サンスベリアの花を咲かせる方法を徹底解説!花が咲くのは不吉?
すらっと伸びた葉が印象的で、観葉植物として人気のサンスベリア。葉の形や模様を楽しむインテリアグリーンですが、うまく育てれば花を咲かせてくれますよ。
サンスベリアの花には不吉なイメージや怖い花言葉があるというのは、珍しいがための間違った噂です。むしろ前向きな花言葉や風水効果があるので安心してくださいね。
この記事では、サンスベリアにはどんな花が咲くのか、そして花が咲く条件や咲かせるための育て方のポイントなどを解説します。サンスベリアの開花に挑戦してみたい方は参考にしてみてください。
サンスベリアの花を咲かせてみたい!
サンスベリアは、空気清浄効果が高く見た目もおしゃれなことから、とても人気の観葉植物です。インテリアグリーンのイメージが強いですが、実は花も咲くことがあることをご存じでしょうか?
品種や環境が適していないと見られないとても珍しい花なので、咲かせられると周りに自慢できますよ。まずは、サンスベリアの花の特徴や花が咲く条件などを解説します。
サンスベリアの花の特徴
サンスベリアが開花の準備を始めると、葉と葉の間から花茎が伸びてきます。その花茎がどんどん長くなり、たくさんのつぼみを付けていくのです。
つぼみは細長くてうっすら黄緑色をしており、開花すると細かく避けた白い花を咲かせます。花びらはくるんと巻いていてまるで小さなユリのよう。どっしりとした葉が印象的なサンスベリアですが、真逆のイメージの繊細な花を咲かせてくれるのです。
1つ1つの花は小さいですが、1本の花茎にたくさんの花が咲くので、葉に負けないくらいの存在感を放ちます。
サンスベリアの花の香り
花の魅力は、その見た目の美しさと種類によって少しずつ異なる香りです。サンスベリアの花の香りは、ユリやジャスミンなどに似た上品で甘い香りだと言われています。人によってはバナナの香りに似ていると感じることもあるようですよ。
サンスベリアは花がたくさん咲くので、開花すると部屋に甘い香りが広がります。
これは、珍しいサンスベリアの花を開花させることができた人にしか楽しめない、貴重な香りです。
サンスベリアの花が咲く条件
サンスベリアの花が咲く条件はとてもシビアです。
長年サンスベリアを観葉植物として育てている方でも、まだ花を見たことがないという人も多いのではないでしょうか。
サンスベリアが花を咲かせる条件は、大きな株に育っていることと、生育環境が適していることです。大きな株に育てるには、数年かけてじっくり育てていかなくてはならないので、花を咲かせるまで時間がかかることもあるでしょう。
適した環境にするには、サンスベリアが大好きな日光をよく当て、適度な水やりと肥料が大切です。詳しくは後ほど解説しますが、この条件がそろったとき、春から夏にかけての夜間に花を咲かせます。朝になると花びらを閉じてしまうので、夜にひっそり花を観察できるのは、家主や家族だけの特権とも言えるでしょう。
また、室内温度が高ければ、冬にサンスベリアの花が咲いたという例もあるようです。
サンスベリアの花がもつ期間
せっかく咲いた珍しいサンスベリアの花。少しでも長く楽しみたいですよね。
サンスベリアの花もちは、株の充実度や環境によっても異なりますが、だいたい1週間くらいが目安のようです。
花を楽しめる期間は限られているので、開花したらぜひ写真などに収めておきましょう。
サンスベリアの花には不吉な意味がある?
サンスベリアの花には不吉な意味があるというウワサもあるので、花が咲くととまどってしまう人も多いようです。
しかし、サンスベリアの花にはそのようなネガティブな意味合いはまったくありません。
珍しくてあまり目にする機会がないことから、「不吉」というイメージになってしまったのかもしれません。日本では古くから、珍しいものや事象を「縁起が悪い」と印象づけることが多いので、その風習でサンスベリアの花にもネガティブなウワサが流れていると考えられます。
花が咲くのはむしろ「幸運」!
サンスベリアの花が咲くのは不吉でもなんでもなく、むしろ幸運なことです。
サンスベリアの花が咲くということは、株が元気に育ち、適した環境で育てられているということ。サンスベリアを上手に育てられているということなので、自信を持って花を愛でましょう。
サンスベリアの花を見られるのは喜ばしいことなので、不安に感じる必要は全くありませんよ。
サンスベリアの基本情報
ここからは、サンスベリアの基本情報について解説します。観葉植物として大人気のサンスベリアですが、見た目のおしゃれさや花の珍しさだけでなく、飾ることでさまざまな良い効果をもたらしてくれますよ。
サンスベリアの花言葉や風水効果についても見ていきましょう。
サンスベリアの花言葉
サンスベリアには「永久」や「不滅」などの花言葉があります。
これはサンスベリアの別名が「チトセラン」で、「チトセ(千歳)」が長い年月を表す言葉ということから由来しています。
先ほど解説したように、サンスベリアの花は珍しいがゆえに、不吉な花という間違ったイメージも存在します。そのことから、花言葉も怖い意味があるという誤解が広まっているようです。
しかし、サンスベリアには怖い花言葉はないので、安心して自宅に飾ったりギフトとして贈ったりしても大丈夫です。むしろ、結婚や引っ越し、開業祝などに適した花言葉をもっていますよ。
サンスベリアの空気清浄効果
観葉植物の中には空気清浄効果が高いとされている種類があり、それらは「エコプラント」とも呼ばれています。その中でもサンスベリアは、トップクラスの空気清浄効果を発揮するとされており、部屋の空気をきれいにするためにおすすめの観葉植物なのです。
具体的には、ホルムアルデヒドやキシレン、ベンゼンなどの空気中の有害物質を除去する効果があるとされていますよ。
また、葉が大きい分光合成も活発に行うので、たくさんの二酸化塩素を吸収し、酸素を放出してくれるのです。さらに、マイナスイオン効果により、気持ちをリラックスさせてくれるでしょう。
サンスベリアの風水効果
風水を意識して、家の中に植物をたくさん飾っている人も多いのではないでしょうか。風水は、自然のもつパワーを取り入れる考え方なので、お日様の光と豊かな土、きれいな水で育つ植物は、それだけで開運アイテムになります。
サンスベリアの特徴である大きくて先が鋭い葉。風水では、尖った葉には強い気が宿るとされており、邪気を払ってくれるといわれています。さらに、サンスベリアのように上にまっすぐ伸びる植物は、生命力が強いイメージから、良い気を招く効果も期待できるのです。
ほかにも、サンスベリアは金運や仕事運との相性が良いとされているので、仕事部屋やオフィスに飾るのも良いでしょう。
サンスベリアの花を咲かせる方法
サンスベリアの花を咲かせるためには、元気で大きな株に育てること。そのためには、サンスベリアに合ったお世話を続ける必要があります。
サンスベリアはそれほど育てるのが難しくない植物で初心者の方にもおすすめですが、とくに以下のような点に注意してみてください。
水やり
サンスベリアは肉厚の葉に水分をたくさん蓄えています。そのため、水やりは控えめにして、どちらかというと乾燥気味に育てるくらいで十分です。逆に水をやりすぎると根腐れを起こす原因にもなります。
春から秋にかけては、土の表面が乾いたタイミングで、鉢底から水があふれるくらいたっぷりと水をやりましょう。その際、鉢の受け皿にたまった水をそのままにしていると、雑菌や害虫の繁殖の原因になるので捨てるようにしてください。
サンスベリアが休眠期に入る冬は、1ヶ月に1度くらいの頻度で構いません。室温が10度以下になる真冬は、サンスベリアの成長が止まるので、水やりをやめても大丈夫です。
日当たり
サンスベリアは耐陰性のある観葉植物なので暗い室内でも育ちますが、花を咲かせるためにはたっぷりの日光を浴びせてあげることが大切です。できるだけ日当たりのよい明るい窓際に置きましょう。ただし、直射日光が当たりすぎると葉が黄色く変色してしまうため、レースカーテン越しやスリガラスの側がおすすめです。風通しを良くすることも大切なので、天気が良い日は窓を開けて空気の流れを作ってあげましょう。
熱帯地方が原産のサンスベリアは寒さに弱いので、冬は温かい室内でお世話します。その際にはエアコンの風が直接当たらないように注意しましょう。
肥料
サンスベリアの花を開花させるには、株を大きく元気に育てるのがポイントです。そのためには、適度な肥料を与えて株の成長を促しましょう。
春から秋の育成期には、じっくり効いていく緩効性の置き肥を1〜2ヶ月に1度、もしくは液体肥料を2週間に1度程度与えます。冬はサンスベリアが休眠期に入るため、肥料は必要ありません。
ただし、肥料が多すぎると葉ばかりが茂って葉の成長にエネルギーが必要になるので、花が咲きにくくなります。
剪定
観葉植物によっては、適度な剪定によって樹形を整えたり風通しをよくする必要がありますが、サンスベリアはとくに必要ありません。
ただし、しおれかかっている葉や、葉焼けによって変色している葉は、すみやかに根元からカットしましょう。そのままにしていると、元気な葉に栄養が行かなくなってしまいます。
また、サンスベリアは葉挿しによって増やすことができます。元気な葉を根元からカットし、10cm程度の長さに切り分けたら切り口を下にして全体の1/3を土に挿し込みましょう。
植え替え
サンスベリアを同じ鉢でずっと育て続けていると、鉢の中に根が回りきってしまい、根腐れを起こしてしまいます。少なくとも2年に1度のペースで、それまでより一回り大きな鉢に植え替えましょう。
植え替える際には、根をほぐして古い土を落とします。鉢底には、軽石や鉢底ネットを敷いて水はけが良くなるようにしておきましょう。
土も新しいものを用意しますが、もし手に入ればサンスベリア用の土がおすすめです。無ければ、観葉植物用の土を使いましょう。
サンスベリアの花が咲いた後は?
サンスベリアの花が咲いたら、その後人の手によってきちんと処理してあげなければなりません。サンスベリアは花茎の下の方のつぼみから開花していきます。
一番上の花が咲く頃には、下の花はしおれていくので、咲き終わった花は順次摘み取っていきましょう。そのままにしておくと、見た目がきれいではないだけでなく、不衛生になってしまいます。
ただし、株を成長させたいのか、それとも種を採取したいのかで花後の処理が変わってきますよ。
サンスベリアの株を成長させたい場合
サンスベリアの株をその後も成長させたい場合は、花が咲き終わったら早めに花茎ごと切り取りましょう。そのままにしていると、種をつくろうとしてエネルギーを消費してしまい、株が弱ってしまいます。
もし花芽の状態で1~2週間たっても伸びるなどの変化が見られない場合、そのサンスベリアには花を咲かせるだけのエネルギーが足りていないのかもしれません。残念ですが花を諦めて根元から切り取ってあげましょう。
サンスベリアの種を採取したい場合
サンスベリアの花から種を採取したいのであれば、花が咲いたらそのままにしておきましょう。自然界に自生しているサンスベリアであれば、花から分泌される密に集まってきた虫を介して受粉されるのですが、観葉植物として室内で育てているのであれば、人工受粉させなければなりません。
うまく受粉できれば、オレンジ色の実をつけ、その中に種をつくります。種を採取できれば、発芽させることでサンスベリアを増やすことができますよ。
サンスベリアはプレゼントにもおすすめ
おしゃれで育てやすく、空気清浄効果も高いサンスベリアは、プレゼントにもおすすめです。花言葉も「永久」や「不滅」など縁起が良いので、そのイメージに合うシチュエーションで贈ってみてはいかがでしょうか。
ただし鉢植えを贈る際には、相手の方の家に飾れるスペースがあるかどうかの配慮が必要です。普段から観葉植物を育てている方であればそれほど心配はありませんが、初めて育てる方には事前に確認をとっておくと安心です。
結婚祝い
サンスベリアの「永久」という花言葉は、これからの末永い幸せを願う意味として結婚祝いにぴったりです。新居をおしゃれに彩るインテリアグリーンになってくれることでしょう。
また、風水においてサンスベリアは健康運をアップさせてくれるといわれているので、夫婦そろっていつまでも健康でいてほしいという願いもこめられます。
サンスベリアは育て方がそれほど難しくないので、共働きで忙しいご夫婦でも安心です。
引越し祝い
サンスベリアの「永久」や「不滅」などの花言葉は、その生活が長く続くことのイメージにもつながるので、引っ越し祝いにもおすすめです。
「幸せな暮らしがいつまでも続いていきますように」というメッセージを添えて贈ってみてはいかがでしょうか。
サンスベリアはどんなインテリアにもマッチしやすいので、相手の家の雰囲気にしっくりなじんでくれることでしょう。スタイリッシュでかっこいいイメージもあるので、男性への引っ越し祝いにも最適です。
開業祝い・入学祝い
風水においてサンスベリアが金運や健康運を上昇させてくれると言われていることから、新しく仕事を始める人への開業祝いや、子どもの健やかな成長を願う意味で入学祝いにもおすすめです。
開業祝いや開店祝いにサンスベリアを贈るときには、お店やオフィスのスペースに合うサイズでお贈りましょう。大きすぎると通行を妨げたりスペースを圧迫したりなど、かえって迷惑をかけてしまいます。
また、入学祝いにサンスベリアを贈るなら、子ども部屋に置きやすいサイズ感にしましょう。子ども1人でも簡単に鉢を移動させられるくらいの大きさが目安です。
サンスベリアの花に関するよくある質問
最後に、サンスベリアに関してよく寄せられる質問とその回答を解説します。
サンスベリアを育てようとするときに気になる項目だと思うので、チェックしてみてくださいね。
「サンスベリア」と「サンセベリア」は違う植物?
サンスベリアとサンセベリアは、呼び方は違えど同じ種類の観葉植物です。メディアやお店によって呼び方が分かれていますが、どちらを使っても問題ありません。
サンスベリアの英語のつづりが「Sansevieria」なのですが、「se」の部分の発音があいまいで「セ」にも「ス」にも聞こえることから、いつのまにか2つに分かれてしまったのでしょう。
花が咲かない品種はある?
サンスベリアにはさまざまな品種が存在します。サンスベリアの花は珍しく、あまり見かけないことから花が咲く品種が限られているイメージがあるようですが、基本的にどの品種でも花が咲く可能性はあります。
サンスベリアに限らずどんな植物にも花は咲くのですが、条件が厳しかったり、頻度が少なかったりするので花のイメージが少ない植物も多いのです。
サンスベリアの花が咲くかどうかは品種ではなく株の状態や環境が影響するので、適切なお世話を意識しましょう。
サンスベリアの種類に関しては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
種類がたくさん!サンスベリアの豊富すぎる品種とその特徴とは?
サンスベリアの花は毎年咲く?
サンスベリアの花は、育成環境を大きく変えない限り、1度開花すると翌年以降も続けて花が咲きます。条件が合えば、1年に2度花を咲かせることもあるようですよ。
サンスベリアの花が咲いたけど、これっきりかもしれない……という心配はあまりいりません。
サンスベリアの花が咲いたら、どんな育て方をしていたかを振り返ってみて、そのお世話を続けられるように頑張ってみてください。
サンスベリアの花の魅力を知ろう!
サンスベリアの花は珍しく、見たことがない方も多いでしょう。
その姿はとても繊細で美しく、上品で甘い香りも魅力です。根気よく育てないとなかなか花を咲かせてくれないこともありますが、愛情をこめてお世話を続けてみましょう。
今回解説した育て方のポイントを参考にしながら元気なサンスベリアを育てて、開花にチャレンジしてみてくださいね。
サンスベリアを育てる際のトラブルについては以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。