ドラセナの葉っぱの先が枯れるのはなぜ?原因を知り対策をしよう
幸福の木としても親しまれている「ドラセナ」は、手入れがしやすい観葉植物として知られています。
また、風水では置くだけで幸せを運んでくるとされており、インテリアグリーンとしても人気です。
そんなドラセナは初心者でも育てやすいと評判の観葉植物なのですが、葉の先が枯れる・変色するなどの悩みを持っている方も多いでしょう。
葉っぱ全体が枯れるわけではなく、葉先だけが枯れるのにはどんな原因があるのでしょうか。今回は、その原因について詳しく解説していきます。
ドラセナの葉の先が枯れる時のメンテナンス方法も紹介しますので、最後までチェックしてみてくださいね。
ドラセナってどんな植物?
たくさんの種類と多様性があるフォルムで人気のドラセナは、どんな植物なのでしょうか。
ドラセナはバイタリティがある植物なので、育て方さえ間違わなければ丈夫に育ちます。
アフリカ大陸の沿岸部・大西洋上にあるカナリア諸島では、樹齢6000年(推定)を越えるドラセナが発見されたと言う説もあるほどです。
まずは、ドラセナの基本情報をご紹介します。
原産地や特徴について
ドラセナは50種類あり、その多くは熱帯アフリカなどの熱帯地方が原産地です。
したがって暑さには強いのですが、寒さには弱いため冬場は室内で育てるようにしましょう。
日差しを好む種類もありますが、そのほとんどは日陰でも育つため、それほど神経質にならなくても大丈夫です。
ドラセナの中には大きく育つタイプもありますが、低木種の品種もあります。
丸い形の筒のような幹から放射状に葉を伸ばすドラセナは、置くだけでスタイリッシュな雰囲気を演出できるので、ホテルのロビーやレストランでも見かけることが多い観葉植物です。
一般的に幸福の木と言われているのは、「マッサンゲアナ」という種類。
これはマッサンゲアナによく似ている「ハワイアンティー」と言う名前の木が、ハワイで厄災を封じ込める神聖な木として扱われていることがルーツになっています。
ドラセナの花言葉
常緑樹として分類されていて、一年中緑の葉を楽しむことができる「ドラセナ」の花言葉はどんなものなのでしょうか。
ドラセナにはたくさんの品種がありますが、全体の花言葉は「幸福」です。
滅多に花を咲かせることはありませんが、不定期に白やピンク色の花を咲かせます。
その花姿も品種によってさまざまですが、小さな花がまとまって咲き、遠くから見ると毬のように見えてとてもかわいいお花なんです。
中には10年目でやっと花が咲いたと言う方もいるので、根気よく見守りましょう。
また、ドラセナは品種によっても異なる花言葉がついています。
次の項で紹介しますので参考にしてください。
人気のドラセナの種類ベスト7
ここではドラセナの人気の品種を簡単に紹介していきます。
ドラセナは風水的にも縁起が良いとされ、プレゼントにも最適な観葉植物です。
ぜひお好みのドラセナを見つけてみてくださいね。
①マッサンゲアナ
ドラセナの中では代表格です。
幸福の木として流通しているのが、マッサンゲアナになります。
細長い緑の葉っぱに黄色の縦のラインが入っていて、落ち着いた印象です。
またエコプラントとしても人気がありますよ。
花言葉は「幸福」「永遠の愛」です。
②コンパクタ
ツヤがある緑色の葉っぱが魅力的なコンパクタは、生長のスピードが遅く育てやすいので初心者に人気の種類です。
小型ではありますが、ナチュラルなパワーを感じさせてくれます。
また、挿し木で増やせる点も人気の秘密で、花言葉は「幸福」です。
③コンシンネ
鋭利な上向きの葉が特徴的なコンシンネは、とてもタフで育てやすい品種です。
葉っぱに赤みが入るタイプもあり、明るい印象を与えます。
風水では上向きに生える葉は縁起がいいと言われているので、人の出入りが激しい玄関前や邪気が溜まりやすい場所に置くと良いでしょう。
花言葉は「真実」です。
④レモンライム
名前の通り爽やかな葉が印象的なレモンライムは、ドラセナの中で人気の品種です。
こちらは光沢がある緑の葉にレモンライム色の縦のラインが入っていて、置くだけで部屋がワントーン明るくなります。
花言葉は「隠し切れない幸せ」です。
⑤ゴッドセフィア
ゴッドセフィアは、ドラセナスルクロサの仲間です。
こちらは少し変わった品種で、茎立ちになる形の植物。
葉は緑地にクリーム色の小さい斑模様になっており、生長すると白く変化します。
花言葉は「幸せな恋」「秘めた思い」です。
⑥サンデリアーナ
100円ショップや雑貨屋さんで見かけることが多いミリオンバンブーは、見た目が竹によく似ていることから、このように呼ばれるようになりました。
風水的にも厄除けの効果があると言われており、贈り物としても人気がありますよ。
花言葉は「開運」「長寿」です。
⑦ドラコ
ドラコは、ドラセナの中では特に生命力が高いことで知られている品種になります。
樹皮にはツヤがあり、まっすぐに伸びる葉と光沢のあるグリーンが魅力です。
また、温暖な地域では地植えすることもできます。
ドラコには特別な花言葉はついていませんが、ドラセナの共通の花言葉は「幸福」です。
ドラセナの葉の先が枯れる主な原因
お手入れが比較的簡単で、植物を育てるのが初めての方にもおすすめのドラセナですが、葉に光沢がなくなってしまったり、葉先が枯れる時には注意する必要があります。
そのような時は、育て方が間違っている可能性があるでしょう。
ここでは葉の先が枯れる主な原因に特化して解説していきますので、お悩みの方は参考にしてみてください。
①水分量が多い(根腐れ)
葉っぱの先が枯れるということは、何か原因があり葉まで水が行き渡っていないのかもしれません。
まず考えられるのが、水の与え過ぎによって生じる根腐れです。
根が傷んでしまうと、水を吸収するパワーが弱くなり葉先が枯れることがあります。
水を与えるのは植物にとってうれしいことですが、与え過ぎると害になる危険があるのです。
ドラセナの場合は少し乾燥気味に育てると、スクスク育ってくれますよ。
②水不足によるもの
次に考えられる原因は、水不足によるトラブルでしょう。
そもそも観葉植物の多くは外国から入って来ることが多いため、日本の気候には合わないものが多いのです。
ドラセナは乾燥に強い植物ではありますが、夏場などクーラーの風が直接当たると、水分の蒸発量が多くなり葉の先が枯れる原因になります。
水が足りているかどうか不安な時は、土を指で触って確認してみましょう。
乾いていたらたっぷりと水を与えるようにしてください。
また時々霧吹きなどで葉水してあげるのも効果的です。
③鉢が小さい(根詰まり)
葉の先だけ枯れる原因として根詰まりが考えられるでしょう。
生長期にしっかりと水を与えているのにも関わらず葉先だけが枯れる時は、鉢が小さくなっている可能性を疑ってみてください。
この場合は、鉢の底から根が飛び出して来ているはずなので、見ればすぐにわかるでしょう。
そういった場合は、鉢をひと回り大きなサイズに替えてあげることで解決します。
植え替えする場合は、生育期である5月〜9月に行うようにしてください。
④温度変化に注意しよう
ドラセナは熱帯地方が原産地の植物なので、寒さには非常に弱いです。
そのため寒い日に日光浴させたりするだけでも葉焼けしてしまうことがあります。
これは急激な温度変化によるものと考えられるでしょう。
したがって日差しに当てたい場合は、最初は短時間にして、少しずつ慣れさせていく方法がおすすめです。
ドラセナは冬場の温度管理にはじゅうぶん注意して、最低でも5℃〜10℃以上は保つようにしてください。
⑤葉が擦れている
ドラセナは葉先が細長い品種が多いのが特徴です。
そのため、窓際などに置いているとカーテンなどで葉が擦れて葉先が枯れることがあります。
一度枯れてしまった葉は、元に戻ることはありません。
このような場合は、置き場所を変えて問題を解決しましょう。
葉の先が枯れるときには色にも着目しよう
ドラセナの葉が枯れるのは、ほとんどの場合が水の与え過ぎによる根腐れか多忙で水やりを忘れてしまったことによる水不足です。
したがって、多くの場合は植え替えをしたり、水やりのタイミングの頻度を見直すことで解決するでしょう。
しかし、育てているドラセナに元気がなくなっていて、葉の先が枯れるときには、稀に病気になっていることがあります。
あなたの育てているドラセナの葉先の色は何色ですか?チェックしてみましょう。
葉が白くなる
ドラセナの葉が白くなる時は、最初に害虫を疑いましょう。
ハダニやアブラムシは、最初に葉の裏に発生するので気づくのが遅れてしまうかもしれません。
特に梅雨の時期はジメジメして虫が出やすくなるため、注意した方が良いでしょう。
気付かずに放置していると、葉先が枯れたり新芽が伸びにくくなる危険がありますので注意してください。
対策としては、日頃から葉水をすることで虫を寄せつけないことが大切です。
また、被害がひどい場合はホースなどを使い、水圧で害虫を駆除する方法もあります。
葉が茶色になる
葉の先が茶色に枯れる時は、肥料過多によることも考えられます。
もしきちんと水を与えていて、根詰まりも起こしていないのに葉先だけが元気がない場合は、肥料を与え過ぎて余分な養分を吸収してしまったのかもしれません。
この場合は、水をたっぷり与えて過剰な栄養分を流してあげましょう。
葉が黄色っぽく変色する
室内で育てていた観葉植物をいきなり外に出したり、急に置き場所を変えたりすると葉が黄色っぽくなることがあります。
また、黄色の斑点が出る場合にも注意しましょう。
本来ドラセナは日光を好む植物です。
しかし、急激な温度変化や環境の変化には耐えられないので気をつけてください。
冬の寒い時季に葉が黄色く変化してきた場合は、低温が原因となっている可能性もあります。このような場合は、暖かい部屋に移して様子をみましょう。
ドラセナの葉先が枯れた場合・取り扱い方
ドラセナの葉の先だけ枯れてしまった時、すぐに原因を見つけるのは難しいかもしれません。
しかし元気がなくなるのには何らかの原因があるはずです。
しっかりと点検して、早めに対応することでトラブルを回避することができるでしょう。
ここでは、葉先が枯れるときの具体的な対策を解説していきます。
置き場所をチェック
まずは置き場所をチェックしてみましょう。
全体的に葉に元気がなく葉の色が薄くなってきた、葉先が枯れてきたなどの場合は、寒さが原因となっている可能性があります。
耐寒温度はドラセナの品種によって不均一ですが、10℃以上あれば問題はないでしょう。
しかし、室温を上げるためにエアコンを使用している場合は、風向きに注意が必要です。
直接風が当たると乾燥して葉が傷んでしまうので注意してください。
もし置き場所を変えられない時は、風よけカバーを付けて対処しましょう。
また電気カーペットや床暖房の上に直接鉢を置くと、土の内部の水分量が増えてカビや根腐れの原因となることがあります。
水やりの方法を変えてみる
基本的にはドラセナは、土の表面が乾いてきたら鉢から漏れるくらいたっぷりと水をあげてください。
では水やりのタイミングは、どのようにチェックすれば良いのでしょうか。
土が完全に乾いているかどうかは、割りばしがあれば簡単に確認できます。
土の中に割りばしを入れてみて、土がつかなければ乾いているサインです。鉢が小さい場合は、指で触ってチェックしてもいいでしょう。
基本的には生育期になる5月〜9月は生長が活発になるため、水をたくさん必要とします。
夏は水切れに気をつけ、毎日でも葉水を与えてあげてください。
気温が15℃以下になったら、少しずつ水やりを控えていきましょう。
土が乾いてからすぐにではなく、3日ほど空けて水をあげるようにすると元気に育ちます。
また、寒さが厳しい1月〜2月は、乾燥気味に育てるのがポイントです。
肥料を見直してみよう
肥料は必ず生育期(5月〜9月の間)に与えるようにしてください。
目安としては、緩効性肥料を2か月に1回程度与えます。
しかし、植物を育てるのが初めての方は扱いやすい液体肥料がおすすめです。
液体肥料はよく読み、希釈タイプの場合は水でうすめてから2週間に1回与えてください。
それでも葉先が枯れるときや葉の色が抜けてくる場合は、栄養が不足している可能性があります。
植物が育つのに必要な栄養素(リン酸、チッ素、カリウム)がバランス良く配合されている肥料を選びましょう。
ただし肥料の与え過ぎは逆効果になるので気をつけてくださいね。
この点は個人で判断するのが難しいので、フラワーショップなどで相談すると良いでしょう。
ドラセナが葉が枯れてしまった時のカットの仕方
枯れてしまったドラセナの葉は復活することはありません。
したがって、既に枯れてしまったドラセナの葉を甦生させるには、葉先をカットしてあげる方法もおすすめです。
最後に、剪定の方法を紹介します。
剪定時期は?
剪定時期はドラセナの生育期である5月〜9月に行うのが良いでしょう。
真夏に切ってしまうと強い日差しで葉が傷ついてしまう危険があるため、なるべく6月までに剪定するのがおすすめです。
葉が混み合っているときは害虫を防ぐこともできますし、病気の被害も抑えることができます。
しかし、冬期は植物が休眠期に入っているので、なるべく避けるた方が良いでしょう。
カットするハサミの選び方
葉をカットする場合は、植物になるべく負担をかけないようによく切れるハサミを使いましょう。
切れ味のいいハサミを使えば損傷が少なくなるので、植物が消費するエネルギーを最小限に抑えることができます。
病気を防ぐため、使用する前には必ず刃先をエタノールなどで消毒してください。
また、熱湯で消毒したりライターで炙って消毒するという方法もあります。
カットの仕方
葉先だけが枯れているとき・葉の先端だけが変色しているときは、枯れた部位だけを斜めにカットしましょう。
この時に他の健康な葉っぱと同じ形になるように整えてあげると、見た目も良くなります。
葉が全体的に枯れているとき・葉の3分の2以上が枯れている場合は、エネルギー活動が行われていない可能性があります。
したがって、茎の付け根部分から葉全体を切り取りましょう。
葉の全部に元気がなく萎れてきた場合は、思い切って全ての葉をカットする方法もあります。
カットしたら新芽が出て来るのを待ちましょう。
ドラセナの葉の先が枯れる時は早めに対策しよう
管理がしやすく風水効果も抜群なドラセナは、初心者にも人気の観葉植物です。
丈夫で長く楽しめるのが魅力ですが、育て方を間違ってしまうと根腐れしたり、葉の先が枯れるトラブルが発生することがあります。
ドラセナに限らず観葉植物の葉が枯れてきた場合は、植物からのSOSのサインです。
早めに対処して、トラブルを最小限に留めるようにしましょう。
ドラセナの育て方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。