花束の持ち運び方や持ち歩ける時間はどのくらい?

お祝いのシーンを華やかさに彩る準主役ともいえる花束は、事前に購入することが多いです。

しかし、切り花を束ねて作られている花束は、水に浸かっていない状態が長く続いてしまって大丈夫なのでしょうか。

できれば花屋さんで受け取ってからすぐに手渡せるのが理想ですが、なかなかそうもいきませんよね。

もし花束を長い時間持ち歩くことになったら、どれくらいまで花が持ってくれるのでしょうか?

今回は、花束の持ち運び方や持ち歩き時間などについてご紹介していきたいと思います。

花束を買う方法は2つ

まずは、基本的な花束を購入する方法から説明していきましょう

花束の購入には、大きく分けると、実店舗の既製品を購入するか、店舗で店員さんへオーダーの希望を伝えてオーダーメイドとして作成してもらうかの2つの方法があります。

 

お店に並んだ花束を買う

生花店を覗いてみると、小さなブーケにプライスカードがつけられてディスプレイされていますよね。

このようにすでに完成している既製品として販売している花束は、店舗在庫などから作られた花束です。

レジへ持って行って清算すれば、そのまますぐに持ち帰ることが可能なので、気に入ったデザインがあればすぐに購入できます。

 

オーダーメイド

オーダーメイドでは、花束が必要な当日までに余裕を持って、実際に花束を贈るシーン、予算などを伝えてオリジナルの花束を作ってもらう方法です。

すでに花材が決まっている既製品とは異なり、希望する花材や好みの色などを反映した花束を作ってもらえます。

特別に使用したいお花や、どうしても依頼したいデザインがある場合は、なるべく前日までには早めに予約しておきましょう。もし急に花束が必要になったときも、来店前に電話で確認すると安心です。

 

花束の種類を決めよう

花束には2種類のタイプがあるのをご存じでしょうか?

この2タイプの花束は、例え同じ花材を使っていても仕上がりの印象がだいぶ異なります。

贈るシーンや相手の雰囲気を思い浮かべてみて、ぴったりなタイプの花束を選んでみましょう。

 

ワンサイドブーケ

まずは、ワンサイドブーケというロングタイプの花束です。

こちらは、切り花の茎の長さをかなり長めに残しているのが特徴の花束で、持ち手の部分が長いため手渡しやすいというメリットがあります。そのため、表彰式などのシーンで大勢の前で手渡される花束として主に使われる形です。

さらに「ワンサイド」と名前に入っているように、ある一面から見たときにいちばん見た目が美しくなるように整えて花束を作成するため、そのいちばん美しい面を観客側に見せながら手渡すことで、会場を盛り上げる役目もあります。

予算を抑えながらもボリューム感を失いたくない場合は、長さによってボリュームが生まれるワンサイドブーケを選びましょう。

 

ラウンドブーケ

対してラウンドブーケは、ロングタイプのワンサイドブーケとは異なり、切り花の茎を短く切り揃えて、全体的に丸くなるようなやわらかいフォルムでまとめた、つまりはラウンド型に揃えられた美しいブーケです。

ワンサイドブーケとの違いには、ブーケの長さもありますが、ラウンドブーケはどの角度から花束を眺めても美しく見える魅力があります。

カジュアルな雰囲気のラウンドブーケは、プライベートシーンでのプレゼントや、女性に贈る花束として選ばれやすいタイプです。

 

花束は水がない状態でどのくらい持つのか

切り花を束ねたブーケは、水に浸けたままの状態で持ち歩けるわけではないので、手渡すまでに長時間が経過すると枯れてしまわないか心配になります。

すぐに水に生けないと枯れてしまいそうな切り花ですが、花の種類や保存環境によっては、6時間水がない状態でも持つことがあります。

ただし、これは切花にとっての好条件が整った場合の時間で、もし真夏の日中に花束を持ち歩けば、たった2~3時間でも萎びてしまうこともあります。

対策として、花束を受け取ってから相手へ渡すまでに時間が長く空くとあらかじめ分かっている場合には、オーダーの際に伝えておきましょう。そうすることで、なるべく花持ちの良い花材を選んでもらえるなど、花束の作成時から配慮してもらえますよ。

 

花束の持ち運び方

花束をより長く楽しむためには、花束の持ち運び方に工夫する必要があります。

持ち方1つで花の鮮度は大きく変わるため、以下の持ち方を参考にすると良いでしょう。

  • 花束は上へ向けて立てる
  • 持ち運びに便利な袋を使用する
  • なるべく涼しい場所で管理をする

それぞれを詳しく解説します。

 

花束は上へ向けて立てる

花束を持ち歩くときに、花を上へ向ければいいのか下へ向ければいいのか、わかりにくいですが、花持ちを良くするのであれば、「花束は花を上へと向けて持ち運ぶ」が正解です。

花束には、切り花の切り口の部分に濡らしたキッチンペーパーを巻き付けたり保水ゼリーが巻かれていたりと、茎から水をなるべく確保できるような工夫がされています。

これを、花を下に向けて持ち歩いてしまうと、多めに入れてあって水が漏れてきてしまいます。道端であれば良いですが、もし公共交通機関の移動中に水が漏れてしまったら、近くにいる方の服や持ち物を汚してしまう可能性もあるため、必ず花を上に向けて持ち運ぶようにしましょう。

 

持ち歩きに便利な袋

長時間持ち歩くと事前に分かっているときは、花束をいつまでも両手で丁寧に抱えていては移動しづらいです。また、花束を胸に抱いて移動していると注目も集めてしまうため、若干の恥ずかしさもあるかもしれません。

花束を購入すると、持ち運び用として逆三角形の形状をしているビニールバッグを購入することができるので、花束専用の袋を使用するとよいでしょう。

 

涼しい場所で保管

購入した花束は、店頭で受け取ってから相手に渡すまでに時間がかかる場合、なるべく風通しが良い、15度前後の涼しい場所で保管できると良いでしょう。

また、草花は日の光に当てたほうが良いだろうと思われがちなのですが、切り花は直射日光や強い日光に当てると早く傷んでしまいます。

  •  風通しが良い
  • 直射日光が当たらない
  • 15度前後の涼しい場所

この3点が、花束をなるべく新鮮な状態で保存するためのポイントなので、意識してみると良いでしょう。

 

伝わりやすい花束のオーダー手順

オーダーメイドで花束を注文する場合には、実際に店先などで店員さんと完成品のイメージを相談しながら決めていきます。

ここでご紹介する手順は、オーダー時に店員さんのほうから聞いてくれる質問事項ばかりですが、「事前にこのようなことを質問されるのか」と把握しておけば、受け答えもスムーズに進むでしょう。

ここでは、花束をオーダーする際に伝えておきたい項目をご紹介します。

 

贈る用途

まずオーダーメイドの花束を作りたい、と店員さんに声をかけると、花束を贈る用途について聞かれるでしょう。

「友人の誕生日プレゼント」「家族の結婚記念日」「お世話になった上司へのプレゼント」など、具体的に贈るシーンを伝えることで、贈るシーンに適した雰囲気の花束を作成してもらえますよ。

 

予算

続いて大切なのが、花束の予算です。予算によって、使える花材やボリューム感が決まってきます。

予算をはっきり決めてある場合にはそのまま伝えれば良いのですが、未定の場合には身振りや分かりやすい例えなども交えて、希望する花束のサイズ感を伝えましょう。

予算が明確な場合でも、どのくらいのボリューム感になるのか、このくらいの予算でこのくらいのボリューム感の花束はできるか、など花束の大きさを把握しておくのが大切です。

ここで具体的なサイズ感を確認しておかないと、いざ花束が仕上がって受け取りに来た際に、イメージしていたより小さかった…という失敗が減ります。

 

贈る相手

この花束は誰宛ての花束なのか、贈る相手のおおまかな年代や性別、自分との関係性などを伝えられる範囲で構いませんので伝えましょう。

家族やパートナー、会社の上司や先輩、習い事の先生など、社会的な関係性にプラスして、相手の性別や年齢を伝えておくろ安心です。好まれる花材はどんなものだろうか、どんな色合いが喜ばれるだろうかと、花束へのイメージが具体的に膨らみます。

 

受け取る日時

最後に、花束をいつ受け取りに来るのか、何日までに準備しておいてもらいたいのかを伝えます。

当日の予定が分かっていれば、午前や午後、お昼頃や夕方頃など、ざっくりでも構いませんので受け取りに来る時間帯も一緒に伝えておくと良いでしょう。

受け取りの時間帯が分かれば、花屋さんはその時間帯にあわせて、なるべくぎりぎりにアレンジメントを作成してくれ、新鮮な花束を受け取ることができます。

 

花束の相場価格とおすすめの花言葉

花束のプレゼントは、あまり高価すぎても相手が恐縮して気を遣わせてしまいます。

そのため、参考にしておきたいのが、一般的な花束のプレゼントの相場価格です。

相場が分かれば、相手の方が驚くような金額の花束を贈る失敗もありません。

ご紹介する相場価格はあくまで一般的な参考程度にはなりますが、予算設定に迷った際の参考にしてみてくださいね。また、あわせて相手別にぴったりな花言葉を持っているお花もご紹介します。

 

パートナーへ贈る相場

自分の大切な恋人、もしくはパートナーなどにプロポーズなどで花束を贈る場合は、10,000円〜20,000円が目安相場になります。

もしお花と一緒に他のプレゼントも贈るのなら、花束をボリュームダウンさせて3,000円〜5,000円ほどのサイズ感にするのもおすすめです。このくらいのサイズ感であれば外出先でも手渡しやすいですね。

恋人やパートナーには、愛情にまつわる花言葉を持っている花がおすすめです。以下の花言葉をぜひ参考にしてみてください。

赤いバラ 「情熱」「愛情」「美」 「I love you」
赤いチューリップ 「愛の告白」「真実の愛」
ヒマワリ 「あなただけを見つめる」「あなたを幸せにします」
白いトルコキキョウ 「永遠の愛」「思いやり」

 花言葉についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

恋愛にまつわる素敵な花言葉で、想いを伝えよう。

 

親族へ贈る相場

自分の両親やきょうだいなどの親族へ花束を贈る際の相場価格は、5,000円程度になります。

自分ひとりだけではなく、他の家族とも合同でプレゼントするのでしたら、もう少しゴージャスな価格設定で10,000円までを目安にすると良いかもしれません。

身内へのプレゼントは、花束だけ手渡すのではなく、感謝の気持ちや愛情を込めたメッセージカードなどをブーケに添えて贈ると、より喜ばれるでしょう。 

家族への花束には、家族にまつわる花言葉を持つお花を取り入れてみましょう。

サルビア 「良い家庭」「家族愛」「尊敬」「知恵」
アジサイ 「家族」「団らん」「和気あいあい」
セージ 「尊敬」「知恵」「幸せな家庭「家族愛」
ピンクのバーベナ 「家族の和合」「家族愛」「幸せな家族」

 

友人へ贈る相場

ご友人へ贈る花束の相場価格は、1,000円〜3,000円ほどが一般的です。

相手のご友人との関係の深さによっても変わりますが、あまり高価な花束を贈るとお返しに気を遣わせてしまいます。もし異性の友人へ花束をプレゼントする際は、高価な花束を贈ることで、好意を持たれているのかと誤解させる可能性もありますので、お返しの気を遣わせない程よい予算の花束を贈りましょう。

仲の良い友人などに贈る花束は、友情にまつわる花言葉を持っているお花がおすすめです。

ゼラニウム 「真の友情」「育ちの良さ」
ライラック 「友情」「思い出」「大切な友達」
黄色いフリージア 「親愛の情」「無邪気」

花束の値段は花材で変わってくる

花束は、使われる花材によって価格が変わってきます。そしてその花材は、お花の種類によって単価がそれぞれ異なり、さらに時価であるため、スーパーで売られている野菜のように毎日単価が変動しているのです。

お店ごとに単価設定も異なりますから、なかなか花束のボリュームがイメージしづらいですよね。

予算が決まっている場合は、花材にこだわらず予算を伝えて花束を作ってもらうと良いでしょう。

 

値段別にみる花束の大きさの目安

花束や、使用する花材によってもボリュームが変わってきます。だからこそ、「この値段だからこのサイズ」という明確な指針がなく、完成品のサイズがイメージしにくいのです。

あくまでだいたいの目安にはなりますが、サイズ感の参考となるように、値段別に見たおおまかな花束の大きさをまとめてみました。

 

1,000~2,000円の花束

日常的なプレゼント、もしくは他のプレゼントとあわせて贈るブーケのサイズ感です。

使われるお花は、目安として5〜8本程度になります。お返しを気にせず、気兼ねなく受け取ってもらえるちょうど良いボリュームです。花瓶を持っていなくても、家にあるグラスなどに移せる本数なので、花瓶を持っていなさそうな方にも贈りやすいですね。

本数は少なめですが、リボンや包装紙でおしゃれにアレンジされているので、値段以上の仕上がりに見える、高見えする価格帯となるでしょう。

 

3,000~5,000円の花束

女性が片手で持てるほどのサイズ感の3,000〜5,000円の花束は、いちばん人気の価格帯です。

見栄えの良さとボリューム感のバランスが良く、花材の種類もある程度選べます。特に誕生日プレゼントや送別会などのお祝い事で多く贈られている価格帯です。

ラウンドブーケでは少し小さく感じられることもあるので、気になる場合はロングブーケで注文しましょう。

 

5,000~9,000円の花束

女性が両手で抱えてちょうど良い5,000〜9,000円の価格帯の花束は、とてもゴージャスな印象になります。

関係性の深い方へ贈る、特別なシーンでのギフトに適しています。花材の自由度がさらに上がるため、ボリュームを保ちつつも好みの花材を取り入れることが可能です。バラやユリなどの1本あたりの単価が高い花も沢山使えるでしょう。

 

1万円以上の花束

1万円以上にもなるとずっしりとした重く、男性が抱えても大きいと感じられるボリュームです。

ステージ上で手渡すような、人目のあるイベントシーンにおいてオーダーされる価格帯になります。

プライベートシーンにおいては、告白やプロポーズなどの大切な場面を華々しく演出してくれる豪華さです。1万円以上ものボリュームがある花束は、なかなか当日すぐの注文では作れないので1週間前には予約しましょう。

 

まとめ

今回は、花束の持ち運び方や、どのくらいの時間持つのかなど、花束の種類やオーダー方法なども含めてご紹介してきました。

大切な贈り物である花束は、なるべく高品質な状態で相手に手渡したいものです。しかし、どうしてもなかなかすぐには手渡せないという状況もあるかもしれません。

そんなときには、オーダー時に店員さんへあらかじめ相談しておき、花持ちの良い花材を入れてもらったり、場合によっては鉢植えのギフトに変更したり、いちばんふさわしいお花を贈れるように打ち合わせを行いましょう。

フレッシュな花束を贈れるよう、持ち運び方や保管場所にも注意して、素敵な花束をプレゼントしてみてくださいね。

 

花束の贈りたいと思っている方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

おしゃれな花束を贈りたい!選び方のポイントや買い方のコツをご紹介

花束を通販で購入する際のポイントや通販で購入するときの注意点などを紹介

大切なあの人にお花を送ってみませんか?