南国ムード満点!おすすめのトロピカルフラワー11選

ハワイなどの南国地域に咲くようなトロピカルフラワーは、日本の夏の暑さにも負けない強さを持っており、切り花が長持ちしにくい夏場でも観賞期間の長いものが多くあります。

トロピカルフラワーとして呼ばれているお花は、眩しいビビッドカラーをしていたり個性的な姿をしていたりと、見た目が華やかなものが多いのも特徴です。

お部屋を夏っぽくしたい、雰囲気を変えたい……などインテリアにお悩みの方は、華やかなトロピカルフラワーを取り入れれば一気に夏らしくお部屋の雰囲気を変えることができますよ。

今回は、そんなトロピカルフラワーの中からおすすめしたい11種類の人気品種と、トロピカルフラワーの切り花を長持ちさせるお手入れ方法についてご紹介します。

この記事を参考に、ぜひ素敵なトロピカルフラワーを生活に取り入れてみてください。

 

南国の雰囲気あふれるトロピカルフラワーたち

一般的にトロピカルフラワーと言われるものは、夏に旬を迎える花だけではなく、熱帯地域などの暑い地域で育つ花や、どことなく南国チックな雰囲気を持っている花なども含めて「トロピカルフラワー」と呼ばれます。

トロピカルフラワーにははっきりとした定義付けはないのですが、南国めいた雰囲気を持っている人気のお花をいくつかご紹介していきたいと思います。

 

ハイビスカス

科・属 アオイ科・フヨウ属
和名 仏桑花
英名 Hibiscus
学名 Hibiscus
原産地 熱帯・亜熱帯地域
花言葉 「新しい恋」「常に新しい美」「繊細な美」「華やか」

トロピカルフラワーとして、まず上がりそうなお花は「ハイビスカス」ですね。

ハイビスカスの花はアロハシャツなどの柄としてよく使われており、まさしく夏をイメージさせるお花です。

ハワイのシンボルフラワーにもなっているハイビスカスは、英名で「チャイナローズ」とも呼ばれています。確かにバラのような見た目にも見える豪華さや華やかさを持っていますね。

ハイビスカスの艶やかな花は一日花で、朝に開いた花は、夜になると萎んでしまいます。しかし、ハイビスカスはどんどん新しい花を咲かせていきますので、ひとつひとつの花の寿命は短いのですが、全体的な観賞期間は長いです。

ハイビスカスの花は一日花ですから切り花には不向きですが、プレゼントの際には鉢植えで贈ると良いでしょう。

ハイビスカスの花の名前は、美を司るエジプトの神である「ヒビス神(hibis)」と、ギリシャ語で似るという意味を持つ「isko」を語源に組み合わせて、「hibiscus」の名前になったのだという説があります。

 

プルメリア

科・属 キョウチクトウ科・インドソケイ属
和名 インド素馨(そけい)
英名 Plumeria, Frangipani, Temple tree
学名 Plumeria
原産地 メキシコ、キューバ、グアテマラなどの中南米
花言葉 「気品」「恵まれた人」「日だまり」「情熱」「内気な乙女」

プルメリアの花は、ハワイでは街中に植えられているほどポピュラーなお花です。

中でもハワイで通年栽培されている「シンガポールホワイト」という品種は、花の中心が黄色い花びらを持っていますが、ハワイの首飾りである「レイ」に使われている花として有名です。

他にも、ピンク色の花びらが中心にいくにつれて黄色くなっていく「ディバイン」、同じくピンク色と黄色とグラデーションがきれいな品種である「モナリザ」など、定番の白いプルメリア以外にも、南国ムード満点のプルメリアがたくさんありますよ。

 

ブーゲンビリア

科・属 オシロイバナ科・ブーゲンビリア属
和名 筏葛(いかだかずら)
英名 Bougainvillea
学名 Bougainvilleae
原産地 中南米
花言葉 「あなたしか見えない」「あなたは魅力に満ちている」「秘められた思い」

ブーゲンビリアの花びらに見える美しい部分は、葉が変化してできた苞です。この苞を筏(いかだ)に見立てて、中心部にある雌しべのように見える花を、その上に立っている人に例え、「筏葛(いかだかずら)」という和名を持っています。

この葛(かずら)とは、日本で古くから呼ばれているつる性の植物の名称です。

ブーゲンビリアにも魅力的な品種がたくさんあり、紫に近いピンク色の「サンデリアーナ」や、鮮やかな濃いピンク色が美しい「バッティアナ ミセス・バット」。

ライトピンクが美しい「フジ」、眩しいオレンジ色を持つ「カリフォルニア・ゴールド」などカラフルな色合いの品種が並ぶ中、「ダブル・ホワイト」という純白の花びらを持つ品種も人気の高い種類となっています。

 

ドラセナ

科・属 リュウゼツラン科・ドラセナ属

(キジカクシ科・リュウケツジュ属)

和名 匂い千年木(においせんねんぼく)
英名 dracaena, dragon tree
学名 Dracaena
原産地 熱帯アフリカ
花言葉 「幸福」

ドラセナは観葉植物としてポピュラーな品種ですが、実は花が咲くことをご存じでしょうか。

ドラセナは、大きく育った株がごく稀に花を咲かせますが、その開花は5〜10年に一度あるかないかとも言われている貴重な瞬間です。長くドラセナを育てている方でも、なかなか見る機会がないそうです。花は形状が品種によって違い、細長いツツジのような小花を咲かせるものや、小花が球状に集まった咲き方などがあります。

 

クルクマ

科・属 ショウガ科・クルクマ属
和名 鬱金(うこん)
英名 Siam tulip
学名 Curcuma alismatifolia、Curcuma petiolata
原産地 タイ
花言葉 「忍耐」「乙女の香り」「あなたの姿に酔いしれる」

「クルクマ」は、和名の「鬱金(うこん)」と聞くとピンときますよね。ショウガ科クルクマ属のウコンは、食用をウコン、観賞用はクルクマと呼ばれているのです。

ハスの花にもチューリップにも似ている姿を持つ個性的なクルクマは、英名で「Siam tulip(サイアムチューリップ)」とも呼ばれています。

このチューリップのようにも見える桃色に染まった部分は、葉が変化してできた苞(ほう)という組織で、この苞に守られるようにして、中心部分に本来の花が咲いています。

苞は花びらのように早く散ることはありませんから、美しい姿を長く眺められるお花です。

クルクマはハスの花に姿が似ているので、日本では盆花として飾られることもあります。

夏の暑さにも強く長持ちしやすい花なので、切り花にして飾る際には、クルクマの苞の根元へ水を溜めるようにして霧吹きなどで水をかけると長持ちしますよ。

 

モカラ

科・属 ラン科・モカラ属
和名 モカラ
英名 mokara
学名 X Mokara
原産地
花言葉 「優美」「気品」「美人」

ラン科の花である「モカラ」は、濃いピンクや赤、オレンジや黄色など、ビビッドカラーが多いお花です。

モカラは人工的に交配されて誕生した品種で、バンダ属・アスコセントラム属・アラクニス属の3種類のランから生み出されました。

代表的な品種は「カリプソ」というやや青みのあるピンク色の花びらを持つ品種で、ほっそりとした花びらが繊細な印象を受けるお花です。

赤系の花を持つのは「アリスタ」という品種で、全体的に丸みを帯びているやさしげな雰囲気を持っています。

オレンジや黄色系には「イースタンビガー」があり、花びらには斑状の模様が入っているのが特徴的です。

「ムーンライトイエロー」という品種もオレンジや黄色系の花ですが、イースタンビガーのように花びらに模様は入っていません。

 

アンスリウム 

科・属 サトイモ科・アンスリウム属
和名 大紅団扇(おおべにうちわ)
英名 Tailflower, Flamingo flower, Heart of Hawaii
学名 Anthurium
原産地 熱帯アメリカ
花言葉 「情熱」「印象深い」「恋にもだえる心」

ハート型の器のような仏炎苞が魅力的な「アンスリウム」も、トロピカルムード満点のお花です。

赤いハート型でつやつやとした仏炎苞に支えられるようにして、中心部にサトイモ科特有の肉穂花序(にくすいかじょ)という小花の集まった棒状の花が咲いています。

西洋ではハート型に例えられていますが、日本ではこれをうちわに見立てて、「大紅団扇(おおべにうちわ)」という和名が付けられています。

ハワイでは「Heart of Hawaii」という別名も持っており、ハート型にちなんでバレンタインデーに贈る花として人気がある植物です。

アンスリウムには、定番カラーである赤以外にも、ピンクや白、オレンジや黄色、緑色などのバリエーションがあり、仏炎苞の色によってかなり雰囲気が変わりますので、自分好みのアンスリウムを見つけてみてくださいね。

 

アンスリウムについて詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

アンスリウムを飾ろう!特徴と枯れさせないための育て方を紹介

 

デンファレ

科・属 ラン科・デンドロビウム属
和名 長生蘭(チョウセイラン)
英名 cooktown orchid
学名 Dendrobium phalaenopsis
原産地 日本、熱帯アジア、ネパール、ニュージーランド
花言葉 「お似合いのふたり」「有能」

デンファレのお花は、ハワイの伝統的な首飾り「レイ」に使う花材としても有名ですが、トロピカル系のドリンクを注文するとグラスに添えられていたり、タイ料理などでお皿に添えられたりする、飾り用のお花としても幅広く使われています。

デンファレという呼び方は通称で、正式な名称は「デンドロビウム・ファレノプシス」になります。属名である「デンドロビウム」は、ギリシャ語の「デンドロン(樹木)」と「ビオン(生命・生活)」が組み合わさったものです。

胡蝶蘭の花によく似ているデンファレは、胡蝶蘭同様に土に根付いて育たない着生植物なので、その性質を表した名称になります。

デンファレの中でも最も定番の品種は「ソニア」という濃いピンク色の花びらを持つ品種で、料理などの飾り花として使われているのもこのソニアです。

ソニアのような濃いピンク色以外にも、淡い色合いのピンク色や、白、緑などの花色もありますよ。

胡蝶蘭の花の形に似ていながらも、胡蝶蘭よりもカジュアルなシーンで活躍してくれるお花です。

 

ストレリチア

科・属 バショウ科・ゴクラクチョウカ属
和名 瑠璃極楽鳥花(るりごくらくちょうか)、扇芭蕉擬(おうぎばしょうもどき)
英名 bird of paradise tree
学名 Strelitzia nicolai
原産地 南アフリカ
花言葉 「輝かしい未来」「あたたかい心」

「ストレリチア」は学名である「ストレリチア・ニコライ」の呼び方でも多く流通している観葉植物ですが、南国地域に生息する極楽鳥によく似たカラフルな花を咲かせるため、極楽鳥花(ごくらくちょうか)の名称でも親しまれています。

オーガスタと呼ばれることもありますが、オーガスタの名前で流通しているほとんどは大型のストレリチア・ニコライのことで、本来のオーガスタとは、このニコライにとてもよく似ている品種の「アルバ」というものなので、購入の際は少しややこしいかもしれません。

アルバを求めている場合には、オーガスタと誤表記されているものを購入しないように注意しましょう。

ストレリチアは、その独特な姿の花以外にも、バナナに似た大きい特徴的な葉を持っています。それもそのはずで、南国フルーツとしておなじみのバナナも、バショウ科バショウ属であり、ストレリチアと同じくバショウ科の仲間なのです。

 

レッドジンジャー

 

科・属 ショウガ科・ハナミョウガ属
和名 赤穂月桃 (あかぼげっとう)
英名 Red ginger
学名 Alpinia purpurata
原産地 太平洋諸島
花言葉 「一日だけの恋」「あなたを信じます」

眩しいほどの鮮烈な赤色と、緑色の葉茎とのコントラストが美しい「レッドジンジャー」も、その色の鮮やかなコントラストから南国の雰囲気をまとっている植物です。

この鮮やかな部分は苞(ほう)で、本来の花は白く小さな花であり、苞の中でひっそりと守られて咲いています。

レッドジンジャーの日本での主な生産地は、沖縄県にある石垣島で、気候条件から沖縄本島より南でしか栽培ができない品種です。

1本だけでも存在感が抜群なレッドジンジャーは、ひとつアレンジメントに加えるだけで全体を引き締め、がらりと雰囲気が変わります。モダンなテイストやシックなアレンジメントなど、大人っぽくまとめたいときやビビッドカラーのアレンジメントを作りたい場合には、ぜひレッドジンジャーを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

ミニパイナップル

科・属 パイナップル科・アナナス属
和名 姫パイン、花パイン
英名 Ornamental ananas, Miniature pineapple
学名 Ananas nannus
原産地 熱帯アメリカ
花言葉 「完全無欠」「あなたは完璧」「歓迎」

ミニサイズのパイナップルを楽しめる「ミニパイナップル」はとても可愛らしい見た目をしているのですが、残念ながら食用ではなく、観賞用のパイナップルです。

葉はアロエのようにギザギザと尖って棘を持っており、肉厚の質感を持ちます。

学名の「Ananas nannus(アナナスナヌス)」とは、ブラジル語の「Ananas(パイナップル)」と「nanus(小さい)」を組み合わせてできた名称です。

伸びた茎先にちょこんと刺さっているようにできた小さな果実は、まるでリンゴ飴のような形状をしています。アレンジメントではインパクトのあるアクセントとして活躍してくれそうですね。

 

切り花のトロピカルフラワーを長持ちさせよう

トロピカルな雰囲気を持っているお花は、主に夏場にプレゼントとしてもらったり、生花店などで購入して持ち帰ったりすると思いますが、気温の高い夏は切り花が早く痛みやすい季節です。

少しでも長く美しい姿を楽しむためには、正しい方法で日々お手入れする必要があります。

切り花を長持ちさせるケア方法を覚えて、きれいな花を長く楽しみましょう。

 

水替えは毎日忘れずに

夏場に切り花がすぐに傷んでしまう原因のひとつとして、水の中で雑菌が繁殖することがいちばんの原因です。

水中で雑菌が繁殖すると、茎の腐食が早まり、茎から水を吸い上げる力が弱くなってしまうために、切り花が早くに枯れてしまうのです。

トロピカルフラワーなど、茎の吸水力があるお花は、なるべく花器に入れる水の量を少なめにするよう心がけましょう。そして、できるだけ毎日新しい水へと取り替えて、水を替える際には花瓶などの花器の中をきれいにすすいで洗ってください。

せっかくきれいな水を入れても、花器にぬめりなどが付いたままではすぐに汚くなってしまいます。

切り花用の延命材や鮮度保持剤などを使っている場合には、雑菌の繁殖を抑える効果がありますが、水替えが必要になりますので、水を見て汚れてきたなと感じたら取り替えるように注意してください。

 

切り戻しも行う

切り花は、花器などに生けてから時間が経つにつれて、茎先が傷んできてしまいます。茎先が痛めば、吸水力が弱くなりますので、水替えのタイミングで茎先をカットする、切り戻しを行いましょう。

その際に、茎先に触れてみてぬるつきを感じる場合には、水でぬめりを洗い流して清潔な状態にしておいてください。また、変色している部分や腐食していそうな部分もすべてカットして、残す茎は健康な状態にしておきます。

清潔な水に取り替えたタイミングで切り戻しを行うと、きれいな状態の茎先を水に浸けることになりますので、切り花が長持ちしやすくなりますよ。

 

まとめ

今回は、南国チックな雰囲気を持っているトロピカルフラワーと呼ばれる品種の花を、11種類ピックアップしてご紹介してきました。

鮮やかな発色のお花が一般的にはトロピカルフラワーとして呼ばれていますが、具体的な選定基準というものは定められていません。あなたが「南国っぽいお花だな」と感じたら、それはトロピカルフラワーだと言えるでしょう。

トロピカルフラワーは、夏生まれの方への誕生日プレゼントや、明るい雰囲気やカジュアルなシーンの中で贈る個性的なフラワーギフトとしてもおすすめです。

自宅用にもプレゼント用にも、ぜひトロピカルフラワーを取り入れてみてください。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?