蘭の女王、カトレアの花言葉を色別に解説!人気品種や育て方も紹介

みなさんは、「カトレア」という花をご存じでしょうか?

「ラン」と聞けば、イメージしやすい方も多いと思います。カトレアはランの一種で、「蘭の女王」とも呼ばれる、非常に美しい花です。

花言葉もエレガントなものが多く、大人の女性への贈り物として、とても向いているといえるでしょう。

この記事では、カトレアの色別の花言葉や、人気の品種、育て方まで徹底的に解説します。

カトレアとは

カトレアは交配が盛んにおこなわれているために、色や品種がどんどん増えています。プレゼントがメインの植物と思われがちですが、家庭での園芸としても楽しめる非常に魅力的な花なのです。

まずは、カトレアの基本的な特徴について見ていきましょう。

 

基本情報

カトレアは、和名を「カトレア」、学名を「Cattleya」、「カトレヤ」とも呼ばれます。

ラン科、カトレア属の多年草です。原産地は中南米の熱帯・亜熱帯地域で、もともとはアンデス山脈エリアにある森の、木の上で咲いていた花といわれています。

高さは20〜60cm程度。とても種類が豊富ですが、激しい暑さや寒さに弱いという共通した特徴があります。

開花時期は、春咲きなら3〜4月、初夏咲きなら5〜7月、秋咲きなら9〜11月、冬咲きなら12〜3月と品種によって異なり、種類を選べば季節を問わず楽しめる植物です。

 

特徴

カトレアは、良い香りのただよう、華やかな花が大きな特徴といえるでしょう。

花色が豊富で、白、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、紫、茶色と、とてもバリエーションが豊かです。

サイズも大輪系、中輪系(ミディ)、小さいミニカトレアなどがあります。大輪系はあでやかで贈り物などに最適ですし、小さいものは家庭での栽培に人気のある種類です。

「バルブ」と呼ばれる水や養分を含んだ太い茎と、その先に1〜2枚、非常に厚みのある葉っぱがついており、乾燥に耐えるつくりになっています。

 

カトレアの色別の花言葉

花びらのあでやかさや優雅さが特徴のカトレアは、花言葉もとてもエレガントです。

「蘭の女王」とも呼ばれるカトレアの花言葉は、「魅惑的」「優美」「優美な貴婦人」「成熟した大人の魅力」など、気品のある女性にぴったりの言葉が多いです。カトレアは色のバリエーションも非常に多く、その色ごとに異なる意味を持っています。大切な方にカトレアを贈ろうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

黄色

黄色いカトレアの花言葉は、「魅力」です。

黄色いカトレアには、濃いハッキリとした黄色、レモンのようなセミイエロー、中央に赤の入った混合色などさまざまな種類がありますが、どの品種も鮮やかな発色で、フリルのような花びらが魅惑的です。思わず目を奪われてしまうような美しい黄色のカトレアには、ぴったりの花言葉といえるでしょう。

 

白色

白いカトレアの花言葉は、「魔力」です。魔力と聞くと、なんだか少し怖いイメージがありますが、魔法のように人を惹きつける、魅力的な花という意味から由来しているようです。白いカトレアには、全体がまっ白なものや、中央が黄色いもの、中央が濃いピンク色のものなどさまざまです。花嫁のブーケなどに使えば、魔法のように新郎を惹きつけてくれるかもしれません。

 

赤・ピンク色

赤やピンク色のカトレアの花言葉は、「成熟した大人の魅力」、または黄色と同じ「魅力」とされています。

赤いカトレアは成熟や情熱などを連想し、ピンクのカトレアは、大人っぽさの中にも可愛らしさも共存する、ともにとても魅力的な花です。

カトレアの花びらは大きく大胆で、優美なフリルもついているので、キュートな若い女性というよりは、美しさと包容力を兼ね備えた、大人の女性のイメージにぴったりといえるでしょう。

 

紫色

紫色のカトレアの花言葉は、「優美な貴婦人」です。

紫色のカトレアは、全体的に濃い紫のものから、うす紫と濃い紫の混合色など、さまざま。印象的な紫の斑点やフリルを見れば、ドレスをまとった上品な貴婦人を連想できるでしょう。とてもミステリアスで魅惑的な品種なので、年上の女性や、憧れている人などにプレゼントすると良いのではないでしょうか。

 

カトレアの花言葉に怖い意味はある?

白いカトレアの花言葉には、「魔力」という意味があるため、少し怖さを連想させてしまうこともあるようです。しかし、この花言葉はカトレアという花が魔力のように人を惹きつけてしまうほどの魅惑的な花ということから由来しています。

花言葉の中には時折、怖い意味のものがあり、贈り物にする時には気を付けた方が良い場合もあります。カトレアの場合は、魔術に使われたなどの伝説があるわけではないので、気にしすぎる必要はないでしょう。

 

【カトレア】人気の品種

カトレアはランの一種なのですが、花の大きさや色などにより、非常にたくさんの品種があります。小さいものなら20cm程度、大きいものなら1m弱くらいまで育つものもあります。花も、大輪系、中輪系(ミディ)、ミニカトレアなどに分けられ、目的によって選べるのも嬉しいポイントです。

開花時期も4タイプあるので、プレゼントするシーズンに合わせて、最適な品種を選びましょう。ここからは、カトレアの人気の品種をご紹介します。

 

カトレア・コクシネア

「カトレア・コクシネア」は、ブラジルを原産とする品種です。古くからある種類なので、品種改良にもよく使われてきました。ハッキリとした赤や黄色の花びらが特徴的で、鉢植えなどにしても楽しめる、なじみのある品種です。

もともとはブラジルの高地に自生していたため、暑さや寒さには弱く、家庭で栽培する際には少し注意が必要です。冬から春にかけて花を咲かせますが、多年草なので気を付けて夏を乗り越えれば、くり返し花を楽しむことができます。

 

イエンコロナ・グリーンベイル

「イエンコロナ・グリーンベイル」は、キュートなミニカトレアの仲間です。白と緑に鮮やかなピンク(紫)の、3色の花びらはとてもかわいらしく、どこかで一度は見かけたことがあるような、多くの人になじみのある品種といえるでしょう。

背丈は大きくても20cmくらいと、とてもコンパクト。温室もいらず、10度以下の部屋でも育てられるので、家庭での栽培にも向いています。秋から冬にかけて開花するので、寒い季節に彩りをそえて、楽しくすごせるでしょう。

 

メモリアルゴールド

「メモリアルゴールド」は、その名の通り、黄金のような黄色が印象的な、ミニカトレアの仲間です。花びらには黄色にポツンと赤みが入ることもあり華やかな印象、小さい背丈ながら、しっかりとした花を咲かせます。やさしく漂う甘い香りも魅力です。

コンパクトなので、日当たりが良く風通しの良いところであれば、お部屋で栽培もできる、育てやすい品種といえるでしょう。夏の暑さでは葉焼けをしますが、冬の寒さには比較的強く、7度くらいまでなら耐えられます。

 

カトレアミニパープル

「カトレアミニパープル」は、文字通り、うつくしい紫色の花が印象的な、コンパクトサイズの品種です。手軽なミニカトレアの中では、なじみがある種類といえるでしょう。高さは20cm程度と小さめですが、うす紫から紫色の、しっかりとした花をつけます。温度管理が比較的しやすいので、個人の園芸向きといえるでしょう。うまく育てれば、春と秋の2回、美しい花を楽しめますよ。

品種改良をかさね、うっすらと青みがかった「ブルースカイ」なども登場しています。

 

リンコレリオカトレアゴールデンゼルレモン・シフォン

「リンコレリオカトレア・ゴールデンゼルレモン・シフォン」は、とても長い名前ですが、リンコレリア属とカトレア属を掛けあわせた、人工種です。

花びらはさわやかなレモンイエロー、中心は濃い黄色とピンクに染まり、フリルで囲まれて、あでやかな雰囲気をただよわせます。サイズは中輪から大輪系なので、見ごたえもあるでしょう。冬から春にかけて開花するので、花の少ない季節でも楽しめる品種です。

 

カトレアコネクシア

ミニカトレアの中でも、特に小さい品種が「カトレアコネクシア」。背丈は10cm程度で、鉢植えは手のひらにのってしまうほどコンパクトなのが魅力です。花びらははっきりとした朱色(オレンジ)で、背丈の割にはしっかりとした花を咲かせます。

もともとブラジルが原産で、極端な寒さや暑さが苦手です。育てやすい種類ではありますが、温度管理や風通しに注意が必要といえるでしょう。園芸店や洋ラン展でもよく見かける、多くの人になじみのある品種です。

カトレアを贈るのにおすすめのシーン

カトレアは上品で優美、ゴージャスな花びらが特徴なので、花束やアレンジメントとしてプレゼントをするのに最適の品種です。

大人の女性をイメージする花なので、お世話になった目上の方などへの贈り物におすすめですよ。胡蝶蘭ほどは大きくないので、自宅の小さなスペースでも飾りやすく、もらった方にも気を使わせないのが嬉しいポイントです。では、カトレアを贈るのにおすすめのシーンを、いくつかご紹介します。

 

母の日

母の日といえばカーネーションが定番ですが、カトレアなどの、大人の女性にぴったりの華やかなお花をプレゼントするのもおすすめです。

カーネーションは形や色がある程度決まっていますが、カトレアならば、日本だけでも230種類、色やサイズが豊富なので、お母さんのお好みの品種を選ぶ楽しみもあるでしょう。

赤やピンクのカトレアであれば、花言葉は「成熟した大人の魅力」なので、いつもすてきだなと思っているお母さんへのプレゼントにぴったりです。

 

誕生祝い

「蘭の女王」とも呼ばれるカトレアは、女性の誕生日のお祝いにもおすすめです。冬にも花を咲かせることのできるカトレアは、12月20日の誕生花とされています。カトレアの花言葉は「魅力」や「成熟した大人の女性」なので、日ごろお世話になっている先生や、年上の先輩、憧れの方などの誕生日にプレゼントして見ませんか?

また、カトレアは、12月全体の誕生花ともされているので、誕生日が12月の方へもおすすめです。

 

開店祝い

置くだけでゴージャスな雰囲気を漂わせてくれるカトレアは、開店祝いなどの、お祝いごとにも最適ですよ。美しく上品なカトレアの鉢は、新しいお店のスタートを豪華に演出し、胡蝶蘭と並んで喜ばれる品種です。開店や開業だけでなく、周年祝いや移転などにもおすすめ。

通販サイトのフラワーショップなどを利用すれば、即日配送が可能で、メッセージカードなども無料でつけられるものもあるので、急ぎのお祝いの際にも便利です。

 

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カトレアの育て方

カトレアはゴージャスでありながら、品種を選べば家庭での栽培もしやすく、初心者でも育てられる花といわれています。窓辺に鮮やかなカトレアが咲いていたら、パッと部屋が明るくなるでしょう。

カトレアの栽培は簡単とはいえ、いくつか注意すべきこともあります。ここからは、カトレアの育て方について、詳しくご紹介していきます。

 

置き場所

カトレアは、日当たりの良い場所が好きです。1年を通して長時間にわたり太陽を浴びられる、風通しの良い窓辺などに置くと良いでしょう。しかし、強い直射日光が苦手なので、浴びすぎると葉焼けを起こしてしまいます。日差しの強い夏場は遮光ネットなどを使って、日光を30%ほどさえぎってあげましょう。

極端な寒さや暑さが苦手なので、室内で育てるならば、気温を10℃くらいに保ちます。冬場は乾燥するので、様子を見、霧吹きなどで水を吹きかけ、水分を保ってあげましょう。

 

水やり

カトレアの水やりは、あげる時とあげない時をはっきりと分けるのがポイントです。春から夏、秋の初めまでは、たっぷりと水を与えましょう。水苔やバーグの表面をよく見て、乾いたと思ったらしっかりと水を与えてください。しかし、あげすぎると根や株が痛んでしまうので注意しましょう。

秋から冬は乾いているくらいでも問題はありません。ただし、部屋の温度が高めに設定されている場合や、つぼみが出てしまうようならば、しっかりと水を与えます。

 

用土・肥料

カトレアは、園芸用用土などを使わずに、水苔などを植え込み材として使って素焼きの鉢に植え付けるのが一般的です。水苔は水持ちと水はけのバランスが良く、やわらかいので根を傷めません。ヤシ殻チップやウッドチップ、バークなどでも代用できますよ。

肥料は新芽が活発になる春から与えましょう。固形の有機質肥料を株元に置き、液体肥料も同時に使います。固形の肥料は、夏の前くらいまで1ヵ月ごとにとりかえ、液体は10日に1度のペースで与えましょう。化成肥料の場合は、1回だけあげれば十分です。

 

植え替え

カトレアは定期的に植え替えをする必要があります。鉢に古い根などが溜まってしまうと、育ちにくくなったり、花が咲かなくなったりしてしまうのです。目安は2年に1回程度、4〜5月ごろ、または9月ごろに行いましょう。鉢から丁寧に株を取り出したら、古い根や茎を取り除きます。一度、水苔の上で十分に水を吸わせてから、改めてバークなどに植え替えると良いでしょう。

 

剪定

カトレアの枝はそこまで多くはありませんが、美しさを保ち、病気を防ぐためには、定期的に剪定をしてあげると良いでしょう。

剪定は、4〜5月または9月頃の、開花時期が終わって、植え替えを考えたタイミングで一緒に行います。植え替えで古い根や茎を落とす際に、古い枝も切り落としてしまいましょう。花がらなども取り除きます。

カトレアはウイルスにとても弱い植物です。使用するハサミは加熱消毒などをしてから使いましょう。

増やし方

カトレアは株分けをして増やすことができます。できれば4〜5月、間に合わなければ9月に行いましょう。

鉢から株を取り出したら、ナイフやハサミで丁寧に切り取ります。カトレアはウイルスに弱いので、ナイフやハサミだけでなく、鉢の方も消毒しておきましょう。分けとった株には、まず水苔を巻きつけ、落ち着いたら鉢へ移します。1ヵ月程度すれば、新しい場所にも定着してくれるでしょう。

 

カトレアにつきやすい害虫・病気

カトレアはウイルスに弱いので、植物のウイルス病に気をつけましょう。ウイルス病とは、葉や花びらに斑点がつき、葉が縮れ、株が弱ってしまう病気です。回復しないので、見つけたら廃棄しないといけません。

アブラムシやコナジラミ、剪定した際のハサミや、鉢の受け皿の水などからウイルスがつきます。春から夏には、白い粉がついたようになり植物を枯れさせる、うどんこ病にも気をつけましょう。

カトレアは、カイガラムシもつきやすいです。カイガラムシとは、茎や葉の裏、付け根に付着して、液を吸い取ってしまう白い虫のこと。室内で栽培している場合は冬場に発生しやすいので、葉水を与え、日々の観察を忘れないようにしましょう。

 

まとめ

「蘭の女王」と呼ばれるカトレアがどんな花か、おわかりいただけたでしょうか。

美しい姿と素敵な花言葉から、成熟した大人の女性にぴったりで、母の日やお祝いなどにも最適なお花ということがわかりましたね。

近年は通販サイトなどでの購入がしやすくなったので、お祝いの際にはいつもお世話になっている方に送ってみてはいかがでしょうか。

大切なあの人にお花を送ってみませんか?