チューリップの旬はいつ?植える時期や開花期間について

カラフルで可愛らしい春の定番のお花と言えば、チューリップではないでしょうか。見ているだけで癒されるチューリップですが、実はさまざまな種類があります。春の花のイメージが強いチューリップですが、種類により開花時期が異なり、冬に咲くものもあるんですよ。

この記事では、チューリップの種類や育て方、花言葉など、チューリップについて詳しくご紹介します。

 

チューリップってどんな植物?    

 チューリップは、世界中で親しまれている人気のあるお花です。

品種がとても多く、世界では1000品種を超えるチューリップが確認されているといわれています。品種は大きく分けると4つ、さらに細かく15系統に分かれます。

チューリップは、4月頃に綺麗な花を咲かせるので、植え付けや植え替えは、10月から12月の時期に行っておくのが良いでしょう。ここからは、チューリップの基本情報や特徴、花言葉などを詳しくお伝えします。

 

基本情報                           

チューリップは、中央アジアから北アフリカが原産地のユリ科チューリップ属の多年草です。

花を育てるのが初めてという人でも比較的育てやすい植物で、寒さにも強いです。チューリップは、別名鬱金香(うこんこう)とも呼ばれています。

名前の由来は、トルコ語で「ターバン」という意味がある「チュルバン」からきているといわれています。花びらが重なるように咲いているところがターバンに似ていたので、このような名前がついたそうです。

 

特徴              

チューリップは、トルコの国花となっています。トルコでは、宮廷の庭園でチューリップが大切に育てられていたそうで、このことから、国を代表する花となっています。

また、チューリップの特徴として、カラフルな色があげられます。チューリップはとてもたくさんの色があり、白・ピンク・オレンジ・黄色などの定番となっている色だけでなく、緑や紫、黒なども存在します。

花びらの形も品種により異なることから、さまざまなチューリップを集めた庭園などもあり、観賞用として人気が高いです。カラフルで多種多様な咲き方をするため、見ていても飽きることがありません。

 

チューリップの花言葉    

チューリップは、カラフルで様々な色があります。そのため、花言葉も色により違うのが特徴です。チューリップ全体の花言葉とは別に、色別の花言葉についてもまとめてみました。

チューリップ全般の花言葉は、「博愛」や「永遠の愛情」などがあります。

チューリップは、愛を伝える花とも言われていて、恋人や家族にプレゼントすることも多いです。これは、花言葉からもきているでしょう。色別の花言葉は下記の通りです。

チューリップの色 花言葉 おすすめ品種
愛の告白・愛の宣言 バーデンデレース・ピランドなど
ピンク 愛の芽生え・思いやり・告白 ライトプリンス・ピンクダイヤモンドなど
思い出の恋・新しい恋・長く待ちました ホワイトハート・トレシックなど
黄色 失恋・愛の表示・正直 バラードゴールド・ベロナなど
不滅の愛・永遠の愛 サイゴン・ブルーダイヤモンドなど
美しい瞳 スプリンググリーンなど
オレンジ 永遠の愛情 バレリーナ・マンゴーチャームなど
私を忘れてください クインオブナイト・ブラックヒーローなど
斑入り 疑惑の愛

 

白や黒、斑入りのチューリップに関しては、ややマイナスなイメージのある花言葉となっています。

黒や斑入りはギフトで使われることは少ないですが、白に関しては色合いが綺麗なのでギフトで使用することもあるでしょう。このような場合は、お相手が花言葉を知っているとあまり良い印象を持たないかもしれませんので、白を入れている理由を伝えておくと安心です。

 

チューリップの旬は?開花時期について 

チューリップの旬は、3月下旬から4月中旬が開花の目安です。この時期から綺麗なチューリップを楽しめます。

普通咲きのものだと4月中旬から5月頃に咲き、遅咲きだと4月下旬から5月に咲きます。早く咲く順番に遅咲のものも入れてチューリップを育てれば、長く花を楽しめますよ。

 

種類によって開花時期は異なる      

先ほどもお伝えしていますが、チューリップは種類により開花時期が異なります。

春が旬のイメージですが、早く咲くものであれば冬から花が開くものもあるのです。ここでは、早咲き、中生咲き種、遅咲きの開花時期についてより詳しくご紹介します。

 

早咲きチューリップの種類          

早咲きのチューリップは、3月下旬から4月上旬に咲くものが多いです。花壇などでよく見かけるのは、早咲のチューリップであることが多いです。

また、早咲きの中でも早生一重咲きや早生八重咲きなどさまざまな種類があります。サイズはやや小さめのものが多いです。

 

早生一重咲き                     

花びらの先端がややとがっているのが特徴的で、花はやや小ぶりです。

有名な品種としては、クリスマスドリームがあります。ピンクの花の色と一重の花の形がとても可愛いですよ。草丈は低めで25センチから40cmほどです。早ければ2月頃から花が咲く品種です。

 

早生八重咲き 

一重咲きが突然変異したとされるのが八重咲きになります。花びらが開くととてもゴージャスな雰囲気になります。代表的な品種には、フラッシュポイントやフォックストロットがあります。フラッシュポイントは、はじめは白色の花をしていますが、咲き開くことで赤い花に変化していきます。

フォックストロットは、中心がピンク色をしていて、外側が白に近い色をしているグラデーションカラーです。

 

グレイギー系              

 グレイギー系は、中央アジアが原産のグレイギー種です。チューリップの代表的な品種となっていて、品種改良で誕生したものです。グレイギー系の有名な品種にはレッドライディングフッドがあります。真っ赤な花色が特徴的な品種です。

 

フォステリアナ系                     

中央アジアが原産のフォステリアナ種ですが、フォステリアナは現在生産されていません。園芸品種として品種改良されたものが販売されています。花や葉っぱがとても大きいのが特徴です。

有名な品種にはオレンジエンペラーがあります。こちらはオレンジ色の大きな花を咲かせます。

 

原種               

チューリップは、原種だけでも80種類以上とたくさんの種類があります。原種はやや花が小ぶりなのが特徴で、原種チューリップは、ミニチューリップやワイルドチューリップという呼ばれ方もします。

原種の中で日本で販売されているのは、20から30種類と言われています。

赤色の種類はサマンサやレッドビューティーなど、ピンク色はダリケやビオレッタなどがあります。

 

中生咲きチューリップの種類    

                   

中生咲きのチューリップは、4月頃に開花します。

トライアンフ系と呼ばれる一般的によく見る品種のほか、ダーウィンハイブリッド系やパーロット系などの種類があります。

 

トライアンフ系                

 トライアンフ計は、一重咲きと一重遅咲きの品種の掛け合わせで誕生しています。

中生咲きとなっているのは、品種を掛け合わせたことで、咲くタイミングも変化したからでしょう。花色の種類が多いのが特徴です。中でも有名なのがストロングゴールドです。ストロングゴールドは、鮮やかな黄色色が特徴です。4月中旬ごろから咲き始めます。

 

ダーウィンハイブリット系         

ダーウィンハイブリッド系は、第二次世界大戦後に作られた新しい品種とされています。

一重咲きとフォステリアナ系を掛け合わせて作られています。育てやすい品種で、花や茎が丈夫です。赤色の花が多いですが、中には黄色い花もあります。有名な品種は、オックスフォードです。黄色のものはゴールデンオックスフォードと呼ばれています。

 

パーロット系               

パーロット系の品種は、鳥の羽のような花を咲かせるのが特徴です。

ひらひらしている花びらがとても可愛らしく、見た目も華やかです。

パーロット系の品種には、カバナやリブレットパーロット、フローズンナイトなどがあります。

 

遅咲きチューリップの種類         

遅咲きのチューリップは、4月下旬から5月上旬に花を咲かせるものが多いです。

草丈も高めのものが多いので、切り花でも使われています。花がしっかりと開いた後も、花の形が崩れにくく綺麗な状態で鑑賞できるのも特徴です。遅咲きには、ユリ咲き系やフリンジ系などがあります。

 

ビリディフローラ                    

ビリデ咲きとも呼ばれているのがビリディフローラです。花びらの中央の部分に緑色の太い線が入り、グリーンチューリップという別名もあります。他にも、スプリンググリーンが有名です。こちらは爽やかな黄緑色のような花が特徴的です。

 

ユリ咲き系       

ユリ咲き系のチューリップは、花びらが外側にそっているのが特徴で、それがユリのように見えるのでユリ咲き系とされています。とても繊細で可憐な雰囲気がありますよ。

代表的な品種としてバレリーナがあげられます。バレリーナは、オレンジ色の花を咲かせ甘い香りが楽しめます。

 

フリンジ系                  

フリンジ系は、花びらの部分に細かな切込みが入っていて、まるでフリルのように見えるのが特徴です。遅咲きのチューリップが突然変異して誕生した品種といわれています。

 

リレー咲きでチューリップを長く楽しもう!

早咲き種、中生咲き、遅咲きと色々なチューリップがあるので、これらを組み合わせてリレー咲きするようにすれば、長くチューリップを楽しめます。どの時期に一番きれいに咲くのか知っていることで、より美しく見せることができるでしょう。

4月中旬に咲くとされる中生咲きの品種は、チューリップの品種でも多くを占めています。そのため、この品種を多めにすることで、4月半ばにかけてより綺麗なチューリップを楽しめますよ。

計画をきちんと立れば、リレー咲きでチューリップの美しさを長く楽しめるので、ぜひ挑戦してみてください。

 

チューリップの育て方・植え付けのコツ   

           

チューリップを育てる場合、どのようなことに気を付けて育てれば良いのでしょうか。

チューリップは基本的に初心者も育てやすく、綺麗な花を咲かせることができますが、育て方を間違えてしまうとやはり綺麗に花が咲きません。ここからは、育て方と植え付けのコツをご紹介します。

 

球根の植え付け時期          

球根の植え付け時期に適しているのは、秋から冬です。チューリップの花は、3月から5月にかけて見頃になりますので、この時期に花が開くように植え付けします。

秋の場合は、夏が終わって秋の気配が感じられたら植えましょう。9月頃がおすすめですが、10月や11月までには植えておけば大丈夫です。球根を買ってしばらく放置してしまうと、芽や根が出てしまって傷んでしまい綺麗に育ちません。できるだけ早めに植え付けしましょう。ただし、あたたかい時に植えてしまうと、冬になる前に芽が出る可能性がありますので9月より前に植えるのは避けてください。

また、球根ではなく、芽の出た球根苗ポットを植える方法もあります。これは1月頃から出回りますので、このタイミングで購入すれば、春にチューリップを楽しめます。また、最近は冷凍チューリップという物も販売されていて、これは12月から2月に開花するので、長く花を楽しめますよ。

 

用土                     

チューリップを元気に育てるためには、土がとても重要です。チューリップは、根っこを土に張り巡らせて自分の体を支えています。そのため、根っこをしっかりと張ることができる土でなければ元気に育たないのです。

また、土が根っこを守るという役割も果たしてくれています。チューリップの場合は、できるだけ水はけが良い弱酸性の土を使いましょう。球根を鉢植えにする場合は、草花用の培養土で大丈夫です。チューリップ用となって販売されているものもありますので見つけてみてください。

古い土を使いまわしすると水はけがよくないので避けましょう。もし購入した土の水はけが悪い場合は、砂やパーライトを使えば水はけを良くできます。

 

植える場所                       

チューリップを庭に植える場合は、球根の大きさ3つ分くらいの土の深さに植え付けします。しっかりと根を張らすことができるように植えましょう。

球根はとがっている部分から芽が出てくるので、そちらを上側にして植えます。庭植えは、球根をさまざまな場所にばらして植えることで、綺麗に並べるよりも変化を出して楽しめます。鉢に植える場合は、培養土を使って鉢に植えましょう。鉢の中でしっかり根を張らせるために、鉢は深さのあるものを選んでください。球根同士がくっついてしまうと育ちにくくなるので、離して植えましょう。

 

水やり                

チューリップは、水はけが良い土を好みますので、土が湿気ないように気をつけましょう。日当たりの良い場所に置いてあげれば土も水はけがよくなります。

土が乾ききってしまうと球根が成長しないので、土が乾ききらないうちに水をあげましょう。球根から葉っぱが出てくるまでに時間がかかるので、つい水やりを忘れてしまいがちですが、球根の時から水やりは必要です。

ただし、花壇などに植えた場合は、球根が腐る可能性があるので、芽が出るまでの水やりは不要です。

 

肥料                     

チューリップは、植え付けの時に肥料をあげるのが良いです。元肥として、固形の肥料を入れましょう。鉢植えで育てる場合は、芽が出てから液体の肥料を与えます。目安は10日に1回くらいです。

 

咲き終わったら球根を掘り上げよう             

チューリップが咲き終わっているかどうか確認するには、花をよく観察しましょう。花が開きっぱなしで花びらがしわになったり、薄くなってきたら咲きおわりの時期です。咲き終わったら、花は摘み取りましょう。

また、花が終わったらすぐに球根を掘り上げるのではなく、5月後半から6月半ばまでの間で行うのがおすすめです。晴れている日に掘り上げ、掘り上げた球根は、風通しの良い場所で保管しましょう。

そして、秋になったら再び植えてください。ただし、チューリップの球根は、植えた年以降は、小さくなっていくので満足いく花が咲くとは限りません。球根は毎年購入して育てるほうが綺麗な花は咲きます。

 

原種の球根は強い 

チューリップにはさなざまな種類があります。球根の中には、翌年以降も綺麗な花を咲かせるものもありますし、球根をあげずに土の中に入れていてもまた花を咲かせるものもあります。しかし、基本的には掘り上げておくのが良いでしょう。ただ、原種の球根の場合は、数年間植えたままでも開花する可能性が高いとされています。原種系のものは丈夫で強いので、土の中に入れたままでも開花しやすいのです。掘り上げる手間などを減らしたいのであれば、原種のチューリップの球根を購入すると良いでしょう。

 

まとめ

今回は、チューリップの旬についてと、種類について、花言葉などについてご紹介しました。

チューリップの旬は3月から5月頃ということが分かりましたね。チューリップには本当にたくさんの品種があるので、早咲きや中咲き、遅咲きのものをバランス良く組み合わせすれば、素敵なチューリップを長期間楽しむことができますよ。

この記事を参考に、ぜひお部屋やお庭でチューリップを育ててみてください。

また、カラフルで可愛らしいチューリップは贈り物としても人気の花です。ギフトにチューリップを贈ろうとお考えの方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

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