オリヅルランの育て方とは?人気の品種なども紹介

オリヅルランの育て方とは?人気の品種なども紹介

観葉植物を飾って部屋をオシャレに変えてみたいと考えている人は多くいます。

しかし、植物はちゃんとお世話をしないと枯れてしまうため、気が重いと感じている人は少なくないのではないでしょうか。

そんな人におすすめなのが、比較的丈夫で育てやすいオリヅルランです。

本記事では、オリヅルランの基本情報をはじめ、育て方のコツや人気の品種などを詳しく解説します。

オリヅルランの基本情報

オリヅルランの基本情報は以下の通りです。

科・属 キジカクシ(ユリ)科・オリヅルラン属
学名 Chlorophytum comosum(クロロフィツム コモスム)
英名 Spider plant(スパイダー プラント)
和名 折鶴蘭(オリヅルラン)
別名 蝶蘭(チョウラン)、ribbon plant(リボンプランツ)
原産地 南アフリカ、インド
性質 耐寒性:やや強い

耐暑性:強い

草丈 10~60cm
花色
開花時期 3~9月
誕生花 3月4日、3月11日、7月11日、9月16日

 

育てやすく生命力があるオリヅルランは、初心者にも扱いやすい観葉植物の一つです。

スリムな葉にはストライプの斑が入っていて爽やかな印象を与えるため、お部屋のインテリアとしても高い人気を誇っています。

オリヅルランは南アフリカやインドなどの熱帯地方原産の植物ですが、北欧やヨーロッパなどの幅広い地域に生息しており、耐寒性や耐暑性に優れている植物です。

オリヅルランの名前の由来は、匍匐性の茎の先の子株が、オリヅルに似ていることからつけられたといわれています。

オリヅルランの花言葉

オリヅルランの花言葉は「守り抜く愛」「祝賀」「集う祝福」「子孫繁栄」です。

それぞれの花言葉の意味や由来は以下の通りです。

守り抜く愛 この花言葉には大切な仲間や家族を守るという意味が込められています。オリヅルランは、茎の先にたくさんの子株をつけて増えていく植物です。このことから傍にいる人を最後まで守り通すという意味でつけられました。
祝賀 オリヅルランは生長が速く生命力にも溢れている植物なので、次々に子株が誕生します。その性質が、とてもおめでたいことを表している花言葉です。
集う祝福 集う祝福は人々の結束を表現しており、その中で祝福を共有する喜びを意味しています。親株や子株、花々との調和を表す美しい花言葉です。
子孫繁栄 この花言葉は次々に子孫を増やしていくオリヅルランの性質からつけられました。末永く家族の幸せを祈って贈る際にふさわしい植物といえるでしょう。

オリヅルランの風水効果

オリヅルランなどの葉が下向きに生える観葉植物は「陰」のパワーが強いといわれており、リラックス効果が期待できます。

そのため、ゆったりした時間を過ごすリビングや、一日の疲れを癒す寝室に置くのがおすすめです。

また、トイレや浴室などの水回りに置くことで悪い気を取り除き、幸運を引き寄せる効果も得られるでしょう。

オリヅルランの特徴

オリヅルランの特徴

オリヅルランは、アーチ型を描く細長い葉っぱが印象に残る観葉植物ですが、どのような特性を持っているのでしょうか。

ここでは、オリヅルランの特徴について具体的に見ていきましょう。

葉の形状

オリヅルランは、しなやかで風になびくような細長い葉が特徴的です。

優雅に広がるスラっとした葉っぱは観賞価値が非常に高く、園芸愛好者からの人気が高くなっています。

真ん中から外側に広がる葉は曲線を描き、成熟すると草丈が50cmほどに生長することもあります。

垂れ下がる花茎につく子株は、カットして水挿しにすれば増やすことが可能です。

咲かせる花

オリヅルランを上手に育てられれば、3~9月の間に小さな花を咲かせます。

ランナーと呼ばれる茎の先に咲く白い花は目立ちませんが、小さく可憐でキュートな印象を与えます。

ただし、光が不足しているとランナーは伸びず、花が咲かずに終わってしまう場合があるので注意が必要です。

空気清浄効果が期待できる

NASAの研究により、有害物質を取り除く効果に優れている植物は 「ECO Plant(エコプラント)」と呼ばれており、オリヅルランもその一つに選ばれています。

有害物質の中でも、特にシックハウス症候群の原因である「ホルムアルデヒド」を吸収するとされています。

オリヅルランを部屋に置けば、生活環境を整えてくれる効果が期待できるといえるでしょう。

オリヅルランの育て方のコツ

熱帯地方原産のオリヅルランは暑さには強いですが、寒さも0℃までの気温なら耐えることができ、比較的育成しやすい観葉植物です。

また、耐陰性も高いので、あまり日が入らない室内でも育てられます。

ここでは、オリヅルランを育成する秘訣を詳しく紹介するのでぜひ参考にしてください。

置き場所

オリヅルランは半日陰や日陰でも育成することは可能です。

しかし、太陽の光がないと株が丈夫に育たないので、全然光が入らない場所に置いている場合でも定期的に日光浴させましょう。

一方、あまりにも強い日差しに当たってしまうと葉焼けの原因になるので、明るい日陰やカーテン越しの光が入るエリアに置くのがベストです。

用土

オリヅルランは水はけの良い土を好む観葉植物です。

そのため、オリヅルランの土は市販の観葉植物用や草花用の水はけの良い用土を選ぶと良いでしょう。

自身で用土をつくる場合は、赤玉土:5・腐葉土:3・川砂:2の割合で混ぜ合わせてください、

なお、軽石などを鉢底に敷くと、排水性がより良くなるのでおすすめです。

水やり

生育期になる春~夏はたくさんの水分を必要とします。

暑くなると土も乾燥しやすくなるので、水やりする際は鉢から溢れるほどたっぷりと与えるようにしましょう。

一方、秋~冬の寒くなる時期の水やりは、鉢土が乾燥するのを待ってから行うようにしてください。

目安としては表面の土が乾いてから3日程度経ってから水やりするのが良く、冬場の場合は乾燥気味に育てると丈夫に育ちます。

肥料

オリヅルランの生育期は5~9月の暖かい時期であり、その時期に2~3ヶ月に一度のペースでゆっくり効く緩効性の置き肥を施すと良いでしょう。

速効性の液体肥料を与える場合は、1週間~10日に一度のペースで与えるようにしてください。

なお、室内でオリヅルランを育てている場合は、化成肥料を使用するとコバエなどの発生を抑えられるのでおすすめです。

剪定

オリヅルランの剪定のタイミングは5~9月の生育期であり、遅くても10月までには済ませておくのがおすすめです。

バイタリティー抜群のオリヅルランですが、放置しておくと葉が増えて下葉が傷みやすくなります。

傷んだ葉や黒くなった葉はこまめに処理しておかないと見映えが悪くなり、清潔感も感じられません。

オリヅルランの葉を剪定する際は、清潔なハサミを使用して好みの長さにカットすると良いでしょう。

また、子株が増えてきたら少しカットし、バランスを整えると風通しが良くなって株が元気になります。

植え替え

オリヅルランは生長が比較的速いので、放置しておくと鉢いっぱいに根が広がってしまいます。

そのため、1~2年に一回植え替えを行う必要があります。

ランナーが伸びてまとまりがなくなって来たら、植え替えをするタイミングです。

植え替えに適した時期は5~9月ですが、猛暑が続く夏場は避けてください。

 

主な植え替え方法は以下の通りです。

  1. ワンサイズ大きな鉢を用意
  2. 鉢底ネットを敷いて、黒曜石や軽石などの鉢底石を入れる
  3. 観葉植物用の土を鉢の1/3程度入れ、元肥を混ぜ込む
  4. オリヅルランを鉢から取り出し、根に付着している土を落とす
  5. 根に傷みがあったり黒くなったりしている部分があればカット
  6. 鉢にオリヅルランをセットして、新しい用土を足す
  7. たっぷりと水を与える

冬の管理方法

比較的耐寒性に優れているオリヅルランですが、寒冷地の場合は霜対策が必要不可欠です。

可能であれば冬場は室内に入れて管理し、難しい場合は不織布シートやマルチング材などを使用して防寒対策を行います。

万が一、寒さの影響で葉が枯れてしまったとしても、根が無事であれば春先に新しい葉が伸びるので安心してください。

オリヅルランを増やす方法

オリヅルランを増やす方法

オリヅルランを増やす方法としては、主に3通りあります。

  • 株分け
  • 子株
  • 種まき

 

ここでは、それぞれの方法を詳しく解説するので、自分に合った方法を試してみてください。

株分け

株分けは、大きく生長した株であれば行うことが可能です。

株分けを行う際は生育期の5~9月の間に行うようにしましょう。

 

以下は株分けの主な手順は以下の通りです。

  1. ワンサイズ大きな鉢を用意
  2. 鉢底ネットを敷いて、黒曜石や軽石などの鉢底石を入れる
  3. 観葉植物用の土を鉢の1/3程度入れ、元肥を混ぜ込む
  4. オリヅルランを鉢から取り出し、根に付着している土を落とす
  5. 根に傷みがあったり黒くなったりしている部分があればカット
  6. 葉の分け目に1/3~半分程度ハサミを入れて株分けを行う
  7. 株に合っているサイズの鉢を選び、下葉を数枚カットして植える

子株

オリヅルランは花が咲いたあと、茎の先にランナーと呼ばれる子株ができます。

子株をカットして育成すれば根を張って生長していき、オリヅルランを増やすことが可能です。

 

子株で増やす方法は以下の通りです。

  1. ワンサイズ大きな鉢を用意
  2. 鉢底ネットを敷いて、黒曜石や軽石などの鉢底石を入れる
  3. 観葉植物用の土を鉢の1/3程度入れ、元肥を混ぜ込む
  4. 根がしっかりついている子株を選ぶ
  5. 茎を3cm程度つけたまま子株をカット
  6. 根の部分を下にして鉢に植える

 

まだ根が出ていない子株も、水挿ししておけば発根します。

水耕栽培の場合は根をきれいに洗い、透明な容器に入れて飾ればインテリアとしても楽しめるでしょう。

種まき

オリヅルランは花が終わったあとに種ができ、それを摂取して栽培すれば、一から育てることが可能です。

ただし、種から育成すると葉の部分に親株とは違う斑が入るなど、異なる株になってしまう可能性があります。

同じような斑にはならない場合があるので注意してください。

オリヅルランを育てる際によくあるトラブル

オリヅルランは、スタイリッシュな葉がゆるやかなカーブを描く美しい観葉植物です。

常緑性なので、寒さ対策にさえ気をつければ年間を通してグリーンの葉を鑑賞できますが、葉が変色したり病害虫の被害に遭ったりしてしまうことがあるので注意しましょう。

ここでは、オリヅルランによくあるトラブルと対処法を解説します。

葉の変色

葉が黄色に変色してしまった場合は、根詰まりを起こしている可能性があります。

水をあげた際に吸収が悪くなっていると感じたら一度鉢の底を点検してみてください。

もし、根が飛び出しているようなら植え替えのサインです。

根詰まりは植え替えを行うと解決できるので、上述した適期になったらひと回り大きなサイズの鉢に植え替えましょう。

葉が枯れる

葉が枯れてしまうときは葉焼けと根腐れの2つが原因として考えられます。

見分け方としては、幹の根元がやわらかく水を与えても元気にならない場合は根腐れを疑いましょう。

根腐れの場合は、悪臭がしたりカビが生えていたりする可能性もあります。

根腐れの症状があまりにもひどいようなら土を入れ替え、傷んでいる葉や枯れている枝を取り除くことで改善する可能性があります。

一方、葉の一部が枯れていたり、葉の色が薄くなってたりする場合は葉焼けが原因かもしれません。

葉焼けで枯れている場合は置き場所を明るい日陰に移動し、枯れている部分はカットして様子を見てください。

病害虫

オリヅルランは病害虫に強い観葉植物ですが、湿気が多い場所に長時間置いていると炭疽病を発症することがあります。

この病気はカビなどが原因で発症し、初期段階だと葉っぱに茶色の斑点ができるのが特徴です。

オリヅルランを定期的にチェックし、見つけた際はすぐにカットすることで悪化を防げます。

もし、心配な場合は薬剤を散布するのも一つの手です。

また、害虫に関してはカイガラムシに注意してください。

カイガラムシは体長約2~3mmで綿のような姿や黒っぽい姿をしており、さまざまな植物に寄生する害虫です。

この害虫は植物から栄養分を奪って弱らせてしまうので、発見したら歯ブラシなどを使用して退治しましょう。

花が咲かない

オリヅルランの花が咲くのは春~夏の間ですが、花が咲かないことがあります。

これは主に日照不足が原因になっている場合が多いです。

また、ある程度日光を当ていたとしても、一年を通して室内で育てていると花が2~3個程度しか咲かないこともあります。

オリヅルランは冬の間は室内で管理し、暖かくなったら明るい屋外で育てるのがおすすめです。

ただし、直射日光に当てすぎてしまうと葉焼けを起こすので注意しましょう。

オリヅルランの人気の品種

オリヅルランの人気の品種

およそ200種類あるといわれているオリヅルランですが、どのような品種が人気なのかと気になる方は多いのではないでしょうか。

ここでは、日本国内で好まれている品種を3種類紹介します。

ナカフヒロハオリヅルラン

ナカフヒロハオリヅルランは、葉の真ん中にくっきりとした白い斑が入っている品種です。

他の品種と比べると葉っぱはやわらかく、爽やかな印象が魅力的なポイントです。

また、丈夫な植物で地植えにしても増えていくので、庭のグランドカバーとして活用されることも多いでしょう。

ボニー

ボニーはオランダで品種改良されて日本に入って来た品種です。

グリーンの中央に入るクリーム色の斑が美しく、葉は内側にカールしています。

ランナーを伸ばした先にカーブを描いたような可愛らしい子株がたくさんできる様子も可愛いです。

ボニーは通常のオリヅルランよりもコンパクトなので、初めての方でも育てやすく人気があります。

インドチョウラン(シャムオリヅルラン)

インドチョウランは、ボニー同様にオリヅルランの中でもコンパクトサイズなので、狭いスペースに置きたい方におすすめの品種です。

通常のオリヅルランとは異なって葉が上に向かって伸びていくタイプであり、多肉との寄せ植えにも活用できます。

ただし、寒さには比較的弱いため、冬場は室内で育てると良いでしょう。

まとめ

オリヅルランは日陰でも問題なく生長し、育て方も比較的簡単なので観葉植物を育てるのが初めての人におすすめです。

また、スタイリッシュな葉っぱとランナーにつく折鶴のような子株もチャームポイントです。

インテリア性も高く、葉の形やサイズもさまざまな種類があるので、自分のお気に入りのオリヅルランを見つけてみてはいかがでしょうか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?