胡蝶蘭の植え替え時期はいつ?長く楽しむために正しく植え替えしよう

胡蝶蘭は育て方次第で何年も長生きする植物です。長生きさせるには、植え替えが必須。しかし、誤った植え替え方法をすると株にダメージを与えてしまうことも……。

胡蝶蘭の植え替えは使用する鉢や植え込み資材の種類によって手順が変わります。また、胡蝶蘭を育てるにあたってはバークや水苔など植え込み資材を選ぶことも大切です。そこで今回は、胡蝶蘭の植え込み資材の選び方や植え替えの手順・ポイントについて解説します。大切に育てた胡蝶蘭、正しく植え替えて長く楽しみましょう。

 

胡蝶蘭の植え替えに適した時期はいつ?

どんな植物も定期的な植え替えが必要です。植え替えをせずに放置していると、せっかく育てた植物が枯れてしまいます。そのため、鉢植えで植物を育てる場合は植え替えが必須です。

しかし、鉢植えで胡蝶蘭を育てていると根の状態がわかりにくいですし、初めて植物を育てる人だと植え込み資材の状態も把握できない人が多いでしょう。

そこで胡蝶蘭の植え替えはどのタイミングで行うべきなのでしょうか。植え替えのタイミングや植え替えに適した季節を紹介します。

 

植え替え時期の目安

胡蝶蘭の植え替えの目安は、明らかに株が鉢よりも大きくなって根が鉢の底から出てしまっている、根腐れしている、水苔やパークなど植え込み資材が腐ってしまっているなどの状態が挙げられます。

ただ、植え替えは元気を失ってしまった胡蝶蘭を復活させるために行うもの。そのため、胡蝶蘭が元気な場合はわざわざ植え替えを行う必要はありません。とは言っても鉢に入れて育てていると根の状態が見えにくいので、大体3年に1回ペースで行うといいでしょう。

植え替えの時期の目安は、花が咲いた後が基本です。花が咲く前に植え替えをしてしまうと、環境に耐えられずに花を咲かせない可能性があるので注意してください。

 

植え替えに適した季節

胡蝶蘭の植え替えに適した季節は4月から6月の春頃。

寒さによって胡蝶蘭の開花時期は異なりますが、だいたいは春から初夏が一般的で、遅くても梅雨前に花を咲かせます。ですので、先ほど解説したとおり、花を咲かせた後に植え替えをしましょう。

花を咲かせた胡蝶蘭は段々体力を失っていきます。そこで体力が残っていない状態の胡蝶蘭を植え替えてしまうと、花を咲かせないどころか枯れてしまう可能性もあるのです。

気温が極端に変わる夏や冬は避けた方が無難なので、遅くとも6月までには植え替えるといいでしょう。

 

植え替えする理由

胡蝶蘭の植え替えを行うのは土の栄養がなくなってしまうためです。

人為的に植えられている植物は、根を通して土から栄養を摂ります。そのため、時間が経過すると土や植え込み資材に含まれている栄養が失くなってしまうのです。

そこで、植え替えで栄養が含まれた新しい土や植え込み資材から、再度栄養を摂れるようにしましょう。

また、苗が成長したまま植え替えをせずに放置していると、鉢植えの底に根が詰まって絡まってしまい、栄養を効率よく吸収できなくなります。そこでより広い鉢に移すことで、根が絡まずに成長できるようになるのです。

 

植え替えの前に必要な道具や資材を集めよう

植え替えに必要なものは以下の通りです。

 

  • ハサミ(できればガーデニング用)
  • 植え込み資材

 

特に鉢や植え込み資材は種類があり、どれが適しているのかわからない方も多いでしょう。

これらは個体の状態や特徴、胡蝶蘭を育てる環境に合わせて適したものを選ぶ必要があります。

もちろん適したものでなくても育てることはできますが、水や栄養を吸収しにくくなるなど胡蝶蘭の世話に手間がかかってしまいます。

そこで効率よく胡蝶蘭を世話するためにはどんな鉢・植え込み資材を選ぶといいのでしょうか。それぞれの特徴や、メリット・デメリットを紹介します。

 

水苔とバークどちらがおすすめ?

胡蝶蘭は一般的に土を使わず、代わりに水苔やバークなど、植え込み資材を使って育てます。元々胡蝶蘭は土に根を張るのではなく、自然に生えている木に着生して育つ植物です。そこで土を使って育てると、根が詰まって呼吸ができなくなってしまうので、植え込み資材を使います。

それでは、胡蝶蘭を育てるにあたって水苔とバークどちらを選ぶのがいいのでしょうか。水苔・バークそれぞれの特徴や、メリット・デメリットを見ていきましょう。

 

水苔とは

水苔は昔から胡蝶蘭の栽培に選ばれている植え込み資材です。胡蝶蘭にも種類がありますが、洋ランなら大体は水苔で育てて問題ありません。

固め方次第で保水力・保肥力をコントロールできるのが水苔のメリットです。そのため、外出することが多いなどで頻繁に水やりができなくても育てやすいでしょう。

ただ、水苔は見た目が悪くなりやすいのがデメリット。カビやすかったり、腐食しやすかったりもするので、マメに取り替える必要があります。また、価格帯もバークと比べるとやや高めなので、予算も必要です。

 

バークとは

バーク(バークチップ)とは、樹皮を砕いたものです。見栄えがよくなるので、バークのみだけでなく、土の上にバークチップを撒いて使うこともあります。

バークは樹皮なので元々の胡蝶蘭の生育環境に近い環境で育てられるのが大きなメリットです。水はけもよく、根詰まりや根腐れも起こしにくいことから、育てやすさ重視ならバークがおすすめでしょう。

ただ、バークは湿り度合いがわかりにくかったり、水はけがいい分肥料も流れてしまったりするので、こまめな水・肥料チェックが必要です。

 

植え替えの際の鉢の選び方

胡蝶蘭の大きさや使用する植え込み資材に合わせて鉢を選ぶ必要があります。

まず、鉢の大きさは大きすぎも小さすぎもNGです。大きすぎると上手く胡蝶蘭が根を張れませんし、小さすぎると根が詰まってしまいます。

また、素材選びを間違えてしまうと、せっかく植え込み資材にこだわったのに、資材のメリットを活かせません。

そのため、胡蝶蘭のサイズや選んだ植え込み資材に合わせた鉢を選ぶ必要があるのです。

それでは、胡蝶蘭の植え替えの際に意識したい鉢植えの大きさの基準や、鉢の素材(プラスチック鉢・素焼き鉢)を選ぶポイントを解説します。

 

大きさ

胡蝶蘭の植え替えに適しているのは、3.5号〜4.5号サイズの鉢です。目安としてはミニ胡蝶蘭で3.5号、一般的な胡蝶蘭で4号、大きめで4.5号と考えておくといいでしょう。

胡蝶蘭は根が太めで量も多めなので、大きめの方がいいと思うかもしれません。ただ、大きすぎると根腐れなどの可能性が出てきてしまいます。したがって、基本的には元々使っていた鉢植えよりも一回り(0.5号)大きいサイズを選ぶといいでしょう。

 

鉢の素材

鉢の素材によって水はけのよさが変わります。そのため、植え込み資材の特徴に合わせて鉢の素材を決めるのがおすすめです。

また、育てやすさも鉢によって異なります。そのため、ガーデニング経験や胡蝶蘭を育てた経験の有無や育てる環境に応じても鉢の種類を変えるといいでしょう。

 

胡蝶蘭を育てるにあたっておすすめの鉢の素材はプラスチック鉢・素焼き鉢の2種類。それぞれ一長一短なので、メリット・デメリットを理解し、適した素材を選ぶ必要があります。

それでは、プラスチック鉢・素焼き鉢の特徴やメリット・デメリットを紹介します。

 

プラスチック鉢

プラスチック鉢は軽くて持ち運びが楽なのが特徴。

プラスチック鉢はバークと相性がいいです。プラスチック鉢は通気性が悪いのが特徴。そのため、水はけのいいバークでもある程度水分を保てます。

また、プラスチック鉢は透明で中が見えるものもあります。バークは乾いているかわかりにくいのが難点。そこでプラスチック鉢なら中が見え、バークの状態を確認しやすいので、初心者におすすめです。

 

素焼き鉢

プラスチック鉢がバークに適しているのに対し、素焼き鉢は水苔と相性がいいです。

素焼き鉢は通気性がいいのが特徴。水苔は保水性に優れているメリットがありますが、逆に水分が多すぎて胡蝶蘭の根腐れを引き起こすリスクもあります。

そこで通気性のいい素焼き鉢を選ぶことで、程よい水分で胡蝶蘭を育てられます。

また、素焼き鉢はデザインの幅も広いです。そのため、見た目にこだわって胡蝶蘭を育てたいなら水苔×素焼き鉢の組み合わせがいいでしょう。

 

植え替えの方法

胡蝶蘭はデリケートな植物なので、植え替えには一つ一つ丁寧な作業が必要です。

ただ根を切って植え替えを行うだけでは、胡蝶蘭が傷んでしまったり、枯れてしまったりすることもあるでしょう。また、特に枯れかけている胡蝶蘭の場合、菌に感染していることもあります。そこで作業中に菌が他の株に移ってしまうリスクも考えられます。

そのため、手順をよく確認して植え替えを行うことが大切です。

それでは、植え替えの手順を解説します。

 

ハサミの消毒を忘れずに

まず作業をするにあたっては、必ずライターなどで炙り、ハサミの消毒をしてください。

複数の株の植え替えをする場合、うち1つでも株が何かしらの菌や病気に感染していると、ハサミを経由して他の株にも感染が広がってしまいます。そのため、ハサミを加熱消毒しましょう。

またハサミだけでなく、手や軍手を通して胡蝶蘭の病気が広がってしまうこともあります。したがって、植え替え作業の前にはハサミの消毒だけでなく、せっけんを使った手洗い、手のアルコール消毒も忘れずに行ってください。

 

株を1つずつ分ける

胡蝶蘭は株分けをすれば増やせます。方法は子株から増やす方法と高芽から増やす方法の2種類。

まず鉢から胡蝶蘭を抜きましょう。

親株の根元をよく見てみると、子株ができている可能性があります。子株に葉が2〜3枚生えていたら根を切らないように親株から子株を離してください。

また、高芽は本来胡蝶蘭の花が咲く部分に根・葉が生えたものを言います。親株から大体3cm〜5cmくらい離れた場所を切り、高芽を切り離しましょう。

子株の根はまだ成長中なので親株以上にデリケートです。そのため、作業の際は根が傷んでしまわないように細心の注意を払って作業してください。

 

植え込み資材を取り除く

次に根についている植え込み資材をきれいに取り除きます。根を優しくほぐすようにして、資材を落としてください。胡蝶蘭の根自体は太めですし、子株も切り離しているので、この作業はそれほど難しくありません。

ただ、特に植え込み資材に水苔を使っていて乾燥している場合、上手く水苔が落ちないかもしれません。そんなときは、霧吹きで軽く根を濡らしたり、水を流して水苔を落としながら作業をするとスムーズです。

ちなみに新しい植え込み資材にも水苔を使う場合、このタイミングで水苔を水に浸しておくと、植え替えの際にちょうどいい程度に戻っているのでおすすめですよ。

 

弱った根を取り除く

植え込み資材を落としたら次は弱った根を取り除きます。胡蝶蘭の根の色は基本的に白いですが、根が弱っていると黒に変色します。

弱っている根を放置していると、そちらに栄養が流れてしまい、胡蝶蘭が育たなくなってしまいます。消毒したハサミで根を丁寧に切り離しましょう。

また、胡蝶蘭の葉も弱ってしまっていることがあります。葉の場合は黄色くなっているのが弱っているサインなので、根だけでなく葉もよくチェックしてください。

加えて前の手順で落としきれなかった水苔があった場合は、ピンセットで根についている水苔も取ってください。

 

植え込み資材ごと鉢に植える

前の手順で植え替えの下準備は完了です。

植え込み資材に水苔とバークのどちらを選ぶかで植え替えの手順は変わります。

適した手順で作業を行わないと、しっかり資材が根に定着せず、株が安定しなくなってしまいます。そのため、資材ごとに合わせた手順で植え替え作業を行う必要があるのです。

また、植え替え作業の難易度も植え込み資材によって変わります。したがって、育てやすさだけでなく、植え替え作業の難易度で植え込み資材を選ぶのもいいでしょう。

それでは水苔・バークそれぞれの植え替えの手順を紹介していきます。

 

水苔を使用する場合

水苔を使用する場合はまず胡蝶蘭の根を軽く広げます。胡蝶蘭の根は横に育つ傾向があるので、根を広げる際には下ではなく横に広げることを意識してください。

ある程度広げたら、水苔を丸めたものを根の中心部に入れます。あとは水苔で周りを包み込むだけです。大きさは植木鉢よりも一回り大きめのサイズにするといいでしょう。

最後に鉢の底に防虫網・鉢掛けを敷いたら水苔ごと鉢に株を詰め込みます。この際に隙間ができたら追加で水苔をピンセットで詰めてください。

 

バークを使用する場合

バークを使用する場合は軽く根をほぐした状態で先に株を鉢に入れます。この際、株を回しながら入れると根を傷つけられずに入れられます。

株を入れられたら、次はバークを株に入れていきます。バークは乾燥しているのである程度はスムーズに入れられますが、多少の隙間はできてしまいます。その際は割り箸などでバークを詰めていきましょう。この工程を何度か繰り返してます。

そして根が埋まったら軽く指でバークを押し詰めたら植え替え完了です。

 

植え替えの際は発泡スチロールが便利!

水苔・バークどちらを選ぶにしても、植え替えの際に発泡スチロールを使うのがおすすめです。

水苔は水分を含みすぎてしまう、バークは水分が流れすぎてしまうとそれぞれデメリットがあります。そこで発泡スチロールを入れておくことで水分のコントロールがしやすくなります。発泡スチロールの使い方は水苔とバークで異なります。

水分を保ちすぎてしまう水苔の場合は根と根の間に発泡スチロールを入れます。そうすることで水はけの悪い水苔でもほどいい水分量を維持できます。

それに対して、バークの場合は鉢の底に発泡スチロールを入れます。バークは水分がすぐに流れ出てしまいますが、底に発泡スチロールを入れることで水分を保てます。

 

根腐れしていた場合はハサミの使い回しに注意!

先ほど解説したとおり、根腐れしている根は必ずハサミで切り落としましょう。

根腐れした黒い根を放置していると他の根も腐ってしまいます。

この際注意すべきなのが、根腐れした根を切った後のハサミの扱いです。根腐れの原因は様々で、菌によって腐ってしまっていることもあります。そこでハサミを使いまわしてしまうと健康な根にも菌が移って腐ってしまう可能性があります。そのため、根腐れした根を切った後は必ずハサミを消毒してください。

 

鉢を使わず吊るす方法もある

胡蝶蘭は鉢に植えるだけでなく吊るして育てる方法もあります。胡蝶蘭は花が大きく華やかなので、吊るして部屋のちょっとしたインテリアにして豪華な雰囲気を演出できるでしょう。

 

吊るす場合スペースも使わないので、ガーデニングに使えるスペースが限られている人にも胡蝶蘭を吊るして育てる方法はおすすめです。

しかし、胡蝶蘭を吊るして育てる方法にはメリットだけでなくデメリットもあります。それでは、胡蝶蘭を吊るして育てるメリット・デメリットをそれぞれ解説します。

吊るして育てるメリット

胡蝶蘭を吊るして育てるメリットは、胡蝶蘭を自然に近い状態で育てられる点です。胡蝶蘭は元々熱帯・亜熱帯の樹の高い位置に自生して生息する着生植物です。胡蝶蘭を育てるには風通しが大切。そこで胡蝶蘭を吊るしておけば風が当たりやすいので根腐れ防止になります。

しかも胡蝶蘭は寒さに弱い植物です。地面に置いて育てると、特に寒くなりだす秋〜冬にかけて寒さに耐えられず枯れてしまうリスクが高くなります。そこで吊るしておけば鉢の底冷えを気にする必要がありません。

また、胡蝶蘭は根の乾き具合がチェックしにくいのが難点です。そこで吊るして根がむき出しになっている状態で育てると、根の水分の状態もわかりやすいので、ちょうどよいタイミングで水やりもできます。

 

吊るして育てるデメリット

吊るして育てる場合、乾燥対策に注意が必要です。胡蝶蘭を吊るすということは根を常時空気に晒すことになってしまうので、鉢に植える場合と比べて根が乾きやすくなっています。そのため、こまめな水やりが必要です。

しかも吊るしたままで水やりをするとなると、部屋にあるものが濡れてしまうこともあります。そのため、胡蝶蘭を置く場所によっては水やりの度に胡蝶蘭を降ろさなければいけない可能性もあります。

そして、胡蝶蘭を吊るして育てる場合湿度・温度など空調のチェックも大切です。夏場はエアコン使うでしょうが、エアコンの寒さに胡蝶蘭が耐えられない可能性があります。

また、乾燥も胡蝶蘭の敵です。空調を効かせすぎると根が乾いてしまうので、常時湿度60%〜80%の状態を維持しましょう。

 

吊るし方

胡蝶蘭の吊るし方は、根をむき出しにして吊るす方法と鉢ごと吊るす方法の2種類があります。

根をむき出しにして吊るす場合は茎などに紐を結び、カーテンレールなどに吊るすのが一般的です。この際植え込み資材を根に付けたままにする人もいますが、根がむき出しのままの方が育てやすいです。

そして、1日1回バケツに水を張って10分ほど根を水に浸ける他に1日2回〜4回ほど霧吹きで水やりを行います。

鉢ごと吊るす場合は鉢の底に針金をリング状にしたものを取り付けたり、鉢の縁に針金を引っ掛けたりします。また、安定性を重視したいならホームセンターなどで吊るすための道具が売られていることもあるので、そちらを使うのもいいでしょう。

この場合は水やりは通常通りでいいので、いちいち胡蝶蘭を降ろす必要が無いのが便利です。

 

植え替え後の注意点

胡蝶蘭に限らず植物の植え替えはその後が大切です。人間と同じく、植物も環境が突然変わったらストレスを感じてしまいます。そのため、植え替え後も植え替え前と同じように水やりなどをしてはいけません。

特に植え替えをしたばかりの胡蝶蘭はとてもデリケートです。そこで注意点を知らずに植え替えを行ってしまうと、胡蝶蘭がストレスで枯れてしまうこともあります。

それでは、胡蝶蘭の植え替え後はどんな部分に配慮すればいいのでしょうか。注意点を解説します。

 

水やり

植え替えをした直後は水をやる必要はありません。バークの場合は植え替えから1週間、水苔の場合は植え替えから2週間程度は水を与えずに様子を見ましょう。

植え替えをしたばかりの胡蝶蘭の根はまだ植え込み資材に馴染んでいません。そこであえて水を与えないことで、根が水を求めて伸び、土二定着するのです。

ただし、水を一切与えないと葉が乾燥してしまいます。したがって、1日1回程度、霧吹きを使って葉に軽く水分を与えてあげましょう。

 

置き場所

胡蝶蘭は必ず風通し・日当たりがよく直射日光の当たらない日陰に置きましょう。

胡蝶蘭は熱帯・亜熱帯に生息する植物ですが、普段は木の陰に着生する植物なので実は直射日光に弱いです。特に吊るして胡蝶蘭を育てる場合、緑のカーテン代わりに胡蝶蘭を吊るそうとする方もいるかもしれませんがやめましょう。

ただ、レースカーテンの裏は直接陽が当たらず、窓際で風通しもいいので意外と胡蝶蘭を育てるのに適していておすすめです。

また、地面に置いて育てる場合は地面が熱くなりすぎない場所かどうかも確認してください。特に水苔で育てる場合、地面が熱くなりやすいとカビの原因にもなってしまいます。

 

気温

胡蝶蘭を育てるのに適した気温は、日中が25℃、夜間が15℃ほどと言われています。胡蝶蘭は熱帯・亜熱帯と1年を通して暑い地域に生息する植物なので、寒さに弱いです。

それに対して日本は四季がはっきりしていて、時期によって寒暖差があります。

このように、日本で胡蝶蘭を育てる場合、本来生息している土地と気温差が大きいので、温度の管理をしないと胡蝶蘭にストレスを与えてしまいます。

胡蝶蘭を育てる際はクーラーなどを使って常時20℃前後をキープしてください。

 

ギフトに最適な胡蝶蘭をご紹介

胡蝶蘭は花が大きく華やかなので、お祝いごとを中心に様々な場面でギフトとして贈られることも多いです。

実際に知人の開店祝いなどで胡蝶蘭を贈ろうと考えている方もいるのではないでしょうか。

 

しかし、胡蝶蘭は色・種類も本数も様々。そのため、どの胡蝶蘭を贈るのが相手にふさわしいか悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。

そこで、2本立て・3本立て・5本立て・7本立て・10本立てでそれぞれおすすめの胡蝶蘭と、本数ごとに適した場面について解説します。

 

2本立て胡蝶蘭

2本立ての胡蝶蘭はスペースを使わないので、お友達へのプレゼントに人気です。中でもおすすめなのがパープルエレガンスの大輪胡蝶蘭。

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こちらは敬老の日のプレゼントなどに特におすすめです。

日本では古くから紫は位が高い人に与えられる色とされています。そのため、現代でも紫は縁起がいい、おめでたいと捉える人が多いです。

こちらの胡蝶蘭は花も大きく、紫でよりゴージャスな印象を与えてくれます。紫の胡蝶蘭自体も珍しいので、おじいちゃんおばあちゃんへのプレゼントなどにいかがでしょうか。

 

3本立て胡蝶蘭

3本立ての胡蝶蘭は、結婚などプライベートでのお祝いにおすすめ。

日本だと偶数は「別れる(分かれる)」と捉えて縁起が悪いと考える人も多いです。そのため、結婚のお祝いに胡蝶蘭を渡すなら3本が適しているでしょう。

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胡蝶蘭と言えば白がメジャーですが、こちらは真ん中が赤く、紅白でよりおめでたい印象を与えてくれます。紅白の胡蝶蘭に花言葉はありませんが、やはり縁起のいさ、華やかさからお祝いごとのプレゼントに人気です。

 

5本立て胡蝶蘭

開業祝いなどビジネスで花を贈る場面は多いです。花にも種類はたくさんありますが、存在感のある胡蝶蘭は王道。

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ビジネスの場合は少なくとも5本立てからプレゼントするのが一般的です。中でも5本立ては個人のお店の開業祝いや移転祝い程度のお祝いによく選ばれています。

白の胡蝶蘭の花言葉は「幸せが飛んでくる」。ビジネスだとどんな場面で使っても問題ありません。

また、プライベートで5本立ての胡蝶蘭をプレゼントするのはかなり豪華な印象を与えます。そのため、二十歳など節目のタイミングで花を贈る場合は5本立てを選ぶのもいいでしょう。

 

7本立て胡蝶蘭

存在感があり、豪勢にお祝いをしたい場面に適しているのが7本立ての胡蝶蘭です。花自体がとても大きくスペースも使うので、取引先が大手企業だった場合などのお祝いによく選ばれてます。

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しかもこちらの胡蝶蘭はただでさえ7本立てであるだけでなく、花も他の胡蝶蘭より大きめサイズで存在感抜群です。

お祝いの場面だとたくさんの胡蝶蘭が並ぶことも予測されますが、このサイズの胡蝶蘭なら目立つこと間違いなしでしょう。

 

10本立て胡蝶蘭

かなり大事な取引先のお祝いなどに適しているのが10本立ての胡蝶蘭。10本立ての胡蝶蘭は、かなり親密な関係にある人・企業のお祝いを盛大にしたいときに選ばれるものであり、取り扱っているお店も限られます。

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一般的に胡蝶蘭は一株に10輪ほど花を咲かせます。10本立てとなると100輪以上の胡蝶蘭の花が並ぶのでその景色は圧巻です。

自社しか花を贈らなかったとしても、10本立てとなるとフロア全体を華やかにすること間違いありません。

 

まとめ

胡蝶蘭はとても長生きする植物です。また、株分けをすることで胡蝶蘭は増やすことも可能。そのため、ある程度胡蝶蘭栽培に慣れてくると、ただ長生きさせるだけでなく増やすことに熱中する人もいます。

しかし、胡蝶蘭は本来日本に生息しない植物なので、育てる場合は細心の注意を払うことが大切です。特に株分け後は胡蝶蘭の体力が落ちてしまっているので要注意。手順をしっかり把握したうえで株分けを行い、株分け後も胡蝶蘭が弱ってしまわないように様子をよく見て育てましょう。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?