【初春の花】春の訪れを知らせるおすすめの花の種類と飾り方のアイデア

少しずつ寒さが和らぐ初春には、まるで競うように色とりどりの花が咲き始めます。花屋さんの前を通ると、甘い香りについ足を止めてしまう方も多いのではないでしょうか。

本記事では春の訪れを知らせるおすすめの初春の花や飾り方のアイデアをご紹介します。

ぜひ、初春の彩りをとり入れて、うるおいのある生活にしてください。

初春の花とは

初春とは、一般的に立春(2月初め)から3月頃に咲く花を指します。

初春(ハツハル/ショシュン)は、年賀状に書く言葉として浸透している通り、春の初めの頃を指しています。まだまだ肌寒い中、少しだけ暖かさを感じることができる時期に、春の訪れを知らせてくれる花にはさまざまな種類があります。

初春の花の特徴

冬は植物が少なくなるため、彩りがなくなってしまった庭に花の芽を発見すると嬉しくなるでしょう。小さな春を発見したような気持ちになり、誰かに話したくなります。

初春に咲く花はカラフルで、やわらかな雰囲気を持ち可愛らしい色の花が多いのが特徴です。例えば、花木では梅やボケなどがほころび始めます。道端には可憐なタチツボスミレやタンポポも姿を見せ始めるでしょう。

初春の花の楽しみ方

冬はほとんどの宿根草が休眠期間に入りますが、春が近づくと真っ先に姿を現してくれる種類もあります。宿根草とは、生育に適さない時期に地上部が枯れてしまうものの、根は生きていて、翌年も再び芽を出して花を咲かせる植物のことです。

早春に咲く宿根草には、スノードロップなどがあります。スノードロップは和名で「待雪草」と呼ばれ、寒さの中で透き通るような白い花を咲かせるのが魅力です。その姿は可憐で美しいため、一輪で活けても絵になるでしょう。また、写真を撮ってブログやインスタグラムにアップするのもおすすめです。花が持つ優しいイメージを引き出すには、逆光で撮影するのがポイントです。初心者の方でも幻想的な写真が簡単に撮れるでしょう。

初春に咲くガーデニング向きの花

寒い時期から咲き始める花は可憐な姿が多いですが、内に秘めたパワーを感じます。つぼみを膨らませていく花を見るだけで心が弾むでしょう。

以下では、初春に咲くガーデニング向きの花を集めました。育てやすい花ばかりなので、ぜひ、ガーデニングを楽しんでみてください。

プルモナリア

科/属 ムラサキ科/プルモナリア属
英名 Lungworts(ラングワート)
和名 這い紫(ハイムラサキ)
原産地 西アジア/ヨーロッパ
草丈 10~40cm
花の色 青/紫/ピンク/白
開花時期 2月~5月中旬くらい
耐寒性/耐暑性 強い/弱い
花言葉 気品/孤独な魂
誕生花 11月16日

 

プルモナリアは、生命力が強く、育てやすさが魅力です。花は筒型で、日を追うごとに花びらの色が変化していく様子も楽しめるでしょう。

原産地の西アジアやヨーロッパでは、落葉広葉樹林に自生しているため、やや日陰の多い場所を好み、種類によっては冬になっても緑の葉が残ることもあります。

寒さには強いですが高温多湿には弱いため、風通しの良い場所で育ててあげてください。

ストック

科/属 アブラナ科/アラセイトウ属
英名 Stock(ストック)
和名 紫羅欄花(アラセイトウ)
原産地 南ヨーロッパ
草丈 20~80cm
花の色 白/ピンク/紫/オレンジ/黄
開花時期 3~5月
耐寒性/耐暑性 やや強い/弱い
花言葉 永遠の美/愛情の絆/求愛(全般)/わたしを信じて(赤)/思いやり(白)/寂しい恋(黄)ふくよかな愛情(ピンク)
誕生花 3月5日・5月6日・7月16日(全般)/2月8日(ピンク)/3月2日(赤)

3月7日(白)

 

ストックは甘い香りが人気で、江戸時代から栽培されている花です。

日本では主に秋まきの一年草として扱われることが多く、早春に一重咲きや八重咲きの色鮮やかな花を咲かせます。寒さには比較的強いですが霜に当たると弱ってしまうので、真冬は軒下で育てると良いでしょう。ロマンチックな花言葉を多く持っているため、ブライダルシーンでも人気です。

ニホンサクラソウ

科/属 サクラソウ科/サクラソウ属(プリムラ属)
英名 Primurose(プリムローズ)
和名 桜草(サクラソウ)
原産地 日本/朝鮮半島/中国/シベリア東部
草丈 20~40cm
花の色 白/紫/ミックス/ピンク
開花時期 3〜5月
耐寒性/耐暑性 強い/普通
花言葉 青春のはじまりと悲しみ/早熟と悲哀/初恋
誕生花 2月1日・2月5日・2月24日・4月28日・5月18日(全般)/2月4日(赤)3月26日(白)

 

サクラソウは、桜に似ている花びらを持つことから名付けられました。日本に古くから自生する植物で、各地の高原に自生していましたが、今では自然群落地は少なくなっています。

また、色も豊富で、花びらに切れ込みがある種類などもあります。

サクラソウは早春に花を咲かせて秋には枯れ、冬には休眠期に入る花です。茎が細いため、強い風で折れてしまうことがあるので注意してください。

フロックス・クリームブリュレ

科/属 ハナシノブ科/クサキョウチクトウ(フロックス)属
英名 Phlox(フロックス)
和名 桔梗撫子(キキョウナデシコ)
原産地 北アメリカ/テキサス州
草丈 30~40cm
花の色 クリーム色/ミックス
開花時期 3~7月
耐寒性/耐暑性 強い/弱い
花言葉 合意/一致/協調
誕生花 5月2日/7月14日/8月4日

 

フロックスは、小花が寄り添い合うように咲く姿が可愛らしく、たくさんの種類があります。中でもクリームブリュレは、優しげなクリーム色の花を咲かせる品種です。

高温多湿を嫌うため、夏越しは難しく、一年草として扱われています。咲き終えた花がらを早めに摘み取ることで、長期間花を鑑賞することができるでしょう。

ギリア・カピタータ

科/属 ハナシノブ科/ギリア属
英名 Gilia(ギリア)
和名 玉咲姫花忍(タマサキヒメハナシノブ)
原産地 北アメリカ西部
草丈 40~70cm
花の色 紫/白/青
開花時期 4〜6月
耐寒性/耐暑性 強い/弱い
花言葉 気まぐれな恋/ここに来て
誕生花 2月27日/3月5日

 

ギリアは秋に種をまくことで、春に花を咲かせる一年草です。品種も多数あり、それぞれに違う表情を持っています。中でもカピタータは、比較的小さな花びらを持ち草丈も低いのが特徴です。カピタータは涼しげなブルー系の花が人気で、たくさん流通しています。野の花のような控えめな雰囲気を持っており、他の花と寄せ植えにしても素敵です。

ヒマラヤユキノシタ

科/属 ユキノシタ科/ヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア)属
英名 Himalayan creeping saxifrage(ヒマラヤンクリーピングサクシフラガ)
別名 大岩団扇(オオイワウチワ)
原産地 アフガニスタン/ヒマラヤ
草丈 20~40cm
花の色 ピンク/白
開花時期 2~4月
耐寒性/耐暑性 強い/普通
花言葉 秘めた感情/順応/忍耐
誕生花 2月10日/3月23日

 

ヒマラヤユキノシタは、初春のまだ寒い時期に、花茎を立ち上げ優しいピンク色の花を咲かせます。常緑性なので、冬でも葉が枯れることがありません。

茎の赤が鮮やかで、葉は厚く楕円形です。半日陰でも丈夫に育つため、庭のグランドカバーとして活用されることもあります。

ハーデンベルギア

科/属 マメ科/ハーデンベルギア属
英名 Coral pea(コーラルピー)
別名 小町藤(コマチフジ)/vine lilac(バインライラック)
原産地 オーストラリア
草丈(樹高) ~300cm
花の色 ピンク/白/紫
開花時期 3~5月
耐寒性/耐暑性 普通/やや強い
花言葉 壮麗/広き心/思いやり/奇跡的な再会
誕生花 3月22日/3月30日

 

ハーデンベルギアはマメ科特有の蝶のような花を持ち、つる性の常緑低木に分類されています。ハーデンベルギアは、穂状に胡蝶蘭を小さくしたような愛らしい花をつけるのが特徴です。大株になれば屋外でも冬越しできるので、まだ株が小さい間はプランターなどで育成するのがおすすめです。

初春に花を咲かせる球根植物

球根植物とは、地下(地際)にある茎や根に養分を蓄え、球状に巨大化する器官を持つ植物のことです。球根植物は毎年決まった時期に花を咲かせるので、季節を感じたい方に向いています。以下では、初春に花を咲かせる球根植物をご紹介しましょう。

ヒヤシンス

科/属 キジカクシ科/ヒヤシンス属
英名 Hyacinth(ヒヤシンス)/garden hyacinth(ガーデンヒヤシンス)
別名 風信子・飛信子(ヒヤシンス)
原産地 ギリシャ/シリア/トルコ
草丈 15〜30cm
花の色 黄/白/青/紫赤/ピンク
開花時期 2~4月
耐寒性/耐暑性 強い/弱い
花言葉 勝負・ゲーム(全般)/悲しみを超えた愛(紫)/嫉妬(赤)/控えめな愛らしさ(白)変わらぬ愛(青)しとやかな可愛らしさ(ピンク)
誕生花 2月7日/4月11日

 

ヒヤシンスは、秋に植えることで春に花が咲きます。地植えの他にも鉢植えやハイドロカルチャーでも育成できることから人気がある球根植物です。茎の周りに小さな花が密集して咲く姿が愛らしく、フレッシュな甘い香りも楽しめるでしょう。

エランティス・シリシカ

科/属 キンポウゲ科/セツブンソウ属
英名 Eranthis(エランティス)
別名 節分草(セツブンソウ)/黄花節分草(キバナセツブンソウ)

西洋節分草(セイヨウセツブンソウ)

原産地 アジア/ヨーロッパ
草丈 5~15cm
花の色 白/黄
開花時期 1~3月
耐寒性/耐暑性 強い/やや弱い
花言葉 気品/ほほえみ
誕生花 1月23日/2月1日/2月2日/2月3日

 

エランティス・シリシカの和名「節分草」は、初春に芽を出して節分の頃に咲くことから名付けられました。彩りがない季節に鮮やかな黄色の小花を咲かせるレアな品種です。花も株も小さく花の咲く時期も短いですが、現在は環境破壊などの影響から希少価値になっています。丈夫なため、植えたままでも翌年に咲いてくれることが多いですが、暑さには弱いので注意してください。

スズラン

科/属 キジカクシ科/スズラン属
英名 Lily of the valley(リリーオブザヴァリー)
和名 君影草(キミカゲソウ)
原産地 日本/中国/ヨーロッパ/アメリカ
草丈 15~20cm
花の色 白/ピンク/紫
開花時期 4~5月
耐寒性/耐暑性 強い/弱い
花言葉 純粋/純潔/再び幸せが訪れる/謙遜
誕生花 2月3日/3月17日/5月1日/5月2日/5月3日/5月5日/5月28日

 

スズランは、鈴状の花を咲かせるユリ科の球根植物です。大きな葉の間から凛とした表情を見せる様子は、とても可愛らしく趣があります。草丈も短く20cm前後ですが、育つ環境によっては50cmほどの大株になることもあるようです。

暑さに弱いですが、寒さには強いことから日本では北海道で広く栽培されています。

初春に咲く花の飾り方のアイデア

初春の花は、1年で最初に咲きます。冬の寒さが残る中で咲き誇る可愛らしさから、家に飾ると明るい雰囲気になります。以下で、初春に咲く花の飾り方のアイデアをご紹介します。ぜひ、初春の花を飾るときの参考にしてください。

花瓶にこだわる

初春の花を活けるとき、花瓶は重要な役割を果たします。適切な花瓶を選ぶことで、花の魅力を最大限に引き立たせることができるでしょう。

例えば、色つきのガラス瓶に初春の花を活けると 透明感が出て涼しげな印象になります。ガラス瓶の色と花の色を合わせても華やかで素敵です。

お部屋の雰囲気や、飾る場所に合わせて花瓶を選ぶと良いでしょう。シンプルなデザインの花瓶なら、花の存在感が引き立ちます。

シンプルに一輪挿しで飾る

シンプルに一輪挿しで飾るのも素敵です。一輪挿しの魅力は、花の存在感を引き立ててくれる点にあります。複数の花を並べると一つ一つの魅力が分散してしまいがちですが、一輪挿しであれば、花の色彩や形、香りなどの魅力を余すところなく味わえるでしょう。また、一輪挿しは場所を取らないため、限られたスペースにも飾ることができます。

例えば、玄関やデスクの上、窓辺などで花を楽しむことができるでしょう。シンプルな佇まいの中に、春の訪れを感じられるはずです。

1種類の花を小分けにして高低差を出して飾る

初春の花を飾るときは、高低差をつけるのもおすすめです。同じ種類の花を使って飾ることで統一感が生まれ、グラデーションのような立体的ある表情を演出できます。

例えば、高さの異なる花瓶を3つ用意して以下のように飾ってみましょう。

 

  • 高い花瓶に5~6本の長めの茎を挿す
  • 中くらいの花瓶に3~4本の中程の茎を挿す
  • 小さな花瓶に1~2本の短い茎を挿す

 

このように、同系色の花を高低差をつけて飾ることで、1種類の花でも変化に富んだ表情が生まれます。さまざまな高さの花器を使うことで、さらに個性的なアレンジを楽しめるでしょう。小さな花瓶を組み合わせれば、飾る場所を選びません。ちょっとしたスペースでも、おしゃれな雰囲気が楽しめるでしょう。

同系色でまとめる

初春の花を飾るときは、同系色の花を集めてまとめても素敵です。同系色とは、色相環上で近い色味のことを指します。例えば、ピンク色の花を中心に、ピンク〜赤紫系の花を組み合わせるなどです。花を同系色で揃えると、全体に統一感が生まれ、落ち着いた雰囲気を演出できます。また、色味の違いによる微妙なグラデーションが楽しめるでしょう。

丸みのある花で揃える

初春の花を飾るときは、丸みのある花で揃えると可愛らしい印象になります。例えば、以下のような花が丸みを感じさせる形をしています。

例えば、以下のような花が初春に咲く丸みのある花です。

 

  • ラナンキュラス
  • デイジー

 

丸みのある花を集めると、全体的にやわらかな雰囲気が出ます。また、花の色合いを同系色で揃えると、より統一感が出て見映えが良くなるでしょう。さらに、花瓶の形状にこだわるとより馴染みます。丸みのある花には、ぽってりとした形の花瓶が合います。花の可愛らしさが引き立つでしょう。

枝物を一緒に飾る

初春の花に彩りを添える素敵なアイデアとして、枝物を一緒に飾るのがおすすめです。枝物を組み合わせることで、立体感が演出できます。

枝物は生け花用の枝を使うのがおすすめですが、庭木の枝を適度に切り揃えても素敵です。枝の切り口は斜めに切り、水に浸した後に生け花に添えましょう。また、葉が付いている枝は葉の部分を水に浸さないよう気をつけてください。枝物との組み合わせで、お部屋にナチュラルな雰囲気が広がります。初春の訪れを感じられる組み合わせを、ぜひお楽しみください。

まとめ

今回は、初春に咲くおすすめの花の種類や飾り方のアイデアをご紹介しました。春にはたくさんの花が咲き誇ります。その季節にしか巡り合えない素敵な花もたくさんあるので、お気に入りを探して部屋に飾ってみませんか。初春の花を飾ることで、お部屋に明るさや華やかさを演出することができます。ぜひ、今回ご紹介した飾り方のアイデアを参考にしていただき、春の訪れを楽しんでください。

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