正月の花といえば梅!縁起のいい花・植物をご紹介

正月に咲く花は何かと聞かれ、梅をイメージする人は多いのではないでしょうか。

冬でも咲く梅は厄を払って幸運を招く力があると信じられており、松や竹と並ぶ正月に欠かせない花の一つです。

本記事では、梅の基本情報をはじめ、キレイに飾る方法や正月にぜひ飾りたい花や植物などを紹介します。

梅の基本情報

梅はバラ科サクラ属に分類される植物であり、原産地は中国です。

日本には、弥生時代(紀元前3世紀~紀元3世紀)にわたってきたといわれたり、遣唐使などによって持ち込まれたりなど諸説あります。

古くから園芸品種として親しまれており、福島県にある梅の里や茨城県にある偕楽園などでは数千~数万本の梅が植えられているなど、日本各地に名所があります。

花の美しさだけでなく、実も活用できることから梅祭りなどの催しが行われる地域が多いことも特徴です。

花を楽しむ品種や実を取るための品種など、梅にはさまざまな品種があり、人々を楽しませてくれる花です。

 

梅の特徴

早咲きの品種は12月から、一般的な品種でも1月から3月の早春に花をつけるため、冬の終わりや春の訪れを知らせてくれる花として古くから親しまれてきました。

温室栽培などの技術がない時代では、まだ寒さが残る時期から花を咲かせる樹木が貴重であり、観賞用の価値も高かったといわれています。

現在では野生化した梅や梅の近縁種と交雑した梅も多く、日本各地で見られる親しみやすい花となっています。

正月の縁起物として飾られることも多く、日本人にとって縁が深い花といえるでしょう。

 

梅が縁起の良い花といわれる理由

梅は、一年の中で最も早く花を咲かせる種の一つで、古くから冬も葉を落とさない松や竹と合わせて正月飾りに使用されてきました。

その生命力の強さから病気を退ける花、長寿を願う縁起の良い花の一つといわれています。

和歌や故事、伝説に梅が登場する機会が多く、村上天皇が疫病を払うために梅を使用したなど、多くの逸話があるのも特徴です。

平安時代に大宰府に左遷された菅原道真を追って、自ら空を飛んで大宰府に根を下ろしたという飛梅伝説なども有名で、いかに古くから人々が梅を愛していたかも分かります。

 

桃・桜との違い

梅・桃・桜はすべてバラ科であり、花も似た形をしています。

開花期が重なる種もありますが、基本的に花びらの形と花や葉が同時についているかで見分けられます。

花びらに切れ込みがあれば桜、なければ梅です。

園芸品種になると花びらの形については一概にいえなくなりますが、基本的な特徴はそれほど大きく変わりません。

また、桃は花と葉が同時についた状態で咲きますが、梅は葉がない状態で花だけが咲きます。

それぞれに早咲きや遅咲きの品種がありますが梅は12月から4月にかけて咲き、桃は3月中旬から4月中旬、桜は3月中旬から5月上旬と、梅がいち早く咲くことも特徴です。

 

お正月は梅を飾ろう!飾るコツ・お手入れ方法

一年の計は元旦にありということわざがあるように、一年の始まりに梅を飾るのは縁起が良い行為といわれてます。

多くの植物の中でもいち早く花を咲かせる梅は、成功の祈願や生命力の強さで厄を除けるという意味から重宝されてきた歴史があります。

正月時期にあわせて飾り用の梅を売り出すフラワーショップなども珍しくなく、入手の難易度が低いのもポイントです。

 

梅の水揚げ方法

梅は枝で花瓶などに活けることになるため、水揚げの方法がほかの花とは異なります。

枝の根元を十字にカットして水を吸いやすくさせるのが一般的ですが、梅の枝は固いので枝切り専用のハサミがないとカットが難しいかもしれません。

専用のハサミがある場合は最初に縦の切り込みを入れて90度回転させてから横の切れ込みを入れ、根元の樹皮を向くことで水を吸わせやすくします。

専用のハサミがない場合は、金づちなどで枝の根元を叩いて繊維を細かくするのも一つの方法です。

梅以外の枝物の花を活けるときも枝切り専用のハサミがあったほうが便利なため、事前に用意しておくことがおすすめです。

 

梅を花瓶に活けるコツ

梅などの枝物は一般的な花よりも重量があるため、深めの花瓶や水が多く入る安定性の高い花瓶を選ぶことがおすすめです。

浅い花瓶や重量がない花瓶に飾ろうとすると倒れる原因になってしまいかねません。

また、梅は枝ぶりも愛でる植物なため、花瓶にはある程度長さが必要です。

花瓶の高さの3倍前後を目安に、長めの梅を活けると見栄えが良くなるでしょう。

つぼみが固く花が咲くまでに時間がかかりそうであれば、すでに咲いている花を一緒に活けて色味を足すのがおすすめです。

 

お正月に飾りたい縁起の良い花

正月に飾りたい縁起の良い花は梅だけでなく、定番ともいえる花が複数存在します。

それぞれに特徴があるだけでなく色味も異なるため、活けたときにより華やかで豪華に見せられるでしょう。

ここでは、ぜひお正月に飾りたい縁起の良い花を紹介します。

 

ロウバイ(蝋梅)

ロウバイは蝋細工のような透き通った見た目の花を咲かせるのが特徴で、梅に似た黄色い花をつける植物です。

梅と同じく早春に花をつけるため、中国では梅・水仙・椿と合わせて「雪中四花」とも呼ばれています。

また、ロウバイは甘く上品な香りがするため、香りを愛でる文化もあります。

日本でも園芸品種が定着しており、比較的手に入りやすいのが魅力です。

梅と一緒に活ければ白と黄色のコントラストを楽しめる上、花持ちが良いので長期間楽しめます。

ただし、衝撃を与えると花が落ちてしまうことがあるため、丁寧に扱うようにしましょう。

 

松は正月飾りの定番の一つであり、葉を落とさない生命力から縁起物として扱われてきました。

花ではなく枝ぶりや葉の緑を楽しむ植物なため、つぼみの状態の梅と合わせて楽しむのに最適です。

年末年始が忙しい人でも早めに確保して長く飾ることが可能で、気を遣わずに済むという長所もあります。

松は生命力が強く、それほど多く水やりしなくても葉が枯れる心配はほとんどありません。

ただし、ほかの植物と比べると重量があるため、活ける場合は大きいサイズの花瓶を選ぶといったバランス感覚が重要です。

 

竹も正月飾りの定番であり、生命力が強いことで知られています。

入手するのも比較的簡単で、都市部以外では竹を分けてもらったり許可を取って自分で伐採して飾る人もいます。

竹の種類によって太さが異なるため、花瓶に活ける場合は細身の竹を利用するのがポイントです。

また、太い竹を使用して竹自体を花瓶のように扱う方法もあり、アレンジの自由度が高く楽しみ方の幅が広がるでしょう。

太い竹のサイズを調整したい場合はノコギリなどの道具が必要になることがあるため、加工の手間も考えることが大切です。

 

千両

千両は赤や黄色の実をつける庭木の定番であり、「利益」「富」「財産」「祝福」などのお金に関する花言葉が多くあります。

商売繁盛や家を裕福にしたいと考える人に好まれるほか、冬でも鮮やかな色の実をつけ続けることから正月飾りにも用いられてきました。

風水としても縁起が良いとされ、玄関などに飾ると金運を招いてくれるといわれています。

庭木の一種なので水やりなどの手間はかかるものの、葉や実を長く飾れることは千両の長所です。

 

万両

万両は千両と同じく、庭木の定番になっていて鮮やかな赤い実をつけます。

千両と名前が似ていますが、万両のほうがつける実の数が多く、葉の下に実がなるといった違いがあります。

病害虫にも比較的強い庭木として知られており、千両と同じく飾った際に日持ちするのも魅力です。

花言葉も「財産」「寿ぎ」「慶祝」といった正月に相応しいおめでたい言葉が多くつけられているため、正月飾りによく使用されている植物です。

 

南天

南天は冬に赤い実をつける常緑の低木で、庭木として植えられることも多くさまざまな園芸品種があります。

「難を転じて福となす」という語呂合わせから縁起の良い花とされるほか、乾燥させた実は伝統医療で咳止めなどに用いられてきました。

花言葉も「福をなす」「良い家庭」など縁起が良い言葉が多く、正月飾りだけでなく安産祈願に用いられることもあります。

千両や万両と同じく、正月飾りに赤を取り入れたいときによく使用される花です。

 

ウメモドキ

ウメモドキの名前にはウメとついていますが梅とは科名や属名が異なり、赤や黄色の実をつけるのが特徴です。

暑さにも寒さにも強いことから庭木として人気があり、非常に多くの枝を出す樹勢の良さと葉の形からウメモドキと名付けられました。

落葉樹ですが実は冬でもなり続け、冬に彩を与えてくれる樹木として重宝されてきた歴史があります。

「知恵」「子孫繁栄」「明朗」など花言葉も縁起が良く、正月飾りに使用される定番の花としても有名です。

 

マム(菊)

生け花として流通する輪菊と小菊を除く、洋菊を指しているのがマムです。

形状ごとにスプレーマムやピンポンマムなどと呼ばれ、多くの品種が生み出されています。

ハウス栽培などの技術で特に晩秋から春先にかけて多く流通し、華やかな品種が多くて姿や色も豊富なことから冬の生け花に重宝されます。

日本の市場では海外で品種改良されて輸入された種類も多く、和菊と全く違う雰囲気を楽しめることが魅力です。

菊自体が「高貴」「高潔」などの花言葉を持つため、縁起が良い花の一種とされています。

 

ハボタン(葉牡丹)

ハボタンはアブラナ科の多年草であり、葉の色が鮮やかなグラデーションになるのが特徴的です。

その姿を牡丹の花にたとえてハボタンという名前がつけられました。

寒さにも強く、冬でも鮮やかな色を失わないことから鉢植えとしても高い人気があります。

また、近年は門松の添え物などとして使われることが増えています。

ただし、「暖かい場所だと葉の色がつかない」「寒すぎると屋外越冬が難しい」といった面もあるため、地域によって管理の仕方を変えることが大切です。

 

水仙

水仙は早咲きの品種なら11月半ばから咲き始め、冬でも咲き続けられる貴重な花の一つです。

開花期が比較的長いため、正月を彩る花として扱いやすいのが特徴です。

園芸品種の数も多く、房咲きや八重咲き、ラッパ型など、選択肢が豊富にあります。

水仙には「希望」「春の訪れ」などの縁起の良い花言葉があり、冬でも入手しやすいのが魅力です。

 

胡蝶蘭

胡蝶蘭は贈答品として使用されることが多く、通年流通する縁起の良い花です。

「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」などの花言葉があり、花の色によって花言葉が変わってくるのも特徴です。

色や花の形、サイズなどのバリエーションも豊富で、鉢植えでも長く楽しめます。

正月時期でも入手はしやすいものの人気がある植物なため、色やサイズなどにこだわりがある場合は前もって行動することが肝心です。

 

しめ縄に使われる植物

しめ縄は縁起の良い植物で飾られるのが一般的で、縁起が良いとされる植物や定番の植物が決まっています。

代表的な種類は「ウラジロ」「ダイダイ」「ユズリハ」の3つであり、それぞれ意味合いや込められた願いが異なります。

以下では、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

 

ウラジロ

ウラジロはシダ植物であり、名前の通り葉の裏が白いのが特徴です。

一対の葉を重ねると葉が垂れ下がることから、長寿の縁起物とされてきました。

また、葉の裏が白いことから白髪になるまで長生きするという意味合いもあるといわれています。

そのほかにも、「葉が茎から対になって生えることから夫婦円満の意味合いがある」「祖先が集まる場所に群生する」など、地域によってさまざまな伝承があります。

しめ縄以外にも鏡餅の飾りとして利用されることが多く、幅広く活用されている植物です。

 

ダイダイ

ダイダイはミカン科の植物です。

その名前や生命力の強さから代々子孫が続くという意味があるとされ、子孫繁栄の縁起物として正月飾りに使われるようになりました。

しめ縄だけでなく、鏡餅の上にある実にもダイダイが使用されることもあります。

果汁の酸味が強いのでポン酢などの材料に使われたり、果皮が漢方に使われたりするなど、身近な植物の一つです。

 

ユズリハ

ユズリハは春に若葉が出たあと、前年の葉が場を譲るように落葉することからその名前がつけられました。

世代交代を意味するだけでなく、旧年・新年の入れ替わりに相応しい植物とされています。

また、かつて神事や仏事などの際に供物をユズリハに乗せていたことから神聖な植物とされたこともあり、正月飾りとして取り入れられるようになったという歴史もあります。

ダイダイと同じく子孫繁栄の意味も持っているため、縁起の良い植物の一つといえるでしょう。

 

お正月に飾る花Q&A

お正月にはさまざまな伝統や作法があり、家や地方によっても大きな違いがあるケースは少なくありません。

しかし一方で、全国で共通しているマナーも存在します。

正月に飾る花やしめ縄・しめ飾りを飾るときにはタイミングがあるため、下記にて詳しく解説します。

 

お正月の花はいつ飾る?

お正月の花は、元日になってから飾るのが一般的です。

お正月の前日である大晦日に飾る行為は「一夜飾り」と呼ばれ、好ましくないとされています。

日本では年の変わり目ごとに神様が入れ替わるとされており、大晦日に花を飾ると暮れの神様と明けの神様に同じ花を供えることになるため、失礼に当たると考えられています。

また、大晦日に花を飾るのは葬儀の準備を連想させるともいわれているため、年が明けてから飾るようにしましょう。

 

しめ縄・しめ飾りは何日から飾る?

しめ縄・しめ飾りの正月飾りは、正月事始めである12月13日以降であれば良いとされています。

早くから飾り付けをする人もいれば、クリスマスの片づけが終わってから飾る人など、家庭によって異なります。

末広がりである八がつく18日や28日が縁起が良いと考えて飾る家庭もあり、花を飾るタイミングよりも自由度が高いでしょう。

 

門松はいつからいつまで飾る?

門松もしめ縄・しめ飾りと同様に正月事始めの12月13日以降に飾ることが可能です。

いつまで飾るかは地域によって異なり、「松の内」と呼ばれる神様がいる期間内は飾るのが基本とされています。

関東・東北・九州などは1月7日まで、関西は1月15日の小正月まで飾っておく傾向にあります。

飾り終わった門松やしめ縄などは、さまざまな地域で1月15日に行われていることが多い「どんど焼き」でお焚き上げするのがおすすめです。

 

お正月に飾る花を買うならどこがおすすめ?

お正月に飾る花を探している場合は、プレミアガーデンの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

プレミアガーデンは、卓上に飾る小さなアレンジメントから正月飾りに相応しい大きな花のアレンジメント、縁起の良い胡蝶蘭など、さまざまな観葉植物を提供しています。

予算やシーン別で全国から花の注文ができるため、自分の好みや希望のアレンジメントの相談がしやすくなっています。

また、お花の購入がしやすいショッピングシステムが採用されているのも大きな特徴です。

年末年始は大掃除などで忙しい時期であるため、通販を活用すれば便利にお花を購入することができるでしょう。

 

下記のページから詳しくご確認できます。

プレミアガーデン

 

まとめ

お正月の花として梅を飾るのは縁起が良く、長持ちするといった利点があります。

つぼみの状態から花が咲くまで待つといったことも可能で、日々の変化も楽しめるのが魅力です。

また、梅だけでなく正月に飾りたい縁起の良い花は多く、おめでたい正月を迎えるための花を飾るマナーなども押さえておけば気持ち良く正月を迎えられるでしょう。

年末年始は何かと忙しく花選びも迷ってしまいがちなため、プレミアガーデンをはじめとした通販で縁起の良い花を購入してみてはいかがでしょうか。

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