいのか考えて剪定をすることが大切です。

株の状態や環境によっては来年、またはそれ以降になってしまうこともあります。

すぐに花を咲かせたい場合

すぐにお花を咲かせたい場合は、根元から3分の2位残した花茎をカットします。

花茎をリセットすることで、うまく行けば1〜2ヶ月程度で花芽が出て、そこから数ヶ月以内には花を咲かせる事ができるでしょう。

しかし、そもそも花芽を付けるには、胡蝶蘭が健康であることが大切です。

花が落ちた段階で、葉っぱにツヤツヤとした光沢があり、5枚以上葉が残っているのを確認したら、二度咲きにチャレンジしてみるのがおすすめ。

どちらの方法にしても、胡蝶蘭の状態が悪いと花をつけづらいので、必ず元気な胡蝶蘭で二度咲きに挑戦してみてください。

来年に花を咲かせたい場合

余裕をもって来年に花を咲かせたいと思う時は、花茎をあまり残さず、思い切って根元の部分からカットしてしまいましょう。少し勇気がいるかもしれませんが、こうすることで胡蝶蘭が養分を蓄えやすく、新しくて元気な花茎ができやすいです。

胡蝶蘭によっては成長具合が異なるので、もしかしたら来年花を咲かせられないこともあるでしょう。しかし、葉っぱや茎がしっかりしていれば胡蝶蘭が元気な証拠なので、次の年まで気長に育てるのをおすすめします。大切に手入れをすればその翌年に花をつけてくれるでしょう。

花が終わったら植え替えよう

胡蝶蘭は、3本立てや5本立てといった、寄せ植えされた状態で販売されることが多い花です。株をしっかり休ませるのであれば、1本ずつ株分けして植え替えましょう。

 

株を1本立てに植え替えると、より栄養分が行き渡りやすくなり、回復が早まるのです。

すべての株が枯れてしまっている場合は復活させるのは難しいですが、植え替えて剪定すれば、傷んだ胡蝶蘭でも元気な根がある限り、再度お花を咲かせてくれますよ。

植え替えの時期

胡蝶蘭の植え替えは、生育期である4~6月に行えるとベストです。

植え替え作業は植物にとって負担となりますので、生育期に植え替えることで回復が早まります。

基本的に、植え替えるペースは2〜3年に一度が目安ですが、根から異臭がしたり葉が変色していたり、異常があれば早急に植え替えをして生育環境を整えましょう。

先ほどお話ししたように、植え替えは植物にとって負担ですから、あまり頻繁に植え替え作業をしないよう注意してください。

植え替えの手順

それではさっそく、胡蝶蘭を植え替えていく手順についてです。

植え替えといっても、あまり難しく構える必要はなく、

 

①支柱を外す

②根をカットする

③株を植え替える

 

この3ステップが作業内容となります。

順にひとつずつ、作業工程を解説していきます。

①支柱を外す

まずは、株と茎を支えるために挿してある支柱を外しましょう。

支柱はかなり深部まで挿してあるので、株元を片手で押さえつつ、花が動かないようにして慎重に引き抜きます。

このときに、支柱が取りづらかったりする場合は、テープなどで茎と固定してある可能性があるので、はさみなどで丁寧に取り外しましょう。

茎を傷つけないように外していくのがポイントです。

②根をカットする

次は、鉢から胡蝶蘭の株を出しましょう。

株を取り出すときは、前もって水やりをして土全体を湿らせておくと取り出しやすくなりますよ。

根を観察して、腐っていたり黒ずんでいたりした部分は切り落とします。

というのも、根は非常にデリケートな部分なので、細菌が侵入すると弱ってしまう可能性が高いです。切り落とすときも、使用する刃物は切る前に火で炙ったり、アルコールで消毒して殺菌しておきましょう。

胡蝶蘭は生命力が強いので、根が減っても再生してくれますから安心してくださいね。

③株を植え替える

胡蝶蘭は1つの株に対して1つの茎が生える植物です。

寄せ植えにより水はけや通気性が悪くなりますから、1つの鉢に1株で植え替えを行ってください。

植え替えが終わったら、根が乾くのを待ちます。

乾かないうちにたっぷり水を与えると、根腐れにより枯れる危険があります。

様子を見て水やりをしたら、受け皿に流れ出た水を捨てるのも忘れないでくださいね。

 

胡蝶蘭に関するよくある質問

胡蝶蘭は華やかでとても美しい花です。贈り物としていただくと、とても幸せな気持ちになれますよね。しかし、胡蝶蘭を育てた経験がある方は少なく、いざ育てようとするとわからないことも多いかもしれません。

こちらでは胡蝶蘭を育てる時のよくある質問をまとめました。完全に枯れているかどうかの見極め方や、枯れたお花やしおれた葉の対処方法について、ひとつずつ詳しくご紹介します。

花が終わった胡蝶蘭は引き取りしてもらうことも可能?

もし胡蝶蘭が完全に枯れてしまったらとても残念で心苦しくはありますが、処分しなければなりません。

ご家庭で胡蝶蘭を処理する場合は、地方の自治体の分別ルールを確認して、解体したうえで処分しましょう。花茎・支柱・土・鉢・包装紙の分別をしなければならないので、思った以上に大変かもしれません。そのような場合は回収業者を利用する方法もあります。ただし、料金が発生する場合もあるので、なるべく自分で分別するのがおすすめです。

また、胡蝶蘭は、胡蝶蘭専門店や花・観葉植物の業者に引き取りを依頼できます。多少料金がかかる場合もありますが、業者によっては無料回収、花の状態によっては買取りをしてもらえることもあるので、探してみるといいでしょう。

根腐れしたらどうすればいい?

・葉の色が悪い、変色している

・葉がしおれている

・鉢土から異臭がする

 

こんなときには、鉢内で根が腐っている状態です。

急いで植え替えれば間に合うこともあるので、手遅れになる前に別の鉢へ植え替えましょう。

胡蝶蘭が根腐れする原因として、いちばん多く考えられるのは「水の与え過ぎ」です。

水を与える量に気を付けて、やや乾燥気味に管理するといいでしょう。

また、一株だけが根腐れをしていれば、ほかの株が無事なこともあります。諦めずに、他の株を確認して、早めに植え替えるようにしましょう。

葉の色がおかしい・枯れたらどうすればいい?

胡蝶蘭の葉は、下から徐々に黄色くなって枯れていきます。

「もしかして葉の病気?」と思ってしまいますが、病気ではないのでご安心くださいね。

 

黄色くなった葉は、黄色い部分を切り取って処理しましょう。

葉をちぎるときは、手前に向けるようにすると、胡蝶蘭への負担が少なく済みます。

一方で、部分的に色がおかしい場合は「葉焼け」や「立ち枯れ病」、「軟腐病」の可能性が高いです。

特に軟腐病は、葉っぱが水ぶくれのようにぷにぷにするのが特徴で、健康な葉っぱにぷにぷにの水が飛び散ると、健康な葉っぱにも被害が出る可能性が高いです。

見つけ次第、ハイターなどで除菌しながら早めに取り除くようにしましょう。

しおれた花はどうすればいい?

胡蝶蘭の花は、茎元から咲いていき、だんだん先端へと咲いていく特徴があります。

先に咲いていた花から順にしおれていきますので、しおれた花は摘み取り、美しい見た目を保ちましょう。

花がすべてしおれて花茎だけになったら、花茎の剪定や植え替えを行ない、二度咲きの準備に入るといいでしょう。

完全に枯れているかどうかの見分け方は?

育てている胡蝶蘭が完全に枯れてしまったのかの判断は、次のポイントをチェックしてみてください。

 

・根全体が変色している

・葉がすべてしおれた

・茎や株がぶよぶよと柔らかい

 

上のような状態であれば、育てている胡蝶蘭は完全に枯れているでしょう。

ただし、少しでも元気な根が残っていると、植え替えなどによって復活してくれる可能性があります。

最後まであきらめず、根気よく粘ってお世話してみてくださいね。

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まとめ

生命力が強い胡蝶蘭は、お花が終わった後もまだまだ楽しめることがわかりました。花が終わった胡蝶蘭の処分を決める前に、じっくり観察してみてください。まだ株に元気が残っていれば、二度咲きできる可能性があります。

二度咲きまでのお手入れ方法も、特別な道具などは必要なく、難易度が高いものではありません。ぜひこの記事を参考にして、胡蝶蘭の二度咲きにチャレンジしてみてくださいね。

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