夏からが見頃!7月に咲く色鮮やかな花たち

暑い夏の中でも元気に咲く花々は、その華やかな色彩で、一瞬でも厳しい暑さを忘れさせてくれます。庭や公園、道端の花壇を歩くと、赤や青、黄色やピンク、さまざまな色に彩られた花々が、太陽の光を浴びて輝いているでしょう。

この記事では、夏の訪れを告げる7月に見頃を迎える花をご紹介していきます。自然の宝石のように美しい花ばかりですので、街中などで見かけたらぜひ足を止めて観察してみてくださいね。

盛夏に見頃を迎えるエネルギッシュな花たち

春夏秋冬、どの季節に咲く花も美しいものですが、中でも暑い夏の盛りに咲く花は、強い生命力やエネルギーを感じられます。美しい葉の緑と鮮やかな花色のコントラストはくっきりとしていて、より夏らしさを印象付けますね。茹だるような暑い日でも、自然に目を向けて花を眺めてみてください。それでは、暑さを少しでも忘れられるような、盛夏に見頃を迎える花たちをご紹介しましょう。

アサガオ

科・属 ヒルガオ科・サツマイモ属
和名 朝顔(あさがお)、牽牛花(けんぎゅうか)
英名 Morning glory
学名 Ipomoea nil
原産地 中央アメリカ
花言葉 「固い絆」「結束」「明日も爽やかに」「愛情」「私はあなたに結びつく」

日本の夏の風物詩として親しまれているアサガオは、朝に咲いて昼にはしぼんでしまう短命な花です。その儚さが、より花の美しさを引き立てています。アサガオにには色別にも花言葉を持っていて、青色は「儚い恋」「短い愛」 、白色は「あふれる喜び」「固い絆」 、紫色は「冷静」「平常」 、赤色は「はかない情熱的な愛」 、ピンクは「安らぎに満ち足りた気分」 と、どれも魅力的な花言葉が付けられていますよ。

日本には奈良時代に中国から渡来しており、江戸時代から本格的に観賞用として栽培されるようになりました。現在では園芸品種が多数作られており、花の色や大きさも豊富です。庭や窓のグリーンカーテンとしても人気があります。

アマリリス

科・属 ヒガンバナ科・ヒッペアストルム属
和名 咬吧水仙(じゃがたらすいせん)、紅筋山慈姑(べにすじさんじこ)
英名 Amaryllis
学名 Hippeastrum
原産地 南アメリカ
花言葉 「誇り」「内気」

アマリリスは、南アフリカ原産のヒガンバナ科の球根植物です。大きくて鮮やかな花を咲かせ、切り花や鉢植えとして人気があります。花色には、赤、ピンク、白、オレンジ、黄色などがあり、八重咲きやスパイダー咲きなど、咲き方もさまざまです。

アマリリスの花期は長く、約2週間もの間美しい姿を楽しめます。開花期は4月から7月にかけてですが、球根に温度処理を施した春咲きのアマリリスは、冬から春にかけて開花します。花の少ない寒い季節でも彩りを添えてくれる貴重な存在です。アマリリスは育てやすく、水やりや置き場所に気を付ければ、毎年花を咲かせてくれます。暑さや寒さには弱いので、栽培時には温度管理に注意しましょう。

インパチェンス

科・属 ツリフネソウ科・ツリフネソウ属
和名 アフリカ鳳仙花(ほうせんか)
英名 Impatiens
学名 Impatiens walleriana
原産地 熱帯アフリカ
花言葉 「鮮やかな人」「強い個性」

インパチェンスは、色鮮やかな花をたくさん咲かせる植物です。名前はラテン語で「我慢できない」という意味を指す「impatient」に由来しています。熟した莢に触れると、種が弾けて飛び散るため、名付けられました。

花言葉には「鮮やかな人」「強い個性」があり、目を惹くビビッドカラーの花の存在感を表しています。原産地はアフリカ東部の熱帯なので、和名では「アフリカ鳳仙花(ほうせんか)」とも呼ばれます。開花期は5月から11月までと長く、強い耐暑性を持ちます。半日陰でも育つため、庭やベランダの寄せ植えとしても人気です。

丈夫で育てやすい植物ですが冬の寒さには弱いので、冬越しには注意しましょう。上手に冬を越せれば、色鮮やかな花を咲かせて夏の庭を明るく彩ってくれますよ。

カサブランカ

科・属 ユリ科・ユリ属
和名 鹿子百合(かのこゆり)
英名 Lily, Oriental lily
学名 Lilium‘Casa Blanca’
原産地 ヨーロッパ
花言葉 「純粋」「無垢」「高貴」「壮大な美しさ」「雄大な愛」「威厳」「甘美」

カサブランカは、ユリ科ユリ属の中の「オリエンタル・ハイブリッド」という栽培品種のひとつです。日本原産のユリを元にしてオランダで品種改良されました。真っ白な大輪の花と香りの強さから「ユリの女王」とも呼ばれます。一輪だけでも存在感がある大輪なので、ゴージャスなフラワーギフトにぴったりです。

開花時期は6月から8月頃で、ややうつむき加減に花を咲かせます。花の中心にあるオレンジ色の花粉は、花びらや手、衣類などにつくとなかなか落ちないので、開花後に花粉を取り除いておくと、周囲の汚れが気にならず花持ちも良くなるでしょう。

花言葉には「高貴」「壮大な美しさ」「雄大な愛」「威厳」「甘美」など、ユリの女王らしい存在感と香りから連想された言葉が並びます。定番は白色ですが、ピンクや赤、オレンジなどの花色もあるため、プレゼントとして贈るのもおすすめです。

カンナ

科・属 カンナ科・カンナ属
和名 曇華(かんな)、壇特(だんとく)
英名 Canna, Canna lily
学名 Canna spp.
原産地 熱帯アメリカ
花言葉 「情熱」「快活」「永遠」「妄想」

カンナは夏の花として人気のある球根植物です。赤やオレンジ、ピンクなどの鮮やかな花色が特徴で、夏らしいトロピカルな雰囲気を演出してくれます。花だけでなく、葉も観賞価値が高い植物です。緑色や銅色、白色、黄緑のストライプ模様など、美しい葉の種類がたくさんあります。

熱帯アメリカ原産のカンナは耐暑性や耐湿性に優れているため、日本の夏にも適応しやすいのが魅力です。地植えや鉢植え以外にも、切り花にしても長く楽しめます。

花言葉は「情熱」「快活」「永遠」「妄想」などがあり、インドに伝わる釈迦伝説に由来しています。釈迦の弟子が釈迦を殺そうとしたとき、釈迦の足に岩が当たって流れた血から、真赤なカンナの花が咲いたというものです。

グラジオラス

科・属 アヤメ科・グラジオラス属
和名
英名 Gladiolus, Sword lily
学名 Gladiolus
原産地 南アフリカ、南ヨーロッパ
花言葉 「密会」「用心」「勝利」「思い出」「忘却」

夏の暑さに強い華やかなグラジオラスは、白、ピンク、赤、オレンジ、黄色、紫などの多彩な花色が魅力の草花です。花の形は房状で、まっすぐに伸びた茎に整然と並んで咲いています。葉の形が剣に似ていることから、英語では「Sword lily」とも呼ばれ、学名はラテン語で「剣」を意味する「gladius」が由来となっています。

花言葉には「密会」「用心」「勝利」「思い出」「忘却」があります。古来のヨーロッパでは、恋人たちが密会する時間をグラジオラスの花の数で知らせ合っていたことから、「密会」「用心」の花言葉が付けられました。「勝利」の花言葉は、葉の形が剣状であることから戦いを連想して付けられました。

クレマチス

科・属 キンポウゲ科・クレマチス属
和名 風車(かざぐるま)、鉄線(てっせん)
英名 Clematis
学名 Clematis
原産地 ヨーロッパ、日本、中国、北アメリカ
花言葉 「精神の美」「旅人の喜び」「策略」

クレマチスは、キンポウゲ科のつる性植物で、春から初夏にかけて大輪の美しい花を咲かせます。花の色や形、咲く時期は多種多様です。実はクレマチスの花びらに見える部分は、葉が変化してできた萼(がく)なので、暑い夏でも美しい姿を長く楽しめるのです。つる性の性質を活かして、アーチ状に誘引したりグリーンカーテンを作ったりもできます。

花言葉には、「精神の美」「旅人の喜び」「策略」があります。かつてのヨーロッパでは宿屋の玄関先にクレマチスが植えられ、疲れた旅人たちを温かく出迎えていたことから「旅人の喜び」の花言葉が付きました。「策略」の花言葉は、葉にある毒性を利用して、乞食が顔などの皮膚をわざとただれさせ、同情を誘っていたことが由来です。

サルスベリ

科・属 ミソハギ科・サルスベリ属
和名 猿滑(さるすべり)、紫薇(しび)、百日紅(ひゃくじつこう)
英名 Crape myrtle
学名 Lagerstroemia indica
原産地 中国南部
花言葉 「雄弁」「愛嬌」「不用意」「あなたを信じる」

サルスベリは、幹の表面がつるつるすべすべとしてなめらかなので、「木登りをする猿もすべる木」というのが名前の由来です。花言葉には、「雄弁」「愛嬌」「不用意」「あなたを信じる」などがあります。日本には江戸時代に渡来して以来、公園や街路樹としても多く植えられているので、馴染み深い樹木といえるでしょう。

漢字では「百日紅」と書きますが、これは夏から秋までの約3ヶ月=約100日間もの間、美しく花が咲き続けることが由来です。夏の暑さに負けず、色鮮やかなピンク色の花が咲き、他にも白や、赤、紫などの花色があります。

シャクヤク

科・属 ボタン科・ボタン属
和名 芍薬(しゃくやく)
英名 Peony
学名 Paeonia lactiflora
原産地 東シベリア〜中国北部
花言葉 「恥じらい」「はにかみ」「つつましさ」「謙遜」

シャクヤクは、ボタン科・ボタン属の多年草です。5月から6月にかけて大きな花を咲かせます。花の色はピンク、赤、白などさまざまで、一重咲きや八重咲きなど咲き方も豊富です。

フローラルな香りを放つのが特徴で、香水の原料として使われるほど良い香りがします。日本には平安時代に薬草として伝わり、江戸時代からは茶花として観賞用で楽しまれるようになりました。

花言葉の「恥じらい」「はにかみ」「つつましさ」「謙遜」は、つぼみの段階ではほとんど目立たない姿であることが由来です。ボタンの花と見た目がよく似ていますが、シャクヤクの葉は丸みがあり、牡丹の葉はギザギザしているという違いがあります。

スイレン

科・属 スイレン科・スイレン属
和名 未草 (ひつじぐさ)
英名 Water lily
学名 Nymphaeaceae
原産地 エジプト
花言葉 「信頼」「信仰」「優しさ」「甘美」

水面に映える清楚で優雅な姿のスイレンは、浮き葉と呼ばれる葉が水面に広がり、その上に花が咲きます。花が水面に咲くため、汚れや邪念に染まらない純真さや高潔さを象徴しているのです。古代エジプトやギリシャなどの神話や伝説にも登場するスイレンは、古来より神聖なものとして崇められていました。

花色には、白やピンク、赤があり、花びらは円形に並ぶのが特徴です。水草として観賞用に栽培されることが多く、池や水槽などで楽しめます。スイレンの花言葉は、「信頼」「信仰」「優しさ」「甘美」などがあり、白いスイレンには「清純な心」の言葉が添えられています。

シュウカイドウ

科・属 シュウカイドウ科・シュウカイドウ属(ベゴニア属)
和名 秋海棠(しゅうかいどう)
英名 hardy begonia
学名 Begonia grandis
原産地 中国、マレーシア
花言葉 「恋の悩み」「片思い」

シュウカイドウは、秋に咲くベゴニアの仲間で、淡いピンク色の花を下向きに咲かせます。花の形が、春に咲くバラ科のカイドウ(海棠)に似ているため名付けられました。主に日本の山野に自生しており、湿り気のある半日陰を好む草木です。耐寒性が強いので、日本の冬の寒さにも耐えられます。日本には、江戸時代に中国から渡来しました。

シュウカイドウの葉は左右非対称で、ハート形に似ています。対象にならないハートの形を釣り合わない恋心になぞらえ、「恋の悩み」「片思い」の花言葉が付けられました。風情のある花と切ない恋心を重ねられる姿から、多くの文人に愛されてきました。

ニコチアナ

科・属 ナス科・タバコ属
和名 花煙草(はなたばこ)
英名 Flowering tobacco
学名 Nicotiana
原産地 ブラジル
花言葉 「あなたがいれば寂しくない」「孤独な愛」「秘密の恋」「保護」

ナス科・タバコ属のニコチアナは、カラフルで可愛らしい花姿と甘い香りが特徴の花です。白、紫、ピンク、緑など花色が豊富なので、寄せ植えや花壇にも映えます。花は星型で小さく、夕方になると香りを放ちます。ニコチアナには、タバコの原料になる品種から園芸種まで、約50種以上もの品種が存在しており、タバコの原料になるものは葉タバコ、観賞用の園芸品種は花タバコとして分けられます。初夏から秋にかけて星形の花を咲かせ、長期間咲き続けるので、夏から秋まで楽しめます。「あなたがいれば寂しくない」の花言葉は、次々に花が枯れていく中でも、ニコチアナの花が長く咲く様子に由来しています。

ノウゼンカズラ

科・属 ノウゼンカズラ科・ノウゼンカズラ属
和名 凌霄(りょうしょう)、凌霄花(りょうせんか)
英名 Trumpet vine, Trumpet creeper
学名 Campsis grandiflora
原産地 中国
花言葉 「名声」「名誉」「栄光」「豊富な愛情」「華のある人生」

夏にオレンジ色の花を咲かせるノウゼンカズラは、中国原産のつる性植物です。朱色にも近い鮮やかな花色は、見ているだけで元気をもらえるビタミンカラーで、夏らしさを感じられます。花はラッパに似た形をしているため、英名では「Trumpet vine」「Trumpet creeper」と呼ばれます。つる性の植物なので、グリーンカーテンやアーチ状にしてガーデニングでも楽しめます。ポピュラーなオレンジ色以外にも、赤、黄色、ピンクなど花色も豊富です。

トランペット状の花がファンファーレを連想させることから、花言葉には「名声」「名誉」「栄光」といった華々しい言葉が並んでいます。

ハイビスカス

科・属 アオイ科・フヨウ属
和名 扶桑花、扶桑華(ぶっそうげ・ふそうか)
英名 Hibiscus rosa-sinensis L.
学名 Hibiscus
原産地 ハワイ、マスカリン諸島
花言葉 「新しい恋」「繊細な美しさ」「勇気ある行動」「あなたを信じる」「信頼」

南国の花として人気のハイビスカスは、ハワイを代表するトロピカルフラワーです。5月から10月にかけて、赤や白、ピンクなどさまざまな色の花を咲かせます。花は一日花で、朝開いて夜にはしぼんでしまいますが、次々と新しい花を咲かせる様子から「新しい恋」「信頼

の花言葉が付きました。ハイビスカスは、花の大きさによって系統を分けることができ、小輪系はコーラル系、中大輪は在来系、巨大輪はハワイアン系と呼ばれます。ハワイアン系はなかなか見かけませんが、オールドタイプの在来系は多く見かけられる品種です。

まとめ

今回は、本格的な夏を迎える7月に咲く、カラフルな花たちをご紹介してきました。

7月に咲く花々は、目を奪うような鮮やかな色合い、華やかな姿のものばかりです。炎天下の中でも元気に咲く姿に、エネルギーを分けてもらえますね。

ここでご紹介した7月が旬の花はほんの一部なので、街路樹や公園、庭先など、さまざまな場所で咲く自然の花々を見つけて、その美しさを堪能してみてください。

また、7月生まれの人へ贈る誕生日プレゼントには、7月の誕生花が入ったフラワーギフトを贈るのもおすすめです。ぜひ7月に咲く花を贈ってみてください。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?