お彼岸の花のマナーとは?花の種類や相場、おすすめの供花3選を紹介
花はプレゼントとして、さまざまなシーンで大切な人へ贈られています。
結婚祝いや合格祝い、昇進祝いや退職祝いなど、お祝いのシーンや誰かの新しい門出を祝う時に、特に贈られることが多いのが花です。
「花を贈る」と聞くと、多くの人がこのようなシーンでの花を思い出すことでしょう。
確かに、お祝い事やおめでたいシーンで贈られることが多い花ですが、亡くなった方にも花は手向けられています。
ご先祖様や故人を思い、お仏壇やお墓に花が供えられるのです。
お彼岸には、親戚一同花を手向けたり、墓参りに行く際の花を選んだり、花を選ぶタイミングがいくつかあります。
よく耳にすることの多い「お彼岸」ですが、お彼岸の日に花を供える場合、その経験がなければどんな花を供えればいいのか、きっとわからないことでしょう。
本記事では、お彼岸の日にはどんな花を供えればいいのか、どんなマナーに気を付ければいいのか、お彼岸と花の関係について詳しく解説していきます。
お彼岸とは?
そもそも、お彼岸の日がどんな日なのか、詳しく知らない人も多いかもしれません。
よく耳にする言葉かもしれませんが、意外とその実態について熟知している人は少ないことでしょう。
ですが、「お彼岸の日にお墓参りに行った」「亡くなった親戚の自宅に行き、お線香をあげてきた」など、お彼岸にまつわる経験をしたことがある人はたくさんいるものです。このようにお墓参りや仏壇にお線香をあげる際には、花を供える機会がいくつかあります。
お彼岸は亡くなった方を偲び、思いを馳せる日本の大切な風習として古くから根付いています。
お彼岸はいつ?
お彼岸の日は、春と秋の2回訪れます。
年に2回あるものだということを知らない人も意外と多いものですが、春分の日や秋分の日が深く関わっていることを知らない人も多いでしょう。
昼と夜の長さが同じになる春分の日と秋分の日を挟み、前後3日合わせて合計7日間を「彼岸」といいます。
「彼岸」という言葉そのものは、仏教の世界に通ずる言葉です。
ご先祖様がいらっしゃる世界を「彼岸」と呼ぶのに対し、生きている私たちのこちら側の世界を「此岸」といいます。
このお彼岸の日の7日間に仏様の供養をすれば、亡くなった方が極楽浄土へ召されるという考えに基づいているのです。
そのため、お彼岸の日はこの世と極楽浄土が最もつながりやすい期間とされ、法要を営む日となりました。
それぞれ「春彼岸」「秋彼岸」と呼ばれ、春のお彼岸は毎年3月の春分の日を挟んだ前後3日間の合計7日間、秋彼岸は9月の秋分の日を挟んだ前後3日間の合計7日間です。
ちなみに、お彼岸の初日の日は「彼岸の入り」と呼び、7日目の最終日は「彼岸あけ」といいます。
春分の日と秋分の日当日は、その真ん中の日に該当するため「彼岸の中日」と呼ばれています。
お彼岸の日にすること
お彼岸の日にはお墓参りに行ったりするほか、納骨堂参りや親戚などの自宅へ伺い、仏壇にお線香をあげたりします。
またお墓参りでは、お墓周りの掃除をしたり、花や水、お菓子などをお供えするのが一般的です。
そのほか、お寺などでは「彼岸会」と呼ばれる会が営まれます。
彼岸会とは、読経はもちろんのこと、檀家さんなど多くの人が寺に集まり、合同で故人を偲び、ご先祖様を供養し対話をする法要です。
お彼岸の花を選ぶ際のマナー
お彼岸の日にお花を選ぶ際には気を付けなければならないマナーがあります。
ここからはお彼岸の花を選ぶ際の注意点やマナーを解説いたします。ぜひ今一度確認してみてください。
彼岸の入りの前日か当日に到着するように手配する
「入り花を折らぬ」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
この言葉は、「お彼岸の日に入ってから慌てて準備するのではなく、時間に余裕をもって準備しておきましょう」という意味を持ちます。
お花を供えるのなら、彼岸の初日にあたる「彼岸の入り」の午前中までには届くように手配することがベストです。
どんなに遅くても、「彼岸の中日」までに届けるのがマナーとされています。
お彼岸の時期は、花屋さんもとても込み合うものです。
その年のお彼岸が何日なのかは事前にわかっていることなので、インターネットなどの注文を利用すると、効率よく注文することができます。
供えたい日を指定し、早めに注文するなど、できるだけ早めの準備を心がけましょう。
花の色味は白のみにこだわらなくても大丈夫
供花は、白を基調とした花が一般的です。しかし、お彼岸の時期、ご仏壇や墓前に供える花の色のマナーに明確な決まりはありません。
お彼岸はその季節に出回るものを供える習慣があるため、季節の花をお供えすることが多いためです。したがって、白のみにこだわらず、淡い色や個人が好きだった花、故人が好きだった色などを選んでも失礼にはあたりません。
供花には「供える方の心を清める」「ご先祖様を飾る」「命の儚さを学ぶ」といったさまざまな意味があるため、ぜひ故人が好きだった花を選んでご先祖様を偲びましょう。
メッセージも忘れずに
お彼岸の花を選ぶ際は、メッセージも一緒に添えましょう。花そのものが花言葉を持ち、選ぶ人の気持ちを届けてくれるものですが、さらに言葉でも気持ちを現すと、受け取った人はとても嬉しく思います。
花を選ぶ際には、故人や親戚へのメッセージカードなどを添えるとその花を選んだ側の気持ちをさらに詳しく、そして強く届けてくれるはずです。
マナー違反となる花
お彼岸の日に選ぶべき花に決まりはありませんが、できるなら避けた方がいいとされている花はあります。
それは、ツルがある花やトゲがある花です。
ツルは絡みつくものであり、「不幸が絡みつく」「故人がこの世に絡みつき成仏できない」などといった、マイナスイメージを抱かせてしまいます。
また、トゲがある花もお供え物の花としてはあまり好ましくありません。
うっかりトゲで指を刺してけがをしてしまうこともあり、「攻撃的」なイメージを抱かせるからです。
また、毒があるとされる水仙やスズランなども、あまり好ましくない花とされています。
お彼岸の花の相場のマナー
次に、お彼岸の日に供える花の相場のマナーについて解説していきます。
- お供えの場所がお墓の場合
- お供え場所がご仏壇の場合
それぞれ解説していきますので、参考にしてください。
お供えの場所がお墓の場合のマナー
お供えのする場所がお墓の場合、盛大で華美な花束を贈ればいいというわけではなく、かといって見た目に貧相な花束を贈っても失礼にあたります。
お供えの場所がお墓なら、¥2,000〜¥10,000が目安の金額です。
お供え場所がご仏壇の場合のマナー
お供えしてもらう場所がご仏壇の場合、その目安となる相場価格は¥3,000〜¥5,000です。価格帯が高い「豪華すぎる花」も選ぶべきではないでしょう。
ご仏壇は、お供えするための広いスペースが確保できなかったり、簡単に飾ることができるという点から、フラワーアレンジメントなどがおすすめです。
フラワーアレンジメントなら、予算に合わせていろいろな花を組み合わせ、大きさも考えながら注文することができます。
お彼岸の日におすすめの花
本項目では、お彼岸の日におすすめの花の種類をご紹介します。
菊(キク)
お供えする花としてよく知られているのが「菊」です。
菊は日本を代表する花、国花としても知られる花ですが、お彼岸の日に限らず、お墓やお仏壇にお供えされています。
お供え物としての菊を思い浮かべた時、真っ白な菊を思い出す人も多いかもしれませんが、菊にはたくさんの色の種類があります。
「高貴」「高尚」などの花言葉があり、色によっても花言葉は異なるものです。
これらの花言葉や、「邪気を払う」という意味を持つことから、ご先祖様にお供えする花として昔から手向けられています。
花が長持ちすることから、長生きの象徴としても知られることも、お供え物の花として有名な理由です。
ユリ
定番の花として、菊の次によく思い出されるのが「ユリ」の花です。
特に白いユリは、見るからに気品にあふれ、その高貴さからご先祖様にふさわしい花として供えられています。
菊同様、花が長持ちする点もよくお供えされる理由ですが、花が開くと花粉が落ちやすく、衣類を汚してしまうことがあるので、注意が必要です。
花が開いたらすぐに花粉を取ると、安心してしばらく飾っておくことができます。
カーネーション
母の日に贈られる、定番のプレゼントとして有名なのがカーネーションです。
母の日の歴史誕生はアメリカにあり、娘が亡くなった母の祭壇に供えたことが、その始まりとして知られています。
カーネーションにもいろいろな色があり、その可憐で可愛らしい姿から、多くの人に愛されている花です。
スイートピー
淡い色が印象的なスイートピーは、その色味の優しさから春らしさを感じさせる花でもあります。
ほのかな香りや、その可愛らしさから女性人気の高い花です。
春らしい花として、春のお彼岸の日にピッタリの花です。
フリージア
フリージアは、小さい花がたくさんあつまって咲く姿が特徴的ですが、香りも魅力的なお花です。花には詳しくなくとも、フリージアの香りならわかる、という人も多いかもしれません。
極楽浄土にいらっしゃるご先祖様や、亡くなった方々は香りを楽しむものだとされています。
甘い香りのするフリージアをお供えすれば、故人が喜んでくれることは間違いないでしょう。
白い花
お彼岸の日に選ぶ花に決まりがないように、色にも決まりはありませんが、迷う時には白いお花がおすすめです。
白には「純白」「清楚」というイメージや、何色にも染まっていないというイメージがあり、お供え物として飾られる花にはよく白い花が選ばれています。
故人が亡くなってから、まだそんなに日にちが経過していない時には、特に白い色の花や、淡い色目の花がおすすめです。
故人が好きだった花
故人のためにお供えするのですから、故人の好きだった花がわかるのであれば、その花をお供えするのもいいでしょう。
故人が好きだった色でまとめたり、好きそうな雰囲気のアレンジにするのもおすすめです。
お彼岸に贈る花ならプレミアガーデン
「プレミアガーデン」
お彼岸に花を贈りたいけれど、どのような花を用意したら良いか悩む、お値段以上の素敵な花を用意したい、予算内でも見栄えのする花にしたい、というようなお悩みがあるなら、高級花をリーズナブルな価格で購入できるプレミアガーデンの利用をご検討ください。
最後に、プレミアガーデンからお彼岸に供えるフラワーギフトとしておすすめの商品をご紹介します。
ご供花 胡蝶蘭3本立
商品ページ:ご供花 胡蝶蘭3本立
贈りものの定番である胡蝶蘭はお彼岸でも利用されている花です。こちらは三本立てとなっていて、80cmの高さに30輪前後の花がついているので、とても存在感があります。見栄えのするお彼岸の花になるでしょう。
胡蝶蘭特有の上品さや、凛とした雰囲気がとても素敵ですよ。胡蝶蘭が人気なのは、見栄えが良いというだけでなく、香りがほぼなく、花粉が出ないということも挙げられます。美しい状態を長く楽しめる花で、お手入れも難しくないのも魅力です。
優しい色合いが人気のアレンジメントフラワー
商品ページ:優しい色合いが人気のアレンジメントフラワー
お彼岸の花では、フラワーアレンジメントを用意することも可能です。こちらのフラワーアレンジメントは白い花を使った優しい色合いのデザインです。愛らしさの中にも落ち着いた雰囲気があるので、供花としても贈りやすいでしょう。
白い花の花言葉は、「清楚」「清純」などをイメージするものが多くなっていますので、贈る相手を選ばずに届けることができます。
白でまとめた、高さのあるお洒落アレンジメントフラワー
商品ページ:白でまとめた、高さのあるお洒落アレンジメントフラワー
見栄えのするフラワーアレンジメントを探しているなら、落ち着いた印象でも存在感のあるこちらの商品がおすすめです。高さが90cmと上に伸びたデザインで、スリムタイプなので、横幅のスペースが少なくても置くことができます。
白い花で構成されていて、和洋折衷どのようなお部屋にも飾りやすいでしょう。優美で豪華ですが、派手すぎないのでお彼岸にもぴったりです。
まとめ
お彼岸の日は、日本人にとってご先祖様や故人を偲ぶとても大切な日です。
そんな大切な日に供える花だからこそ、故人のことを思い、慎重に花を選ぶ必要があります。
どんな花を供えても問題ありませんが、より供える人が故人のことを考えて選んだ花なら、ご先祖さまや故人もきっと喜んでくれるはずです。
お彼岸の日は1年に2回あります。
お彼岸の日が持つ意味を忘れず、素敵な花を供えることで、故人やご先祖様とつながっていることができます。
日本特有の風習であるお彼岸の日を大切にし、素敵な花を手向けることで、ご先祖様や故人を偲ぶ心が、これからも子孫代々に引き継がれていくのです。