ドライフラワーでオリジナルのリース作りに挑戦してみよう

素敵なアレンジメントや花束を貰ったら、枯れてそのまま捨ててしまうのはもったいないと思いませんか?そんな時には、ドライフラワーにしてみるのがおすすめです。

生花とはまた異なる姿で、長く楽しむことができますよ。

おしゃれにアレンジされているドライフラワー商品を購入するのも素敵ですが、生花店で購入した切り花を自分でドライフラワーに加工して、オリジナルの作品を作るのも楽しいでしょう。

今回は、ドライフラワーを使ったオリジナルのリースの作り方や、ドライフラワーを自宅で作る方法などをご紹介していきます。

自作のリース作りにご興味がある方は、ぜひ参考になさってみてくださいね。

 

ドライフラワーのリース

インテリアアイテムとしておなじみのリースは、定番の丸い形以外にも、三日月のようなクレッセント型や、ハーフリースなど、おしゃれな形状のものがたくさんあります。

終わりがなく始まりもない丸い円状のリースは、その形状から「永遠」のシンボルだと考えられ、家や玄関に飾ることで、家庭に幸せが続くよう願って飾られるものです。

玄関のドアにリースを掛けることで、厄除けや魔除けの効果もあります。

仕事や学校に通う家族たちが、毎日無事に帰宅できるようにという願いを込めて飾るものなのだそうです。

近年では花材以外にもリボンやピック、キーホルダーサイズのぬいぐるみ、ラメのデコレーションやLEDライトを取り付けたものまで、デザイン度の高いリースが多くなっています。

 

ドライフラワーでリース作りに挑戦!

くすんだアンティークな色合いのドライフラワーとナチュラルな素材感のリースは、相性が抜群です。

今回は、このような処理が不要で、比較的簡単に作れる天然素材のリースの土台を使った作り方をご紹介します。

 

必要な材料

まずは、リース作りによく使われている基本的な物を準備していきましょう。

ほとんどの素材は、手芸用品店やホームセンター、100円ショップなどで入手することができますよ。

 

リースの土台

リース作りで土台としてよく使われるのは、天然素材で作られた円形のもの。

細かい枝が飛び出ているひげづるや、数本の柳の枝をからめて作られたものなどがあり、サイズは直径10cmのものから30cmを超えるものまでさまざまです。

色味はブラウンが多いですが、グレーや白に着色されたものも販売されていますよ。

また、こういった土台は天然素材のため、正円ではない場合があります。

花材をうまく組み合わせることで、きれいな形のリースに仕上げることはできますが、慣れないうちは店頭できれいな形のリースを選んで購入することをおすすめします。

クレッセント型など、土台のリースの一部を見せるデザインの場合、あらかじめ好きな色のリボンを巻いて土台全体をカバーしておくと、できあがりの印象がガラッと変わります。

エレガントな雰囲気に仕上がりますし、花材との色合わせも楽しめますよ。

 

リースの形をした「オアシス」とも呼ばれる台には、「フローラルフォーム」があります。生花用の吸水できるタイプとドライ用の2種類がありますが、ドライフラワーのリース作りにはドライ用のフローラルフォームを使用しましょう。

乾燥した状態で茎が弱いドライフラワーには、柔らかいフォームを使います。

 

リースワイヤー

花材の固定に使う細いワイヤーです。

花材を土台に乗せてから、リースワイヤーを2回ほどきつく巻き付けていきます。

位置をずらして花材を乗せたら、またワイヤーを巻き付ける手順を繰り返していくことで、リースが完成していきます。

カラフルな色のワイヤーもありますが、リース作りの際には、花材の色に合わせてなるべくワイヤーの色が目立たないようなカラーを選びましょう。

ドライフラワーには茶系のワイヤー、生花には緑系のワイヤーがおすすめです。

 

グルーガン

ハンドメイドやDIYの際に大活躍するのが、「グルーガン」です。ホットボンドとも呼ばれます。

本体はピストルのような形状をしていて、その本体に棒状のグルースティックという樹脂をセットして使います。

熱で溶かしたグルースティックは、外気に触れると冷えて固まります。

高温・低温用の2種類ありますが、ハンドメイドには低温用のグルーガンで十分です。先端は高温になっているので火傷しないように注意してくださいね。

 

花材を選ぼう

たくさんの花材を使いたい気持ちもありますが、多く使いすぎるとごちゃごちゃとしたまとまらない印象になってしまうので、使用する花材は3〜5種類ほどに絞っておくのが、おしゃれなリース作りのコツです。

リース作りでは、リースの内側と外側にも花材をデザインしていくので、思っている以上に花材が必要になってきます。

花材を購入する際には、手元にリースの土台を準備しながら、具体的な花材の量を確認していきましょう。

まずはメインとして飾りたいお花を決めて、メインの花よりも小さいサイズのお花を決めます。

続いて、リースの隙間を埋めるために使うお花も選んでおいてください。

小花ながらもボリューム感があるカスミソウで隙間を埋めると、華やかな仕上がりにな流でしょう。

 

リースの作り方

もし初めてオリジナルのリース作りに挑戦するのでしたら、まずはハーフリースからチャレンジしてみましょう。

リースの土台の下半分に花材を配置するため、難易度がやや下がります。

花材の量もその分少なく済むので、フルサイズのリースでは手持ちの材料が足りなさそうなときにもおすすめですよ。

 

(1)吊り下げ用の輪を作る

まずはじめに、リース土台の裏側に、麻紐などで飾り用の輪を作りましょう。

裏側の上部に麻紐などを通しますが、紐がなかなか通りにくいときはリースワイヤーに変更します。

 

(2)花材を仮置きして配置決め

 リース全体のバランスを確認していきながら、手持ちの花材を置いて、おおまかなデザインの配置を決めていきましょう。

土台部分のささくれや、枝の折れなどが目立ってしまう部分には、優先してお花を付けていきましょう。

切り分けられて使えそうな花材は、小さく切り分けておくことで、隙間を埋めたりボリューム調節したりといった整え方ができます。

 

(3)配置した花材の接着

 仮置きした配置で納得できれば、大きな花材から順番に、花材の先にグルー(もしくは木工用ボンド)を付けていきましょう。

グルーガンを使用する場合には、棒状のグルースティックを差し込んで、熱で溶かした接着剤で花材を接着していきます。

 グルーガンを使えば、生花も好きなところに接着できるのでとても便利です。

注意するポイントとしては、少量でもしっかり固定できるため、接着剤を出しすぎないよう気を付けること、プラスチックは熱いので、指や手が火傷しないように気を付けて作業することです。

溶けたプラスチックはすぐ固まってしまうため、手早く段取り良く作業を進めていけますよ。接着した素材は無理に剥がそうとすると壊れてしまうので、きちんと仮置きでレイアウトを決めておきましょう。

ひとつひとつリース土台の隙間へと挿し込むように接着させていきます。

ポイントとしては、リースの側面や内側にも素材を埋めていくことです。

事前に切り分けておいた小さめの花材を使って、隙間を上手に埋めていきましょう。

 

(4)仕上げと完成 

自分の仕上げたい雰囲気に近づくよう、デコレーションをしていきましょう。

実ものや松ぼっくり、リボンやフェルト素材などで飾り付けるのもおすすめです。

デコレーションが完成したら、ドライフラワー用に販売されている「硬化剤」をスプレーで塗布しておくと、花材や飾り付けがぽろぽろと落ちるのを防いでくれますし、型崩れもしづらくなるのでおすすめです。

完成したドライフラワーのリースは、雨や風に晒されると壊れたり傷んだりしてしまいますから、必ず室内に飾ってくださいね。

 

ドライフラワーを自作してみよう

ドライフラワーを作るためには、お花によって適した方法で作る必要があります。

どんな花でもきれいなドライフラワーを作れるわけではなく、お花の持つ水分量や花びらの厚みなどによって、向き不向きがあるのです。

 

きれいなドライフラワーに仕上がるお花

ドライフラワーにしてきれいに仕上がるのは、水分量が少なく乾燥気味な花です。

ミモザ、かさかさした質感のスターチス、センニチコウ、カスミソウもきれいなドライフラワーに仕上がります。

 

ドライフラワーに向いていないお花

水分量が多い花や、花びらが薄い花は、きれいなドライフラワーにするのが難しいです。

水分量を多く含む花は、乾燥までに時間が掛かって、花の色が黒ずんでいくためです。

オオイヌノフグリやワスレナグサなどの小ぶりなお花も、乾燥させると縮んでしまうため、せっかくのお花の存在感がなくなってしまうので不向きと言えます。

 

ドライフラワーは新鮮な花で作ろう

切り花として堪能してから、ドライフラワーにして楽しみたいものですが、ドライフラワー作りには鮮度が関わってきます。つぼみが開いて開花した後すぐに乾燥させるのが、いちばん良い状態で作れますよ。

ドライフラワー用に購入するお花は、開花しそうな花を水揚げなどで開花を促して、花にたっぷり水を吸わせた状態にしてから、乾燥させるのがコツです。

 

なるべく早く水分を抜く

花の色や形をきれいに保ってドライにするには、なるべく早く水分を抜くのがコツです。

自然に枯れるときには水分がだんだん抜けていきますが、その乾燥スピードを上げることで、美しいドライフラワーになります。

 

ドライフラワー作りに適した場所

自宅などでドライフラワーを作る際は、直射日光が当たらず、風通しが良くて湿度も低い場所を選びましょう。

吊るして乾燥させる場合には、水回りを避けて吊るします。

湿度が高い場所で管理すると乾燥が上手に進まず、カビが発生してしまうことも。

エアコンの風が当たる場所に吊るすと、早く乾燥してくれます。

 

ドライフラワーを作る方法

続いては、ドライフラワーの作り方をご紹介していきたいと思います。

ドライフラワー作りには4つの方法があります。

いちばん有名なのが、逆さに吊るして乾燥させる「ハンギング法」です。

次に、少量の水を花瓶に入れて水分を飛ばしていく「ドライインウォーター法」があります。

上級者向けには、「シリカゲル法」「グリセリン法」があります。こちらの方法では、花びらを崩さずに、美しく乾燥させることができます。

それぞれ詳しくみていきましょう。

 

ハンギング法

まずは特別な準備もなく、チャレンジしやすい「ハンギング法」です。

きれいな形で仕上がりやすいというメリットがありますが、色が悪くなりやすいデメリットもあります。

湿度が仕上がりに影響するので、必ず直射日光が当たらない、風通しの良い場所に吊るしましょう。

 

【ハンギング法の手順】

(1)乾燥前に葉や花びらを整えます。密集部分は剪定で取り除き、風通しを良くします。傷んだ葉や変色した葉、千切れた花びらなども除いておきます。

 

(2)好みの長さに茎をカットしましょう。複数に枝分かれしている場合は、枝ごとに切り分けるときれいに乾燥します。

 

(4)茎の下部に、吊るすための麻ひもを巻き付けます。乾燥すると茎が痩せて、ひもが緩んで落ちてしまうため、きつく結んでおきます。細い茎は輪ゴムで括ってからひもを結びます。

 

(5)1本ごとの間隔を空けて吊るすと乾燥が早まりきれいに仕上がります。花束などはそのまま吊るしたくなりますが、乾燥後に花を崩さないよう1本ずつほどくのは大変です。

 

(6)直射日光が当たらず、風通しの良い涼しい場所に吊るして乾燥させます。壁に掛けると壁に面している部分の葉が潰れますので、ピンチハンガーなどを使うのもおすすめです。

 

(7)1〜2週間ほどかけて乾燥させていきます。

乾燥の進捗を観察しつつ、お花や葉に触れて、カサカサするほど乾燥しきっていたり、葉が縮んで濃い色合いになっていたりすれば完成です。ハンギング法では、とにかく素早く乾燥させるのがコツになります。

 

ドライインウォーター法

ドライインウォーター法は、少量の水に花を生けて、徐々に水分を蒸発させる方法です。

ふんわりした花びらや、茎が太くしっかりとした切り花におすすめの方法ですよ。

花瓶に生けたまま乾燥させるので、花を鑑賞しながら作ることができます。

 

【ドライインウォーター法の手順】

(1)直射日光の当たらない、風通しが良い涼しい場所に、少量の水を入れた花瓶を置きます。乾燥させたい切り花を生けます。

 

(2)花瓶の水が減っても水を足す必要はありません。そのまま水分を蒸発させます。

 

(3)約1〜2週間ほどでドライフラワーが完成します。

 

シリカゲル法

続いては、やや上級者向けの乾燥材のシリカゲルを使う「シリカゲル法」です。

ドライフラワー用のシリカゲル材は数千円ほどで市販されています。フライパンで熱して水分を飛ばせば繰り返し使えます。

乾燥剤を使って一気に乾燥させるので、生花の色が残りやすく、ハンドメイドのアクセサリーやハーバリウムに使う花材として適しています。

色を残しやすい反面、シリカゲルの重みで花がつぶされた形になるデメリットもあります。また、茎を短くカットするので、スワッグやガーランド用としては不向きです。

シリカゲル法で作ったドライフラワーは空気に触れると長持ちしないので、密閉容器に保存するか、レジンに閉じ込めたり、ハーバリウム用のオイルに浸けたりする必要があります。

 

【シリカゲル法の手順】

(1)花首の下を1〜2センチ残して、茎をカットします。

 

(2)密閉できる蓋付きの容器にシリカゲルを敷き詰めたら、花を置いてスプーンなどでやさしくシリカゲルを振りかけます。

 

(3)花びらの隙間や花全体に乾燥剤を埋め終えたら、密閉して約1週間乾燥させましょう。

 

グリセリン法

「グリセリン法」は、グリセリン溶液を花材に吸わせる方法、もしくは溶液に花材を浸してドライにしていく方法です。

グリセリン溶液を吸い上げさせる場合は、水を吸い上げやすい元気な花材を使いましょう。

 

【グリセリン法の手順:グリセリンに浸す場合】

 (1)熱湯3:グリセリン1の割合になるようにして、グリセリン溶液を作ります。

 

(2)グリセリン溶液を冷ましたグリセリン溶液を、蓋付きの容器に入れて、溶液に花材を浸します。

 

(3)約1週間ほど経ったら、花材を取り出して、付着したグリセリン溶液を拭き取ります。

 

【グリセリン法の手順:グリセリンを吸収させる場合】

 

(1)同じ要領でグリセリン溶液を作ります。

 

(2)冷ましたグリセリン溶液を花瓶などに入れて、花材を挿しましょう。

 

(3)冷暗所で管理して、約1週間〜10日ほど置くと、溶液が花や葉に染み出してきますので完成の目安にしてください。

 

まとめ

ドライフラワーの魅力のひとつとして、生花とは違った飾り方や使い方ができるという点があります。

切り花のように花瓶に生けるとアンティークな風合いがあって良いですが、リース作りにも活用できる花材となるのです。

リースのデザインは自由ですが、あまり花材の種類が多いとごちゃごちゃしたリースに見えてしまうので、3〜5種類ほどに絞っておくのがコツとなります。

自分の好きなデザインで、オリジナルセンスの光る素敵なドライフラワーリース作りを楽しんでくださいね。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?